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ダーフィトの艦が《シャドウ・バレス》だったり《シャドウ・パレス》だったりするんだが、どっちが正解なんだ?ww
……ダーフィト、
[逡巡した後に、伝えなければ、と口を開く]
砦で、クレメンスさんが襲われた。
犯人は隠形を得意とする者と考えられる。
クレメンスさんは、犯人に刺された後……爆発物を起動させたらしい。
執務室がぶっ飛んでたよ。
[そこまで言えば、クレメンスが辿った末路は伝わるか。
微かに震える声で続ける]
元帥杖、預かってたんだけどさ。
その中に、総指揮官の任命状と手紙が入ってた。
夢、連れてけって。
後は任せたって、書いてた。
[通信機を介する声に小さく嗚咽が混じった*]
[通信機から返る声に、ほんの少し笑う声が返った。
相手の声が途切れるなら、あちらから声がかかるまで通信は控える。
微妙に途切れた声、必死に戦闘機を繰っているだろうことは推測出来た]
(無事に戻って来て欲しいから言うんじゃないか)
[言葉にすることで意識に宿ることだってある。
『天使憑き』だからと言って、その意識を蔑ろにして良いとは思っていなかった。
故にマチスはコンラートにも案ずる声を向け続ける*]
これから指揮官達に任命状を見せて引継ぎをする。
早いところ纏めなきゃ。
元帥を失った、って、兵達に動揺が走ってるんだ。
俺じゃあ頼りないかもしれないけど……
やるだけのことはやってみるさ。
[不安は隠しきれない。
それでも最初よりは幾分しっかりした口調でダーフィトの問いに答えた*]
― 総指揮官任命会議 ―
[大部屋に集まった指揮官達の前に立つ]
ご足労ありがとうございます。
…先ずは、クレメンス・デューラー元帥閣下へ黙祷を。
[話を切り出す前にそう願えば、指揮官達は皆従ってくれた。
短い黙祷の後、着席して書類を1枚取り出す]
……元帥閣下から預かっていた元帥杖から、この書類が出てきました。
俺をこの戦いの総指揮官に任命する、というものです。
[書類を掲げて全員へと示す。
下部にある署名には、確かにクレメンスの名があった。
微かにざわめく色が見えたが、書類を見た指揮官達に思ったほどの反応は無かった。
予測していたか、クレメンス自身から仄めかされた者がいるのかもしれない。
直ぐに反対意見が出なかったのは正直ありがたかった]
今後は俺が総指揮官として立ちます。
元帥閣下は俺なら出来ると信じて託してくれたのだと思っています。
俺は、その想いに応えたい。
頼りないかもしれないけど、最期の約束を果たすために、力を貸して欲しい。
[真摯な声に返るのは、試すような視線。
現状をどう打破するのか、問われているように思えた]
指揮官クラスの天使を倒す、という作戦。
作戦自体は達成しましたが、戦力を削げたと感じた人は少ないでしょう。
ですが、意味がなかったとは、俺は思いません。
指揮官クラスの天使を倒せたということは、着実に天使への対抗策が見えてきているということです。
今、それを踏まえた技術開発を行っています。
完成すれば、天使らに大いに有効な武器となります。
[前半は事実思っていること。
後半はダーフィトに言われた”作戦”だ。
だが偽りというわけでもない。
現在進行形で進んでいるだけの話だ]
[技術者としての戦い方というものがある。
クレメンスやダーフィトはそれを教えてくれた。
天使に有効な武器があると聞いた指揮官達は僅かに色めき立つ。
それがあるならば、と士気も上がり始めた]
俺は軍人ですが、技術者です。
作戦立案や指揮は貴方方に劣ってしまうのは明白。
だから、俺に出来る、技術開発という点でこの戦いに挑みます。
若輩者ですが、どうかついて来てください。
[拙い弁ではあったが、新たな武器の提供という話は受け入れられたようで。
指揮官達からは拍手が巻き起こる。
ホッと息を零せば、「それまではどうする心算だ」と問いが投げられた]
ここで俺達が引っ込んでも、天使共は手を緩めないでしょう。
むしろ攻勢を強めてくるかも知れません。
[それは彼の奇跡を目の当たりにしたため。
指揮官クラスの天使を撃破しても大きな変化が起きなかったのは、あの奇跡が原因だと考えている]
俺達が動かなければ都市部が狙われる可能性もあります。
厳しい戦いになるかもしれませんが、貴方方には天使らの目を引きつけて欲しい。
通常の武器が効かないというわけでもありませんからね。
各個撃破していきましょう。
[大枠の作戦だけを告げ、細かい動きは指揮官達に任せることになる。
是の返事がそれぞれから返れば、皆即座に行動へと移った]
[伝えた作戦の他にもう一つ考えていることがある。
天に浮かぶ光の船のことだ。
六翼の天使があのまま繭の辺りにいるのならば、光の船は手薄ということになる。
トラオムングもそろそろ修理調整が終わっている頃だ。
電撃戦を仕掛けるチャンスかも知れない*]
……ダーフィト、ありがとな。
[ありったけの力を貸すと言われて嬉しくないはずがない。
本調子とまではいかないが、嬉しげな声が通信機へと零れた]
俺にしか出来ないことか……分かった。
お前が確かめてくれるなら、それを活用して本当に武器を作ってやるさ。
[嘯く声やアドバイスを受け入れて、どう提示するかを考え始める。
