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[ 言い訳めいて明かされる真実は、ハルトの気勢を少しは収めさせたか ]
ともあれ、お前にも手当は必要...
[ 花神の右手が挙がり、白い指が、すい、と、従華の顎を持ち上げ、その目を覗き込むように顔を近づける ]
[ ハルトは逃げようとしたか、固まっていたか、どちらにせよ、花神は、その唇に ]
滋養にせよ。
[ 小さな甘い蜜飴を、押し込むようにして含ませた ]
[ 花神が眷属となった、その身には、蜜飴は直接に回復の薬となる。
極寒にひび割れた肌を戻し、痛めた内腑の痛みも和らいでいくだろう ]
[ やがて花神の瞳は、戦舞台の上へと移る ]
やはり雷華...
[ 闇桜の従華と対峙する、緋の獣を見つめ漏らした声は、どこか複雑そうに揺れていた* ]
・・・・・・そりゃ。 ドーモ・・・・
[こいつ変なもんでも食ったか、紺野に頭でも打たれたのか。
そんな事を思いながらそそっ、と視線を逸らす]
/*
敢えて、押し込んだのが指でか舌でかは書かなかったわけですがww
ハルトくん、二番目ごちそーさまw(^人^)
うん、元気になったな。よしよし。
[ 大騒ぎする従華の様子に>>49とても満足気に頷いた花神は、案の定、ハルトの言いたい事は全然まったく理解していない ]
ふむ、回数の何が重要なのかは、私も知らぬな。重要なのか?
[ そればかりか、氷華の疑問に乗っかって、自ら問いを重ねる辺り、魔神呼ばわりも仕方ないかもしれない ]
[ やがて、氷華の視線も戦舞台の上へと移る ]
祭りは楽しむものであろ?...と、其方に言っても解らぬか。
[ 闘争の高揚を愉しむ風情の闇桜と雷華は、氷華の理解の外にあるらしい、と、花神は笑い ]
だが、私には、其方の方が解らぬ。
氷華の、其方、何の為に王華となろうとする?
[ 先に仄めかした問いを、ここで口に出した ]
全てを凍らせ氷雪に埋もれる千年を氷華のもとに、と、其方の従華は言った。
だが何故、それを望む?
命と熱とを厭うなら、其方自身が自らを氷に閉ざせば良かろうものを。
何も見ず、何も聞かず、何一つ感じず...其方が造り出した従華のように在れば良い。
何故、戦を勝ち抜いてまで、世界を変えようとするのだ?
[ 氷華に答える義務は無かろう。ただ尋ねたいから尋ねるだけ、と、柔らかな花神の声は顕している* ]
/*
てゆーか、氷華ペアには、こんな漫才コンビに巻き込んでごめん、と心から土下座っておく...一番クールなペアだったに...
バトってる闇桜、雷華ペアにも、背景がギャグすぎて申し訳ないけど...
ふむ...そも、正しさの基準は、皆違う故な。
[ と、知ったのは、つい最近だが。氷華の問い返しに、花神は薄く笑う ]
だが、この『譲葉』...ひいては王華の選においては...
「正しい者が強い」のではなく「強い者が正しい」と言うが正解であろうよ。
[ 続けられた話は、先の氷華の千年の冬に、どのような意図と意志が働いていたかという話 ]
成る程
[ 花神は表情変えぬまま、それを聞き、小さく吐息をつく ]
最悪を思い備える、か、いかにも冬の神の考えそうな極論だな。
[ だが、花神が問いたかったのは先代ではなく、今ここに在る氷華の意志。
それは、先代の氷華への想いとも取れる言葉と共に語られた ]
つまり其方は、その美しさをもう一度目にしたかったと?
[ そういうことなのか?と、小首を傾げる。怒りも嫌悪の色も、その声音には無かった* ]
・・・・・
[ 暫し、間が空いた ]
なんと、まあ
[ そして、花神は呆れ果てたと言いたげな声をあげる ]
そこまで箱入り...いや、氷入りであったか、氷華。
[ これだから、冬の神は、と、また呟いて ]
其方、少しは、外を見よ。何も異界とは言わぬ...そうだな、とりあえずは、そこな闇桜の魔と、雷華の獣の戦いぶりを、最後まで、な。
四君子が一であるという意味、今一度、その目で見るがいい。
私は、闇も獣も、凍れる冬も大嫌いだが...
[ 月夜の桜は美しいと、怠惰な闇桜は語り、緋色の獣は獲物を屠る牙を持ちながら、小さき花精を見逃した、そして冬の神は ]
雪に耐え生きる命を美しいと思う心が其方にあるなら、
其方が真意を隠して戦う必要が、本当にあるか、知ることが出来ようよ。
ふふ、其方の方が主より余程賢いな。
柊の護花...いや『紺野』。
[ 少女が小さく口にした言葉に、花神は楽しげに笑み浮かべ ]
其方にも、褒美をやろう。能く戦った故な。
[ その手に、ハルトに含ませたと同じ蜜飴を手渡そうとする。
口移しでないのは、一応従華の機嫌を気遣ってのことだったか** ]
[ 手渡した蜜飴を嬉しそうに受け取る娘は、すっかり元の感情を取り戻しているようだ ]
リリ、というのが其方の名か?では、そう呼ぼう。
ふふ、
[ 護花として対した少女をも花と称した花神は、笑顔を向けられ至極ご満悦だった ]
うん?神への効果、か?
[ 続けられた問いには、軽く首を傾げつつ、ちらりと氷華へと視線を流し ]
我らは人とは力の源が違う故、直接滋養にはなるまいな。だが、蜜の甘さは心を和らげる滋養にはなるかもしれぬ。
[ そんな風に唆した ]
[ 直後、裁縫に勤しんでいたハルトが、またも花神の襟首締め上げつつ騒ぎ始めるが>>69 ]
いやいや、隷属の儀には、私の力を込める必要があったからな。不必要な真似をした覚えはないぞ?
[ 花神は顔色一つ変えず、しれっと口にする ]
他にやりようもあるにはあったが...
出来るだけ優しくしてやったつもりだが、物足りなかったか?
[ にやりと笑う顔は、まさに魔神か邪神と呼ばれるに相応しかったか* ]
[戦舞台の上では、縦横無尽に四つの姿が交差する。
戦神の本性顕し、蒼き闇桜ばかりか、流れる血潮やその薫りさえ戦装束の如くに纏って舞い躍る闇桜の魔。
その冴えた刃を受けながら、僅かも怯む様子を見せず、誇らしげに翔る雷華の従華。銀の若狼のごときその姿は、雷神と、彼の魂に添う金の獣の力を取り込み、今や、黄金の輝きを放つ]
[今一方の、緋色の獣は、愉しげに重き戦鎚を軽々と揮い、
闇桜の力受けし麗人は美しくも力強く、王者の風格持つ雷華へと立ち向かい、遂には、彼の獣の芯にまでその一撃を届かせた]
...ハルト
[ 僅か、躊躇うような、間が空いた ]
覚悟は良いな?
[ けれど、届いた声は、常の如く、己の心のままのもの* ]
[ 蜜飴を分け合った氷華主従は、何やら新しい関係性に突入した気配が見える ]
ふむ、私の蜜飴も大したものだな。
[ 花神は、いかにも自分のおかげ、とでも言いたげに、胸を張ったが、同意する者はあったかどうか* ]
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