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5人目、パン屋 オットー がやってきました。
パン屋 オットーは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[パン屋の朝は早い。
毎日の健康を育むため、生地をこね釜戸に火を焚く。
今日もまた商売繁盛、この村にいる限り小麦に困る事はないのだから。]
お日様おはよう! 今日も君は輝いているよ!
小鳥たちおはよう! なんて素晴らしい歌声なんだ!
[上機嫌も上機嫌。鼻唄交じりに窓を開けた彼だが、ある大きな問題を抱えていた。]
ああ、美しい・・・・・・っ!
なんて美しいんだ!
[心底うっとりするような目で見つめる視線の先には、鏡]
僕はなんて美しいんだ!
[もうお分かりだろう。
彼は救いようのない馬鹿なのである!
極度のナルシストにして、女好き。
あのゲルトですらをも凌ぐ楽天家っぷり。
何よりも厄介なのは、彼にはその自覚が全く無いということだ。]
んーまっ
んーまっ
[手鏡にキスをするその様子は馬鹿馬鹿しさを通り越して狂気すらも感じられる。
しかも、これが毎日なのである。
あえてもう一度言おう、毎日なのである!
生真面目なパン屋であった両親はきっと草葉の陰で泣いているであろう。]
おやおや、これはオットー君じゃないか。
ははーん、さてはパパンにまた絞られでもしたかな?
[今日も今日とてやって来た物音を聞いて。
前髪をぱさりとやると、店内へと顔を出す。
斜め30度、完璧な登場シーンである。
ディーターとはお得意様にして、幼馴染み。お互い別ベクトルの意味で村人達から距離を置かれる事はあったけれども、だからこその腐れ縁にもなっていた。]
うーん、やっぱりこれさ。白鳥のような真白な小麦粉。パーフェクトな僕が作るパーフェクトなパンにはパーフェクトな小麦粉じゃなきゃね。
[7度目のパーフェクトの単語が出る頃になって、ようやくハースブレッドとダルニツキーをお勧めするのであった。]
ところで。
[ようやくパンを包んで一段落が付いた頃だっただろうか、ふと真剣な顔になるのであった。]
今日こそ教えてもらおうじゃないか。
[ディーターにじりりと迫り寄ると自分よりも一回り大きな肩をがっと掴む。]
パメラの・・・・・・!
パメラの好きな花は一体何なんだい?
彼女の儚さに似たタマサボテンかい?
それとも燃え上がるような愛情のセンニチコウかな?
[やはりこのパン屋はどうかしているようだ。
そもそも、兄妹だからといって好きな花だなんてディーターが知っているのかどうかも分からないのに。*]
くっ、さすがは君だ。僕には及ばないがいいセンスをしているじゃないか。
[右手をぎゅっと握りしめる。
だがここで引き下がってはオットーの名が廃る。]
いや待ってくれ。パメラは同じ燃え上がるでも、もっと内なる情熱のはず・・・・・・!
そう、青白い炎だよ。なら赤い薔薇よりは
[違う、そこじゃない。
結局オットーはまたしても話の矛先をずらされ、会話は男2人がパン屋でするのには似つかわしくない花談義へと移るのであった。]
[さてさて教会のお二人がパン屋へとやって来る頃。
当のパン屋はというと。]
あはははは! そよ風が僕を呼んでいるのさ!
[この男、人生で一度も迷った事がないのだ。
そして店に現れた顔を見て、自らそれを再確認するのである。]
やあフリーデル。今日の君は一段とお淑やかだ。
ああ、神様はなんて罪なんだろう! こんなに胸が締め付けられる完璧な女性が存在する世界を作り上げるだなんて!
ジムゾン、僕は君がうらやましいよ。素敵な女性が側にいる事、それこそが幸福なのだから!
[さっきまでパメラにご執心だった舌の根も乾かぬうちに、よくもまあベラベラと出てくるものである。
[さてさて教会のお二人がパン屋へとやって来る頃。
当のパン屋はというと。]
あはははは! そよ風が僕を呼んでいるのさ!
[この男、人生で一度も迷った事がないのだ。
そして店に現れた顔を見て、自らそれを再確認するのである。]
やあフリーデル。今日の君は一段とお淑やかだ。
ああ、神様はなんて罪なんだろう! こんなに胸が締め付けられる完璧な女性が存在する世界を作り上げるだなんて!
ジムゾン、僕は君がうらやましいよ。素敵な女性が側にいる事、それこそが幸福なのだから!
[さっきまでパメラにご執心だった舌の根も乾かぬうちに、よくもまあベラベラと出てくるものである。]
そうさ、今日って日は昨日よりも素晴らしくなるためにあるのさ!
[このパン屋、キラキラしている。
燦々なんて高級なものでもなければ、きらきらなんて可愛いものでもない。
キラキラである。]
僕の語彙かい? それはもちろん。
ダイヤモンドの星たちが、そして可憐な森の子鹿(バンビ)たちが教えてくらたのさ。
そう、この僕にできない事なんてないのさ!
