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[普段と何ら変わりないクララとは対照的に真剣な様子のディーターきょとんとして、>>67
矢張り、何処を見ているのか分からない。そんな視線をディーターへ投げ掛けた。]
ゲルトが……?殺されたって、どうして。
まっとうな人間のやりかたじゃないって、まさか……。
[ディーターに告げられた事実にクララは唇がわななく。
言外に人狼が現れたと言われても直ぐには信じられない様子で、ディーターの後ろ。ゲルトの遺体が発見されたという林がある方へ顔を向ける。
現場に駆けつけたいのか、直ぐにでも図書館から飛び出しそうなクララだったが、
ディーターから話しがあると言われれば再び彼を見て、一体何の話題なのかと怪訝そうな面持ちになる。]
わたしに、はなし……?
良いわよ。中に入って。
[扉を大きく開けば中へ招いた。]
[図書館にふたり、クララは座らずぽつんと立っている。>>77
ディーターの言葉を静かに待った。]
ええ、そうよ。
もしも人狼を見つけたならば……、わたしはやるわ。
[迷わず頷き、真っすぐな返事をする。
次いでのディーターの動きを追えば、机に置かれた鞘に納められたナイフだった。
武器を使用した事があるかという質問には、首を横に振る。
人を殺る覚悟、なんて。
残酷な問いには相応しくない、深く澄んだ優しい声を聞いて、
クララは決意を示すべくナイフを手に取った。]
わたしに人を殺せないわ。貴方が指摘した通りに武器なんて使ったことないから。
でも、覚悟ならあるわ。だから……、これの使い方教えてくれるかしら?
[目を使わずとも、聞こえるものだけで十分闘える方法を教えてくれた。>>90
ディーターの指導を一言も聞き漏らさず、彼の言うことを頭の中で反芻する。「正面切っての戦闘では自分には勝ち目はない。だから、相手に不意討ちを賭けなければならない。」
実際にディーターの指導をさらい、彼の前で獲物を鞘から抜き前へ突き刺す動作もしてみせた。時間がないなか、碌に刃物を扱った事も無いクララに、ディーターは丁寧に訓練してくれただろう。
目には頼らず、耳だけで。他にも色々な障害があるに違いないが、それでも。]
ありがとう。勉強になったわ。
ええ、分かってるわ。わたしはこんなんだから難しいのは承知の上よ。
…分かったわ。もし失敗したら、危ないと思ったら、 逃げるわ。
[最重要だと言わんばかりに最期に伝えられたが、クララは嘘を付いた。
例え、刺し違えることとなっても、逃げない。
その時は必ず道連れにする。]
[それがわたしの成すべきことなのだから――。
ディーターから貰った、ナイフ。
このナイフでわたしは貴方を殺すわ。
クララは胸元にナイフをぎゅっと抱える。
何か質問があるか?と聞かれれば、]
何故、わたしにナイフの使い方を教えてくれるの?
[嵐が来る前までのディーターのそっけない態度を思い出す。
今まで男が此処まで親切にしてくれた事はなかったと思う。「何故」という純粋な疑問だった。**]
― 真夜中、林の中で ―
[赤い聲にクララは応えた。
「ここにいるよ」と、囁く。]
ここよ、わたしはここにいるわ。
[ふたりにしか聴こえない聲に導かれて、
倒れるゲルトと血塗られたパメラを見つけた。]
大丈夫、赤ずきんは幸せになれるわ。
……幸せになるの。
[ふらふらと覚束ない足取りのパメラの手を繋ぎ、
「さあ、家に帰りましょう。」と彼女の家まで連れて行く。]
[彼女を家に連れ帰ったなら、パメラが嫌がる様子がなければ、
風呂場を借りて彼女の汚れを綺麗に落とそうとしただろう。
暖かいお湯をパメラの頭から被せれば血は水と共に滴って流れていった。
まるで先程まで赤頭巾だった娘がちょうどフードを脱いだみたいに。]
これで、良いの。
赤ずきんを被って自分を偽る必要なんてないの。
[再び綺麗な亜麻色の髪が姿を見せればクララはにっこりと微笑んで、
パメラの髪に指先で掬うように触れながら、]
ねえ、忘れてないってパメラは言ってくれたよね。
私達が出会った日のこと。
あの約束は覚えてる――?
