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─ 黄昏と暁の狭間 ─
…………あれ
[ 目を開ける
ぼうっとした闇に包まれたような感覚で
ふわり、どこか身体が軽い ]
(あたし、なにしてたんだっけ)
[ 記憶、というものを取り戻すのも
なんだか億劫なくらい、
此処の感覚は不思議なもので それでも。
先程までの出来事を呼び覚ませば
明らかな違和感と疑問符が埋め尽くされる ]
ここ、何?
[ その疑問に答える声はあったろうか ]*
[ 目が慣れてきて、ふとそこを見れば ]
…………は?
[ 見間違えではなければ、
壁に凭れ掛かるアイリ総督と、
それを見つめるリヒャルトさんと、
さらにそれを見つめるドロシーの姿。
……死後の世界?に来てしまったらしい *]
うぇ、ドロシーせんぱ
[ 手招きで呼ばれれば変な声が出て。
最初はどう声を掛けたら!?なんて
頭で考えすぎちゃったけど。
どうやら、以前のように話せるみたいって
そう思ったら、なんのその。
いつの間にか2人の事情に聞き入ってた。 ]
ふぅん……そうなんですね
傍から見たらお似合いだけどな……
[ 二人の間の詳しい事情なんてわからない。
でも、くっついちゃえばいいのに、なーんて
いつの間にか学生時代の無責任なノリのように。]
……って、えええっ
あた、あたし、は、無理ですよ!
[ そう言いながらも背中を押されて
あたしは、アイリ総督の前まで押し出されたかな ]
[ 無理やり押し出されたのは
アイリ総督と、リヒャルトさまの前。
待って、ドロシー先輩、無茶でしょ(白目) ]
……あ、あの、ぅ?
だい、じょぶじゃ、な、いですよね……
[ 半笑いだ。
アイリ総督の顔をのぞき込む *]
[ あー。不機嫌そう。
それでもほんのすこし元気の無い総督は
なんだかいつもとは違うように、見えて。
(こんな状態でいつも通りもへったくれも無いけど)]
なんでここに、って。
死んだからです、たぶん。
[ 曖昧なのは、此処の概念を把握しきれてないから ]
放っておけません。
そんな元気の無い総督、
あたしは認めませんからね!
ほら、1発殴ってください
[ 死んだら痛みはないのかな、なんて
淡い期待を抱きながら、右の頬を差し出して。*]
私のせい、って……
そんな、こと、ありません……
[ 否、完全に否定できるわけではないが。
だけど、きっとそれは、違う。 ]
……アイリ、総督……
[ 視線を外され背を向けられてしまえば、
これ以上深追いしてよいのかもわからずに。
ただ、悲しげな目を向けるだけ。
近くにリヒャルトが居れば、こう問うかもしれない
『これで、いいんですか?』って。 ]*
[ あたしじゃ結局なんの力にもなれなかった。
まだ背後にはドロシー先輩はいたかな。
がっくりと肩を落として首を左右に振って。
『だめでした』って伝えるつもり。 *]
………はい。ありがとうございま、す?
[ 一緒にがっくりと肩を落としてから。
ああそうだ、改めて、と。 ]
……あの。
え、……っと?
その。さっき?は刺しちゃってごめんなさい
[ ………変なの。
でも一応謝らないと、気が収まらない。 *]
[ 黒王子さまの経緯は知らなかったから、
それが耳に入ればその経緯を聞けただろうか
眼下の王の間の光景から伝わるのは
どこか、かなしい気持ち。
告げられたドロシーの身の上には
一瞬だけ目を見開いて、ぱちり、とまばたき1つ
たしか、そんな噂もあったような。 ]
……そう、だったんですね。
[ だからアイリ総督に手を掛けたのかな?って
頭の中を過ぎったけど、なんか今の状況じゃ
別に、聴く気も、起きなかったし。
それに。 ]
でも。士官学校時代のドロシー先輩も。
軍に配属された時のドロシー先輩も。
白狼騎士団のドロシー尉官も。
心のうちがどこにあれ、
あたしにとっては優しくて可愛い先輩でしたよ
[ うん。本音。 *]
[ 生意気だよ、と睨みつける彼女も
なんだか頬は紅くて、やっぱり可愛い。
相手からの評価なんかは知らなかったけど
続いた言葉に思わず、また、変な声が出た ]
ぅえ!?犬!?
