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―白い小部屋―
[昨夜と同じ白い部屋。
違うものは今日は部屋の真ん中には小さなテーブル。
その上に乗る細長い花瓶の中には一輪の曼珠沙華。
そのテーブルに左手をついて佇む青い髪の少年。
顔が見えないように頭を伏せている]
……やあ、また逢ったね。
僕の部屋へようこそ……。
ここに迷い込んでしまったということは真実が知りたいんだね……。
[少年はゆっくりと頭をあげる。口元に僅かな微笑みをたたえて]
そう。
杖猿 崇。19歳。
出国以来常に単独行動をしている、ミステリアスな彼の真実の姿を……
彼の正体は――
【素ズニア】だったよ……。
魅惑のヴォイス セルウィンは、夏ばて シグルド を能力(襲う)の対象に選びました。
>>15
えーっと、どこだろう。
確かに乗ってたはずなんだけど……。
ってああ!あんなところに!
さすがファミルくん……。
恐るべし控えめスキルの持ち主!
[妙なところに感心しながら]
へへへ、でも寝る暇あるかなぁ。
縦山くんはシャワー室か!
暑いしシャワーを浴びるにはちょうどいいね!
こうちらっとセクシーショットなんかも撮ったりしてさ!
毎日のマリネラガイドがすばらしい。
だがしかし仮眠室が実在するものとしって、一応調べてはいるんだけど詳しい情報がわからない!
―マリネラ航空・ファーストクラスラウンジ―
はーい。
俺たちは今バンコク空港にあるマリネラ空港ファーストクラスラウンジに来ています。
なんでもここがホテル並みにすっごい豪華らしいよ!
というわけでこれから俺は仮眠室の紹介をしまーす。
[前口上のあとに仮眠室の扉をがちゃりとあけた]
[扉を開けると見えてくるのは黒い革張りのベッドにモニターらしきもの。
ベッドの上にはクッションが置いてあった]
おおー!ここが仮眠室?
さすがですねー。思った以上に広いよ!
それにこれはテレビかな?
すごいね、ベッドに寝っ転がって見れるんだ!
[言いながら部屋に入って早速ベッドに寝っ転がる]
うん、ベッドの大きさも仮眠用にしては広いね!
[傍らのクッションを手にぎゅっと抱きしめて]
クッションの抱き心地も超いいー!
このままここで寝ちゃいたい感じ。
[仮眠室の壁は一部が鏡になっている
起き上がると、鏡に向かって髪の毛をちゃっちゃっとセット]
鏡もあるから、仮眠の後に髪がぐちゃぐちゃで人前に出れないってこともないね!
これで安心!
[とそこに縦山くんの声>>103]
わかったー。
[カメラの向こうに声を掛けると]
縦山くん情報だと他にもアロマとかあるらしいよ!
でも時間がないので今日はこれまで!
説明が下手だったぶんは、きっとカメラが補ってくれてるよね!
視聴者のみなさんも、一度リッチなマリネラ航空ファーストクラスラウンジを試してみてはいかがでしょうか。
では、まったねー!ばいばい!
[ベッドの上に腰掛けたまま、笑顔で両手をぶんぶんと振ってロケ終了]
[撮影が終わると急いで次の飛行機に搭乗する]
はー。乗り継ぎ間に合ってよかった!
あ。縦山くんも撮影おつかれさまー。
仮眠室やっぱりよかったよー。
もうちょっと余裕ある乗り継ぎだともっと色々見られたのになー。残念。
ここからプーケットまでは一直線なのかな?
>>118 縦山くん
そうか、それじゃあプーケットでお別れだね
[少ししょぼんとした顔をして]
俺、全部チケット使いきっちゃったから次からは自分で交通手段を探さないと……。
……あるものって?
>>128 縦山くん
えっ?エビのすり身揚げ?
1500匹分?
なにそれ。なんでそんな大量に……?
事情が全くわからないけど、とにかくそれを売り切れれば航空券が買えるのかな?
なんか面白そうだね!うん、やるやるー!
いえ、是非やらせてください!
>>137 縦山くん
うん、俺、頑張るよ!
蛇の着ぐるみはサイズがぴったりだし歌なら得意だし!
そうして今日のチケット代を確保するんだ!
ん?イチローくんも手伝ってくれるのか!
これは百人力だね!
>>*30
へへ、ありがとうー。
そうなんだよ、杖猿くんが素ズニアだったなんて驚きだよね!
あ、でもスタッフさんに聞いたらどうもアプリもってたりとかハッカーじゃない素ズニアってこのメンバーでたった一人なんだって!
そういう意味じゃ一番目立っているのかも?
― プーケット空港 ―
>>157
わかった。急いで着替えてくるよ!
あ、その前に一応次の行き先を確認しておこう!
えーと、マダガスカルのアンタナナリボ空港……?
マダガスカルってどこだっけ。
[スマホで検索中……]
アフリカの島だね!了解!
よし、チケット代稼ぐぞ!
/⌒\
γ ● \
| __ ・・)
| く゚Д゚) ~~
|(ノ |)
| |
∠.__ノ
U"U
似合ってるかな。
あれ?電話だ。
[着メロが鳴ると(曲はNE○S先輩)電話に出て]
あ、はーい。縦山くん?
うん、うん……。
わかった。エビが来るまでに人寄せしておけばいいんだね。
E・B・I
E・B・I
E・B・I
E・B・I
みんな大好きえびー
僕も大好きなえびー
海老のことを考えるだけで胸がドキドキ
苦しくてとまらないのー
これって恋かな(海老だよ!)
僕の大好きなえびー
待っててね、すぐに美味しく食べてあげる
さあさあ、美味しいエビですよー!いかがですかー!
これが全部売れないとお父さんにぶたれちゃうんです……。
[シクシクと鳴き真似を始めた]
♪ ∧,_∧ ♪
( ´・ω・) ))
(( ( つ ヽ、 ♪
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
∧_,∧ ♪
(( (・ω・` )
♪ / ⊂ ) )) ♪
((( ヽつ 〈
(_)^ヽ__)
そしておど……?
えっ、なんでこんなところで竜巻が発生?
って発生元はイチローくん?
イチローくんっ!
[イチローを止めようと手を伸ばした]
イチローくん!
わ、わかった……!
君の情熱は無駄にはしないよ!
俺は必ず海老を売り切ってマダガスカルまで到着してみせる!
だからイチローくんは安心して見守っていて……!
∧,_∧ ♪
(( ( )
♪ / ) )) ♪
(( ( ( 〈
(_)^ヽ__)
♪ ∧,_∧
( ) ))
(( ( ヽ、 ♪
〉 ノ ) ))
(__ノ^(_)
[そして――プーケット空港]
ぜいぜい、ようやっと海老メンチカツは売れた。
だがしかし!
思ったよりお金がたまらなかった!
全部売るのに必死になって安くしちゃったからなぁ。
この全財産で乗れるものといえば……。
[今にも壊れそうなオンボロセスナを見上げる]
[ぐっと握りこぶしを作って]
だが仕方がない……。
僕はこのオンボロセスナに賭けるしか!
イチローくんとの約束を守るために!
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