― 回想、3年前 ―
[初めて出会った時、パメラは島の絵を描いていた。
灰色の都会を前に緑に溢れる絵を描くパメラは浮いていた。だからか、クララにしては珍しく思わず自分から声を掛けてしまった。「貴女、何を描いているの?」パメラは振り向いて、「――……。」
パメラの影がキャンバスに映り込んで絵を見る邪魔をしていたが、彼女の振り向くと同時に絵の全体が視界に飛び込んで来る。
ぼんやりとしか世界を捉えられないクララにもキャンバスに描かれたブルーは鮮明に映った。
この目が見えなくなってしまう前に実際にこの青を見てみたい、と思った。]
[自然のない都会の空気は息苦しい。遠くは離れた故郷を恋しく思っていた、パメラ。
また、都会に出て来て間もなかったクララ。元より人付き合いも苦手で都会の人間関係にはうんざりしていた。
ふたりが仲を深めるのはそれ程時間は必要なかっただろう。
それに、島へ行くきっかけを作ってくれたパメラは、
いずれ暗闇に閉ざされる未来を享受して、何の希望も持たず生きて来たクララにとって掛け替えの無い存在だった。]
[その昔。少女だったクララは彼等が幸せになれない本を繰り返し読んだ。
でも、何度読んだところで、何も変わらなかった。
けれども、クララは思いついた。それは素晴らしい考えのように思えた。]
ねえ。わたしたちで話しを作ってしまえばいいのよ。
パメラは絵を描けるでしょう。足りない部分はわたしが手伝うわ。
狼が幸せになれる絵本を私達で紡ぎましょう。
[赤ずきんを被った狼の娘が幸せになる、そんなお伽噺。]
[どのお話でも狼は皆に嫌われて最期には死んでしまった。
他のみんなは幸せでも彼等は幸せになれなかった。]
でも、わたしは。
みんながオオカミを嫌っても、
[柔らかな髪を一束、笑みを形どる唇に持ってゆき、]
わたしだけは、パメラの味方だから――。**
[少女は悲しい終わり方をする本を繰り返し読んだ。
何度も繰り返し、繰り返し。
そうしていれば、いつかハッピーエンドに変わるんじゃないかと期待して。
でも何も変わらなかった。だから最期の頁に自分で話しを書き足した。
彼等が幸せになって終われるように。
今、クララの前には一冊の絵本がある。
表紙には赤い頭巾を被った女の子がひとり。
締め括られていない、未完成の物語。]
― 現在、図書館。 ―
[クララは自身に問いかける。望む結末を見る為にはわたしは何をすればいい?
誰も答えてはくれないけれどもクララのなかに既に答えはあった。
ディーターは言った。守るためなら殺さなければならない、と。だから、クララは彼女を護る為にはディーターを止めなければならない。
ヨアヒムもぶっ殺してやると物騒なことを言っていたが、ヨアヒムがパメラの幼馴染みであるのは知っていたし、オットーという別の人間を疑っていた。そのままヨアヒムが間違えてオットーを殺してしまえば良い、と思っている。
人狼を見つける「占い師」という存在も気になるが…。
もしも占い師がこの村に居るならば見つけ出さなければならないだろう。
だが、ディーターがあの子……、パメラを殺してしまう前に、
ディーターは殺さなければならない。]
司書 クララは、青年 ヨアヒム を投票先に選びました。
司書 クララは、パン屋 オットー を投票先に選びました。
/*
襲撃先について、ご相談させてください。
今夜、誰を襲撃したいという希望はありますか?
ペーターくん襲撃を考えているのかな?と思っていたのですが、
因みに私は襲撃先が誰になっても構いません。
/*
確かに▼オットー▲ディーターの方が墓下的には盛り上がるのかな。
ペーター死んだ方がヨアヒムvsパメラは盛り上がる?とか思ってたけれども。
ディーター殺したいなあ、ごろんごろん
ペーター、ヨアヒムvsパメラ、クララか。
クララはどう動けばいいのか悩むね!
