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― 厨房 ―
プレーンシフォンと、チョコと紅茶とバナナとベリーミックスとオレンジと……あと、何作る?
それと、せっかくの宴だし。ケーキだけじゃなく軽食も作るか? サンドイッチとかホットドッグとか、フライドチキンとかエビフライとかポテトフライとかコロッケとか。
生ハムとかタン塩とか焼き鳥とかナッツ盛り合わせとか。
[大量のメレンゲと、デコのための生クリーム、カスタードクリーム、チョコレートソースなどを用意して。
その他、カークの手伝いをしながらそんな話を。
軽食といってる割りにあまり軽くないメニューばかり並べてるのは、純粋に自分の好物を挙げてるだけである。
ついでに後半は酒のツマミでしかない]
………あー。あと、カサンドラにはシチューも必須か?
[公国側の会議の場での発言>>260を思い返した際。
なぜか、逮捕されていて聞こえていなかった筈の、その数日後の緑色を帯びたシチューシチュー繰り返す声が頭を過った]
― 厨房でケーキつくってるよ! ―
[あまり手の込んだ菓子を作った事はなかったが、基礎はわかるので、カークの指示を受けて手伝っていれば、次第に厨房に甘い香りが満ちる。
ついでに、オードブルやおつまみ各種も用意されただろうか]
なあ、カーク。
ウェディングケーキ、いちおう予備も作っとかないか?
[トールとリエヴルのケーキを作る際。
ふと思い出したのは、いつかの卒業パーティ(皆から見れば6年前)のこと。
その他にも、カップルらしき生徒たちが何組かいたので、ウェディングケーキ追加ーなどと言い出した覚えがあった。
いまのところは、あの2人以外にそんな顔ぶれはいないが。
もしかしたら、いつの間にか現在ここに居る中で、そういう間柄になる者たちが出てくるかもしれない。
そんな場合に備えて、小さくてもケーキをいくつか多めに用意しておこう、と。
カークにそんな提案をした。
まさか、他のカップルがその後やってくるなどとは思っていなかったが]
― 回想・帝国潜入中のお仕事風景 ―
[晦一族は、ファーイースト家だけではなく。
曽祖父とともに東方から渡ってきた部下たちの子孫や、曽祖父の長男としてファーイースト家当主となった祖父の弟妹を祖とする分家もあった。
もっとも、曽祖父の部下たちの子孫の大半はそのままファーイースト家に仕え、次兄たちの殺り合った現場で相争って命を落としていたが]
『何故、帝国側についたファーイースト家が……
まさか、トゥーレーヌ公の指示なのか。この情勢で…?』
[その仕事は、帝国潜入中の宿主だったリエヴルの指示もあってのものだったか。
それとも、本当の雇い主からの指示だけによるものだったか。
帝国の開戦派大物貴族のひとり、ブラウンシュヴァイク侯を暗殺しに行った現場で。
その護衛についていたのは、祖父の3番目の弟の曾孫、晦一族ナハトドルヒ家の当主イェンスと、その部下たちだった]
『く……いくら本家の当主が手練れと言っても、相手はひとりだ! 総がかりで倒せ!!』
[晦一族本家であるファーイースト家に伝わる、二振りの名刀の事は分家にも伝わっていたらしく。
黒尽くめに覆面という、外見から何者か判断できない格好をしていても。
右手の太刀『龍爪』と左手の小太刀『虎牙』から、こちらが何者かはバレたらしい。
イェンスの指示でナハトドルヒの隠密たちが、刀や鉄爪、投げナイフなどでこちらへ攻撃を仕掛けてくる。
一部の武器が妙な光り方をしているところを見ると、どうやら腕に自信のない者は刃に毒を塗っているようで。
一筋のかすり傷も負わぬよう、全ての刃を避け、受け流した。
幾人かは斬り伏せたが、流石に息の合った連携攻撃を全てかすりもせずに回避しながらでは、確実に仕留めきれず、足元に倒れているのは3人だけ。
標的はまだ、イェンスの後ろで、安心しきっていた]
…………弱ぇな。ナハトドルヒ家はこんなもんか。
女装して標的に近づいて暗殺、なんて小技に頼ってるからか?
