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確認。
まず谷底に向かっているのは
フレデリカさん・メカヴェルナー・イェンスさん。
その手前を行ってたのはバルタザールさん。
ゾフィヤは今の所、フィオンさんとドロシーさんにコバンザメ。
なので、谷底の門に到着するのはフィオンさんと同時刻。
つまるところヴェルナーさん達と同じタイミング。
多分ゲオルグさんもこの辺り
カークさんとエレオノーレさんは先に行っているらしい。
(途中で覚醒して離脱。この辺りは目撃している。>>30)
―後を追う道程―
[何はともあれ、懐いているフィオンやドロシーの
傍から離れないように、皆の後を追い掛けた。
なので、途中で遭遇したものは少女も同様に見る事が出来た。
例えば、まるで意思を持っているかのように奔る光る何かなど。]
……嫌な気配。
[動かしている人形は、現在春のヴェスナーのみ。
残りは鞄の中から顔を出すだけに留め、出来る限りの精神力を
駆ける事に集中させた。]
[やがて光る何かが前方を行くカーク達に向けて迫ると、
咄嗟にそちらへと飛び出そうとしたが、到底間に合わず。
具合を悪くしていたエレオノーレに当たったらしく、その安否を
問おうと人形を飛ばすつもりでいたのだが…その姿は]
―――…!?
[溶けて姿を変じ、鳥の態を取って飛び去って行くではないか。]
[何が起こってしまったのか、人形遣い以外の事では経験の浅い
少女にとって現状を把握出来るだけの余裕は無かった。
ただただ、仲間に危険が及んだかも知れない、そんな不安が
胸の内にじわりと広がっていくのを感じるだけだった。]
―谷底の門にて―
……?
[不安は募るばかりだが、どうにか辿り着いた場所。
皆揃っているはずなのに、何故だか不穏な空気が辺りを
満たしているかのように感じられる。
歩みを止めた今、再び人形達を宙に浮かせて
何事かがあった時の為に備える。]
…察せ、と言われても。
[元々偉そうな印象を持っていたが、殊更に大きな態度で
座しているセルウィンからの言葉の暴投。>>13
流石の少女も、控えめながら非難の言葉を投げ掛けたのである。]
[後に、ようやくセルウィンから語られたのは。]
……魔王。
[また、眉間に小さな皺が寄った。
何がどうなってこうなった?何故、つい先程まで目的を
同じくする仲間として居たのが相対することになったのか?]
理解、出来ない。
[少女の小さな呟きなどセルウィン達に届くはずもない。
立ち去ろうとする姿と入れ違いで、先に感じたものよりも
遥かに濃い瘴気の流れに、人形達を全て地に落としてしまった。]
[持てるだけの精神力を集中させても、どれだけ防ぎきれるか。
決して誰かの手を借りるまいと瘴気をやり過ごそうと試みた。
その傍ら、フィオンの叫びと移動する気配>>34が耳に届き]
あぶな………
[声を張り上げようとして、直後消した。
フレデリカの、捉え方によっては指示にも聞こえる声>>35も
また、聞こえたからだ。]
……。
[誰も無茶をせずに済んだようならば、>>62それで良いと
経過は見なかった事にして落ちた人形達を拾い上げた。
ドロシーやゲオルグも瘴気の流れをやり過ごす事は
出来ただろうか、そちらを心配そうに見遣る。]
……?
[人形に付いた埃を払う間。
ヴェルナーのいつもの問い掛けが耳に届く。
日頃と同じなら、これにフレデリカの何らかの
指示が飛ぶはずなのだが、一向にそれらしいものは
聞こえて来ない。]
…具合、悪いの……?
[フレデリカへの方を見遣ると、実際顔色が悪く。
ならばゲオルグの回復の魔法で幾分か軽減出来ないかと
彼の顔を見上げ、春の人形もまた同様に彼の方を向いた。]
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安易に使わせてはいけないものを、軽々しく使わせようと
する娘はこちらです(
ダイジョウブダヨチビッコノカンガエルコトダモン!
[一歩二歩とフレデリカの方へと歩み寄る、悲鳴が
上がったのはその頃。>>87
一体彼女の身に何が起きたのか?想像も付かない。]
――――…!!!
[間もなく、真っ赤な花がフレデリカの身から開くのが見えると、
今度こそゲオルグの助けが必要だと、彼の元へと駆け寄った。
ヴェルナーもその旨を伝えている、>>95少女が何を
求めているか解らない事はないはず。]
お願い、助けて、助けて…!!
[何と言えば良いのかが解らないままに、何度も「助けて」と
訴えたが、それも既に遅く。>>99
フレデリカの命は蠢く真っ赤な花に変わってしまった。]
ぁ……。
[今までの道程で、何度も人の倒れ行く姿を見送って来たが
ここまで惨たらしい姿は…少女の記憶には見当らない。
ゲオルグの傍でへたり込み、食人花と対峙するイェンスや
カーク達の姿を呆然と見つめて人形を抱き締めるのが精一杯。]
[しばらくはそのまま座り込んでいたものの、
食人花がその力を失うと新たな問題が発生していた。>>107]
…まさか
[イェンスの呼びかけにも全く応じないヴェルナーを見、
その倒れ行く姿に、フレデリカの意思無くして動けないのだと
気付いた。
まさかここまでだとは思って居なかった。
いつだって突拍子も無い事をフレデリカに提言するのは
ヴェルナーの方だったから、多少なりとも自分の意思を持って
生きているのだと思っていたのに。]
[どうにかこうにか立ち上がる。]
(…いや、まだ。)
[万が一の首から下のからくり仕掛けの故障を考えつつも、
きっと彼にとってはフレデリカの次に大切であろう、
イェンスの声に望みを持った。
人形のように感じられるが、やはり元は人間。
欠片でも残っているかも知れないヴェルナー自身の意思の存在を
信じ、二人の近くまで目覚めを見守った。**]
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