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5人目、学生 コンスタンツェ が参加しました。
学生 コンスタンツェは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
― 庭園>>7 ―
[ふくらむ嫌な妄想を、ためいきで追い出そうとしても、うまくいきません。
かたく閉ざしたつぼみに指でふれていると、聞き覚えのある声がかかりました。
「おにいちゃん」……いいえ、アルビン神父さまです。
こんなわたしも小さな時はそりゃあおてんばで、
オットーと一緒に構ってもらいに行ったり、血のつながりも無いのに兄呼ばわりしましたけれど、
今は分別があります。]
ご機嫌うるわしく。
神父さま、まで、こんなことに巻き込まれてしまって。
[うるわしくだなんて挨拶は、今はただの嫌みかしら。
神父さまの思わしくない表情に、気を悪くさせてしまったかとヒヤヒヤしつつも、
聖職者ですら人狼と疑われるのかしらんと、村長に非難のまなざしをやってしまいそう。
村長がここにいなくてよかったです。]
神父さまは、人狼がいると思いますか?
飢えた獣じゃなくて、人狼が……?
人狼なんて、本の世界じゃ無いんだから……。
[ぼんやりと呟いた言葉が、18のころに村を出て行ってしまった姉のローレルと同じ>>14 であると、知ることはできません。
ただ、続く言葉は]
どうせなら、
人狼じゃなくて、もっとステキな話がよかったのに。
[空想や伝承を否定はしたくない、という意味をはらんだものでした。*]
― 子ども時代のわたしとオットー ―
[幼い頃のわたしと来たら、遊び場は森・山・川・丘でしたし、昆虫のうねうねした類いにも平気でさわったものです。
むしろ、それらを掴んで大人の顔の前に突き出して、ぎょっとする様子に腹を抱えて笑っておりました。
ですが、だんだんと恥じらいを覚え、口数はやや減りました。
それでも、冗談を言われれば笑いますし、他者からあえて遠ざかることはありません。
オットーほど変わってはおりません。
オットーと歩幅がそろわなくなったのは、いつからでしょうか。
肩を並べてはしゃぎあうことは無くなり、会話をしなくなった年月が増えていくばかりになりました。
パンを買いにいく時に見かけるだけ、村の中ですれちがうだけ。
年を経るとは、そういうことなのでしょうか。
何か言ってやりたいけれど、誰に、何を言うつもり?
もやもやした思いを抱えながら、あといくつか寝て起きれば、わたしも齢18を迎えます。*]
― 庭園 ―
[「評価できます」なんて言ってのけた神父さま>>30、それはきっと本心なのね。
その様子にわたしは苦笑を浮かべます。
「特別扱いされたいって、思わない?」
ふと沸いた疑問を口に出すのも卑しい気がして、頭を振って消しやりました。
ずれた眼鏡を両手で直しながら、神父さまの続く言葉>>31>>32に耳を傾けます。
彼の立場であるならば、不思議な死体を見ることもあったのだろうと思います。
それにしても、「旅」。]
ねえ神父さま、旅の先では、人狼はやっぱり悪さをするものだったのですか?
狼のお話は、いつだって狼が悪者で終わるものばかりだから、気になって。
[わたしの知る人狼のお話は、いつも人間に対する警告で終わります。
ヒトにまぎれる奴らに気をつけろ、よそ者を簡単に信用してはならない、と。
神父さまの旅の話は、詳しく訊ねたことはありません。
人狼騒動が無ければ、こんなことを聞くきっかけも無かったのかと思うと、なかなかに皮肉なものですね。*]
[神父さまの、首を傾ぐ様子>>42 は、幼い頃に見た彼のしぐさと変わりません。
それでも神父さまの装いが、時の流れをわたしに見せつけています。
人狼は人を喰らうから悪。その言葉を口の中で繰り返しました。]
どうしてヒトを食べたがるのでしょうね。
わたしは、母さんに作ってもらうシチューの方が美味しいと思うけど。
滅ぼされた村なんて……。
おに、……神父さまは、そんなものまで見ていらしたのですね。
もっと良い景色を見る訳にはいかなかったのですか?
