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― 猫屋敷 ―
「にゃー(そろそろ起きないと間に合いませんよー)」
むにゃ…後五時間…
「にゃ!(駄目です!昼になります!)」
…じゃあ五日
「にゃーーーー!(増えてますよー!ゲルトさーーん!」
[どこかで何か起きようとも、本日もこのねこたちの棲家はやたらめったら平和であった。]
― 猫屋敷 ―
[目が覚めたのは猫の奮闘によるものではなく、「最近日課になった…」とぼやくとても女性に見える同僚による功績によるもの]
いいじゃないのさ。俺らがのんびりできるってのは平和の証ってことでさ。ってことでこれからもっと俺が寝れるようにがんばるか
[さすがに二度寝する気はない。これでも民の血税を食っている身の上というのは知っているからか不真面目になりきらない男は軽口をたたきながら同僚と職場へと向かいつつ]
ああ、そういや……主は最近どう?
[最近顔を見せていない。特に彼の婦人がきてから積極的に足を向けないでいた男は同僚から話を聞く]
― 道すがら ―
そうか…そりゃよかった。
[顔色はよくなっている。とか。楽しそうにしている。などと聞けば素っ気ない言葉を返す。内心ではこちらから心配の言葉を無理に吐くのはしづらいぶんほっとしている面もあった。自分たちはついてきたと思っているが、主からはつれてきた。と思っていることだろう。
だからこそ、先にいく自分の背をみせ、手を伸べることをすることを是とする主に反することはできない。
もちろん任せる分は任せていくことになるのだろうが、それをしないという部分については、まだその時が来ていないのだろう。それぐらいには語らずとも主のことを信頼していた]
結局、俺らはガキで主は大人みたいなもんだ
[完全にではないが世話をかけるし世話をやかれる。主にせよ、シロウ先生にせよ、ナネッテ姐さんにせよ。だ。その環境が恵まれているが、歯痒くもある部分であったが]
でも、あの婦人からすれば、主は子供になれっからいんだろうけどな。
[違う関係だからこそ届かないものがあると知っているから、理由は他にもあれどあるいはそれがあの二人より遠のく一つの理由であったかもしれない。]
孤児院のガキどもが久しぶりに会いたがってたって伝えといてくれ。
[そういって同僚に伝言を伝えて別れ自分は自分で、文官武官の兼業仕事へと向かっていった**]
― 仕事場 ―
まだ陳情がきてんの?
[曰く、主の嫁を見てみたいとか、祝いを届けたいとか。そういったものが最近多い。
そこには純粋なものに好奇心。打算めいたものまである。]
ロヴィンは帰ってきたばっかだよな?
[全て無視というわけにもいかない。モアネットと各村との繋ぎを作ることも重要だからと無下にするわけにもいかない。モアネットの活気をその目で見てもらう良い機会ともいえる。だからこそ隊を出して民の行き来、あるいは民の移動時に減った労働力やらを補うように人間を派兵しているわけだが]
……俺がいくか。
[「またですか?」と問う副官の一人に頷いて返す]
ってか俺しかいないだろう。ロヴィンは帰ってきたばっかだし、他のやつらは他で専門の仕事がある。
[文武官という半端な位置は、仕事の種類という点では多くても、専門の仕事という点では少ない。だから自由がきいてしまうところもある。それが後に、外交のほうに転じることとなるのはしばし先のこと]
それに仕事してくれる副官がついてると俺も安心していけるってやつだよ
「「おだててもなにもでません」とすげなく返す副官にちぇっとわざとらしく返す]
訓練はいつも通り、新兵は体力づくりと称して農地開拓のほうに回せ。うちだけじゃ足りない人員の選別はアデルに任せる。…と、俺が出立した後伝えといてくれ。
[華麗な丸投げにジト目で返されたが]