[目の前の男をじっと見つめる。ディーターが困った表情をしたのにクララは気付けない。>>132
ただ、質問に答えるまでに間があったこと。ディーターの声が真剣だったこと。それらの変化を敏感に感じ取り、ざわざわと胸が落ち着かなくなる。
「人狼に殺されたくねえから。」
その言葉の意図をつかめず、クララは眉を顰めてナイフを握る指に力を混めた。
様々な意味で取れるがどういうつもりなのだろう。
ディーターについて知っている事と言えば、漁師で、美味しい魚料理を振る舞ってくれた人という事ぐらい。
実は巷を騒がせた夜盗だった。昔、実家に入った悪党がディーターだった。
パメラとは別の意味でクララに人生の起点を与えた人間だった。]
[でも、それだけだ。男とは親しかった訳でなく、その胸の内を図れる筈もない。
そういえば、何時か。ディーターが船で海に出掛ける前に、「その船で何処にでも行けるのかしら。」と、まだ行ったことがない見た事も無い場所へと行けるのかと訊ねたことがあったのを思い出した。そんな事を考えてる場合ではないのに。]
ほんとうに?
人狼に殺されたくねえから……?貴方が……、それとも別の誰か?
[その質問に投げ掛ける前に早くディーターは答えをくれただろう。
付け足された理由は先程の言葉と比べれば真剣みが足りなかった。
まるで、嘘をついているみたい。
けれどもその答えに納得してクララは半ば考えるのを放棄していた。]
そうね、違いないわ。
貴方だって殺されたくないものね。
/*
もしも、今日襲撃先に希望がない場合は、
▲ディーターして頂き、クララがキリングしても宜しいでしょうか。
パメラちゃんのご希望を聞かせて頂けると嬉しいです。
「「どうしてだ?」と訊ねられれば、本当の名はカイ・エーベルトだと知っているのだとはっきりと伝えるつもりで。
昔、クララの実家に入った夜盗がカイであること。正面切っての戦闘では恐らく勝ち目はないから、相手に不意討ちを掛けることだ、と聞いていたから。同時に自分の目のことをを告げるともりだった。
だが、「どうして?」という疑問はクララの口から零れる。
ナイフを伝って腕に垂れる生暖かい血。何よりもカイの無抵抗な身体。>>174]
どうして……、わざと刺されたの?
何で、笑ってるの。
[咄嗟にナイフを背中から抜いてしまいそうになるが、
言われた通りにナイフの柄に力を込め先程よりも深く刺せば手首を捻る。]
[男は尚、笑う。
クララはカイを理解出来ないまま、大量の血を浴びる。]
そうよ、貴方がカイだって事に気付いてたわ。
貴方は知らないでしょうけど持ち出して行った金は私の目の為の資金だったの。貴方のせいで――、いいえ、一概にはそう言えないけれども。
私の目は見えなくなるのよ。
[どうして?、と訊ねても答えは返って来ない。
クララがナイフを離すよりも前にカイの身体が血溜まりに倒れた。]
でも、貴方を殺すのは貴方を憎んでるからじゃないわ。
そんな事、どうでも良いの。本当よ。
私が望む結末を見る為に貴方を殺すのよ。
[カイからは倒れたらきちんと止めを刺す様に教わっていた。
彼の熱い胸板、心臓のある位置へとナイフを振り下ろす。]
[カイが倒れる血溜まりのなか、クララは呆然と座り込んでいた。クララの心臓はまだ大きく波打っている。流れた汗や血が床に落ちる音さえ今は大きすぎた。
カイの胸にはナイフが刺さっている。クララが刺したナイフだ。]
わたし、やった。やったんだわ……。ふ、ふ。
[吐息が零すように笑うクララ。]
[やがて心臓の音が落ち着くとカイが生きていたジャケットを探り始めた。前のめりに倒れる際に男が指先で脇腹の辺りを叩いていたのに気が付いていた。
何故死ぬ間際にあんな行動に出たのか。カイを理解する最期の機会だと思い、ジャケットのポケットの中を探ればクララは紙を見つけた。**]
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