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[師と狐の子の会話>>122を、属性本来の力を抑えたような戦い方の理由だとか、ならば自分の方はどうだったかとか、色々思う所がありつつ聞いていた。
と、そこでこちらに話を振られて]
会いた――えっ、でも。
[それは横紙破りではないのかと、戸惑う顔で師匠を見た。
思い起こせば願いを叶える条件と、神魔に会えるかどうかは別物か。
神魔の居所へ辿り着くことを第一とするあまり、見誤っていたようだ]
[そうこうする内に、その子へ向け料理を作る流れになったらしい]
あっ、お手伝いしますよ。
[師の後を追いつつ、結局神魔に会いたいかどうかは明言しないままだった*]
せっかく大人扱いしたのにな。
[くすっとからかうように笑って怒るリュカを見る。
ある意味それを誰かの前でいう機会がなくてよかったことだろう。
ただ呼び名を変えたことについては素直に頷いたのをみて]
なら、改めてよろしくな。リュカ。
[深い理由もなく巫女の名前で呼ぶ気はない修練者。
それが捨てられたものなら猶更拾い上げるのを是として、穏やかな声色で名前を呼ぶのであった*]
― 『神魔の領域』・森の中 ―
……そうですか。
怪我させておいてなんですけど、届かせることが出来てよかった。
[師にはとても勝てないと思っているけど、それでも近付きたいと思うくらいの矜持はあるのだった。
同時に、師とはいえ何もかもを完全にこなせるわけではないという当たり前に気付かされるものでもあり]
もう、慣れてくださいよ、これくらい。
[薬を塗った際の年齢を感じさせる声には、ついそんな言葉を漏らした。
とはいえ自分も初めて薬を塗った時は、大した傷でもないのに痛い痛い言っていたかもしれない。
ともあれ手を止めることなく薬を塗り切った]
大人って……そういうのはいいです!
[揶揄いとはわかっていても、言わずにはおれないというように口にする。
しかし改めて名を呼ばれれば、その感情は鎮めて彼と向き合い]
はい、よろしくお願いします……。
えと、師匠。
[こちらの呼び名で迷ったが、結局前と同じにしてしまった。
師は師であることに変わりないので、まあいいだろう、と内心言い訳しつつ]
― 『神魔の領域』・森の中 ―
あ、あれなんてどうですか?
[師や狐の子と共に進んだ先。
猪型の魔物を見付けて、久々の狩りをした>>132。
樹の力は植物の多い場で、獲物を絡め取るのにも便利だ。
もっとも敏い魔物は、力の気配を感じて避けてしまうこともあるけれど]
[なかなかの力仕事である解体作業を終え、お手本のように肉を焼く師をミーネと共に見守った。
頃合いで師が骨付き肉を持ち上げ、誇らしげに天に掲げる]
まだやってるんですか、それ……。
[旅をしていた頃はきらきらした、物欲しそうな目で見上げていた事もあるものだ。
流石にもうあの頃と同じ高揚は持てなくなってしまった]
そうだね。リュカはセクシーよりは可愛いのほうか。
[弟子だからかっていう欲目もあるかもしれないが生真面目に返す子は可愛いとなるのは仕方のないことだろう]
やめてください。からかうのは……。
[師の思う壺のような気がするが、反応せずにはいられないようだった]
私ももう20歳超えてるんですから。
[可愛いと言われるような年齢ではないと主張する]
[食後には甘味としてドライフルーツが振る舞われたり、お茶を一杯頂いたりもした]
ご馳走様でした。
……こういう所の用意がいいの、流石師匠って感じですね。
[この森に嗜好品の類を持って入る人間も、なかなかいないのではないだろうか。
皮肉めいた物言いになってしまったが、この一時に満たされた気分になっているのは、表情から隠し切れていなかった*]
さぁて、昔は風呂に一緒にいても気づかないぐらいだったしね。
[師匠に隠し事をしていたので、これぐらい弄っても罰は当たるまい。そんな悪い大人]
それにしてもそうか……リュカとお酒が飲めるようになったわけか。年月の流れを感じるねぇ。
[しみじみ年寄り染みた呟きをする。
その期間、リュカがどこにいたのかは理解している。再会してすぐのやり取りでどのように振る舞っていたかもわかったが]
リュカ、リュカなら、どんな願いを抱くかな?