そんなこといってお前、アデルの対応するの好きな癖に。
[意地悪く笑うと気まずそうに目をそらされた。否定が帰ってこないところで肯定と同義である。
ちなみに副官もアデルも同性であるがさして気にしてはいけない]
シロウ先生に模擬戦申し込んでるから、勝てとはいわないが、善戦できるようにしとけよ。
んじゃま出かけるまでにやっとかなきゃならないお仕事すませちまいますかね。
[にゃーと眠たげになく頭の上の茶虎猫のトラオムの声を皮切りに仕事がスタートした]
― 孤児院の庭 ―
[午前のうちに片付ける仕事を片付けてしまえば、すぐに出立だ。
...は少なくとも自分の権限に及ぶ範囲でいちいち形式などはとらない。決めたことに許可を通してハンコをもらい。その繰り返しに無意味ささえ感じるものは省きに省く。
機動力という意味ではなく、ただ決めたことを実行に移すという速さの程は、たかだか数時間で人を割いて出立できるようにしたという時点でどれほどのものか知れることだろう。
だから必然。副官に「またですか?」といわれるほど出ることが多くもあったが]
…ということで、しばらくいなくなるからな。
[孤児院の子供に言い聞かせる様子は兵や仕事場の人間に向けるものとは違う、柔和な笑みを浮かべて孤児院の子供に接する。
ここは、我が主が自分の私財を投じて作った孤児院。作った経緯は知らないが...はよくここに顔を出していた。不満を述べる子から話を反らすために違う話題に移る]
ああ、主…ジークムント様にはこっちに来てくれって伝えといたか。来たらうんっとわがままいってやれよ。
…花冠は、婦人にでも渡してやれ。…仲は…いいんじゃねーかな?
[夫妻の様子を聞くのは「大きくなったらジークムント様のお嫁さんになる!」といっていた女の子。今ではあきらめているようだが気になるようである。それに対して申し訳ないが曖昧に答えながら頭をなでて]
そういやお前は文字読めるようになったってのも主にちゃんと自慢してやれよ。弟妹に聞かせてやれるだけ大人になった。ってな。
[一人ひとりに落ち着かせる意味を込めて語りかけて]
ほら、ナネッテ姐さんがよんでるぞ。手伝いにいかないとな。
[地面に腰かけていた...はいつのまにか膝の上に載っていた子供を持ち上げながら起き上がって孤児院に入っていった]
相変わらず元気だ。子は国の宝というが、宝を守って育てるのも大変だ
[柔和な表情は潜められる。お菓子の時間を終えたところで、ナネッテ姐さんの手伝いをしながらいう。同意を得られながらも苦を持っている様子にこの人の強さを感じる]
俺はあくまで"手伝っている"だけ。…ま、こいつらが成長して、俺が楽できるようになってくれればいいなーっていう先行投資ですよ。
[世話をする自分のこともいう姐さんにすげなくいう。照れ隠しとばれているが、表面上はその態を崩さない。――だがこの孤児院の中より、存在する未来の一つで...を処刑するものが出てくるのだが、この未来ではそれが生まれるかは定かではない。そして時間は過ぎていき、出立の時刻が迫る]
…子供たちにもいいましたが、いってきます。俺がいない間、体には気を付けてね…ナネッテ姐さん。
[子供たちにも、同僚にも見せない。ここにはいない兄貴分には見せたかもしれない、年より年齢よりもやや幼い態度で、出立の挨拶を告げてそして――]
[でもそれが、ちゃんと帰ってこいといっているようで、だからそんな言葉も聞いてしまう辺り、自分はこの人に勝てない。と改めて思ってしまう。
だが全て受け止めてはきっといない。だから、抱擁を受けてもそれを返さずに、モアネットの時刻を告げる鐘の音を聞いて、孤児院を後にした]
― とある村 ―
…運があるのか。ないのか。どっちだろうな。
[立ち寄った村で一泊したところで、情報が入る。
野盗をみつけた。と、村の人間がこけつまろびつやってきたのだ。
