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筋トレしてたわけじゃないのに、この身体って…。
[やっぱり男子は筋肉の付き方が違うなぁと。
ほぅっと溜息を吐いて。]
うん、じゃぁ力仕事があったら丈二くんを頼ろうかな。
ってご褒美かぁ。何が良いか考えててね?
[くすくすと軽口を叩いている間に、追加の焼きトウモロコシも出来て。
元気よく飛び出すうしろ姿を見送れば、ポケットに忍ばせたスマートフォンがメールの着信を告げる。]
嘘ばっかり。
ほんと、嘘が下手ね…お互い。
[二重に掛けた言葉の意を呟いて。
私はポケットにしまうと。
バイトの続きに励んだ。]
あ、おはよう。榎國さん。
こっちは大丈夫だから、また小津宮くんの方に行ってみてくれないかな?
昨日は遅くに買い出しとか行ってもらってたし。
今日は遊んでいても良いんじゃないかな?
[榎國さんの姿が見えたなら。そう伝えて。]
はい、理原。
お疲れ様です。
[電話の着信があり、タップすると部長の驚いた声。]
は? 昴も辞める?
つーかなんであんたあの子を引き留めなかったのよ!
それでも部長かよ! ばっかじゃないの?
何もないわよ! 私だっていろいろあるのよ!
はぁ? んなこと部長に関係ないでしょうが!
とにかく! 部長は昴を引き留めてくださいね!
じゃ! 私バイトが忙しいんで!
[勢いよく電話を切ったものの。
正直昴の退部話は、今の私には十分堪えて。]
……そう言えばここはまだバイト先だったんだ…。
[いろいろと。
それこそ色々な感情が入り混じって、思わず蹲る姿を。
近くに居たひと達に見られた事だろうか。]
さ、最悪だ。私…
ススススす昴、
ごごごごごごきげんよう?
じゃぁ、また!
[一番逢いたいけど、遭いたくない人の姿に。
私は一目散に逃げようとする。]
い、いきなり反則…。
[昴とはきちんと話さないととは思っている。
だけど今は心の準備が出来ていなくて。]
どうしてやめるっていうの?
テニス、あんなに好きだったじゃない。
それに――…
[嘘のメール。
気遣いなのか、それとも別の意味合いなのか。
判らないけれど。]
駄目だ。久々にマジ凹みきたみたい…。
[バイト先を飛び出て向かうは入り江の近く。
此処ならバイト先の面々とは合わずに済むだろうし、
多少涼むことも出来るだろうと。
ミネラルウォーター片手にふらりと向かう*]
―― 入り江 ――
[今日は午後から気晴らしに泳ごうと決めていたから。
手っ取り早く中に水着を着ていた。
Tシャツを脱ぎ捨て波打ち際を掛けて身を沈めると、どこか癒されるような気分になる。]
流石に水着姿は見られたくないけどね…。
[泳ぐのは好き。
緩やかに波打つ海面に手を伸ばして、浮くように身を預けて。
何も考えずに、暫くはただゆっくりと。
泳ぎ続ける。]
[波は面白い、とゆっくり泳ぎながら思う。
同じ方向へ進もうと手を伸ばせば動き以上に進み。
逆らおうとすれば、抵抗を受ける。]
まるで人間関係みたい。
[須藤くんとも今日も言葉を交わしてなければ、昴ともろくに話せていない。
会いたくないからそれはそれでいいのだけれども。
そもそもあの二人へは心を許していないのだと思う。
サークル内で素で話せるのは、恐らく部長位だと思う。]
そろそろ戻ろうかな。
[ぱしゃり、と水音を立てて水中で回転する。
そう言えば、夜は生き物の動きが鈍くなるから掴まえやすいって、鳴神くんが言ってたっけ。]
[陸に上がって水滴を拭い。
メールの着信に気付けば、溜息しか出て来ない。]
しくじったわ。帰るまで口止めしておくんだった…。
[沈んだ気持ちで敢えて無視をして。
今は一人にして欲しいから、電源を切ってから海の家へ戻ると、私はシャワーを浴びる為に浴室へ直行した。]
[浴室から出て、タオルを被りながら歩いていると店長から声を掛けられる。
話を聞くと、夜船を出すことになっていて、万が一に備えて人数確認をしたいとか。]
ごめんなさい、店長。私、その話に乗ってないの。
別な人に聞いてください。
[昴は参加するのだろうか。考えることは彼女の事ばかりで。]
一度、話をした方が良いかもね。
[濡れた髪をそのままに、二階に上がっては、部屋の戸を開けずに声を掛けてみる。]
昴、居る? 居るなら少し時間が欲しいの。
そうね、三分もかからない話。
勿論出かけるなら、邪魔しないけど。
部長から、辞めるって聞いたの。
だから自己満足の為に、引き止めに来たわ。
私、昴の事が好きよ。
人柄も好きだし、プレーする姿も好き。
高校の時から、ずっと見てたし憧れてたの。
だから、あなたの一ファンとして、言うわ。
お願いだから、辞めないで。
部長と、副部長のこと、まだもう少し…。
支えてあげて。
[戸も開けずに。友達という言葉も使わずに。
ただ、押し付けるだけの気持ちは傲慢でしかない事は知っているけれど。
今の私には、あなたと向かい合う資格なんてないから。]
それだけ、言いたかったの。
[一気に話してはため息を吐き。]
あとね、須藤くんのことは…謝らないから。
