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―病院―
[ラフィと別れ、温泉旅館からケルベロス病院へやって来た娘。
その手には放射状の赤い百合の様な花を束にして持っていた。
決意と覚悟と怒りと憎しみに満ちたその表情と共に、此方が纏うオーラに何か黒さを帯びさせながら、いくつのも光の玉を侍らせて。
その様子に自警団は、言いようも出来ない恐怖と謎の悪寒に苛まれ、怯えていた。]
ここでぇ、良いんですぅ?
[自警団員が涙目になりながら、こくこくと頷き、一目散に逃げ去れば。
じっと病室の扉を睨み、それを開いたなら、例のあの人が居る部屋の中へと入って行くだろう。]
―アーなんとかさんが居る病室―
[部屋の様子はどうだろうか。
此方が来た時には、他の参加者が誰も居ない状況に来たのだろう。
果たして部屋は綺麗な状態なのか、ボロボロになっているのだろうか。
どちらにしても、此方は全く気にしてる素振りなど見せないで、堂々と病室に入れば、例のあの人が横たわるベットには一切近寄らず、出来るだけ離れた場所に立っている。]
お加減は如何ですぅ?
退屈しのぎにぃ、少しお話でもしますぅ?
[何も感情が無く、虚ろな瞳は何処かを見ている様で見ていない様で。
何処かヒンヤリとした空気の中、淡々とした口調で話を始めるだろう。]
とある村にぃ、黄泉の門を封印するためにぃ、生け贄の巫女を捧げる村がぁ、あったそうですぅ。
その生け贄の巫女にはぁ……好きな人が居ましたがぁ、村の権力者が村の為にぃ、両の手足と首に注連縄で締め上げぇ……無惨にもぉ、殺されましたぁ。
ある巫女がぁ、好きな男性が居ましたがぁ、……儀式の為に彼はぁ、その権力者にぃ、殺されましたよぅ。
それを知ったぁ、巫女はぁ、悲しみと未練を抱いたままぁ、生け贄にされ、縄で四肢と首を引き裂かれましたとぉ……。
[虚ろな目で生け贄にされた巫女の話を淡々としていく中。
病室が何故か薄暗くなり、小さな人魂の様な光が漂っているとかいないとか。
それは見える人には見えるかも知れないが、見えないのかも知れない。
それでも、此方は一切周囲の様子に気付く事無く、話を続けるだろう。]
[それは、何処かを見ているのだが、きっと何かが“居る”のかも知れない。
それでも、生け贄にされた巫女の話をするのを止めようとはしない。]
悲しみと未練を抱いた巫女を生け贄として殺しぃ、生け贄として儀式を進めましたがぁ、当然それは失敗に終わりましたぁ……。
儀式の失敗でぇ、黄泉の門は開きぃ、村に大きな災いが降り掛かりぃ、怨霊となった巫女の霊はぁ、多くの人を呪い殺したそうですぅ。
そう、巫女が殺された時と同じ様に、縄で首と手と足を締め上げぇ、引き裂いて殺したそうですぅ……。
[自分には見えるのだが、例のあの人の背後から、白くて細い女性の様な腕が何本も伸びて、彼に纏わり付いて。
5本の縄がアーなんとかさんの首や四肢を締め上げるのが――視えた。]
[実際アーなんとかさんが怨霊に取り憑かれているかどうかは定かでは無いが、心の中では取り憑かれ、苦しんでしまえば良い、と願ってしまう。
そんな恐ろしい想いを抱きながら、手に持っていた赤い放射状の様な百合の花束を近くのテーブルの上に置いたならば。
用事は済んだとばかりに病室から出ようし、一旦足を止め振り返った。]
あぁ、あの花はぁ、お見舞いの品ですのでぇ、ここに置いておきますよぅ。
リコリスっていう花ですぅ。
確かぁ……死人花とかぁ、幽霊花とかぁ、剃刀花とかぁ……地獄花とか呼ばれてましたねぇ。
普通はぁ、彼岸花って呼ばれてますがぁ……。
ともあれぇ、お大事になさって下さい?
[フッと笑みを浮かべたら、そのまま病室から立ち去った*]
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