[詳しい事情は知りませんが、確か神父さまは本来、商人となるために村を出て行ったと聞きました。
お別れの日は、それはそれは悲しくて、彼の荷物からモノを取り上げこっそり隠したものでした。
時の壁があれど彼の浮かべる笑みの優しさは変わらなく思えて、
たとえ誤魔化しの笑みだって、流されてしまうのが常です。]
[どうやら、新たに見えた方がいるようで。>>40
緑のマントに、男とも女とも言い切れぬ風貌は、確か旅のお方です。
ニコラスさん、でしたでしょうか。
(村の噂のまわりは早いのです。)
わたしも頭を下げましたが、どうやら神父さまとあの方は、お知り合いであったご様子。>>48]
あのう……わたし、屋敷の中にもどりますので……。
[「もしお二人で話したいのなら、どうぞ。」
そう言外にふくめました。
若干の人見知りが、わたしの足を急き立てるのです。]
[>>65 良きものを見る機会もあった、と神父さまの口から聞けば、ほっとする反面、本当に村の外はそんなに素晴らしいものかしらんと思いもします。
これは嫉妬でしょうか……何に対しての?
「ここにはない」、その言葉には少しむっとしましたが、小さな子どもではありませんので上手に押し隠します。(わたしはそのつもり)
>>66 そうして、迷子の同居猫を探すという神父さまに改めて向き直って姿勢を正します。]
猫さんが見つかったなら、今度こそ触らせてくださいませ。
旅の楽しいお話も、また、ぜひ。
[そういって鞄を抱えたわたしは、すたたた、と玄関の方へ向かうのでした。*]
― 玄関 ―
きゃ。
ごめんなさい……
やだ。フランツさん。
[>>64 急いだせいで軽くぶつかった相手は、村長さんの息子さんです。
彼までも監視下にということでしょうか。
それとも、わたしたちを監視するために彼がいるのでしょうか?
そう思えば、つい軽く睨みつけてしまいます。
わざとらしく「さん」なんて付けて。]
[こちらの勢いに戸惑った様子のフランツ>>76を見れば、少しは胸がすっとします。
謝罪の言葉とともに道を譲られれば>>77、押しの弱い彼にまたむっとしてしまいます。]
早く終わらせて、わたしをお家に帰してちょうだい!
[そう言い捨てて、ぷい、と彼から視線をそらし、玄関から屋敷の中へと歩を早めます。
少し、強く当たりすぎたでしょうか。
ええ、八つ当たりです。
フランツに聞かれたら否と答えたでしょうけど、心の中では白状します。
だって、フランツって、なんだか八つ当たりしたくなる顔なんですもの。*]
― 玄関 ―
[フランツから返ってきたのは、全く彼らしく野暮で面白みの無くて真っ当で正しいお返事でした。>>84
どうせ彼のことだから、たとえみんなを従わせる権限を持ってたとしても、周囲の年長者の顔色をうかがって、取りやめにする度胸なんかないんだわ。]
いくじなし!
[去り際の視界に入ったフランツの姿は、すこし泣きそうなものに見えました。
――だから何だって言うの!]
