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─0日目・AM11:15・ラウンジ─
…見ただけでわかるだなんてすごいな。
僕はこういうのには疎い…というか、触るなとすら言われてたから知識がないんだけど。
[相変わらず何を話しているかは理解出来ないが、ただの箱に見える暖房具相手によくここまで語れるなと関心すら覚えた。しかし彼>>42の機嫌を損ねてしまったようで少々の申し訳なさも覚えたのは確かだ]
……初対面の君に頼むのも気が引けるんだけど、君ってこういうものにも興味がない?
[胸ポケットから彼へ出したのは父から祝いにと貰った年季の入った懐中時計──しかしそれは【八時二十四分】を指して止まってしまっている。
古い魔導回路を使った時計らしいが、自分にはなぜ止まっているかは理解が出来ない。…が、こういったことが得意な彼に委ねれば直るかもしれないという“甘え”と、知りたいと望む彼の願望を叶えてあげたいという“下心”を孕んだそれを受け取るかは彼次第だが、時計を差し出す男の瞳は妙に澄んでいた]
─0日目・AM11:15・ラウンジ─
ご名答。
是非、直していただけませんか?それ、割と大事なものらしいんで…。もちろんすぐに返せとは言わないので、思う存分解体しちゃってください。
[大袈裟に頷くと差し出したままの懐中時計を彼>>12の目の前に振り子のように軽く揺らす。
…しかし、ひとつ重要なことを忘れていた。頼みごとをするよりも前にすること、あるじゃないか]
…すみません、名乗り忘れてましたね。
僕の名前はハイネ・A・ゲルトと申します。…ハイネとでも呼んでください。
[何をやってるんだとやや苦笑を浮かべざるを得ないが、時計を持つ反対の手を差し出し握手を求めた]
─0日目・AM11:15・ラウンジ─
まぁ直らないならそれはそれで構いませんよ、合宿が終わるまでに返して貰えたらいいんでパズル感覚で楽しんじゃってください。
[物欲がないのかさらりと告げる。握り返された手へと視線を落とすと穏やかな微笑みを浮かべて、そのまま古ぼけた懐中時計を彼>>15に託した]
…それじゃあ、また会いましょうね、レトさん。
[ひらりと軽く手を振り、彼>>15の元から離れ、再び地図とにらめっこしながら宿舎内の探索を再会した。
…それにしても士官といっても様々な種類な人間がいるものなのかと感心する。どれだけ自分の見てきた世界が狭かったか、少し話しただけでも理解できる。嘗て兄に言われた『世間知らずな甘ちゃん』だという言葉が嫌という程頭に響く。
──今回の合宿でそういった面も成長していけるように頑張ろう。
心の中で決意したように呟き、意気揚々と目的地とは正反対の場所へと歩き出していくのだった。*]
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