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キュィィーーッ!
[ 大気を引き裂くような高い鳴き声をあげたグリフォンは、男の声に込められた指示を正確に聞き取り、翼を畳んで、ほぼ真下へと急降下することで、放たれた魔の衝撃波を頭上へとやり過ごす ]
つうっ...!
[ 魔力の塊が伏せた頭と背を掠めて、バチバチとそこにも青い稲妻が走った ]
[ 一息に散らされなかった事を安堵する暇もなく、バサリと羽ばたいたグリフォンの手綱を手放し、男は、その背に立ち上がる ]
ヨセフ!あなたは、もう少し近付いてから降りてください!こいつは俺の後を追う筈です!
[ そして、魔王の目も、恐らく己の方に向くはず、とは、口にせず、男は、そのまま、グリフォンの背を蹴って跳んだ** ]
動けるんだな?
[ すぐに、と、聞こえた言葉に、隠す事無く安堵の息を零す ]
ああ、俺も、すぐ行く!
[ 衝撃波が頭上を過り、その言は即座に実行されることになる ]
[ 魔王の玉座の周囲には、激しい嵐の名残が渦巻く。
その風に乗り、風を読む、それは少年の頃に会得した術。
誰よりも高い木に、何処よりも高い頂きを目指して、落ちても怪我の少ないように...常に共に在った亜麻色の娘を泣かせぬために ]
[ そのまま加速をつけて、黒竜の座所だった塔に叩き付けられようとする寸前、男の後を追って飛翔してきたグリフォンが、高く啼いて、その身を受け止める ]
...ぐ...げふっ...!
アウロラ...いい子、だ...
[ 蹴られた時に、どこかの骨は確実に折れている。紅の混じる唾を吐いて、しがみついたグリフォンの羽根を軽く叩き、男は腰から剣を抜いた ]
[ どうやら、ディークは双子の正体を自力で掴んだらしい ]
...ローレルとローズマリーは、俺が斬った。
俺の暗殺を、魔王に命じられてたらしい。
[ 正確には、苦しめろ、と、命じられていたのだろうが、男にとっては同じことだ。
伝え辛かった事を伝える機会を得て、幾らかほっとする ]
[ グリフォンから手を放し、男は魔王と対峙する ]
行け、アウロラ。
[ 主の声に、グリフォンは、少し首を傾げてから空へと飛び立った ]
魔王カナン・ディ=ラーグ。
これもお前の1人遊びのうちか?
[ 蹴られた部分からの痛みは、男の息をまだ乱している。けれど、真っすぐに魔王を見つめる瞳は、揺るがない ]
だが、いつまでも玩具でいてやるつもりは無い!
[ 地を蹴って、男は走り出す。真っすぐに魔王へ向かうかと見せて、数歩走ってから、跳躍し、その背後を狙う動き// ]
/*
はっはっは、俺が、ミサンガ使わない筈がねー...てのは、多分アイリのひとが一番知ってる筈(笑)>魔王様メモ
ぶっちゃけそのための魔石設定ですし。
くっ...!
[ 魔王の魔力が、聖なる剣の刃を難なく止める]
うわぁっ!!
[ 握るか?剣を?!?...という、単純な驚きの方が、投げ飛ばされた衝撃よりも大きかったとは、魔王には伝わらないだろう ]
くっそ...!
[ しかし、男は咄嗟に受け身をとって、今度は瞬時に身を低く構える ]
...俺が、頼みにしてるのは...
[ 繰り出される地を這うような蹴り。それを前方に身を投げ出すような跳躍で避け、床に一度片手をついて軽業さながらの前転を見せる ]
/*
ざーっくりピンチになるべきなんだよな、そろそろ...しかし、ここに誰もいない状態なのは...別にいいのか。
は...
[ 笑い出す魔王の前から、一度飛び下がって距離を取る ]
言っとくが、俺の力でって...わけでもないからな。
[ 息を整える...痛みに負けぬように、遠く風に乗って、ローグの歌が聞こえる ]
...ヨセフ、ディーク...
[ 二人がどうしているかは、今は見えない。けれど、きっと、それぞれに、戦い続けているだろうと思う ]
ちょっとばかり、無茶をします。
[ だから、コエだけを、贈る。笑みを乗せて ]
哀れな、魔物。お前は、知らない。
[ 手を広げた魔王を、王ではなく魔物、と呼んで、祓魔の剣を再び構える。
微笑みを浮かべて ]
この剣を、護り続けた、人々の、心...
民を護り、愛する者を護ろうとする、願いの、力...
受け継がれ、引き継がれていく、人の命の力...
俺が、ここに…持って来たのは
[ 胸に拳を当てる。その下には天使の羽根が、今も輝いて在る ]
頼みにするのは…そんな力だ。
死も知らず、生も知らず...永劫を、ただ、己の欲のみのために使う、育つ事ない赤子のようなお前には。
[ 男の瞳に金の輝きが増す、そして、祓魔剣の輝きもまた、強く増しているように見えただろう ]
決して手に入らぬ、真実の力だ!
[ 男は駆ける、真っすぐに、全ての絆と願い、そして、約束を、輝く刃に乗せて...魔王と呼ばれるモノの、その胸を貫かんと// ]
[ 魔王の掌に輝く刃が触れた瞬間、ひび割れたカーネリアンが煌めきながら砕け散り、白き祓魔の光と、金の陽光の光に、銀の月光の輝きが重なり、混じり合う ]
[ そして、刃は、あらゆる魔力の障壁を貫き、魔王カナン・ディ=ラーグの胸に、真っすぐに吸い込まれていく ]
定めとは、自分自身で決めるものだ...
お前でも、俺でも、なく、
この地に生きる全ての命が、自分自身で!
[ 深く刃を埋める、魔王の体液はマグマのように熱い、そう忠告したディークの言葉が頭を過ったが刃を引くという選択肢は無い// ]
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