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あー、落胤入れろ言うの忘れた…。
処刑1度取り止めになるんで、少しでも伸ばすのを考えるなら個人的にはこれだと思ってた。
― 王宮内廊下 ―
……え、あ。
えぇと、シンシャ王国第一王子、カナン・ユウゲツと言う。
貴女は……?
[投げかけられる声>>0:160を問いと捉え、私は短く名乗る。
人、と言うには何となく違和を覚えたのだが、これは一体…。
気付けば手にしていた古書が先程よりも活発にもがいていた。
ますます疑問が募る]
― 王宮内廊下 ―
『雲外鏡の各務さん』……?
[枕詞の雲外鏡とはなんだろう。
あの言い方>>2だと、各務さん、と言うのが名前なのだろうな。
……うん? 「各務さんたちのような」?]
えぇと…
貴女がアヤカシなのだとしたら、答えは是、だが。
[付喪神以外のアヤカシは獣型と言う先入観があったため、人の姿をしている相手がアヤカシであると判じる自信が無かった。
が、言葉の流れを考えるとそう考えるのがしっくりくる。
私は疑問の色を含めたまま、曖昧ながらに各務さんの問いに答えた]
― 王宮内廊下 ―
[返る答え>>11でようやく相手がアヤカシなのだと確信を得る。
やはり付喪神もアヤカシに含まれるのだな。
各務さんは付喪神なのか]
………ん?
[付喪神?]
…つかぬ事を聞くが。
付喪神は器物のアヤカシなのではないのか?
貴女はどう見ても人の姿をしているが…。
[何だか頭が混乱してきたぞ]
― 王宮内廊下 ―
鏡…。
[各務さんが鏡の付喪神と知り、私はまじまじと相手を見てしまう。
鏡…雲外鏡とは鏡のことなのだろうか。
鏡の各務さん……何だかややこしいな]
え、いや、それは、そう、なんだが。
他の器物はその姿のまま在るようだったから。
[各務さんの周囲に居る動く器物を見遣る。
どれを見ても器物の姿のままで、各務さんのような姿のものは無い]
― 王宮内廊下 ―
[当人がアヤカシなだけあって、各務さん説明>>19は詳しく分かり易い]
想いは募り、募った想いは大きな力になる…。
…それは、何となく分かる気がする。
[想いが力となるのは付喪神に限らないように思う。
人であっても想いが強ければ、それは力となり得よう]
宰相殿が?
各務さんだから、か。
分かった、そうすることにしよう。
[考えても答えは出そうに無い。
ユウレンの宰相からしてそう言わしめてしまうのなら、そのままに受け取れば良いのだろう。
そんな風に絡まった思考をまっさらにして受け入れると、ふと過ぎる思考があった]
……そうか、各務さんは、鏡故に人の姿を写し取っているのかな。
[浮かんだ思考を何とは無しに口にする。
他の器物では人の姿をとる、と言うイメージが沸きにくい。
けれど鏡の付喪神だと言う各務さんなら、その姿で居ることも納得しやすい。
鏡とは姿を映すものなのだから]
[一人納得していると、各務さん>>21から捕まえた古書についてを問われた]
え?
あぁ、これか。
目の前に居たから捕まえてみたのだが…。
[悪戯とは何だろうか。
この古書はただ飛んでいただけだったように思う。
悪戯……さっきの傘の付喪神は私が驚くと喜んで去って行ったか。
なるほど、と私はまた一人納得する]
苛めている心算は無いのだがな。
しかしユウレンの方々は先程から付喪神を捕まえているようだ。
捕まえなければいけないものではないのか?
[付喪神にこれを問うのもおかしい話かもしれない。
けれど少しだけ、各務さんの反応が見たくて、私はそのまま問いを投げた]
― 王宮内廊下 ―
[過ぎった思考はどうやら間違っていなかったらしい>>38]
鏡は姿見、と言うからね。
人を映すことの方が多いだろう?