今までも村の収穫の麦を狙って奪うだけ奪ったら殺しなんてせずさっさと逃げていくような小悪党染みた小規模な野盗というのはいた。それも改善されてきていたのだが完全になくなったわけではない。
だが今回聞いた規模は、そのどれよりも大きなものであった
村人の恐怖ゆえの錯乱?いや、そうだと切り捨てるには早計。だからこそ、自ら偵察に赴いた。馬を遠くにつなぎ身を潜めて数名で、村人から教えてもらった場所では、確かに…今までにない野盗の群れがいた。
部下に手で制するようにしてしばらく観察しているが、どの野盗もぴりぴりしている。周囲を更に見ていくと、人の塊がいくつかに別れており、その塊同士の間がぎくしゃくとしているのだ。不可解であった解をみつけだす]
…経験上だが…な
[隠さずにそうという
おそらく、治安がよくなるにつれていき場をなくした野盗が、一つに寄り集まったのだろう。と。
皮肉気な笑みとともにいった言葉は、自嘲。刻む笑みは酷薄。その性質を見せてしまうのは、どこか自分と似通ったものたちが自分の下に集っているからだ]
援軍を呼ぶようにしとくが…まとまると厄介だ。
[少なくともこの場にいる手勢だけでどうにかなる。とは思っていない。モアネット…までいかずとも、近くで治安を維持するために出ている部隊があるはずだからそれを呼び込むようにと指示を下して、今できることをやる]
[部下を下がらせて…そして、見張りをしていたものが一人になったところを、身を潜めて、殺害する。それを何度か繰り返せば、不審に思いから更に偵察を出す
ただでさえぴりぴりとしていたムードの中で、諍いすら起きている。
軍がきたのかと騒ぐが、そんなものはいやしない。
今この周辺にはこいつらから奪った服を着て野盗の群れに入った自分がいるだけだ]
[まとまってしまえばこの数は厄介だ。ならばまとまらせなければいいだけだ。
きわめて単純に内部からの崩壊させ、それは成功した。
そして同士討ちをしているところで治安部隊が攻撃をしかければ、その場は混沌と化す
そこに容赦なんていうものはない。
...に全てを救う気はない。元からそんなものできはしない。
理想を受けて、公国にきた...は、その理想が叶うのかというと、是とはいわない。
だがそこに。『この時代では。』という言葉が加わる。
この時代は犠牲が出過ぎている。今もこうして血が流れている。それを笑って許すなんてことできやしない。だから今やることは、次の世代。その次の世代にその意思をつないでいくこと…そのために恨まれていく礎となることだ。]
[少なくとも...はそう考えている。
だからこそ、主は無理を押すのだろう。連れてきた自分たちに押し付けるものがあるのを知っているからだ。
だからこそ俺は、主の無理を無茶にする程度に押しとどめる以上のことはしないのだろう。
でも今は少し安心していた]
[野盗の群れに単独で入る無茶などせず援軍を多数呼べば済むことを...はしなかった。
自分を大事に思うのを昔に置き去りにしてしまった...には死んでやるものかという意気地こそあれど、根深く自分に高い価値など見出してはいなかった。
効率的。必要。犠牲を減らす。それだけあれば十分。そして十分だったから、同僚や姐の心配。先生の叱りも、主の無言の重圧を、その全てを己に受け入れさず取りこぼしてしまっていた]
[安心からか。それとも罰があたったのか。
馬を奪って逃げようとしたところで"トスン"と無情な音が聞こえた]
……っっっ!!?
[直前に聞こえた風斬り音、背中の灼熱の痛みと力が抜ける感覚
入り込むために防具の類を身にまとっていないからか、奪った服は赤く染まっていく中、ただ直前に決めていた思考のまま、体が馬の進路をとらせるところまでしたところで馬に覆いかぶさった]
[見えた光景は砂漠。見覚えのあるものが三名]
オズ…わ…ド…さ……エレ……にい……ん?
