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シメオン えびさん
デイーク 琥珀さん
カレル ゆりおさん
マリエッタ 菊代さん
ジークムント 馬塩さん
ルートヴィヒ 西野さん
アヴェ かなこさん
ラヴィ シバさん
セーラーローズ 石蕗さん
エレオノーレ ねこさん
ドロシー もやさん
カサンドラ ミューたんさん
ユーリエ あづきさん
んん?
村にとっては,白狼?と夜兎と恋人が残ってんだろう?
なら,ローズ夜兎とするなら,ローズ占って溶かして、恋人陣営ありそうな奴を吊って,そのあと狼探した方がいいんじゃないか?
シメオン えびさん
デイーク 琥珀さん
カレル 菊代さん
マリエッタ ゆりおさん
ジークムント 馬塩さん
ルートヴィヒ 西野さん
アヴェ かなこさん
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セーラーローズ 石蕗さん
エレオノーレ ねこさん
ドロシー もやさん
カサンドラ ミューたんさん
ユーリエ あづきさん
ツェーザル過去編ー改ー
[ この世には,退魔師やヴァンパイア,魔法使いなど,人知を超えた力を持つ存在が数多く存在する。
エルフもそのうちの一つで,男は生まれながらにして,魔法紛いの事が出来た。
エルフには主に2種類あり,天上に住む『光のエルフ』と地下に住む『闇のエルフ』と呼ばれる者に分けられる。しかしどちらのエルフも悪戯好きで,決して怒らせてはならない存在であると,恐れられた。
男は闇のエルフの一種で,一族は皆,人に悪夢を見させる事が出来た。偶に人里に降りては,人の枕元に立って悪夢を見せる。その行為は,一種の食事の役割も果たしていたが,それよりもその人間の苦しむ顔が実に愉快で,男は仲間と共に,腹が捩れる程笑っていた。
ある日,男は珍しく,仲間を引き連れずたった1人だけで人里に降りた。男は兼ねてから目をつけていた家に赴き,その家の人間の枕元に立った。
ーー月が綺麗な夜だった。明るい月明かりにキラキラ光る埃は,星の粉のようで,部屋の内部がよく見えた。伸ばせば手が届きそうな位置に,一冊の本があった。それは何かの研究資料のようで,当時まだ文字の読めなかった男には何が何やらわからなかった。男は初めて見る文字に興味津々で,思わず手に取ってみた。
すると突然,ドンドンドンと扉を叩く音がする。その時間帯はすでに夜中であったのに誰かが来たのだ。男は正体も見られないために,窓からその場を去った。
手にはそのまま,あの本を持って。]
(あーあ…思わず持ってきちゃった…コレどーしよう?)
[ 地下にあるエルフの村にある我が家へと帰ると,自室の木製のベッドに横たわって,本を高々と掲げる。
エルフには,本を読む文化があまり普及されなさていないため,文字どころか本すら初めて触った男には,羊の皮でできた表紙の手触りはとても新鮮だった。暫くの間,表紙を撫でたり,ページをめくったり,初めて触れる本の感触を楽しんでいた男は,ふと考える。 ]
(もし,コレが読めるようになったら…俺は…)
[ 悪戯心がエルフの中でも人一倍高く,何事にも興味を持ってしまうお年頃だった男は,この本を解読してみたいと思ったのだ。
それから,いつものように仲間と共に人里に降りては,ついでに別の本を拝借して,文字を勉強した。
独学では分からなかったので,昼間でもこっそり村を抜け出して,人間の学校の授業を覗き見ては,学び,少しずつ少しずつ,本を解読していった。
何年か経った後,男はついに,本を全て読み切る事が出来た。しかし男の顔は浮かなくて,努力が報われた者の顔では決してなかった。
何故ならその研究資料は,エルフに関してのものだったからだ。それを全て読んでしまった男は,自分の存在の何たるかを,もろに突きつけられた。 ]
(この研究が本当なら、俺は一体…)
(研究資料)エルフとは何かについて
コレは私が考える,エルフという存在についての研究資料である。
