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5人目、羅針の精霊師 ミヒャエル が参加しました。
羅針の精霊師 ミヒャエルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― シンシャ水軍旗艦・見張り台 ―
――進行方向、波と天候共に異常なし、と。
[シンシャ水軍旗艦、帆柱上の見張り台に、双眼鏡を構える青年の姿があった]
『針路は東。方位に大きなずれはなさそうだの』
[続けるように答えた声は、青年の左肩辺りから聞こえた。
そこには黒く、もさっとした印象のいきものが乗っていた。
遠目に見れば丸く毛深い小動物のように見えるだろうか]
順調に進んでいるみたいだね。
[下方の船員へ状況報告をしつつ、ふと双眼鏡を向けたのは今回の合同演習の相手――ユウレン水軍の艦隊だった]
上を飛んでいるのは騎竜師、と……ふむ。
[合同演習相手とはいえ、どこか偵察めいた気分で相手船団を眺める。
自身は身分としては航海士だが、戦闘ともなれば白兵戦をこなす要員でもある]
ま、今の船で"力"を活かす方法なんて、それくらいだしな――
[と、独り言ちたところで、見張り交代の合図が見えた]
了解、っと。テツ、頼むよ。
『おーよ』
[青年は帆柱へ足を着けると、そのまま垂直の柱を小走りに駆け下りた。
残り2mほどで足場を軽く蹴り、足を下へ向けながら甲板上へ着地する。
見た目よりも重い足音が響いた]
[海洋国家たるシンシャにて、水先案内人として船に関わり続ける一族がいた。
星が隠れ見えない夜でも、その一族の者は正確に方位を示すことが出来たという。
時代が下り、一族の能力は羅針盤に取って代わられたが――]
[それでもかつての縁により、船や水軍に関わる者は多いという*]
― シンシャ水軍旗艦・甲板 ―
[見張りの役目が終わり、現在は待機時間に当たる。
とはいえ体力的にはまだ余裕があるのもあり、意識は今回の演習相手である船団に向いた。
搭乗員としてユウレン相手の演習に参加するのは、自身にとっては初めてのことだ。
船乗りをやっている親戚筋から話を聞いたり、後はもちろん軍属としての知識はあるけれど]
――どんな戦いぶりなんだろうな?
[文化も属する民もいろいろ違う相手国へ、思いを馳せた*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[今回の演習は、一際士気と緊張感が高い。
まだ経験の浅いミヒャエルでさえそれを感じる程に。
その理由は明白で、作業の手が空いた者がつい統制室の方向へ意識を向けてしまうのは、致し方ないことだろう]
姫――いや、次期女王様か。
[正直なところ緊張の方が勝るもので、今も努めて意識しないように、統制室ではなく船前方へ意識を向けている。
が、甲板上のざわつきが一際大きくなり、ついで静まり返ったことで、否応にも振り向くことになった]
――アデル様。
[護衛を連れた姿に一礼を取る*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[と、上官への挨拶を優先したものの、『ヴィルベルヴィント』よりこちらへ近付く影>>44も意識には留めていた。
ユウレン側の騎竜師より挨拶があると、連絡を受けた船員より通達されたのは、その直後のこと。
運航のための作業は続けさせつつ、自身含め甲板上の余裕ある者は、上空の影を見上げ姿勢を正す]
[そうして降下する客人へ向けて、船員からの敬礼が送られた*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[アデルの言葉>>54に、幾人かは我に返ったように作業へ戻っていく。
戸惑った様子で直立していた者も、彼女が歩みを進めるに連れて徐々に持ち場へ戻り。
自身はといえば、細々とした作業をしつつも、やや遠巻きに姫と客人>>50との会話を耳に入れていた]
(……ナハティガルからの客人か)
[内陸国であるため自分からすると縁遠い国だが、大まかな特色程度の知識はある。
かの騎竜師養成学校と、同じ姓を持つ客人であるらしい]
陸の人間が……水軍に用があるのか?
