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― 翌日、島のパン屋。 ―
[ディーターを殺した翌日。クララは島のパン屋を訪れていた。勿論、朝食のパンを買いに来た訳ではない。扉をノックするが返事はなく勝手に店の中へと入っていた。
床に横たわるオットーを見つける。
確認を終えれば、店を出て行く。**]
[今朝は新たな犠牲は出ていない筈だ。何らかの理由で人狼が襲撃を止めたからだった。
その事をただの村人を知るも筈なく、人狼はいなくなったのだと錯覚しても可笑しくはないだろう。
けれども、クララはまだ人狼は生きていて、あの子の脅威はまだ存在していることも知っていた。
他愛無い会話をしながらペーターへ近づく、クララ。
広がる海のように、
一見、クララの表情も穏やかなものだった。]
[打ち寄せては引き返す波の音が心臓の拍動と同じリズムを刻んでいる。その音に合わせて砂を踏み、ペーターの立つ波打ち際まで歩く。
履いたままの靴の先が少し濡れた。]
どうして、ペーターはそう思うの?
[先程よりもずっと近い距離でペーターにそう囁いた。]
[ペーターの質問にクララは答える。]
さあ、そんなの分からないわ。
でもね、これだけが分かるわ。皆が幸せになるなんて、無理よ。
だってお伽噺の最期はそう決まっているもの。
[そう、何度読んだって結末は変わらなかった。
だから少女だったクララは彼等が幸せになるように頁の最期に話しを書き加えた。
でも、終わりってなに――?]
……どうすれば良いか分からない。
けれど、もう何もしないで見ているのは嫌なのよ。
ペーター、貴方だってそうなのでしょう?
[クララに、というよりも、もっと遠くに投げられた言葉。
クララの後ろの海へ、広がる空へ。
そんな少年の姿に既視感を覚える。けれども、少年の横顔は以前とは全く違っていた。
ペーターは迷っている。迷っているけれども、ペーターの目には光が灯っていた。
その眩さに思わずクララは目を細める。]
[ペーターの告白にクララは目を瞑る。
少年とした様々な話しを思い出せば目蓋の裏で光が点滅した。]
そう、分かるのね。貴方が「占い師」だったのね。
…わたしもね、貴方に言ってなかったことがあるの。
[開いた、クララの瞳。しっとりと濡れていた。少年の輪郭が綿飴のように溶けていく。わたしの大切な……お友達。
ふわり、と彼女は笑う。繰り返す波のさざめきに消えてしまいそうな声で、]
わたし、貴方と友達になれたじゃないか って、勝手にそう思ったのよ。
[ぱしゃりとクララの足が海水を跳ね上げる。手には鈍く光る銀色が握られていた。]
/*
もうクララの見せ場は昨日あったので、パメラとペーターだと理解してる!
だから、てきとーに逃げてくれないかなーと思ってる。
ごめん。ペーターくんを裏切りたかったんだ!
[手元のあるナイフをペーター目掛けて振り下ろした。
ペーターはするりとナイフを躱して逃げてしまう。
浜を去るペーターを追いかけようとするが、足下を波に掬われ転倒してしまった。]
……ペーター。わたし、貴方と友達になりたかったの。
[寄せる波がクララの下半身を浸し飛沫が頬に掛かる。海水は辛かった。]
― 回想、ディーターの遺体の前で。 ―
[ディーターが残した手紙をクララは読んだ。>>2:202>>2:203>>2:204
ついさっき、クララはディーターを殺した。だが、ディーターは「自殺」だと言う。男が持ち出した金が目の手術の資金だった事に気が付いていて、その上でクララに殺されたのだと言う。]
随分と勝手じゃない。罪滅ぼしに自ら殺されたって言うの?