[やっぱりダメだ、このパン屋。]
[とはいっても、いつからこんなになってしまったのかと聞かれれば、オットー自身にも分からないのだけれども。
気が付けばこうだったという他無い。
もとい、ずっと昔からこうだったのだから。
癖のある奴ってのは、大方そんなもの。そうだろう?]
くっしゅっ
[またくしゃみ。
てっきり花粉のせいだと思っていたけれども、気持ち冷え込んできたようにも感じる。
この村では珍しい。こんなに好天なのに。]
いい天気だけれど、今日はちょっぴり冬の妖精達が遊びにきているようだね。
パンは暖かくしておいたよ。*
暫く経った頃
ハーイ、僕の天使達。みんなのオットーがやってきたよ。
[そして極めつけのウインク。
待て待て。間違ってもそんな邪な目的で宿を訪れた訳ではないぞ。
宿屋からの注文が入ったパンを届けに来たのだ。]
[ところが、宿屋に一歩入った瞬間にその笑顔は消え、わなわなと震え始める。]
こ、これは・・・・・・!
まさかこんな事があるだなんて!
[パメラの言葉>>348はいつもと変わらないというのに。初めて受け取った告白のように大喜びするオットー。
お前の辞書に慣れという言葉は無いのかい?]
ああ、この僕の事をかっこいいだなんて。
清らかで美しい神の子だなんて!
[言ってない。
パメラはそこまで、言ってない。]
君の目は彗眼だ。そうさ、これは運命の導きに違いない!
そうだ、今日という日に君に出会えた奇跡を祝ってこれを受け取ってはくれまいか?
[パメラに渡すのは青い薔薇
どうやらディーターとの折衷案>>64>>73をとる事にしたらしい。
変なところだけ日和見的である。]
今日のパンはチーズと子羊を挟んだフィセルだよ。
この僕が作るのだから、パーフェクトなパンじゃなきゃね。
[本日何度目かも分からないパーフェクト宣言だ。
通算で1000万回は下るまい。
もちろん他にも一式持ってきてはいるけれど、オットーイチオシの一品である。ちなみに仔羊はカタリナ経由だ。
たっぷりとパメラに時間を取った後、ようやく宿の奥へとパンを運び込む。
良かった。こと仕事に関しては真面目な両親の血を受け継いでいたようだ。]
やあマダムレジーナ。今日もあなたは・・・・・・
[前言撤回だ。
どうやらこの男、守備範囲まで広いらしい。]
[さてさて、一旦店へと戻る事になったオットー。
午後からはもう一度村を回る事になっていたが、それまでしばしの休息か。
そんな事を考えながら店へと辿り着くと、そこには。]
カタリナ、君はカタリナじゃないか!
ああ、やっぱり僕はこの世で一番の幸せ者さ。こんなに美しいものを眼に焼き付けられるだなんて。
羊よりも真白なその肌、どんな芸術家の作品だって叶いやしないよ。
そんな君と今ここで出会えたのは偶然なんかじゃないさ。
[いや、パンを買いに来たに決まっているでしょうに。]
[以前、カタリナに言われた事。
自分が好きなんだな>>373、と呆れられれば。]
そんな事はないさ。なんたって、どちらも大好きだからね!
この世には好きなものが溢れ返り過ぎているのさ。ああ、なんて世界は素敵なのだろう!
[と上塗りをする始末で。
どうしたら自信を持てるのか>>374と、問われれば。]
簡単な事さ。持つしかないほどに完璧だからに決まっているじゃないか。
そして君もその一人だよ! 君だって完璧なのさ。
君にそんな顔は似合わない。さあ、どんな悲しみもこの僕が打ち払ってあげよう。
[うむ。確かに輝いては、いるらしい。
されさてそんな事言っちゃって。本当に打ち払えるのかは本人のみぞ知る。*]
ふーん、お天道様もご機嫌斜めかい?
働き蜂たちの笑顔に免じて機嫌を直しておくれよ。
[再び配達の出先にて。
ついさっきまでほんのりと感じる程度だった肌寒さは、夕刻となったせいか雲がかかったせいか、いつしか突き刺すような寒波へと変わっていた。
作ったばかりだというのに、パンもすっかりフランスパンのように固まってしまった。]
[思い起こせば、おかしな事はいくつもあった。
吹く風はそよ風>>121でも、いつもとは吹いてくる方角が逆だった。
今朝挨拶をした鳥たち>>20だって、普段は見掛けない種類だった。
鳩>>180は普通あんなに高くを飛びやしない。
鳥獣ってのは人よりも感覚が優れている。
だから、慌ただしい動きは天変地異の前触れ。
果たしてその事をこの男は知っていただろうか。]
氷の蝶々・・・・・・
僕は、君たちを褒め称えるだけの言葉をまだ持っていないよ。
[空から舞い落ちる白い塊。
それはオットーが、あのオットーが黙ってしまうほどに美しく、そして脅威だった。
静かに掌へと包まれた雪は、物言わず静かに溶けた。]
[オットーは持っていたパンを袋の奥へと詰め込むと、足早に村のあぜ道を駆けていく。
ふと見上げると、東の空に浮かぶ上弦の月が雲の裏側へと顔を隠すところだった。
まるで、何かの始まりを告げるかのように。*]
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