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― 連邦軍野営地 ―
[レトが天幕を出た後に出入口へと向かうと、寄贈された樽が天幕の横に置かれていた]
マルールの特産だと言ってたから、多分魚介だと思う。
保存のために塩漬けにされてると思うけど、折角だから今日頂いてしまおう。
夕方の配給に回してくれ。
[兵に指示を出し、樽ごと調理スペースへと移動させる]
ラルス、マルールからの使者が来て、土産にタラの塩漬けを置いてったよ。
夕食、本当に焼き魚になるかもね。
[砦へと近付いた頃だろうか、ローランドへそんなことを伝える。
対面内容ではなく土産の話になる辺り、さっきの話題を引き摺っていた]
マルールの使者の名前は、ラーシュ・ユリハルシラ。
マルール軍司令官、タイガ・メイズリーク・ユリハルシラの弟だ。
レトって名前も持ってる。
王国司令官からの伝言は、ざっくり言うと『第一王子は大人しくしてろ』ってとこかな。
[非常にざっくり過ぎる言葉を伝える。
一言一句正しく教えろと言うなら、伝えられた言葉>>0:299をそのまま伝えた]
それから、『マルールの大義は、王妃と子供が心安く王宮で暮らせるようにすること』。
その責務を果たすのが全てであり、ブリュノーの件が解決後、こちらと事を構える心算は無い、だってさ。
この辺りはこっちと同じらしい。
[必要であれば、どんな返答をしたかも伝えて]
王妃殿親子が心安く王宮で暮らせるようにってなら、王子がその保証をすれば良いだけにも思うけど。
自分の子供に王位を、とも考えてるなら、難しいだろうな。
[そもそも王宮のことについてはこちらが口を出すことではない。
それを行ってしまえば、恐らく過干渉だと言われるだろう]
別れ際に、真ん中の草原辺りで会おう、って言っていた。
あちらはそこに出てくる可能性が高い。
北の山道は、もしかしたら使われないかもしれないな。
[とはいえ、あちらには
進軍先はご指名のあった中央平原にしようと思うけど、どうだろ?
砦が使えそうならそこを経由して、になるかな。
[後程改めて軍議をする必要はあるが、先ずはローランドに意見を求めた*]
[自分の天幕へと戻りがてら、野営地内の様子を見て回る]
張り切るのは良いが、適度に休んでくれよ。
[自分が率いてきた騎士団だけでなく、各国からの兵にも声をかけ、兵達の反応を見た。
概ねは司令官としての地位に対する忠誠を見せてくれるが、一部はクリフの年齢を見て、表面に出さないまでも侮るものもいた。
そんな相手に対しても言葉を向け、言葉を聞き、誠実に相手をする。
それは1年前に領主を継承した際に騎士団の皆へと行った、自分を領主と認めさせるための手法と同じものだった*]
― 連邦軍野営地 ―
[偵察に向かったローランドが戻って来た後のこと。
各国の兵を率いてきた者を軍団長として、軍議を開催する。
軍議の冒頭では、マルールの使者との対面結果を伝え、互いに引かぬ結果になったことを告げた]
少なくとも今回の件を切欠に、全面戦争にはならないことが確定した。
これだけでも収穫だろう。
後は己の道を切り拓くのみ。
使者の言葉から、マルールは中央平原に陣を構える可能性が高い。
[広げた地図の中央、そこに駒を一つ置く]
王都からも良く見える場所だ。
見通しも良く、身を隠すことも出来ない。
真っ向から勝負することになるだろう。
初戦の大舞台で一番槍に志願するものはいるかい?
[司令官権限で指名することも出来るが、先ずは志願を募った**]
一枚岩になるのは難しいってのは分かってるけど……ままならないものだよな。
[共存の道を選べなかったのは何故だろう。
そんなことを思う]
マルール軍司令官がマルールの面子ってのはその通りだろうね。
彼は……なんていうんだろうな。
噂を聞く限りは、公明正大で大局の更にその先を見据えているような印象を受けるね。
今回使者を送ってきたのも、戦う前に解決出来るならそうしたいから、だったんじゃないかな。
言葉は挑発的だったけどさ。
そこまで考えてたんだ?
