情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新
それにしてもわたしはふもとの村のアルビン以降、MCとしてのささやかな才能をなぜバトルではなく人狼ゲームに使っているのか…。
灰窓のHIGH&LOW、描いたsoul、街角に残す足跡、ご清聴ありがとう
眠れない…。
表発言禁止1時間とか、回ったらコミットとか、そういうのは経験あるけど、めっちゃいい具合のどきどき(時間的に)じゃないですか。
1日ってのは、これどきどき通り越して胃が痛くなりそう(゚´Д`゚)
そういえば偶然きのう読んだweb小説に出てきたのが人狼ゲームの亜種で、「反射魔導師」って役職があったんですよ。
これ、中身は狙撃手と一緒。名前かっこよい…。
ここ半年くらいで、小説家になろう、カクヨム、アルファポリス、エブリスタなどで「人狼ゲーム」「人狼」系のタグ、キーワードに合致する小説をほぼ全部読んだんすよ(ケータイ小説文体のもの、全編会話文のもの除く)。
で、もちろん玉石混交なんだけど、なんでこう、
・主人公たち(多くは高校生)は目が醒めたらゲーム会場にいる
・首輪がつけられている
・最初に逃げ出すかGMに逆らったPLが死んで皆が事態の深刻さに気づく
・GJ起きるが狩人は基本報われない
・展開(co数とか)がだいたい一緒
・登場人物(9〜15人程度)が超類型的
・結局黒幕が何か明かされない
なのかしらと。
いや、もちろんメディアミックスされた「人狼ゲーム(題名)」の影響というかモロパクなんでしょうけど、なんかこう、もうちょっと独自性を出すとか考えないかなー。
でも上記がそも「バトルロワイヤル」だけど。
面白かったのは
・「本当は死なない人狼シリーズ」→黒幕や、なぜゲームが行われているかが丁寧に描かれ、シリーズのなかで過去の登場人物が再登場するなど、世界観のタテ糸ヨコ糸が丁寧につむがれてゆく。シリーズ名でネタバレしてるけど、そこはあんまり問題じゃない。村人、人狼、狐あたりまでは一般的だけど、主人公が共有者の回や、語り手が途中で交代(死ぬ)する回などもあり、たのしい。また、登場人物たちがかなり魅力的。
・「ロウジン」→異種人狼ゲーム&SF。ちょっと強引なところもあり、人狼ゲームものとして読むよりは人狼ゲーム要素をモチーフとしたSFミステリ、という捉え方がよさそう。文章が比較的上手なので読みやすく、再三にわたるどんでん返しのカタルシス、そこへつなげる小さな伏線の張り方はお見事でした。
・「仁楼村」→ご都合主義的超常現象が絡んできて、ある村がお互いつながり(親子や夫婦など)のある10人だけになってから人狼ゲームがはじまる(脱出不可能ななか、それまでも毎日1人ずつ人狼に喰われてたので、つまり数百人=少なくとも1年くらいはその時点までに経ってる=そのあいだ食糧や諸々のライフラインはどうなってたの?という謎)のは少し気になったけど、G10に狂と狩が入るカオス編成はなかなか。続編とかあるとたのしそう。
・「鬼は人か狼か」→人狼ゲームを中心に置きつつ、警察小説的ミステリと絡めたようなかんじ。舞台設定は上手だなとおもうし、登場人物の数や人物像に無駄がないところは好感度大。ただ、かなり現実に忠実な世界を描こうとしている(ようにおもえた)ため、ハウダニット的な部分には瑕瑾を感じた。
