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ふふ、冗談よ
[さすがに、カウチの下はともかく壁の中はね?]
[そんなところに隠れたらズルだわ]
[差し伸べられた手にそっと手を重ねて][ドロシーとも手を繋いで]
……
[体温の低い手が暖かい]
んん、ハシゴね
登れるかしら、私?
[腕まくり]
[スカートを見下ろして][結構高いけれど大丈夫かな]
こんにちは!誰かいらっしゃるの?
[屋根裏に向けて声をあげた]
ええ、
[近くで微笑まれ][はにかむように俯いた]
[空いた手をぎゅ、と握る]
…もし、埃で変なくしゃみをしても笑わないでね?
[言って、梯子に手を掛けた**]
──に!
[高さはなかったものの、バランス崩して]
[掴まろうとした踏み段におでこをぶつけた]
いたい…
[誰よ、おどかしたのは!]
[天井に開いた長方形の穴をむすぅと見上げた]
こ、このくらい上がれるんだから…
私屋根の上だって練習すれば…きっと
[むーむー言いながら]
[今度は一段一段慎重に上がって行く]
ええ
どなた?屋根裏に隠れているのは
その声はベルじゃないわよね
平気よ!
[よいしょ、と屋根裏に顔を出す]
[埃っぽい風][積み上がった思い出の物達]
トールさん?
ここにも窓があるのね
──ひょっとして、そこから屋根に出られるのかしら?
ありがとう
[手を借りた屋根裏、見回すガラクタの中][部屋の隅に何か見つけて拾い上げ]
出てみたいわ
だけどその前に…トールさんが、本屋さん?
それなら私──
[背中を向けたまま]
[鼻がむずむず、と]
ふ、ふあ、ハ…ハ、ハ
はっく、
[くしゃみの動作と同時、振り返ると]
[トールの顔へ向けて]
[ぷわぁぁぁぁぁぁーーん!]
[大音量でオモチャのラッパを吹き鳴らした]
ふふ、今、髪がなびいて
トールさん埃が!ふわって!
[笑い転げることしきり]
だってここ埃っぽいんだもの、くしゃみが出ちゃうでしょ?
[にこにこしながらラッパを元通り、オモチャの山に戻した]
あら、びっくり箱もあるみたいよ?
開けてご覧になる?
[止まった心臓も動き出すかも知れないわ!]
あらあら
[そんなに警戒することないのに]
[びっくり箱(と思しき何かの箱)はそっと戻して]
ベルを見つけられて良かったわね?
そう…私達、ボタンを探しているの
もし見つけたら教えて下さる?
[ポケットから大きめのボタンを取り出して]
[これより少し小さいくらいで、できれば黒がいいの]
[ひととおり、屋根裏部屋を探したなら][少し窓の外を見て]
[でも、ハシゴすら落ちるのに屋根は心配?]
ん…
[額をいちどさすった*]
[一緒に書庫へ来た二人の方へ、少しの冒険を告げる]
それとも一緒に登ってみる?
[誘うのは上機嫌に]
[踏み台を窓枠に寄せ、座るベルに微笑んで]
──わぁ
[緩い傾斜の屋根へ出た*]
し、しあわせにって!
まだべつにそんな、そんなのじゃ…やだ、ベル!
[もーやめてよ!と心の中で訴えた]
頑張るって言っても、こ、心の準備とか!
それにその、相手にも都合とか……っ
……
[近くなる距離]
[触れる近さに] [頭を撫でた手の平にも]
[この体は温もりを、感じた]
…ジュリエットでも良いわ
[紅くなった頬から手を離す]
ねえ、私
貴方の名前もわからないの
だけど…
[恥じらう少女のように微笑んで][老婆のように微笑んだ]
もう一度 貴方に恋をしたの
[外の風に吹かれる][折れそうに小さな体]
[艱難も別離も積み重ね、枯れた銀色の老婆は]
私も、貴方も、もう随分と待ったでしょう
待ちくたびれてしまうわ
ねえ…貴方、そろそろ
[窪んだ瞳を瞬かせ、唇を窄めて笑みを浮かべた]
…ひょっとしてお茶の時間かしら?
[恋を]
[大きく開いた瞳は][それは嬉しそうに、笑い皺を深くして]
私、駆け足も得意よ
もう 体はうんと軽いの
[触れる唇の温もりも感じるほどに]
ほんとう?じゃあお茶にしましょう
私、甘い紅茶が好きなの
それに温かいスコーンも!
貴方は?──
[重ねた手、細い指が力を込める]
[両の手をそこへ委ねれば][はめた指輪の確かな感触*]
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ボタンのこと忘れるから覚えといてね!ってちゃんと言ったから
教えてくれないと思い出せないのは私のせいじゃないって言い張ってみる
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