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― どこか ―
[ 風に揺れる緑、さわさわとそよぐ草木に降り注ぐ陽光。 ]
……ん、
[ 生い茂った葉が影を落とす大きな木の後ろの茂みの中から、ひょいと顔を覗かせる。 ]
どこ……?
[ 目の前にふかふかした犬を見つければ、小さく竦んで眼を見開く。 ]
いぬ、かむ……?
[ 鼻づらを寄せてくるのに少し身を引きながら、しっぽを振っているのを見て、ようやく、その犬の顔に指を伸ばした。頬から耳へ、頭へと掌を移動させて。 ]
ふかふかしてる。
ふかふか、ふか、
ねむい……
[ そうしてまた、木の後ろの茂みに丸くなって、あくびを一つ。
犬がその横に寝転がれば、あたたかくやわらかい腹に頬を押し当ててまた眼を閉じる。 ]
こわいゆめ、みた……
もう、みない……?
― どこか ―
[ ふっ、と、また眼を開けて、顔のすぐ前にある犬のふかふかした腹をじっと見つめている。 ]
いぬ……
犬、なんでここに……?
[ 人…犬のよさそうな顔をして見上げてくる柴七郎は、ぱたんぱたんと、しっぽで地面を叩いている。
それを見ながら小さく笑って、また犬の腹に頬をくっつけた。 ]
>>+199
[ 目の前に歩いてきた人に尋ねられて、首を傾げた。 ]
すき、かな?
どうだろ……
……わからない、
でも、
できるなら、犬に生まれたかった、と思った……
>>+206
一度そうと決めた主……群れに尽くして、何も疑わず、裏切らずに生きていきたかった、と
思ったんです。
あの時。
[ 背中側に回る犬の顔を自分の脇を覗くようにして見ている。 ]
でも、その瞬間にそう考えていたのかどうか……。
>>+210
[ 少し考え込んで、笑った。 ]
どんなに素晴らしい人が主であったとしても、卑怯者は裏切るだろうし、そうでないとしても裏切らざるを得ないかもしれない……
主の側の問題ではなく、従う者の問題かなぁと。
人は生きていく上で自分の意に反することをしなくてはならない場面もあるでしょう。
……だから、犬なんですよ。
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