まず初めに,エルフには,実に多くの能力と性質を持っているという事が確認されている。またそれは,そのエルフが生まれてくる地域によって,大きく違うという事だ。例えばここドイツ本国では,エルフは一般的に悪夢を見せる事ができるらしいが,どうやら他の国では違うらしい。人を誑かしたり,病気を振り撒くものもいるようだ。
いったい何故,このような違いが発生するのだろうか。
私はコレを,民間信仰の点で考えてみようと思う。
ー(中略)ー
…以上を持ってして,エルフとは,人の作った伝承の塊であると考える。
信じる事で本当になる事があると聞く。エルフという存在は,まさしくそのような存在であるのだろう。
彼らは,我らは人間がいる限り,悪戯好きであり続け,異なった文化ごとに,全く違う能力を持ってこの世に生まれ落ちるのだろう。
自由にこの世を生きる彼らは,実は一番不自由なのかもしれない。
[ 男は自分の存在が何なのか,分からなくなった。この本の言う通り,伝承の塊がエルフであるのだとしたら,もしもその伝承が消えてしまったら,エルフには一体何が残ると言うのだろうか。
男は自分の生活を顧みる。思えば村の皆は,大体に通った考え方で,人間のように意見が衝突する事なんて滅多に無かった。
同じものを食べて,同じものを見て笑って,同じ服を着て,同じ行動を楽しんだ。
ー全てがまるでプログラムされたかのような均一な世界。個々の個性なんて微々たるもので,皆同じだった。
吐き気がした。得体の知れない気持ち悪さが全身覆い,肌の隅々から,目から,鼻から,口から,じわじわと身体を侵食してくる。
気づいてしまったら,もう戻れなかった。
男はふらつく足取りで,必要最低限の荷物をまとめる。元から持ち物は少なかったので,身の回りの大体のものは持っていく事が出来た。
家の外に出ると,地下特有のじめっとした空気が肌を撫でる。一刻も早くこの息苦しさを無くしたくて,男は地上へと登る。地下の暗闇とは違い,その日の夜はとても明るくて,初めて本を手に取ったあの日のように,大きくて綺麗な満月が,夜空に輝いていた。
男はその月明かりを頼りに、エルフの村を去った。]
[ それから男は,いろいろな国を渡り歩いた。所謂自分探しの旅というものなのだろう。訪れた国は数知れず,周りを崖で囲まれた秘境の国から,人口数十億人に上る大帝国まで,世界中を飛び回った。
しかし,男が望むものは見つからず,男の心の中心はいつも空っぽだった。 ]
(もしかしたら,この世界に俺の望むものは無いのかもしれない。)
[ 夜が来るたびにこの考えが頭をよぎった。
ある日,男が街の市場を訪れていると,何やら騒ぎが起きたのか,物凄い人だかりが出来ていた。どうせゴロツキの争いだろうと,無視して買い物を済ませようとしていると…
ドッカーン…
何かが爆発するような大きな音と風圧が,男の背後から生じた。静まり返る市場。誰か爆発物でも持っていたのか…!!と、男が振り向くと,そこにはローブを目深に被った男と,倒れている屈強な男がいた。
ローブを被っている男が爆弾を用いたのだろうか?と,判断したが,爆発物特有の火薬の匂いなどはせず,屈強な男のみが倒れている事が不思議で仕方がなかった。
そして,沈黙の続いたその空間は,誰かが『く、黒魔術師だあ!!』と叫ぶと,阿鼻叫喚の地獄となった。
我先にと逃げる人々に,男は呆然としながら押し流されていく。しかし,暫くしてはっと我に帰ると,胸が押し潰されるような感動が男を襲っていた。
男も知らない未知の力。圧倒的力の世界。そのシンプルな世界には,多くの人々が求めるようなものは何も無いのかも知れない。
けれどそのシンプルさには,男の求めた多くの自由が内包されていた。]
(そうだ…あそこならきっと,種族も何も,関係ないかもしれない。俺の存在する意味を,自由を証明できるかもしれない…!!)
[ それが男と黒魔術…師匠との出会いであった。 ]
待って,なんで俺幼女にエロ本見せたみたいになってんの??
俺が見せるのは,せいぜい13歳以上だぜ…?
[男はエロ本を取り出そうとして,死んでいるから手元にないことに気付いて,呆然とした。]
…にゃ?
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