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>>+0
主を選べないというのは、上司だけじゃないかな……
故国とか、属する血族とか、
そういう意味も。
カサンドラ先生は、群れに帰属しない……一匹狼みたいな雰囲気ですね。
俺は、自分の還る場所を探していたんですよ。
ずっとかえりたかった。
>>+7
さあ、どうでしょう……
気が付いたら、ここにいたので。
……でも、たぶん、
俺のかえりたかった所に、俺の居場所はなかった。
そもそも、そんなところ自体が、
なかったんじゃないかという気がして……
[ ぼんやりと呟いて、犬の頭に頬をくっつけている。 ]
/*
レトの5dログで公国に安置されていた気がするんですが、昨日ソマリが学校敷地内に葬ってくれたことを確認して、どっちに行けばいいのか迷ってるなう……
分身?
>>+12
だれそれのところ、
「おかえりなさい」といってくれる人、
「ただいま」という相手、
もう、いない。
[ そう呟いたのを聞いていたかどうか。
いつの間にか消えていた白衣の影に。 ]
……先生には、いるでしょう?
貴女が還ってくるのを待っている人が。
[ そうしてまた、犬の首を抱いて草叢に寝転がった。
眼を閉じて風景に溶けてしまえば、
そこには暁色の花菱草>>6:242だけが、静かに揺れている。 ]
/*
>>6:34と>>6:242と悩んだんですが、敵陣ど真ん中で将校に銃向けた敵兵の遺体が自陣に戻れる気があまりしなくて。
ミヒャエルが帰りたかったのは士官学校(時代)というのもあったので、こうしました。
レトもソマリもありがとうございました。
― どこか ―
[ ふと眼を開けると、抱えて寝た筈の犬が、顔の横に座ってこちらを見下ろしている。 ]
……なんだ?
[ 三角の口元からはみ出したそれに手を伸ばす。
取り上げられるのを嫌がる素振りも無く、犬は《それ》を掌の中に落とした。
まるで、群れの仲間に餌を与えるかのように。 ]
……これ、
おまえ、どこから……?
[ 掌に収まるほどに小さな、ちいさなランプ。
もうずっと昔のことのように遠い春の日に、
友人たちと出かけたバザールで見かけ買い求めた瓦燈。
灯りを点すと深い緑色の硝子に銀線の細工が暗闇の中に森のような影を描く、それは、
――彼に贈ったものだ。]
[ 懐を探ると二本だけ箱の中に残った燐寸が出てきた。
火を点けてみようとしても、上手く点かない。 ]
ああ、この管が塞がってるのか……
[ 蓋を外して、燃えさしの燐寸を逆さに突っ込んだ。
二本目の、最後の燐寸の火を近づけると、
灯芯がかすかに燻って、やがて、橙色の炎を揺らめかせる。
ランプシェードを戻すと、掌の上に小さな森が広がっていく。 ]
[ 視線を戻すと、犬が前肢を揃えて座り、同じように掌の上の灯りを見つめている。
黒水晶のような丸い瞳をじっと見つめて口を開いた。 ]
おまえ、どこから見つけてきたのか知らないけど、
これを届けてくれないか。
もう、いらないかもしれないけれど、もし、まだあいつが
ノトカーが、どこか明かりもないような所で困っているなら……。
[ その言葉を全て理解しているかのように、犬が口吻を寄せて瓦燈をくわえた。
壊れないように気を使って、そっとしてくれているのがわかる。
微笑んで手を伸ばし、犬の頬から耳元を撫でた。
立ち上がった犬が去っていくのを、ぼんやりと見送る。 ]
もしまだ、あの灯りが役に立つなら、
おまえの行きたい場所へ行く道を、
おまえの大事な人達のところへ続く道を照らせるなら……
おまえの魂が、ユーリエや、妹さんや、
ご両親たちの所へ、無事に着くように祈っているよ。
愛してるよ。
俺の友達。 **
― どこか ―
[ 風に枝葉を戦がせる木の下で、小さな暁色の花が揺れている。 ]
……「最後の戦い」……?
[ 幹に背を添わせるようにして草叢に座り込んでいたのが、風に乗って聞こえてきた《声》に耳を澄ませる。
立ち上がり、彼方に目を凝らす。 ]
ああ、
みんな、
あんなにボロボロになって、でも、
……最後にするため、終わらせるためにって、まだ……
《終わる》
……
終われるものなら終わってほしい、
けれど、
この戦いで奪われたもの、失われたものは、もう戻らない。
それでも、まだ生きている彼らの為に、
この焼け野原の果てに、
終わりの向こうに、明日があってほしいと思う。
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