[子どもの時からそうです。フランツは一歩も二歩も引いた向こうにいるのです。
一緒に遊びにいこう、と誘っても、断られるばかり。誘いにいく足もしだいに遠のいたものです。
そりゃあロクな遊びではなかったわ、大人を困らせるたぐいのものだったので。
そう、『いいこ』のフランツくんは、わたしたちのような『わるいこ』とは遊ばなかったのです。
その証拠に、彼がわたしたちの遊びに参加しようとしたことなんか、一度も無かったのですから。
彼から声をかけられたことなんか一度もありませんでした。>>112 *]
― バスルーム ―
はあ。
[感情的になっている自覚のあるわたしは、まず真っ先にバスルームへ行きました。
鏡の中の自分を見つめます。]
もう、18になるのよ、コンスタンツェ。
[眼鏡の位置を直しながら、鏡に呼びかけました。
姉であるローレルが、家を出た年になります。
もう一度ため息をついて、わたしは鏡から視線をそらしました。*]
― 幼い頃 ―
[オットーと二人してある遊び場で遊んでいたら、「おにいちゃん」のアルビンが後からやってきました。
一緒に遊んでくれるのかと思ったら、彼は険しい顔でわたしたちをどなったものです。>>116
自分のしたことが悪かったと気づいた訳じゃなく、アルビンの激高のあとの、こちらを心配するまなざしと撫でる手の優しさに、突然涙があふれてとまらなくなったものです。]
けが、ない、……ごめんなさぃ……
[そりゃあ行く道はすこし怖かったけど、楽しんでいたもの、オットーはわたしに謝ることなんかないわ。>>123
そんな言葉がすらすら出てくる訳も無く、口の中の飴玉>>118 を転がして、腫れたまぶたをしぱしぱと動かすだけの幼いわたし。
でも、すこしうれしかった。
『わるいこ』でも、心配してくれる人がいるということに。
――思えば、わたしはこの時から少しずつ、読書を姉から学ぶようになりました。言葉を覚えれば、自分の気持ちを正しく伝えられるのかと思って。
アルビンとオットーの約束も、ただ黙って聞いていました。>>119>>124>>128
飴玉の味は、もうすっかり思い出せません。*]
― 広間 ―
っ! 姉さん!
[広間に向かったわたしは、まず姉であるローレルの姿を見とがめて、まっさきに彼女に向かって駆け寄りました。
軍服を着たディルドレさんの姿も、ましてならず者のことも無視するかたちになりましたが、それは仕方の無いことです、ね?]
なんで、姉さんがここに!?
もしかして、呼び戻されたの!?
ああもう!父さんも母さんも心配していたわ!ばか!
せめて、もうちょっと頻繁に便りをよこしてちょうだい!
[久しぶりに見る彼女へと、言葉を矢のように繰り出します。……これくらいの文句はむしろ、よく口が回るねと褒めてくれてもいいんじゃなくて?
わたしに言葉と読書の楽しさを教えたのは、彼女ですもの。*]
「えへへ」じゃない!
[悪びれないローレル姉さん>>145 がもどかしく、つい声が高くなります。
少々目を見張りながらも、にこにことうれしそうな姉の様子とは反比例するように、わたしのもどかしい気持ちは大きくなります。]
たまたま……って、なおさら悪い!
帰りの連絡くらい出してください!
手紙を書く時間はつくるものでしょう!
父さん母さんは元気だけど
……ずいぶん、さびしがってたんだから!
[とはいえ、やきもきしていたのはわたしと父で、母は「便りがないのは元気な証拠」とのほほんとしていましたけれど。
食卓から姉がいなくなったおかげで、わたしはずいぶんおしゃべりが巧くなりました。]
[よりによって、こんな時に帰ってこなくても。
姉に会えた安堵と、こんな時に帰ってきてしまった彼女の不運をなげく気持ちが、心の中でねじれていました。]
姉さんこそ、元気そうで……。
[ぽつりと呟いて一息ついたその時に、ふとジェフロイさんの言葉>>147 が耳に入りました。
じろりとそちらを見て、わたしは意識せず低い声で言い返していました。]
似てませんから。
[こんな時間からお酒を飲んで、いたりいなかったりする変な人に、気にしていることを言われてかちんと来てしまいました。
なんだか、ここに来てから怒ってばかりいるみたい。
わたしものどが乾いたような。お茶でももらいにいこうかしら。]
おもしろい、って。
姉さん、お願い、つつしんで。
[そういう驚きはいらないわ姉さん。ああもう!>>160
姉の言葉は嘘も冗談も見分けがつかなくて、わたしは簡単に信じてしまいます。]
お仕事が本当に忙しかったのは、そりゃ仕方ないけれど。
わたしは、今のところ旅する予定はありません。
[本当はずっと迷っているのです。
姉は18に旅に出て、わたしは18に何をするべきか?