[巫女として神魔にあうという話ではなく。捨てられた名であるリュカと呼んでその願いを聞いた]
それは、あの時はまだ……。
って、怒りますよ本当に。
[結果的に気付かれなかったとはいえ、あの年頃のこと、色々変化やら思い悩むこともあった訳で。
隠していたことによる自業自得と言われればぐうの音も出ないので、結局は口で抗議するに留めたのだった]
お酒……。言われてみればそうですね。
[しみじみとした言葉に答えて言う。
神事としての酒は口にしたことはあっても、嗜好品として飲んだことはなかったのだった。
その辺も師の造詣は深いのだろうな、と思っていた所に、本来の名を呼んで向けられた問い]
私の願い、ですか?
[俯きとやや長い沈黙があったのは、やはり迷いがあったから]
私は……やっぱり故郷が大事だし、お父さんやお母さんには元気で暮らしていて欲しいし。
それに、あの時黙って帰っておいて、今更なんですけど……。
[ぎゅう、と服の裾を握る。
叱られはしないか、という不安の表れだとは、かつて共に旅をした時に知られているだろうか]
もう一度、旅がしたい。
もっと色々な所に行きたいんです。
[そう、零すように本音を口にした*]
そうだね、リュカをからかうのもこの辺にしておこう。
[にこやかに、そして堂々と悪びれもなくいった。
思春期のアレコレを弄らないように適度に引いたともいう]
ま、流石に今は楽しめないからね、いずれかの時にとっておこうか。
[お酒がないとはいわない。ただ現状で酒盛りをしようとするほどダメな大人ではないのである]
難しい問題だね。
リュカにとって守るものがある以上、そこに力を尽くすのは仕方ないことだ。
[国のことをいえば、特に恨みなどを持つ様子もなく。ただ現状というのをシビアに考えた上で、更にその立場によるものから考えての言葉を口にしたが、続く言葉におかしそうに笑う。]
なんだ、リュカも私と同じじゃないか。流石弟子だね。
わざわざ神魔に願う必要がないことじゃないか。
[俯いたリュカの頭をぽふりと撫でた*]
そうですね。
では……ここを出た後にでも。
[試練の結末がどうなるかはわからない。
けれど成否はともかく、それをする猶予くらいはあるはずだ。
――それよりももっと先のことは、今は考えないことにして]
[考えた末に吐露したこちらの心情を、師は理解してくれたようだった]
悩めるだけ幸運だし……我儘なのはわかっているのですけれどね。
[師の故郷は見捨てられ喪われたのだし、現在の国内にだって親しい者を亡くしたものはいるだろう。
だから救いの手段をと言われればまだ答えは出ないのだけれど。
師はと言えば恨み言も言わずこちらの立場からの考えを言ってくれて、その上で]
そ……れは……。
[同じだと、神魔に願う必要もないと言う師。
ふっと一瞬心は軽くなるけれど、それでもやはり先の迷いに立ち返る]
簡単に……言わないでください……。
[あえての、という部分を心の奥底では理解しつつも。
撫でられるがまま、そんな言葉を師にぶつけた*]
[立場によってはものの見方によっては変わっていく。
自分の立場でいえば、喪われたものであるが、リュカにはリュカの立場があり、グリュングレースにはグリュングレースの立場があるのだ。
そう捉えるようにしているとはいえだ]
おじさんの可愛い弟子に大きな責務を負わせたというのは……腹ただしいことだね。
[そんな普通の願いを我儘といわせてしまうことも、そのような絞り出すような声をあげさせてしまうことも]
そうですね、おじさんは出来るだけ軽く生きていますからね。
リュカ…重いものを背負ってよくここまできましたね。
[簡単にといえば、リュカからみればそうかもしれないし立場という観点からして間違ってもいなかった。
ただ今回のことは一つ切欠になるだろう。
神魔にあえるということも、試練を受けるということも、そしてそれが、他国の部外者にその対象者が大勢いるということも、それがどこまでかは知らないが]
少なくとも今回は見届けることはできますからね。
[前と違って言えるのは試練を一緒に受けるということかな。と、なんとも頼りないものだと内心で苦笑しつつリュカへと伝え、そのまましばらく頭を撫でた後に手を離した*]
― 湖畔 ―
[師の語る信条>>183をじっと聞いている。
生きながら朽ちるという状態に思う所はあるが、変に反応をせず済んだのはここでの出会いを経てのことだろう]
何というか。
……師も10年前はそこそこ若かったと思うのですけど、変わっていないのはすごいですね。
[自分の歳と比較すれば随分と達観していたような。
と、正確な年齢は知らないのだが思っていた]
[義理人情の辺りはかつても聞いたことのあるくだりだったか。
師の持論は理解しつつ、少しだけ苦笑して]
いつかはそうなるものかもしれませんけど。
何年も先のことを考えていられない時もありますよね。
[何を想定しての話かは言わぬままそう呟いた*]
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