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― 公国拠点・中級将校執務室 ―
[ 自分を見て仄かに微笑むカサンドラに苦笑する。>>1:1035続 ]
>>1:736
「共鳴」? そのような現象が……
《狼》についてはこちらに詳細はなかったが、貴官の履歴は拝見しております。
シュヴァルベ駐在ジャン局長の招聘により科学技術・魔器研究情報収集担当としての任に着かれていらしたと……士官学校教官職もその一環でしたか。……いえ。
つたなくて申し訳ない、シュヴァルベ支局も現在は閉鎖、私も着任したばかりで情報の整理が追いついておりません。
是非、貴官の力をお貸し頂きたい。
ナイジェル・ラムスドルフ氏の魔石研究は帝国内でも最高度の機密に次ぐとの話でしたが、帝国技術局主席代理職となれば……さすがですね。
シュヴァルベ在住時は、ナイジェル氏の自宅近くにジャン局長の本拠があったと……そちらでも個人的に情報収集をされていた?
>>737
石同士の魔力……
引き合う、反発しあう石があるという話は耳にしております。
共鳴現象か……帝国の魔学技術は我が国とは全く違うもののようですね。
……魔力のない石でも影響が?
[ 思いがけない話に、思わず首元に手を当てた。
そこにあるマリガーネットのペンダントの存在を確かめるように、
あるいは、隠すように。 ]
>>738
魔法銃の威力が増す。そんなことが……
外務大臣暗殺未遂事件と、伯の代わりに負傷されたステファン・フォン・トライブクラフト氏については聞いておられますか。
では、ステファンは、もしやその魔法銃から発せられた魔石弾と同じ種類の貴石を身につけていたのか。
……調べ直す必要があるようだ、な。
>>738
色との関係。
……眼?
確かに、ステファン・フォン・トライブクラフトは外務大臣と同じ美しい緑の眼をしていましたが。
貴石だけではなく、その眼の色だけでもそんな効果が……。
それは、
……それはやはり、許されざる技術と言う他ない。
>>739
魔力を石から取り出す、注入する技術に関してはこれまで通りと言う事か。
石を身につけなければ……
確かに、それを将兵全てに強制するのは難しそうですね。
[ 首元に当てた掌を握り込む。 ]
魔石弾の効力を削ぐ手段は何か、他に考えられますか?
[ 兵たちにそれを命じることを最初から諦めたように、あるいは考えたくないとでもいうかのように話を続けた。 ]
[ その他の魔法技術についての講義も手元の書類に書きとめ、または時に質問して、しばらく彼女の時間を裂かせることになった。 ]
ありがとうございました。
いえ、貴官があちらで情報収集担当の任に当たっていたと知って、話をお聞きするのが楽しみでした。
また意見を伺う事があるかと思いますが、よろしくお願い致します。
[ 自らを平局員と称して、上官に対するような態度を崩さない彼女に笑みを浮かべ、そう返した。* ]
情報将校 ミヒャエルは、帝国軍大尉 カレル を投票先に選びました。
― 公国拠点・中級将校執務室 ―
[ 机に山と積まれた書類を二つの箱に別けて入れたり、また別の箱を引っぱり出したりと奮戦している。 ]
ああ、これだ、
軍務大臣暗殺事件……大臣及び護衛官の検死報告書。
[ 分厚い書類の束を取り出して、食い入るように読み始めた。 ]
マーティン・フォン・ミュラー軍務大臣は開戦派、もちろんご本人も若年の時から仕官されている。
護衛も多かったはずだが……。
使用された銃弾と銃器は我が国の火薬を使用する物。しかし、何故か、本命であるはずの軍務大臣の部屋周辺では弾痕は見つかっていない。
まあ、護衛と言えども大臣ご本人よりは武力で勝るだろうが……でなければ護衛にならんしな。
しかし、これはどうだ?