・「人狼ゲーム」「吸血鬼の村」シリーズ(iris Gabeさん)→テンポがよく、また、人狼のほうはヴァーチャルな(いわば近未来の短期的?な)世界を舞台としているのだけど、おぼえやすいようにHNをアルファベット順にしたり、吸血鬼のほうは実際の「The Village of Vampire」の登場人物を基にしてたり、読ませようという意識を感じる。個人的にはストーリー性も絡んでくる後者シリーズがすきです。
・粘膜王女三世(作者名)さんの人狼作品シリーズ→なんというか、作者名がすごいですが、中身はけっこうまとも。「(小説)人狼ゲーム」にわりと近い系列の作品としてはゲーム設定や展開にかなりオリジナリティがあり、あっと驚くほどのことはなくとも、小さい「そやったか!」が散りばめられている。ただ、残酷描写は相当なものなので、好みは分かれるかと。
・「汝人狼なりや否や」→正統派の人狼ゲーム小説として、かなりの出来映え。なにがいいって、単純に文章が上手い。無料web小説にはもったいない、というと語弊があるけれど、少なくとも仮に多少つまらない内容でも読み進められるくらいに上手い。なのに、中身もかなりおもしろいです。群像劇としての完成度、終盤への収束、そしてエピローグまで、よく計算されているし、とてもいい読後感でした。人間がちゃんと動いてる作品はうつくしい。
・「嘘つきザメ」→厳密には人狼ゲームではないのだけれど、異種。登場人物6人というハードルを設けた推理ものとして過不足なく着地しているな、と。地の文体はややクセがある(日本語のうまい外国人が書いたような)けれど作品内容には合っている気がする。ただ、一連がみょうに長いので、PCよりはスマホで読むほうが逆に楽かもしれないです。
以上、100作品弱くらいから、自分がおもしろいと感じたものでした。
ほかにも、いわゆる村人と人狼のほかに「人狼使い」って役職があるとか、ややデスゲーム寄りだけどルールの発想が独特なのとか、次点でいいなとおもった作品はいくつか。
この程度のサンプル数でどうこう言えるかは疑問だけれど、傾向として、「設定や展開やどんでん返しはすぐれているのに惜しむらくは文章が上手くない」という作品は個人的な物差しではひとつもなく。
当たり前かもしれませんが、文章の基礎体力があり、誤字脱字や記述の矛盾が少なく、かつ「あ、ちゃんと本読んで育ってきた人が作者だな」とおもわせるような作品がやっぱり(人狼ゲーム系小説としての)内容も秀逸だったかな、と。
連載中作品はなるべく完結まで待つようにしているので、これからも色々読もうとおもいます。
あ、忘れてた。
最初に言ってた「反射魔導師」が出てくるのは「汝、隣人を愛せよ」って小説です。これもおもしろかった。
なんせ、16人vs16人なんですよ。
説明しづらいけど、A村とB村に別れて(参加者は自分以外がどちらの村に所属かわからない)、それぞれに「魔女(人狼)」「占い師」「霊能者」「精霊騎士(狩人)」「村長(毎日1人、どちらの村の所属かわかる)」「内通者(村長には逆の村所属と出る)」「反射魔導師(狙撃手)」「呪人間(占われたらランダムで1人同じ村の誰かを道連れに死ぬ)」ってのがあり、なんと素村は各村16人中5人ずつという役職天国です。カ、カオス…!