[事情は様々であろうし大物同士の会話に口を挟む気はないが、興味を持つ程度は許されるだろう*]
/*
今更だが、精霊師って複数属性OKだったのか。
(元村であれこれ使ってるのは一応見た)
…なんでか単一だと思い込んでたんだよね。
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[アデルとノトカーの会談は一段落したらしい。
姫が見学の許しを出す>>60と、客人は好奇心を隠さぬ様子で顔を綻ばせた>>63。
先程までより幼く見える表情に、こちらも少しだけ肩の力を抜く。
船に対し純粋に興味を持ってもらえるのは、乗組員としても鼻が高くなるものだ。
そして船内の案内は姫に任せる訳にもいかず]
――失礼。
『八幡』で航海士を務めます、ミヒャエル・キタミです。
見学をご希望でしたら、私にお申し付け頂ければ。
[そう、一礼と共に名乗りつつ、役目を買って出る。
わざわざ自分から声を掛けた辺り、縁遠い異国からの客人に、興味がないとは言えなかった*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[ノトカーの様子を受けてか、思わず吹き出した姫>>68に密やかな注目が集まったのは致し方ないことだった。
王族の屈託ない笑顔を見られるなど、早々あることではない。
とはいえ貴人の前で動揺しないのも仕事の内、とばかりに各々の作業へ意識が向け直され]
[そして、アデルの視線は名乗りを上げたこちらへ向けられる>>70]
はっ――はい!
[短い言葉ではあるが、そこには自身や一族への信頼が感じられた。
高揚を胸に秘めつつ、アデルへ向け敬礼を返した*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[ノトカー>>73の言葉に、ふむ、と一つ瞬く。
幼い頃から海を身近に育ってきた自分とは、今の光景の見え方もどこか違っているのだろうか。
未知を前にしての浮かれっぷりに少し表情を緩めつつ。
相手が居住まいを正すのを見れば>>74、こちらもそれに応じて]
こちらこそよろしくお願いします、ラヴェンデル様。
[挨拶しつつ、彼の相棒たる竜にもちらと視線を向ける]
『――オヌシ、今かっこいいとか羨ましいとか思っておらんだろうな?』
[肩の上で黒いもさもさが、やや呆れた声を出した]
[肩上の精霊には小さく咳払いしつつ、ノトカーへやや崩した表情を向ける]
それは案内のし甲斐がありそうですね。
――では、こちらへ。
[と、船内を片手で示しつつ案内する。
無論当たり障りのない見学コースであるが、ノトカーから質問があれば可能な限りは答える心算だ*]
― 水軍旗艦『八幡』 ―
[肩上の精霊は相手に何を思わせたか>>80。
一族以外の盟約者がそういないことや、見た目と能力が一致しにくい類の精霊であることは承知しているが、その辺りは余談として。
今は船員としての役割、船内の紹介や質疑応答に意識を向ける]
なるほど……大海を渡る、或いは海戦をこなす船は初めて、と。
――俺は逆に、中原へと赴いたことがないものですから。
川や湖にも、その場なりの船が発達しているんですね。
[未知への興味に一定の理解を示しつつ。
はしゃいた様子の相手に、こちらも熱のこもる声で船内を紹介していく。
思い付くままの問いを受け止める時間は、こちらにとっても楽しいものだった]
そうか。
喜んでもらえて良かった……です。
[熱の籠った勢いのまま、時折口調が崩れてしまったのも許されるだろうか。
満面の笑みと感謝>>82を受け、こちらもつい顔を綻ばす。
シンシャの誇りたる水軍旗艦が、相手の関心を引けたのなら幸いであった*]
― 水軍旗艦『八幡』 ―
ええ。
一族――いや、水軍に関わる全ての人にとって、誇りの船ですから。
[想い、に触れられる>>90のは照れくさくはあったものの、その言葉は胸を張って言い切れた。
そして船だけでなく、乗組員に向けてもお褒めの言葉を預かる>>91。
しかしそこには、演習で対する相手としての評価も含まれていた]
――それは光栄。
[不敵な表情に、こちらも同様の意志をもって返す。
出過ぎた態度では、との思いもよぎりはしたが、水軍の一員として矜持を持たねばどうする、とあえて振り切って]
無論、こちらも全力で行きますよ。
四玉一の水軍、そして海に生きる者として、ね。
[同盟国との演習とはいえ、そこは負けていられないという思いは、シンシャ水軍にとって共通したものだろう。
相手の素とまで見抜くことは出来なかったが、その態度は海の男にとって、好ましく映った*]
― 水軍旗艦『八幡』 ―
ええ、こちらもです。
――では、次は"戦場"にて。
[船を辞す様子のノトカー>>100>>101へ、こちらも短く言葉を返す。
そして雷竜に跨る姿を、可能な者たちは甲板より見送った。
敬礼を向け見上げる面持ちは、彼を旗艦に迎え入れた時とは少しばかり異なるもの*]
― 水軍旗艦『八幡』・甲板 ―
[そうしてノトカーを見送り、再び演習前の待機時間となったのだが]
…………?
[たった今、誰か>>98と擦れ違ったような気がする――のだが、上手く認識できずきょろきょろと周囲を見回した。
何かと自己主張の激しい海の男の中で、彼のような存在はある意味特異であったかもしれない*]
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