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“ 怖がらなくても大丈夫。
あなたは、可愛い子、良い子、優しい子なのだから。
さあ、何もこわがらずに
太陽の真っただ中へ
永遠の 約束の場所ギムレーへ、いらっしゃい “
・
[ 『ギムレーの子守歌』を歌う少女の声を
そのまま、大人の女性にしたような。
優艶で真摯な、ヴォルヴァの ”声“が、
まるで 魂の子守歌さながら。
最後に、あなた達の耳に谺して……消えてゆきます。 ]
・
『
銀色の羊は、赤々と燃えながら。
そのまま、黄金色に輝く
永遠の約束の場所 “ギムレー”へ
* 太陽の真っただ中へ――…* 』
・
[スノウが、
Program:Sleeping Silver Sheepの中で
あなた達に見せた
◆Program:バルドル
◆Program:オーディン
◆Program:ヴォルヴァ
3つの 記憶は全て本物。]
・
[Program:ヴォルヴァの【記憶】での、
シルヴェストリスが“人狼”であることも、
”ラグナロク“の開発も。
ルージュがシルヴェストリスの頭部に怪我を負わせて
冷凍睡眠装置に送ったことも。
ルージュ自身も、program:フェンリルにより死にかけながら、
最後に「ギムレー」と「アースガルド」の座標を入れ替えた>>131
そうして、その動きに気付いた『ガーディアン・システム』の
白い猫に、保護された。
だから、◆Program:ヴォルヴァの【記憶】には、
銃による自決部分までは、無かったのである。]
・
[ しかし、問題はProgram:ラグナロクである。
冷凍睡眠中のシルを、このままアースガルドに引き渡せば。
或いは、アーガルドでも海賊でも、誰かの手に
シルの補助脳ごと、ラグナロクが渡ってしまえば。
使いようによっては、ギムレー星系のみならず、
宇宙連邦の人々の、99%が死ぬかもしれない。
それを危惧することは、
ルージュとスノウの共通見解であり。]
[ラグナロクを発動させないこと、
シルの冷凍睡眠状態を解除しないことを条件に。
ルージュにシルヴェストリスの身柄引き渡しを
願い出たのは、ルージュの方。
けれど、シルヴェストリスが“人狼”であるという証拠も、
ルージュの証言以外にはなく。
また、ルージュを信用しないわけではないが
ラグナロクだけではなく、シルヴェストリスの“人狼”として、
個人としての危険度を、白い猫は正確には測りかね ]
[そこで、シルヴェストリスに
Program:Sleeping Silver Sheepを適用し
"ラグナロク”だけでなく、
彼の“人狼”として、個人としての
船内と人類における脅威度と、
排除の優先性を測ることになった。]
・
[ルージュがスノウに持ち掛けた『取引』はこうだった。
Program:Sleeping Silver Sheepの中で、
もしシルが、”人狼“として誰かを襲ったり、喰らい殺したり。
“オーディン”として誰かを殺したり、
"バルドル”が発動しても
社会的に大量殺人を招く危険な人物である可能性が
高く見られた場合には。
ルージュが、現実のprogram:フェンリルを使い、
Program:ラグナロク入りのシルの補助脳だけを破壊する。
シルヴェストリスを生かしたまま、
ラグナロクと人狼と、そして人間としての、
シルの危険性を排除する、と]
[逆に、”人狼“として、
オーディンとしての危険度の高い行動が
見られず、あるいは、Program:バルドルが目覚め、
人間を救おうとするならば。
冷凍睡眠を解除せず、ラグナロクを発動しない条件で、
ルージュに、シルヴェストリスの身柄を引き渡すこと、と。]
[自分の心を殺すよりも、苦しい選択。
けれど、そうでもしなければ、
誰かにラグナロクを利用されるか、
シルヴェストリスを止められないのも、分かっていたから。
そして――…シルを、彼女の“シルヴァー”を、
それだけでなく、“人間”というものを。
愛し、信じていたから、出来た取り引き]
“ ハロー、ハロー? ”
“ ……誰か、聴こえる? ”
―――……ごめんなさい、ね
[シルのコクーンの、透明部分を指先で撫でるようにしながら
ぽつり、そう呟くルージュの頬に、一雫の涙が伝う。
”でも、これがあの時の私に取りえる…‥” ]
・
" たったひとつの 冴えたやり方 だったの… "
It’s my Only Neat Thing to Do.
・
[彼女の ”シルヴァー“を、信じることが。
そして、危険と運命を共有する――…あなた達を信じることが。
風の内戦で、心と脳に傷を負っても。
それでもなお――…
ラグナロク発動の有無と自らの命を賭けるほど
彼女は、“人間”を信じ 愛しているから。 ]
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