565 【SF＆BBS風人狼騒動RP村】Sleeping Silver Sheep ④ ～ 銀色羊は＂狼月の村”の夢を見るか ～
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司書 クララ
［クララは弔いには出なかった。それに出るなら、最初からこんなことはしない。］
あれは、生者が心に区切りをつけるためのもの。私はもう、つけたから。
［あの肉体に魂は宿っていません。それがどんな相手だって、亡くなってしまえば。ただの肉体。
クララはあの世なんて、無いと思っているから。冷たいことを言えた。］
司書 クララ
［今、何人生き残っている？ 人間が、人狼が。それによって取る道は変わる。
人狼は全滅していない。それならば、残りがみんな人狼なら楽なのだけれど。そうは思えない。］
結局疑う相手が雲隠れしたニコラスさんはどうしたのかしら。そういえば、最近オットーさんとは話していない気がする。ペーターは、昨日夕方までどこに居たのだろう。約束の時間にやってこなかったディーターさんも気がかり。ジムゾンさんはフリーデルさんの様子を見ていれば何も無さそうだけれど……
［物陰から覗き見て。姿が見える者が誰かくらいはおおよそ察したか。］*
司書 クララ
ひっ……！
［覚悟とかそういうの、関係ない。だって、身についてしまったものだもの。後ろからの声には、こちらもまたいつもの調子で驚けば。
その目に見知った姿が映し出された。］
司書 クララ
ペーター……
［墓地からは他の皆が去っていたことを確認すれば。もう一度目の前の人物を見つめる。
少年……いや、そろそろ青年か。気が付けば、この村へ来た頃の私と同じ年頃になっていた。］
よく見つけられたね。まるで、私がここにいるって知っていたみたい。
［意外性は無かった。もう残っている人は少なかったから。］
司書 クララ
そうか……
うんうん、フリーデルさんならきっと適任だと思うよ。
［言いかたからすると、他にも人狼はいたのだろうか。けれども今は、目の前にいるペーターを見ていたかった。
でも、彼が語る内容はとても不安なもので。彼自身が消えてしまうようなことで。］
司書 クララ
参ったね。どうしてそんな、寂しいこと言うの。
［クララは小さく首を振る。きっとペーターも、あらゆる選択ができる中で選んだことだろうから。だからこそ、認めたくなかった。］
ここの墓地にはね。オオカミの骨が埋まっていたの。どんな文献を読んだって、そんな記述は出てこないよ。
［人狼は埋葬されないはずなのに。文献は、都合の良い部分だけが書かれている。歴史はすぐに嘘をつくから。］
きっと昔の人も、運命と戦っていたんだろうなって。そう思った。１０００年前も、ここで月を見上げていたのかな。
だから１０００年後の人に、同じ思いはしてほしくないって。そう思ったんだ。
司書 クララ
なーんてね。私のわがままよ。
ペーターにも未来にいてほしいと思ったのは。
［そうさ。所詮そんなの小さな理由。
ただ私は、私の知る人に生きていて欲しいだけ。］
あなたが居なくなったら、フリーデルさんは誰が護るのよ。例えば、もし私があなたたちを騙していて、フリーデルを殺そうとしたら。ペーターは蘇るつもりなの。
［それは単純に気にかけたこと。そして。］
それに……
置いていかれるのは……辛い。
司書 クララ
誰もあなたを止めることなんてできないのでしょう。
だからもう、お願いするしかないね。どうにかして、生きてはくれない？
［きっと私は何も分かっちゃいないのだろう。
だから真っすぐ聞いてみた。月が昇るまでは、もうすぐだ。］
司書 クララ
［クララが持っていた願い。
１つは人狼騒動なんて繰り返されてきた歴史に終止符を打つこと。
それが叶わぬと思ったから、もう１つの願いを持った。
隣人に、生き抜いてほしいと。
それなのに。
終止符を打てる人物を守れば、もう一方の隣人を守れない。
２つの願いは、重なるようで重ならなかった。むしろ相反するものだった。オセロのように表裏一体で、それでいて交わることのない。
それをあろうことか、人狼の口から告げられた。形の無い牙が心を切りつける。］
司書 クララ
［フリーデルは。どんな目でペーターを見ていた。何を思って、その証を受け入れた？
彼女だけじゃない。ジムゾンは、リーザは、消去法で導き出される３人目の人狼オットーは。何を思う？
想像でしかない。けれども、大筋は間違っていない推理だろうと確信していた。］
司書 クララ
［ペーターがいなくなれば、あの２人の道はその先にあるのだろうか。
あの２人がいなくなれば、ペーターの道はその先にあるのだろうか。
無いというのなら、どちらに転んだって同じだ。］
１つ、聞かせて。
［クララは震える口を開いた。文献には決して書かれることのなかった世界に触れるために。］
君がそうしてくないのは分かっている。でも、もしもだよ。もし、最後に立っていたのがペーターだったら。
人狼騒動が終わった後、人狼は、君は、どこへ行くの？
司書 クララ
［フリーデルを守るつもりなら。
入ってはいけない領域だと思うけれど。頼まれれば、私だってフリーデルを守ろう。
けれども、ペーターの居ない世界で。そんな重荷をフリーデルに押し付けられるのだろうか。あるとも分からない終着点を目指すだけの宿命は残されているのだろうか。］
司書 クララ
