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― 天上宮・物見台 ―
[出立の朝、朱翼が佇むは都を一望できる場所──即ち、物見の高台。
必要な言の葉は既に受け取っている。
故にわざわざ見送りに行く必要性は全くない]
……前往的以前沒有陽的恩惠和保護的。
[故に、ただ小声で陽の恵みと加護を願う祈りを紡ぐに止め、それから。
霧の繭に包まれる事なく、己が翼を開く己が眷属の様子に小さく笑みを漏らした]
……さて。
皆が戻るまでは、この空の守護は我が務めか。
[いつかはいとし子がここに立ち、護りを務めた場所。
そこにあるのは当然、と言わんばかりに立つ姿は、鮮やかな朱の翼と真紅の装い共々目を引くか。
当の本尊は文字通りの涼しい顔で、緩く流れる風に吹かれているのだが。*]
― 天上宮・物見台 ―
[霧の繭の出立の後も、門の周囲には賑やかな気の彩がある]
……やれ、賑やかな事だな。
[その賑わい自体を楽しむような物言いをしつつ、朱雀は緩く気を辿る。
今の所は、空に異変の影はなく。
柔らかな風が長く伸ばした髪を揺らして過ぎた。
異変の影は見え隠れしてはいるものの、今、ここにあるのは違う事のない平穏。
つい先日まで身を置いていた討伐の苛烈さとは真逆のそれに浸るように、ゆら、と朱の翼が揺らめいた。*]
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賑わいに気付いてわざわざ降りていくか、と考えたが、どう考えても動かない図しか浮かばなかった件。
……わりと、孤高属性でもあるのだよな。
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