[だが、四方からの攻撃を全て回避し続けながら。
まだまだ余裕があると装って、そんな挑発をしかけてやる。
己が幼い頃に長兄が命を落とした、大公暗殺未遂事件。
女装して近づいてきた実行犯が、帝国のブラウンシュヴァイク侯に仕えるナハトドルヒ家の当時の当主だった事は、その後の父の指示による部下たちの調査でわかっていた。
任務中の死は、敵のせいではなく、命を落とした当人の力量不足のせい。
恨むなら手を下した相手ではなく、命を落とした当人を恨め。
そんな教育を受ける家だったから、ナハトドルヒ家の面々に恨みは持っていなかった――恨んでいないつもりだった――が。
別件での任務で敵対した場面ともなれば、そんな古い話も持ち出した]
武器に毒塗らねーと仕事できねーようなレベルで、晦一族を名乗ってんじゃねーぞ。
この面汚しども。
[そんな挑発を続ければ、それに乗ったバカが数人、ばらばらに掛かってくる。
頭に血が上った連中の攻撃には連携などなく。
たやすく斬り倒せた。
………もっとも、父や兄たちの腕前ならば、最初の総攻撃を全て回避する事もできなかっただろうが]
ッ、は………一族の面汚しどもは、全員…掃除してやらねーと、な。
[返り血が覆面に掛かり。
その血の匂いに、酩酊感が訪れる。
再び、イェンスの指示で連携攻撃を仕掛けてくるナハトドルヒの毒の刃を全て回避しながら]
は、はは……はははハハハハハハハハハ!!
[哄笑い声を上げ、両手の刀を振るい。
同族の屍を、足元へと積み上げていった。
そして、最終的には。
[帝国に仕えていた方の次兄に、公国国務大臣暗殺の命令を出したリヒテンラーデ侯爵も、その数ヶ月前に抹殺済みで。
クレメンスは自身が戦後に自首する際に道連れにするつもりでいたから。
この一件で、兄たちの復讐はほぼ完成していたのだが。
当時はまだ、兄たちの復讐という、己の心の奥底に封じていた目的に、自分自身で気付いていなかった]
久しぶりだなー。
じゃあ、エビフライとフライドチキンとフライドポテトと、ついでにビーフシチューとクリームシチュー頼む。
[ダーフィトがいつ死んだのかについては、敢えて訊かない。
自分の例もあるので、十年や二十年経ってからかもしれないし、自分より先に死んだかもしれない。
下手に触れずとも良いだろう]
あ、そうそう。
このケーキ、トールとリエヴルのサプライズ披露宴の準備中なんだが。
ついでにお前らの分もまとめてやっちまうか?
[ダーフィトのお相手(=ヒンメル=クロイツ)がこちらに来てるかどうかは知らないが、まあそのうち現れるかなーっと適当に言ってみた]
― 披露宴会場の準備中 ―
せっかくだから、喫茶店の店内装飾するか?
それとも、中庭にテーブルとか並べて飾るか?
[ケーキや食事の用意ができて。
運ぶ段階になれば、今更ながらカークやダーフィトにそんな質問を。
細やかな飾りつけは得意じゃないが、多分その辺は、どこぞの生徒会組がやってくれるだろうと、勝手に期待している]
…っ、ぅおわ!?
[料理を運んでいれば、突然に駆けてきた白い塊に体当たりされて。
危うく、エビフライやフライドポテトなどが山盛りになった大皿を落としそうになったが、根性でそれはカバーした]
あー…びっくりした。
なんだ、お前もこっちに居たのか。久しぶりだなー。
なんだこの布?
[いつか、鍾乳洞の中でカレルとレトと一緒に確保した羊っぽいもふもふモンスター。
カレル>>+181の頼みを聞いてくれたのか、それとも単に美味しそうな匂いにつられてやってきたのかはわからないが。
とりあえずフライドチキンを与えて、首に巻かれた布を解いて眺めながら、もふっておく。
ついでに自分の腕も齧られるが、気にしないでもっふもふもふもふもふ。
あ、でもスノウやラヴィやうさうさ、わんこたちが齧られそうなら、ちゃんとガードします]
カレルはまじめだからなー。
[自分も、戦いの行く末がどうなるのかは気になる。
けれど、彼らより何年も後に死んだ自分には、彼らが見聞きできる景色は見えていない。
………牢の中に閉じこもっていた頃のように、直接見聞きするのが怖いから、見えないふり聞こえないふりをしているだけかもしれないが。
それでも。カレルが戻ってきたら、結果がどうだったかを訊いてみようとは思った]
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