流石はラルス。
でも必要なさそうだな。
巡回兵の話ではマルールの使者は船を馬に繋いで遡上してきたらしい。
うちは船の運用をあまり考えてなかったけど、警戒しておいた方が良さそうだね。
[その辺りは流石海運国家と言ったところか。
こちらでは発想のしにくい案だと思っていた]
じゃあ平原に出る方向で話を進めることにするよ。
砦と川の確認はよろしく。
[友から是>>=11を得たことで、軍議の方針が決まったのだった*]
― 連邦軍野営地 ―
[軍議の場で出た意見を具に聞く。
先ず口を開いたのはローランド>>71>>72。
頼んでいた砦に関する報告だった]
ならあの砦は見張り台として使わせてもらおう。
ラルスが呈したように、砦は兵站の前線集積地と怪我人の一時収容施設とする。
川下りをする者に対しては、弓ではなく投石でも良いかもしれないね。
それなら後方支援の者達でも戦力になる。
[警備は最低限。
駐在させるのが後方支援の部隊であるため、本格的に攻められてしまえば太刀打ち出来ないだろうが、戦力を割く必要は無いと言うのはローランドと同じ意見だった]
[ナネッテの皮肉>>66は的を射ている。
これは魅せる戦いでもあるのだ。
向けられる視線>>68には、諾を含んだ視線を返す。
一番槍の話題を出した時にローランドが反応した>>72のも視界に捉えていた]
なんだい、メレディス殿。
[挙手>>76を受けて声を返す。
その後はメレディスの考えを聞き、呑気な様子で頬を掻く様子>>77を見て口元を緩めた]
そうだな、君の言う通り兵種には相性がある。
騎兵に対し効果的なのは弓兵。
ただ、近付かれてしまうと応対がし辛いという欠点があるけどね。
[補助武器を持つ場合もあるが、弓の威力を最大限に使うことは出来なくなる]
でも戦いは相性ばかりが全てじゃない。
メレディス殿が言うように同種を充てるという方法も戦術の一つだ。
[発された案を肯定して]
思ったことは忌憚無く言ってくれて構わない。
違う視点での意見が作戦に繋がることだってあるからな。
[軍議慣れしていないからと言って、出された意見を切り捨てるようなことはしない。
良く聞き、良く話し、最良を目指し突き詰めていく。
それがクリフのやり方だ]
この戦いを魅せる闘いとするなら……先陣は騎兵に。
配置は中央に騎兵、先陣の部隊を先頭に。
その後方に、左右に分かれるように弓兵と歩兵をそれぞれ。
残りの騎兵は2列目の左右をカバーしつつ、横陣の配置とする。
後方に工兵を据えて、投石器を運用する。
[羊皮紙に配置を書き込み軍団長達に示す]
先陣は……
ナネッテ殿、
貴女に頼みたい。
[一番槍を募った時に、名乗り出ようと考えたものもいたようだったが、タイミングの妙から言えず終いになったようで。
出るものがいないのならば、とクリフはナネッテを指名する。
ナネッテを見遣った後、他へと向ける視線には「異論は?」と問う色が乗っていた*]
/*
こんな風に毎度陣形を考えるが、下地となる知識があるわけではない(
今回のはメレディスが動きやすいように、が念頭だったりする。
陣形の展開はいくらでも出来るしね。
― 連邦軍野営地 ―
よろしく頼むよ。
[引き受けてくれたナネッテ>>94に笑みかけて]
先陣はナネッテ殿だが、皆の協力なくしては勝利はあり得ない。
皆の活躍を期待している。
[他の軍団長らにもそう告げて、軍議の締めとした*]
― その日の夕方 ―
[戦場への移動は翌日。
今宵は鋭気を養うために費やされることになる。
配給された夕食は、マルールの使者から寄贈されたタラの塩漬けと、メレディスの国で育てられた野菜による煮込み料理。
旨味が凝縮したスープとほろほろに解ける野菜と魚肉が兵達を満たしていく]
流石はリンデマンスの野菜。
魚との相性も抜群だね。
美味い魚が取れるマルールが羨ましいな。
[そんな感想を聞いたのは恐らくはローランドくらいだろう。
これから戦う国を羨ましがるなんてことは、流石に兵には聞かせられない*]
― 三年前:マルール王国 ―
[その領地へと訪れたのは、兄がどうしても連れて行きたいと熱望したからだ。
国のしがらみに囚われない放浪の画家となった兄は、郷里と敵対する国であっても気にすることなく探訪する。
訪れたその場所は、マルール王国の中でも兄が一番気に入っている場所でもあった]
凄い賑わいだな。
[観光客の賑わいもさることながら、行き交う商人の数や職人達の数も多い。
民が元気な街は経済的にも、民の満足度も優れてると言えよう]
[兄がこの場所を気に入っているのは、新旧入り乱れているところ、らしい。
街を歩けば、なるほど見たことも無い建造物や綺麗に修繕された伝統的な建造物がそこかしこにある。
訪れる度に景色が変わる、その度に新しい絵を描く。
表情がころころと変わっていくのが楽しいらしい。
そんな話を聞きながら、クリフは聳える時計塔を感心するような表情で見上げていた]
ここの領主はどんな人なんだ?
[気の良さそうな店主にそんなことを訊ねると、素晴らしい人だと賞賛する声を返された。
店主だけでなく、その店の常連も加わって、やれあの治水は画期的だとか、やれ土木工事の連続で仕事が尽きることが無いだとか、口々に言うのを聞く]
慕われているんだね。
[そう反応を返せば、一部では伝統の破壊者と称されているという話も聞かされた。
新しいものを次々と取り入れる姿勢がそう呼ばれる由縁だと言う]
伝統を重んじるか、新たな風を吹き込むか。
賛否両論ってわけか。
俺はこの街の光景は結構好きだけどね。
[古きを残しつつ、新しきを呼び込む。
伝統の破壊者というよりは、調和者のようだと感じた]
[店を後にして、兄と二人歩きながら、兄から領主の嗣子の話を聞く。
戦においても政治においても、華々しい軌跡を持つと言う噂。
公爵家の娘を妻に迎え入れ、正に順風満帆の人生を送っているとのことだった]
そこで俺に嫁の話を振る前に、自分のこと考えろよ?
[茶々を入れてきた未だ独身の兄にはいい笑顔で応対する]
何か、完璧人間って感じの人なんだな。
どんな人なんだろ。
[通りがかりの果物屋から熟れたリンゴを二つ買い込み、左腕に抱え込む。
「俺の分は?」と聞いて来た兄には、「自分で買えば?」と返しておいた]
そこらに、ポッといたりしないかな。
[兄がリンゴを買う傍ら、そんなこと言いながら笑い、リンゴをしゃくりと一齧りした**]
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