[なぜこんなものが見えたのか。視界がぼやけるようにして映る。
次に見えた光景は礼拝堂。赤毛の男と相対している]
ある…じ……?なに……てんの?
[三人とも似合わねぇ…血とともに口の中で転がした言葉は音となることない。]
[部下の声が聞こえたところで一瞬だけ意識がこちらに戻る]
3(6x1)時間たったら起こせ…それまで…下手な報告はせず…待機してろ
[気力と根性だけで返事をしたところで億劫になり力を抜き目を閉ざす。己の体に触れ運ばれていく中も、意識はここではないどこかを見ていた**]
― とある村 ―
[はたして時間通りであったか、起こされて意識を覚醒させる。
感じたのは痛み。治療された後である薬品のにおい。次に思うのは熱があの時より収まっていること、適切な処置がされたとみていいだろう。応急処置ぐらいはできてもそのような技術をもつものがいるのを自分の麾下にいることを知らない]
薬師…でもいたのか?…そうか、その薬師に礼を…それと、その技術を生かして働いてくれないか。頼んでみるか。
[こんな時でも仕事のことを。とばかりに呆れられるがそこは無視しておいて続ける]
それと…あっちには恙なく野盗を壊滅されたと報告しておけ
[後処理のため、しばらくこの村に居続けるすることになるだろう。そこに不自然な理由はない。怪我の療養も行えばいいだろう。
負った怪我を明かすつもりは毛頭なく。明かしたところで変に心配などされる不利益しかない。気をもませたくないとあったから、無事に戻ってくるように願うナネッテ姐さんの心づかいに嘘をつくことを選ぶ。]
…後処理、しばらく任せる。……少し、辛い。
[肉体のことか、心によるものか。仕事を部下に委任して、しばらくしてまた眠りに落ちていく。援軍として頼んだ部隊への口止めを失念していたのは先に見た夢か幻のせいで思考が正常ではなかったせいだろう**]
― 夢幻 ―
[熱にうなされながら、また一つの光景が移る。頭に声が響く]
(ジークムント様、結局このようなことしかできぬ、私の未熟さをお許しください。)
(そして、許されるなら…また出逢えましたらご教授を受けたくございます)
[駆け足で画面は切り替わる。だがそれは先ほどまでの光景ではない。それは…自分?]
『は…ははっ…そ…ぅか…やった…か!!…は!…はっはは!!』
[何がそんなに嬉しいのか。笑っている、嬉しそうに心底嬉しそうに笑っている。そして笑いながら――]
『どうか…忘れないでください。そして…思い出さないでください』
[死んでいっている。]
[あんな死に掛けで、何が嬉しいのか。自分にはわからない]
ここの"俺"は消えても、あちらで…ジークムント様のそばで霞草が咲く人の元に使える"俺"がいる。
[口にした意味がわからない。認識がおいつかずぶれるように震えて、そして息絶えるその間近、こちらを強い眼差しで見据える己がいて、息を飲む。]
[あれは何を訴えていたのか。
考える間もなく次に移ったのは先ほどみた聖堂。主と相対していた赤毛の男。ぶれていた面もちがみれて理解がいく。あれは…ギィ・ルヴィエ・ド・コルベール。
両者傷ついた姿は痛々しくだがそれよりも思うのは]
…なに、自分で、傷ついてんすか…
[あれが、ただ主の皮をかぶった何かならばどうでもいい。だが雰囲気は変われど、主というのはなぜか理解できた。
理解できたから、自分の体が傷つく以上に、あの男の体を傷つけるのに痛みを覚えている。そう、思えるのだ。]
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兄さんはある意味いつも通りで、エレオノーレもある意味いつも通りで?にあわねぇ以外からの反応がぱっとうかばない程度なのは、きっと忙しいから。そしてイルマを忘れてしまっていてとても反省していたと今更ここで呟くのである。まあ感想はにあわねぇと同じで(略
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