犬、ですか……いぬ………
[ どんな犬なんだろう。
聴くのもなんだかコワイ。 ]
……ドロシー先輩は、なんだろ……
どっちかっていうと、猫みたいです。
[ これは完全に印象の問題だけど。 *]
[ そんなやり取りよりもちょっとだけ前。
リヒャルトさんが此方を向いて
驚いたような声を出したから。>>+31 ]
あああ……はい。
死んじゃった、みたいです。
なんか、死後の世界で会うのって
変な、感じですね。
[ ここが死後の世界なら、だけど。
へらりと笑って、そのあとは、
ドロシー先輩との会話に移ろうか *]
[ 隣国の大物スパイを討伐>そうでした(真顔)
なぁんて心のうちは知ることもないから
まあ複雑な心境のままなんだけど。 ]
うーん、そうですねぇ
気まぐれとか、もありますし
見た目かわいいのに勇敢なとことか?
[ あっ、そういえばあの
王子の命を狙った「猫の人」は
結局密偵かなんかだったんだっけ?とか
生前聞いたような聞いてないような。
それならあながち、ドロシー先輩が猫って、
間違ってもいないのかも?なんて思ったり。]
ふふ、久しぶりに笑いました。
死んじゃったら、なんか、ようやく。
心に抱えてたものがすっと楽になったような。
[ ね、って笑いかけましょう。 *]
うんうん、勇敢勇敢。
シャーって立ち向かって行きますよね?
[ ふふふふ、楽しい。 ]
後悔ばっかりにさせちゃったのは
ええ、と、突然刺してごめんなさい……?
でも、あたしもこうやって
ドロシー先輩と普通に話せてよかった。
これで、恨まれてたら……うん
たぶん、死後の世界でも
気持ちが落ち込んでたと思うから。
[ 見守るのは地上の行く末。
それまでこうやって語らっているのも、
きっと、悪くない。 **]
[ 国は、もう崩壊しかけてる。
どうしようもなく、戻れない所まで。
だったら今、あたしが願うのは
せめて、焦土になるのではなくて。
どうか、新しく玉座についたその人が
せめて、ラメールの人々にまた、平穏を
もたらしてくれますように。
それだけ。ただ、それだけ。
願いが通じてくれれば、本望、かな。 **]
[ そうやって二人で話してたら
こちらに来たのは、ええと、たしか外務長官さま。
ああ、参謀さんと一緒に亡くなった ── ]
あっ、はい!
リーゼロッテ・チェンバレンともうします。
士官候補生だったんですけど、
……もう、どうでもいい肩書ですね。
[ ふふ、と笑いながら
一応敬意を示して深々とお辞儀をしておこう **]
[ 逆に……と言われて首をかしげ >>+45]
……そう、ですかね。
びっくりしたし、やられる前にやらなきゃって
思……ったりは、したけど
もちろん、どうしてあんなことにって
まだ理不尽なとこもありますけど、
でも……なんだろう、
どこかすっきりしてるんです
最後まで、戦えたっ、ていうか
[ この気持ちの変わりようは、自分でも分からない
だけど、ドロシーの言ったように。
誰かを信じて最後まで戦うことが、
あたしには、できたと思うから。 ]
あ、それに。
初めての。引き分け、ですよ?
[ 0勝10敗、1引き分け。 *]
[ がらん、がらん、がらん、
どこかで、鐘が鳴り響くのを、
あたしは、どこかから、聴くかもしれない **]
……時を、告げる鐘。
[ 意識は王宮の鐘楼へ。あれは ── ]
なん、で………?
[ なんで、あの人が?と口に出して。
続くドロシーの言葉と、此処数日のあれこれに
ああ、そうなのかな、と自己解決して。 ]
どうか………
暁の国に。もういちどだけ、もういちどだけ。
暁が、訪れますように。
[ そう、願うしか無くて。 *]
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