誰にも話したことの無い、誰にも内緒の秘密の悩み。
勢いで、つい予定は無い、なんて言ってしまったけど。]
おもしろい、って。
姉さん、お願い、つつしんで。
[そういう驚きはいらないわ姉さん。ああもう!>>160
姉の言葉は嘘も冗談も見分けがつかなくて、わたしは簡単に信じてしまいます。]
お仕事が本当に忙しかったのは、そりゃあ仕方ないけれど。
わたしは、今のところ旅する予定はありません。
ああ、理解できなくて悲しいわ。
[からかいの言葉とともに泣き真似をする姉>>162に向かって、わたしは姿勢を正します。]
わたしも成長したということです。
もう、泣き落としはききませんからね。
[きっぱり、はっきり。**]
[姉の笑みと予言のような言葉>>175 に、につい平常心を乱されます。]
な、な、何が大丈夫なのよ。
わたしは旅人にはならないわ、だって理由がないもの。
[これ以上その話題に触れたくない――
そんなわたしの表情に気づいたのか偶然か、話題は部屋割りへとうつったようです。]
部屋?
いいえ、まだだけれど。
[一人一部屋ではなく、相部屋ということになるのでしょうか。
監視という言葉が頭をよぎっていきます。
であれば、わたしも家族である姉と一緒の方がおちつきます。
もし人狼が本当にいるのなら……。]
[いやだ、わたしったら。
いかめしい格好をしたディルドレさんの視線>>186 にようやく気づき、ぎくりと肩をふるわせます。
軍服でお酒をたしなむ姿は板につきすぎていて格好いいわ。]
ディルドレさんも、こちらの館にいらしたのですね。
……あのう、いたずら、もうしていませんから。
[かつての悪ガキ時代に雷を落とされた経験から、わたしはついつい、彼女に会うたびこの台詞をいわずにはいられないのです。]
[紅茶を持ってきたフランツ>>181 に気づけば、わたしは先ほど暴言をぶつけたことなんか無かったふりをして平然とふるまいます。
少なくとも、わたしはそのつもりよ。別に不自然に視線をあわせないようになんか、しません。してませんよね……?]
ありがとうございます。いただきます。
[のどは渇いていたし、紅茶は紅茶です。
ソーサーごとカップを持ち上げて、適当なソファに腰掛けました。
カップの中にひろがる赤い水面をすこしにらんでから、そっと口をつけます。]
[こちらの気も知らずに年数まで予言してくれるローレル姉さん>>104 を恨めしげに見つめて、わたしは口をへの字にします。]
勝手に決めないでちょうだい。
わたし、姉さんが思ってるほど子どもじゃないんだから。
姉さんこそ、人狼話が怖くて眠れないことになっても、知らないんだから!
[二回への去り際に調子の良い台詞を残していく姉の背に、わたしはなんとか切り返します。
絶対に行かないわ、もう一人で眠れるんですもの!]
[「まるっと一緒って訳ではない」>>170 ――そうですよ、ジェフロイさん。
わたしは姉とは違います。
姉と違って、旅立つ理由も、決意も、持ってやしないんだから。
彼の方をちらと見て、再び視線を手元のカップに移します。]
[オットーが広間にやって来たとき>>197 には、視線が合えばゆるく微笑みますが、会話はたちません。
そんなものです。
一緒に遊び回った時間よりも、話さなくなってしまった時間の方が、ずいぶん長くなってしまったので。
そんなものです、きっと、時間が経つということは。
神父さまは、猫さんを無事に見つけられたようです。
結局ニコラスさんとはどんな関係だったのかしら。
あとで聞いてみようか聞くまいか、それはすごく悩める事柄です。**]
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