ほかに、ちょっと特殊な役職で「GM」っていうのも。
勝利条件はややこしいので措きますが、この作品、たのしめました。
推理要素としてはかなりマイルドで人物造形も微妙ですが、総合すると平均点以上というかんじ。
人狼ゲーム(比較的本来のそれに近い)小説は、どうしたってその前提があるゆえ、登場人物が増えますよね。
参加者だけで少なくとも10人程度、多ければ20人近く。
その人たちに生気を入れて動かすのはやっぱり難しいとはおもう。
ふつうの純文学なら、長編の量があっても名前のついた登場人物は10人もいないことが珍しくないですし。
しかも、人狼ゲームの場合、序盤で数人はパッと退場するわけだから、そういったキャラクタにどんな役割を、表情を与えるか。いっそ割り切ってモブ的、類型的(それこそ粗暴なやつか真面目すぎるやつが主催者にキレてルール違反を犯し殺されるみたいな)にしたっていいんですけど、わたしが個人的に読みたいのは、全登場人物(語り手、主人公はともかく)がそれなりに均等に肉付けされたものだなあ、って。
と、いうのも、キャラが類型的だと、読めちゃうんですよ。
人狼ゲーム知ってると特に。
「あー、こいつが最初に(アクシデント的に)死ぬのね」
「ああここでフラグ立てたら次の犠牲者この子だわ」
「この進行なら明日はこう」
みたいな。
人狼ゲーム小説=ミステリではないので、別にトリックという意味での驚きは求めない(叙述トリックとか、あればいいなとはおもう)けれど、大抵は「人狼ゲーム?何それ?」な登場人物たちばかりなんですね。
なかには(あくまでネットや対面の)人狼ゲーム経験者や、その(作中の)ゲームリピーターが何人か紛れ込んでいるというのが定石ではあるんだけど、基本、初心者ばかり。
つまりただ単にゲームが進んでいくと、経験者&読書好きからすると展開も内訳もドラマツルギーもある程度わかっちゃう。
それが勿体ないなって。
でもそこで、「目が醒めると知らない場所にいた…」ではじまるんじゃなくって、多少迂遠でも、ゲームがはじまる前の参加者の肉付けがあると読み応えが段違いなんですよ。ゲーム序盤でも間に合うならいいんだけど。
仮にAさんが初日に退場したとしても、そこに既にドラマが生まれる。
「あー(G国におけるダミーとしての)ゲルトだもんなー。知ってる」みたいにおもいたくないんですよね。
それはわたしのエゴにすぎないけれど、実際、本をあんまり読まずに書いてる作者からすればいちばん厳しいのがそういう「ふつうの作家としての基礎体力」の部分だとおもうんです。アイデア一発勝負では補いきれない部分。
たとえば誤字脱字、登場人物の名前を自分でまちがう、慣用句や、てにをはに無頓着、等々。
それって50年後にはスタンダードになってるかもだけど、まだ今の時代に書いてるなら勿体ない(二度目)。
どれだけべっぴんさんでも、ご飯の食べ方汚かったら、恋がさめる、みたいな。
あくまで自分にとってはですけど、そういう話かなと。
もちろん50年後には「ご飯の食べ方なんかどうでもよいのだ」って文化、社会になってるかもしれないし、もしそうなったら自分はそれを受け入れがたいけれど、大筋で仕方がない、ともおもう。
web小説は担当さんや校閲がいないから、自分で気をつけるしかないのもわかります。
でも、今のとこ、そういうとこにどれだけ意識が向いているか、が、これは人狼だけじゃなくweb小説全般として、作品の強度の高低には直結しているとおもう。
そして最後のかなしみ。
小説的強度の高い作品必ずしも読まれない。売れない。ケータイ小説(文体)登場時からわかってはいるんですが、ちょびっとせつないっすね。
どんな小説が売れて、多くの人のもとへ届くのか、は流行り廃りやメディアの力、タイミングがあるからそこはどうでもいい。
音楽、映画などもおなじくです。
ただ、誤字脱字や日本語の誤用にみちみちた作品を読んで育って、それを前提(許されるライン)として「小説を書こう!」とおもった未来の作家がつくりだすもの…とは…。
想像するとめちゃくちゃ怖いです。
さすがに紙でもデジタルでも商業出版なら第三者の目と手が入るので、解消されるはず…なんですが、山田悠介さんとか、金沢伸明さんとか、既にもういるんですよ…めちゃくそ逸脱したすごいひとたちが…。
なにやってんだ編集者。
以上、最初はポジティヴな人狼小説紹介だったはずが、なぜか目の前が涙で…見えない…。
そのうち旧世代と呼ばれるであろうプロの物書きとして。
まあわたしも三点リーダ意図的に使わないし!
ア(/∀゚)/ヴェ!!
あ、三点リーダのくだりは、「……」が正着なんです。
わたしはめんどくさいのとささやかな文字数削減で人狼では「…」にしてます。ってことだメーン!
ついでにいうと人狼ではこのような理由&その時々のRPによりわりとヘンな日本語(ただし意図的)話者です。
「めちゃくそ」とか。
漢字表記もあんまり一定させていないのは中身透け対策でもあり…って、え、とっくに透けてる…だと…?
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新