貴方こそ、悪役に向いてない、じゃない……。
[くしゃりと手紙を持つ手が力む。確かに、ディーターは……いや、カイは自分の希望を奪った男だ。だけども、彼を殺したのは憎いからではなかった。
けれど今更どう言った所で聞く耳を持つ者は此処にはいない。
その手紙を読み、カイについて分かった事と言えば、ナイフの使い方をクララに教えたのも自分を殺させる為だったということ。だとしたら、カイが人狼に殺されたくないと願ったのは――。]
……馬鹿ね。
[クララはカイの腕を手に取る。追伸に記されているように其処には焼き印があった。この部分を剥ぎ取って賞金首事務所に持って行けば賞金が出ると言う。
何もが今更だった、クララの目が手術で治る見込みがあったのは7年前の話しだ。今では目の病気も悪化して話しが違う。この期に及んで 手術を受けたとしても目が見えるようにはならない。ただ、辛うじて光は見失わなくて済むかもしれない。
男の胸に刺さったナイフを抜けば、クララはカイの左腕を――。
再び、カイを傷付けることはなかった。
代わりにぎゅっと左腕を抱きしめて暫くそのままでいた。]
[ペーターとパメラは扉の向こうだ。
そして、扉の前で狼狽する青年。]
ヨアヒム。……貴方、生きていたのね。
[今日は犠牲者は居なかった。だからヨアヒムが生きているのは当然だった。
言いたいのはそういう事ではない。クララは言葉を続ける。]
人狼だと間違えて、無実な人間を殺しても、
貴方は生きてるのね。
[くすり、と笑う。後ろで手を組んだままヨアヒムに近づく。
ヨアヒムのナイフはペーターの手に渡っているのは先程のやりとりで知れていた。]
何が言いたいのか、皆まで言わなきゃ分からないのかしら。
貴方は人間のオットーを殺したのよ。貴方の間違った憶測で、自分勝手な都合で。
それがどういう事だか分かってる?今、どんな気持ちなのかしら?
[ヨアヒムは質問に答えてくれない。呆れた様に溜息をついた。
ヨアヒムの表情なんてクララには読めなかったが、]
……傷ついた顔をしないで欲しいわ、人を殺した癖に。
大切な人を守る為の大事な犠牲だったから仕方ない、と言うのかしら。
他の誰かが言い訳を用意してくれたとしても、
貴方は人を殺した事には変わりないのよ。
[アンタは誰も殺してないと言ってくれた、優しい人。
けれどクララは「それは違うわ。」と心の中で否定した。
クララはカイを殺す事を自分の意思で選んだのだ。
それに目の前のヨアヒムとは違ってクララは人狼だと信じて殺した訳ではない。
人狼に加担して邪魔な人間を殺したんだった。]
それなのに、貴方はどう償うつもり?
わたし達のせいって責めるのかしらね。
貴方、10年前の騒動で親を人狼に殺されたのでしょう。
いっそご両親のところへ行ってみる?
後でペーターも送ってあげるわ、そしたら淋しくないでしょう?
[くすり、くすり。]
/*
今日はペーターの見せ所だと思ってるので邪魔したくないかなあ><、
という理由でヨアヒムを足止めしてたのだけど、うーん。クララどうしよう。
[ヨアヒムを煽っていたのは、青年が逆上してこちらに向って来たところを迎え撃つ為だった。
だがクララの考えとは反して、青年はクララに向って来ずに走り出した。ヨアヒムが向う先にあるのは窓。
窓を叩き割って中へ入るつもりだ。]
あの子達の元へ行かせる訳にはいかないの。
[ペーターは子供だ。ナイフを持っていようがペーターがひとりならパメラもまだ張り合うことは出来るだろう。
男で力のあるヨアヒムが入ってしまっては一気に不利になる。]
そうよ、人間と人狼に何の違いなんてないわ。
私だってあの子を守りたいだけ。
[クララはヨアヒムの背中を追った。**]
/*
ヨアヒムが死ぬつもりだったのは読めなかったです。
まさか、そんな予定だなんて・・・。
でも矢張りそれは難しいかなあと思う。
で、ランダムいきます??wktk
実際問題どちらが死ぬのか決めなきゃ進めませんからねえ。
司書 クララは、少年 ペーター を投票先に選びました。
司書 クララが「時間を進める」を選択しました。
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