［じゃあ、ここでペーターを突っぱねたら？
人狼に滅ぼされた村、かつて私がいた村。その後、あいつらはどこへ行ったのか、私は知らない。会うことはなかったから。けれども、１つの村を食い尽くせば満腹になるとは考えにくい。今でもどこかで人を喰らっているか。それとも。
ペーターがフリーデルを襲う未来には結局ならないのではと思う。では、どうなるか。他の人間を襲うほかないだろう。
その先にある共存。
私が嫌った、小さな犠牲を求めるか。
私なら、構わない。とことんわがままになってやると決めたから。けれども、３人にまで重い十字架を背負えとも、言えなかった。］
司書 クララ
［だからこそ。今、聞きたかった。答えなんてあるはずもないのに。その先に未来は続いているのかと。
どちらの道も閉ざされているというのなら。今度こそ打つ手は無い。あがけるだけ、あがいた。
だから答えが返ってこないのなら。試してみよう、そう考えた。］*
【秘】 【ガーディアン】 スノウ > 司書 クララ
/*
秘話投票ありがとうございました。
移動中で、承りのお返事が送れなかったのと、
20時ちょっと過ぎくらいに、結果発表メモを
貼ったつもりが、反映されておらず、
気づくのが遅くなって、
結果のお伝えが遅れたのも、大変申し訳ありません。
司書 クララ
［楽園が無ければ、作るしかない。作る場所が無ければ、壊すしかない。世界は１つしかないから。
こんな世界、壊してやる。
何度思ったことか。その願いだけは叶いそうだ。］
司書 クララ
［深く頷きながら。ペーターの答えを聞く。
彼なら、彼女なら、１人でも主人公になってくれるかも知れない。そう思った。］
私の役割が、今やっと分かった。
［この先の物語が誰の視点で描かれるか。それを決める一種のギミック。
じゃあもし、群像劇であることが叶うなら？ それはきっと、私が描けなかった答えだから。拍手喝采を送るだけだ。］
司書 クララ
［ふと見てみれば、ペーターの姿は人ならざる者へと変わりつつあった。］
綺麗……
［世辞でもなければ、意図があった訳でもない。それはきっと、ただの感想だから。お月様を見上げた時と同じ、透き通った感情。］
あともうちょっとだけ、ペーターでいられる？
フリーデルさんとジムゾンさんに、伝えたいことがあるんだ。場所、分かるんでしょ？
［便利だね、なんて笑う。
ペーターがもう辛そうなら、無理には求めなかった。遠吠えの意味が分からなくたって、静まり返ったこの村なら。声くらいは通ると思ったから。］*
司書 クララ
［これまでのクララなら、こんなことは絶対にしなかった。生き残ることこそが、最優先の命題だったから。談話室で声を上げた時だって、根底にあったのは力を持たない自分が生き残るための手段だからという理由だった。
じゃあ、なぜ今こうしている？
たどり着いてしまったから。希望への細い蜘蛛の糸に。］
司書 クララ
［小さく息を吐く。後悔は無い。だから、見せてもらうよ。その結末を。
ペーター、そしてフリーデルとジムゾン。どちらも相手を護り、そのためには自らの犠牲をも厭わない。
生き残るのが片方だけなのなら。この先にある苦難の道を乗り越えてくれる方であっておくれ。
１人でも多く生き残ってもらうために。想いを無駄にしないために。
だから、私が試してあげる。
そして何より、直接決断させるのは辛いと思ったから。だから、私という的で決めて頂戴。あなたたちの行く末を。］
司書 クララ
［２人を食べたくないという思いが本物なら、ここで死ねるよね？
ペーターを守りたいのなら、ちゃんと守れるって証明してくれるよね？
バレちゃダメだ。ちゃんと最後まで演じなきゃ、意味が無い。
演技は苦手だと言ったけれども、ちゃんと文献で読んできました。女優のいろはという本で。
次の瞬間、クララの目の色は変わった。］
司書 クララ
私が本気で仲間になると思った？ばっかだろう！
［とにかく自分が思う、柄の悪い女をイメージして。］
ずっと騙していたっての！このチャンスを逃す訳ないじゃん！ちょーウケるんですけどー！
［ああ、おかしいというように。下品な笑いをぶつける。
クララがそんな事言うはずないと思われたら、意味がないんだ。だから、とことん恨まれるように。
私は主役にはなれない。けれども、悪役くらいにはなれるかも知れないよね。］
司書 クララ
［懐に隠していたナイフを取り出した。それを舐めたのは、流石にやり過ぎたと思った。危うく舌を切るところだった。慣れないことは、するものじゃないな。］
安心しな。お前さんの望み通り、あたしはあの２人に手は出さないよ。
あたしは人間、あの２人も人間だからな！
そう、あんたは人間じゃない！化け物っしょ！
［そろそろか。
どこからか足音が聞こえるか、それとも時間切れで。日が沈みペーターが人狼となれる時間がやってくるまで。
女の高笑いは続いた。］
司書 クララ
［２人には手を出さないと言った。あくまで傷つけるのは、ペーターだけだと。そうでないと、私が死んだ後もきっと迷いが出るから。
そろそろ潮時だと察すれば。
クララは弾かれたように、刃先をペーターへ向けて走りだしただろう。］*
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フィルタ
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