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私……何が好きかしら
甘いものは好きよ、きっと
酸っぱいものも、暖かいものも
だけど苦いのは
[零れた言葉は、幻のように台所に漂う]
[耳を傾けるようにして、瞬いた]
チョコチップ!
[パッと笑う]
そうしたら、こうしましょう
私、僭越ながら味見をさせて頂いて
代わりに盛りつけを手伝うわ
それから、お茶の時間にするの
みんな待っているもの。みんな ね
[甘い香りがサロンに広がり、秋色の紅茶と相性を確かめるのは、きっともうすぐ*]
─ 台所 ─
ふふ、なんだか皆に悪いわね?
何でも出来立てが一番おいしいの
[オーブンに向かった殿方の背中に]
[それから少しの沈黙と][焼き上がったお菓子の匂い]
[出来上がったスコーンのあら熱をとりながら、ひとつを味見させてもらう]
[生クリームよりも濃厚な、たっぷりのクロテッドクリーム][甘酸っぱい杏ジャム]
[素朴でしっかりとした、温かなスコーン]
なんだか、不思議
私、前にもこれを頂いたことがあるような気がするわ?
優しい気持ちを思い出すみたい、ね
…ふふ
[これも魔法かしら]
[皆の口にも合うと思うの!][太鼓判おして、盛り付けにとりかかった]
あ
…一つくらい、中に"当たり"を仕込んでおかないと
せっかくだものね
[わるいかお、で]
[慣れた悪戯][プレーンのスコーンをとってマスタードをたっぷり中に注入したり]
[やがてケーキスタンドは豪華な甘味の山車へと変貌した]
……素敵!
さあ、お茶にしましょう
魔法、魔法ね
まるで
まだ不安にはなるけれど
[不安]
[何か言ってみるたびに、悲しい顔をする人がいるような気がして]
[自分の何かが][忘却が][誰かを傷つけているのではと]
[歳を経て、子供へ還っていく自分]
だけどここなら寂しくないの
"私"が消えてしまうような悲しさも[混乱も]忘れてしまいましょう
遊びましょう
ここに、来たのだから
素敵なところよ。時間なんて気にしないで
みんな、待っていてくれたでしょう?
貴方に逢いたくて ここにいるのよ
皆を幸せにする素敵な魔法使いさん?
"当たり"は誰が引くかしら
祝福してあげなくてはね。ガレットからフェーヴを当てた新年の王様みたいに
[藤編みの籠とケーキスタンドと。カボチャの馬車はお菓子を運ぶ]
[待ち飽いた誰かさんが驚かせてくれたなら、トリックにトリートでお返しを*]
[にこり]
私、ほんのちょっと味見をしただけよ
早くお茶にしましょうね、もうそんな時間だもの
……広間?というのはどちらだったかしら…
足音?
[耳を傾ける仕草]
[髪が揺れて]
……ほんとう
そっちへ行けばいい?
[ふわり、舞うようなベルの後へ、軽やかな足音を響かせる]
…貴方も、一緒にお茶をするのよね
あの、はじめましてだったかしら?
[シュナへ顔を向けてはにかむように笑んだ]
シュナさん?
おいしいお茶と甘いお菓子、楽しみね
[はじめまして][返って来た言葉にほっと]
[笑みを深めてもう一人を見る]
家主…私、よくわからないの
誰かご存知かしら
そういえば貴方のお名前も、
まだお伺いしていなかった?
[司祭服に身を包んだ殿方へ、スカートの裾を少し持ち上げて]
[賑やかなお茶会になりそう]
[ルイスと名乗る司祭へあらためて会釈をして][少し首を傾いだ]
色々なお茶?わくわくするわね
私は…あんまり苦くないのが好きよ
シュナさんは詳しいのかしら、お好みの茶葉とかがあって?
[足音を標に][お茶会の会場へベルが導く]
[広間へ戻れば、素敵な部屋!と新鮮な感動]
[前にも来たことがあるような気がするわ?*]
[果たして、そこには特徴的な甘い香りのダージリン]
[湯気たてるそれをカップに注ぎながら、瞬いた]
あら、エクソシストなんて偉い司祭様でなきゃなれないのでしょう?凄いわ
……なんだったかしら、女の子が──逆立ちで階段を降りるのをやめさせるのだった?
[あやふやな、古い映画の知識を掘り返して]
屋根に登るのもいけない、なら困ってしまうわね
[なめらかで穏やかな、キャラメルとバニラの香り]
[たっぷりのミルクと砂糖を入れて、]
…なんだったかしら?
当てたらのお楽しみよ
[ベルに笑みを返して]
[両手でカップを包み、甘い香りを楽しむ]
[周囲を流れる会話の旋律に耳を傾けていた**]
まあ、ベル
からいスコーンにあたったの?
[誰が作ったのかしら][私かしら]
[鈴を転がすように笑った]
悪戯という幸運を引き当てたのだわ
だからベル、ハロウィンの「王様」になれるのよ
[おめでとう!][どうやら口にした瞬間を見逃してしまったみたい、惜しい][なんて]
うさちゃん
[繰り返して、揺り椅子から身を乗り出せば][ゆらゆら]
ええ、私も楽しかったのね
[紅茶のカップで手を温める男性に、どんな手袋が似合うだろうか]
[ボタンみたいに指が取れるところを想像していて、]
──あら、ドロシー
うさちゃんのボタン、一つとれてしまっているのではない?
[人形のお腹のあたりを指差した]
王様から、肩揉みのご命令
[可哀想なベル女王の為に侠気を見せてスコーンを食べる方はいないのかしら?]
[家来の膝からドロシーが自分の方に引っ越して来れば]
[指差されたうさぎの目を覗き込んだ]
これと似たようなの?
気をつけていても、たくさん遊んでいると…
うさちゃんも怪我をしてしまうこともあるのよね
[少し、考えるようにドロシーを見つめ]
私、簡単なお裁縫ならできるのじゃないかしら
似ているボタンが見つかるかわからないけれど
探してつけてみましょうか?
[うさちゃんの手当て、と][首を傾げた]
当たりはもうないみたいだから安心してねドロシー
お茶が済んだら、…
ボタンを探しに行こうかしら
秘密の宝物や王様も、隠れているかも知れないわね
[ドアの外へ消えたベルの方をみやって]
[ドロシーがスコーンを落ち着いて食べられるよう椅子を譲った]
[ティーコゼーにくるまれたポットを持ち上げる]
ミルクと…お砂糖、
ふたつが良いかしら…
[温かいカップに常温のエバミルクを入れて、キャラメルフレーバーの紅茶を注いだ]
[カップの中に渦ができる][甘く優しい乳白の香り]
そうね、ベルを探すなら屋根の上まで見ないとだわ
[喉元で笑みを鳴らして]
[淹れたミルクティー・救護物資・のカップを手に]
…顔はだめよ、殴っては?
[小さい声で][ボディーにしておけ、とか]
[呟いた]
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