そして、大臣ご本人に残された刀傷。
唯一の生存者であるアリー大尉の証言では、サーベルよりも刀身の細い、東国で《カタナ》と呼ばれる刀剣に見えたと。
……刀剣はその種類により攻撃を与えた者に残す傷の形状が変わってくる。
サーベルとカタナはかなり似ているらしい、反った刀身の片刃。しかし一番違うのは柄と鍔、……護拳だ。大臣を切った覆面の男が持つ刀剣には護拳がなかった。
間近で刀身を切り結んだアリー大尉の証言だ。
これが一つ。
賊が侵入時に護衛官であったアリー大尉に投擲した小刀による切傷面、衣類の破損。
投擲に使われるナイフは両刃であることが多いのに対し、これは片刃。
《カタナ》と対で使われることの多い《コヅカ》に類似している、と。
……よほど使用武器に拘りのある賊のようだ。
襲撃犯は「王太子殿下の仇、とらせてもらう」とぬかしたそうだが、希少である火薬弾の使い所、仇討ちという台詞とぶれる気がするな……。
暗殺行動に妙な表現かもしれないが、自分流を押し通す自信さえ感じる。大事な存在を失った焦燥や悔しさが憎しみとなっている感が薄いような。
……その後、更に他の護衛官や衛兵が駆けつけてくるも大声を上げて笑うその賊にたちまちのうちに斬りかかられ、腹部に柄で一撃を食らって半失神状態になったアリー護衛官以外全員が殺害された。か。
これについて、どう考えるかと言う事ですか>>0:581、ベルンシュタイン大佐。
背後が同一、はどうか……しかし偽装の匂いは感じるが……。銃弾の使われ方が。
使用刀剣からも明らかなのは、賊が外来者であるということ。
まあ、俺も元は海を渡って来た海賊の子孫らしいが……アリー大尉は、一目で。異国の血を引く事が明らかだ。
知己であればすぐにわかっただろう。
大臣を含め全員が切傷で死亡しているのに彼だけが生存した。
そして《狼》か。
ニコラス中佐を通じて彼が帝国側の城砦配備の情報をこちらに寄越したのも、氷乙女のくちづけ作戦の折、帝国兵を少なからず倒したこともあるが、あまりに活動内容と本人の経歴が伏せられ過ぎている。
諜報部よりも権限の高いところから直接命を受けて動く事が多かったようだが……。
[ ため息を一つついて、執務室の外に声を掛けた。
防諜部から連れてきた部下の一人と、歩兵の一人を室内に招き入れる。 ]
……先日帝国軍前線基地から潜伏作戦を終えて戻って来たシロウ・ファーイースト大佐についてだが。
トルステン殿下の直属で護衛にあたると言う話もあるが、少し気になる。後二名を交代要員として彼を監視しろ。
万が一の時には《盾》になれ。
非常時には一人が俺のところに戻るまで、守るんだ。何を、誰をとは言わない。
……わかるな?
[ そう言って部下を送り出した後、しばらく考え込んでいた。
作戦会議への招集があれば、表情をいつも通りに戻して参加しただろう。* ]
情報将校 ミヒャエルは、特務大佐 シロウ を投票先に選びました。
― 公国拠点・中級将校執務室 ―
>>185
なるほど……アカデミーを飛び級で卒業されたとお聞きしましたが。そのような事情があったのですね。
あなたの授業を受けられたのは得難い経験でした。一年だけとなった今では幸運だったとも。他にもそう思っていた学友は多いでしょう。
科学者同士にしか通じ合えない悩みや、研究の上での喜びといったものでしょうか。
その当時は情報局とは関わりなかった、と……。
しかし貴官のその能力や研究者ゆえの知識が、ジャン局長に重用されることになったんですね。
ご苦労も多かったと推察しますが、学生時代と同様、我が国にとっては幸運でした。
>>193
鉄板ですか。なまじな厚さでは無為ですかね。
重騎兵の装備よりも……となると格段に機動力が落ちますし。
鉄盾を携行させるか、大型の盾を軽騎兵の数班に支給して、いざという時には周囲の物を背後に隠すようにして対処させるか……この辺りは技術局にも相談したいところです。
>>194
小麦粉……民衆が正規軍に対して反撥行動に使った粉塵爆発の作戦などですね。
魔石でも可能なのか……。
面白いですが、確かに時間と、何より資材が無くては始まらない。
鉱山……というと採掘場跡地ですか。
あちらは帝国側だが。
しかし、魔法弾を放置しておくわけにもいきません。こちらも検討すべきです。
ありがとうございました。
お教え頂いた情報は後ほど報告書にまとめて、トルステン殿下とベルンシュタイン大佐に提出いたします。大佐の方から他の将校、各部隊の長へと回して頂ける筈ですので。*
― 帝国拠点・作戦会議室 ―
[ 会議が始まるとの連絡は受けていたが、前線経験の少ない自分に的確な立案ができるとも思われず。
提出を急ぐ必要がある筈の魔法弾対策についての報告書、《狼》についての書類を作成してから会議室に向かう。 ]
失礼致します。
……遅くなりました。