[語尾が問う形になったが、それは確認の意味合いが強い。
思考が合っていたことを嬉しく思い、私は楽しげに笑った]
私は人だから、ユウレンの方々の考え方に共感しやすい。
けれど、各務さん達の考え方が分からないわけでも無いよ。
だから、どちらも正しいと思う。
[付喪神がそう言うものだと言うのを知ったから。
それに、満足すれば大人しくなると言う話も聞いていたから。
各務さんの答え>>39>>40に私はそんな言葉を返す]
この古書は離すとしよう。
でもまた私の前に現れるなら、捕まえるよ。
他の付喪神も同様。
ただ、必要以上には追いかけない。
目の前に現れた時だけ、軽く鬼ごっこでもしようかな。
あぁ勿論、度が過ぎる付喪神を見つけた場合は、その限りじゃないけれどね。
[簡単には捕まらないと言う各務さんに、私は遊び感覚での捕獲を宣言した。
手の力を緩めると、古書はもがきながらも宙へと浮かび羽ばたきを始める]
― 王宮内廊下 ―
各務さんになる前から?
[各務さんが雲外鏡の付喪神なら、それになる前>>49と言うのはあるのだろうか?
私は各務さんが特殊な付喪神であることは知らぬため、首を傾げることとなった。
首を傾げる仕草は更に続く]
クゥ……?
[恐らくは愛称か何かか。
各務さんと近しい人物なのだろう。
他にも似たようなことを言った者でも居るのだろうか]
[疑問符を浮かべる私を余所に、古書は解放されたと言わんばかりにひらひらと周囲を飛び回った]
『ユウレンのこ』、か…。
ユウレン王国は国そのものが懐深いのだな。
[悪戯をすれど、付喪神はそれとして存在を認められている。
付喪神が動き出せば王宮は大騒ぎになるが、排されることは無く回収されるのみ。
アヤカシとの共生が浸透している結果と言えよう]
そう言えば、今回のことはヴァイスヴァルト王国の来賓の御付きが何かをしでかしたらしい、と同国の騎竜師が言っていたな。
[原因は不明だ>>50と各務さんが紡ぐのを聞いて、私は思い出したことを口にする。
精霊や妖精が多いと言っていたか。
その類が御付きと言うのはあり得るのだろうか]
― 王宮内廊下 ―
[疑問に対しての答えは無かった>>65。
気にはなるが、各務さんが言わないのであれば、これ以上詮索も出来ない]
自由なる風、か。
[ユウレンについての言葉は、なるほどと理解出来るもの。
アヤカシがアヤカシとして在れる場所。
私の国との違いがその一言に集約されていた]
私も詳しくは知らないが、そう言う話を聞いた。
[得心したらしい各務さん>>66に私は首肯する。
黒いこ、と言う新たな単語が聞こえたが、そろそろ新たに得た知識がキャパシティオーバーを迎えそうだったため、頭の片隅に置くに留めた]
礼には及ばないさ。
[感謝の言葉>>67にはそう返し、各務さんが欄干から降りる様子を眺める]
回収場所があるのだな、承知した。
教えてくれてありがとう。
それじゃあ、また会う機会があれば。
[告げられたことに感謝を向けて、私は各務さんを見送った**]
― 王宮内廊下 ―
[音もなく走り出した各務さん>>75のその後ろ。
見目賑やかに追いかけていく器物の付喪神が何だか楽しそうに見えた]
想いを募らせることで意思を持つ、か。
……お前も、本当はそうだったりするのかな?
[呟きながら、私は腰に在る雷霆丸に手を触れる。
代々受け継がれてきたこの刀ならば、祖先の想いも含め積もらせて来ていてもおかしくはない]
話せたなら、少し面白いかも知れないな。
[恐らく動き出すことは無いだろう。
けれど、少し夢のある話だと私は思った]
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