私は友情を捨てて恋を取った。
嫌われる覚悟は出来ているから。
だから謝らない。
昴、仲よくしてくれてありがとうね。
もう、このバイトが終わったら会うことが無いと思うから。
安心して。
[言いたいことだけを告げると、私は部屋の前から立ち去る。]
[建物廊下の突き当たり。
ちょっとやそっとでは気づかれない場所に辿り着くと。
私はマキシ丈のワンピースの裾に爪先をくるんで。]
昴にも、須藤くんにも。
…いっそ嫌われた方が、何倍も楽ね。
好かれるのって性に合わない。
[私は猫のように丸くなって眠りに就く。
携帯電話の電源は切ったまま。
目覚めなければそのまま朝までずっと。
バイトが終わる日を、指折り数えながら。]
『我儘すぎると思ない?』
…思ってるよ。我儘で傲慢で、意地が悪くて。
断れない振りして受ける自己犠牲で気を惹いて。
嫌われないように立ち振る舞ってる。
全部知ってるよ。
だから言ったじゃない。面倒臭い女だって…。
[女子部屋で、背中越しに掛けられた昴の言葉。
綺麗事でも慰めでもなく、恐らくあれが本心であるならば。
目を閉じたままくすくすと小さな笑い声をあげて。
耳を澄ませば階下から愉しそうな声が聞こえてくるだろうか。]
[松風さんを呼ぶ声で目が覚めた。]
丈二くん、声大きすぎ…。
[寝起きの渋る頭を振り、ぼんやり辺りを見渡す。
もうだいぶ陽が落ちたのなら、その辺を歩いても簡単には見つからないだろう。]
………散歩してこよ。
[寝起き不機嫌のままビーチサンダルに履き替えると。
スマートフォンは置きっぱなしで浜辺へと出る。]
あれ、小津宮くん?
[てっきりみんな参加すると思っていた夜船。
見知った姿が浜辺にあったのなら、思わず瞬かせて。]
なにやってんの?
人をお化けみたいに…。
っても間違えられても仕方がないか。
[まだ眠気の残る思考で頷き。]
気晴らし? 何かあったの?
[自分の事は棚に上げて尋ねた。]
あ、もしかして声掛けてくれるな系だった、とか?
[嫌いなものは嫌いと言わないと、みたいな事を昨日言われた事を思いだし。]
私? 私今日は午後から海で泳いでたし。
さっきも転寝してたから割と…。
[平気でもないが、そうしておいた方が良い気がして。
まぁ、あとで丈二くんしばく予定ではあるけれど。
惰眠を破った罪は重い。]
そうなんだ。
小津宮くんって、割と二つ返事で引き受けちゃうじゃない?
だからと思ったんだけど――…
[髪を伝って滑る感触に目を細める。
優しいよね。心地よい。]
…小津宮くんって良くひとの頭を撫ぜるけど。
彼女って嫉妬しないの?
あ、そうなんだ。
…でも不機嫌になるなら引き受けなければいいのに。
と言っても性格か。
[案外似た者同士かも知れない。]
え? 居ないの?
[離れていく感触に、名残惜しそうに視線で追いながら。
思わず驚いたのは、女子慣れしているというか、頭を良く撫ぜているからてっきりという勘違いかもしれない。]
頼られるのが好きって変わってるね。
いや、いいことだと思うけど…さ。
[でもそれで自分まで潰れないのかしらと。
心配になるけれど。]
んー? 頼られるのが好きで。
彼女いないともう少し前に知っていたならさ。
……もう少し楽だったのかなぁって。
[昴と須藤くんの関係を濁して。
葛藤や不安だけでも相談できたのかもしれないと。
全ては後の祭りだけど。]
あ、唐突だけどわたし、バイト終わったらサークル辞めるから。
昔からって、随分年季が入った言い方ね。
[少し呆れたように告げて]
楽…? ううん、嘘。
ただ、逃げ道が欲しかっただけなのかもしれない。
[そう言えば須藤くんは小津宮くんから言われた、とか言ってたような。]
知ってるんでしょ? 痴情の縺れ。
[さらりと口にして、ワンピースの砂を掃う。
そろそろ帰ろうか。
これ以上小津宮くんに気を使わせるわけにも行かない。]
…引き留めてくれるの?
私は昴と違って役に立たないの。
だから誰も…引き留めるとは思ってなかったんだけどね。
[現に昴には、そんなに支えが必要なら自分でやればと言われ。
須藤くんからは、話をしたいと言われただけだった。
だから私は、必要ないんだと。
捻くれた解釈。自覚はあるけれど。]
…だって言い出した手前、引くに引けないでしょう?
でも、嬉しいな。
ほんと、小津宮くんって温かいね。
[甘えそうになる気持ちを堪えて。
視線を逸らすと須藤くんの姿が見える。]
ごめん、小津宮くん。
今、須藤くんに会いたくないから。
[すっと彼の後ろに回り込み。
盾になって欲しいと口にする。]
知ってる…。
逃げてばかりじゃいけないって…。
だけど――…
えっ…俺みたいになって欲しくない?
[不思議そうに尋ねるも、その問いかけは頭を撫ぜる感触によって一蹴されるだろう。]
こ、こんばんは…。
[今逃げ出したらあからさま過ぎるだろうと。
小津宮くんの背に隠れては、彼の上着を握りしめ。
消えるような声で挨拶を交わした。]
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