[ カサンドラ>>261提案の、帝国側から持たされていた魔石通信機を利用しての囮作戦についての意見が交わされるのを見守った。
ディーク>>431からカサンドラの任務補佐を命じられ、頷いた。 ]
了解いたしました。
レイブンウッド技官を奪還に動くなると、帝国側は……
ラムスドルフ辺りが飛び出してくるでしょうか。
[ 最後は誰にともなく、そう呟いた。
前線から生還した兵士たちが一様に恐怖の表情を浮かべて口にしていた、かつての同室者の名前。* ]
― 作戦会議終了後 シロウの話承前 ―
>>352
[ 部下達に監視命令・万が一の時に盾となれとの指示は与えてあった。
指示外での状況に置いては、己で判断するようにと常に命じてある。
交代要員であることをシロウに伝えれば、「誰が命令した?」と返ってくる。
ミヒャエルからの指示であることを伝えても、所属部署は違っても諜報の一席に座るシロウに対してその手配は何ら不自然なものではない筈だ。
しかし。
トールに耳打ちするシロウを目にして「誰を守るべきか」の指示を思い彼らは泡を食った。
その後、トールからの呼び出しを受けて彼の執務室へと向かう上官を見送りながら、情報部員たちは自らの判断に誤りがあったのか、不安に駆られて顔を見合わせあっていた。 * ]
― シロウの話 ―
>>357
[ 呼び出されて赴いた室内の空気に微かに眉をひそめる。
トール、ディーク、そしてシロウ。 ]
さて、どうして俺に召集が掛かったのか……
あまり良い話ではないようだ。
[ 小声で呟いて、入口近くに控える。 ]
………
[ シロウの飄々とした告白内容>>357には、さほど驚きはしない。
ディークの指摘で調べなおした軍務大臣襲撃事件の報告書で半ば予想はしていたことだ。
何か意見を求められるまで口にする立場ではない。
後ろ手に組んだ左手に腰の拳銃嚢、長鞭を納めた嚢を右手で確認だけをしている。 ]
[ 王太子暗殺についても追及するディーク>>375 それに対するシロウ>>465のやり取りを見て、確たる証拠は見つからないまでも、疑念が当たっているのだろうと考えた。 ]
>>466
……情、ですか。
[ 入室後に他人に聞こえるような声で呟いたのはこれが初めてだった。 ]
あなたのような方でも、そうやって情のために負けてしまうのか。
[ それはこの場に相応しい発言だっただろうか。
室外から姿を見せたべリアンやディーク、トールがシロウを糾弾するのを黙して見守る。
しかし、彼が懐に手を入れたのを見た瞬間は両腕がぴくりと反応した。
シロウが差し出したタバコケースをそのままトールが自分に託そうとするのに、進み出て受け取ろうと。>>545 ]
>>546
遊撃任務は、いかがなものかと。
前線で名誉の戦死を遂げられた後では、軍務大臣事件及び、いまだ解明されていない国内の暗殺事件がこのまま闇に葬られてしまう可能性があるように思います。
[ そうして、ディークの進言>>562 べリアンの要求>>568を容れてトールが最終的な処断>>591を下すのを聞く。 ]
了解いたしました。
>>605
[ トールの最終決定の後にもまだ何やらディークに内緒話をしたがる様子のシロウに、眉をひそめ、その唇の動きを読んで息を飲んだ。 ]
……王太子も、なのか。
やはり。
[ 息声でやっと吐き出したところ、ディークに促され更にシロウがぶちまけた告白>>622に眼を剥いた。 ]
……大公殿下……!
[ 激昂して銃を抜くトールとシロウとを交互に見た。
トールは銃を構えた手をやっとの事で自制している様子だ。
ディークに促されて歩み出る。 ]
……
シロウ・ファーイスト、武装解除せよ。
本国での裁判までその身柄を軍警察に拘留する。
[ べリアンが呼んだ兵士に加えて、更に情報部の部下へ軍警察への連絡を命じた。* ]
>>662
[ ガラスを破った二本の刀が窓の遠くへと弧を描いて飛んで行く。
兵士たちがシロウへと殺到した。
窓辺に近づいて彼が投げた品の行方を眼で追うと、草むらの中に駆け去っていく犬達の背中と尾が微かに見えた。 ]
証拠品の隠滅……ではないのだろうが、そう取られても仕方のない行動ですね。
理想を求めて既存の平和を否定するのは、
これまでも歴史にある。戦を起こしてきた人々が必ず口にすることだ。
己の理想以外を認めないのは、狂信でしかない。
[ 小さく呟いた後、兵士たちにシロウが連行されれば見送って、ディークの側へと近付いた。 ]
この件、一般兵士たちにどのように通達しますか。
……大公を暗殺された報復のため、雪辱の戦いという大義が失われては、彼らの士気にも関わる……。
いえ、それだけでなく。
迷ってしまうでしょう。
己の、心の闇に。*
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