そうして生み出した言葉>>150は、どうにか掌握に足りたようだ]
ダーフィトが倒した色つきの天使は、他の天使を繰り、力を集めて威力を増すタイプに見えた。
そう言うタイプは分断が有効そうだったな。
物量でくることも多いようだし、案外、一個体の戦闘力はそこまで高くないのかもしれない。
そうであるなら、他の連中も分断は有効かもな。
分断して各個撃破していくのは手だと思う。
[天使そのものの弱点はいまいち思いつかず、集団を個にして戦う案だけ示しておく]
……ダーフィト、掌握出来たらそっちにも援護を回す。
無理だけはするなよ。
お前まで失いたくない。
[紡ぐ声は切実だった*]
― 各地での戦い ―
[臨時元帥府に一度集合した軍は再編成され再び動き出す。
今度の作戦もある意味では囮作戦だったが、引き寄せるのではなく、打って出る形となっていた]
[戦闘機を始め、空戦力と地上戦力を均等に分け両戦力を一つの部隊として編成。
空戦力は集団で押し寄せてくる天使らの分断をメインに動き、地上戦力で分断された天使を狙う作戦に出る。
天使らの数が多い場所には機甲部隊も投入されることになった。
また、装備には捕縛網や捕縛銃など、分断に活用出来そうなものも配布された]
[編成された部隊の一部はマチスの指示によりダーフィトの下へと向かう。
この部隊も作戦の指示通り、天使の分断をメインに動く予定だ]
[引き際はそれぞれの指揮官に判断を委ねる。
マチスは技術関係の指示を出しながら、足の速い装甲車に乗りトラオムングを目指していた*]
カルカリアス号を?
……分かった、整備員を向かわせておく。
[クレメンスが乗っていた艦。
その話題を持ち出されて、思わず口端が持ち上がった。
クレメンスと共に戦える、そんな風に思えたからだ*]
― 初対面の時 ―
そう、宇宙。
[繰り返される言葉に、笑みを浮かべてもう一度告げる。
前人未到の計画、立案の当初は皆懐疑的な反応ばかりだった。
パイロットの話を持ちかけたコンラートもその一人]
今の技術なら可能なんだ。
積み込むエンジンや燃料の関係上、船体は大きくなってしまうが重量は軽量化の魔法で調整出来るし、エンジンの出力も魔法で強化出来る。
[細々と理論を語ろうとしたら、飛空艦の専門家じゃないと言われた。
どうやらまだ勘違いがあるよう]
飛空艦と宇宙船は全く違うものだぜ。
確かに戦闘機と比べてどちらも大きな船体だが、エンジンの出力が先ず違う。
飛空艦は重力以上の揚力を生む分の出力があれば良いが、宇宙船は重力に加えて大気の層を突破するための出力が要る。
それを行うと戦闘機以上のスピードを出す必要があってな。
腕の良い戦闘機パイロットじゃないと舵取りすら難しいと考えられるんだ。
[語れば語るほど熱を帯びる宇宙船への想い。
そう言う理由でコンラートにパイロットとして推薦したい、と語っていたら、同意めいた言葉が返ってきた。
コンラートが良いと思った理由は納得してくれたものと判断し、満面の笑みでよろしく、と言ったのだった]
[コンラートとはそれからの付き合い。
なかなか開発が進まない時、のめり込んで図面と顔を付き合わせていると、決まってコンラートが飯の誘いをかけてきた]
あとちょっと…ここなんだよ、これをどうにかすれば……
…あぁ、分かったって。行くよ、行く!
[なかなか動かないマチスに根気良く声をかけるコンラートに根負けして、共に飯に行くのが毎度のことになっていた。
それが良い気分転換になり、開発が進んだこともしばしばある]
宇宙には色んな可能性があると思うんだよ。
[ある時、マチスはコンラートに語ったことがある]
だってまだ誰も見たことがないだろう?
何があるか分からないんだ。
実は何もないのかもしれない。
でも何かあるかもしれない。
俺達みたいな人類がいるかもしれない。
見たこともない物があるかもしれない。
俺は、たくさんあるだろう可能性をこの目で見てみたい。
存在する理由とか、どんな文化があるのかとか。
この目で見て、理解したいんだ。
[まだ見ぬ宇宙、未知への探究心。
抱く夢は宇宙のように広かった*]
― ファレーズ飛行場 ―
[山岳地帯に座すファレーズ飛行場。
引退した艦が保管されているその場所に、人の気配が増えていく。
マチスの指示により艦の整備に集まった者達だ]
[彼らは保管されている艦の一つに取り付き、急ピッチで整備を進めていく。
燃料は飛行場の片隅に保管されていたものを積み込んだ。
幾度となく点検・整備を繰り返したその艦は、やがて航行可能な状態へと持ち直した]
[主を失った艦 ─── カルカリアス号が出立の時を待つ*]
― 現在 ―
音?
…なるほどな、天使達の声か。
音のデータはあるか?
[ダーフィトの着眼点に感心しながら、活用法を聞き、音のデータを通信機で伝えてもらう。
記録用の蒸気機関にデータを写し取り、すぐさま解析へと回した]
任せとけ、直ぐに作り上げてやるよ。
眠りの魔法か何かか?
ミント潰して目の下と鼻の下につけてみろよ。
効果抜群だぜ?
[試したことがあるかのような言葉。
戦闘中にそんな余裕があるとは思えないが、想像するだけでも目が覚めるかもしれない]
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