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だいぶ減ってきたかな…。
[焔から作られた分身の数も減る頃、ユーリエは祭壇へと視線を向ける。
祭壇の上の大狼は未だ動く気配は見せないが、時折咆哮が響いていた。
それが分身の欠片を取り込むものだと言うのは気付けぬまま。
辺り一帯にある床石の紋様と途切れぬ水は封の一つだろうか。
確かに水は緋色の狼によく効いた]
水で集中攻撃の方が良いかも?
[魔銃に装填された触媒に、錬金術で水精を結合して行く。
それらを使い、残る狼の対処へと向かった*]
なーによ、まだやるっての?
[祭壇上へ視線を向け、睨むように見遣る。
その横に、上空から何かがふわりと舞い降りた。
見れば、翡翠色の龍に跨る守人>>135の姿]
何かしら?
[頼まれて欲しいと言われ>>136、その詳細を聞く。
内容は確実に封印するための方法。
力を削ぎ落とす、と言われて浮かんだのは、神獣達の時のように力をぶつければ良いのかな、と言うものだったが、少し異なるようだ]
わ、綺麗……
[龍から分けてもらったのか、守人の手には一枚の鱗が収められている。
それを自分の傷口に当てるのには驚いたように目を剥き、鱗に起きる僅かな変化に目を瞬かせた]
結界を編み上げる間に貴方の力をぶち込む……って私が!?
[連続で行うのが難しいと言うのは分かるし、結界を編み上げるのは守人にしか出来ないだろうからそちらを優先するのも分かるが、力をぶち込めとは何ぞ。
どうするのかを問う前に、先程何か処置をした鱗を差し出され>>137、言われるままにそれを受け取る。
手にした鱗の質を見て、触って、更に驚いた]
うわっ……これ滅多にお目にかかれないやつと同じ…!
[思わず鱗と守人を交互に見遣る]
……確かに扱えなくはないけど、これ銃に装填出来るかしら。
[鱗の形状を確認し、魔銃への装填が可能かを確認する。
文字通りぶち込むのであれば、魔銃を使用するのが一番精度が高い。
勿論、装填が難しいようなら接近する覚悟はあった]
厄介なことをさらっと言ってくれるわよね。
良いわよ、やってやるわ。
[浮かべる笑みに怖じる気配は微塵も無い。
自分に出来ることなのであれば、全力でやってみせよう*]
[今なら成形も可能、と言われて>>144、なるほどと鱗を見遣る。
カーブをかけて球形にすれば装填も可能と判断した]
はいはい、任されましたよー。
[真面目な声色で言われ>>145、それでも軽い声で返すのは自分自身を奮い立たせるため。
不安はある、けれど弱音を吐く心算は無いし、皆だっている。
一人ではないのだから、きっとやり遂げられると信じていた**]
[舞い上がる守人達を見送って、手の中にある鱗を球形へと変形させる。
思いの外柔らかいそれは難なく装填出来るサイズへと収まった]
弾はこれでよし、と。
[魔銃から触媒を抜き、鱗弾だけを装填する。
チャンスは一度きり。
緊張に短く息を吐いた]
[視線を祭壇へと転じれば、セルウィンとトールが駆け、道を開こうとしている。
響き渡る巨狼の唸り声。
不快さを露にするそれは、今は先陣を切ったトールへと向いている。
巨狼の右前足を斬り払い、下がる動き。
入れ替わるようにセルウィンも駆け行くか。
巨狼の意識が彼らに向いている今が絶好の機会だった]
……色んな狂気見て来たけどさ。
その根底には、目的とか願いがあるんだよね。
ただ、それを忘れて暴走してしまったのが、狂気。
アンタを作っちゃったモノにも、そういうのってあるのかな?
[守人は巨狼を”純粋な狂気の塊”と言っていた。
狂気がどうやって発生するのか、何が元になるのかなんてことは分からない。
けれどもし、根底に何か、願いや目的があるのだとしたら]
[魔銃から抜いた触媒を、ローランドの香が充満した空間にいくつか投げて、呪を紡ぐ。
香を孕んだ風は祭壇の上へ向けて駆けた。
巨狼を弱らせるためと、セルウィンとトールの援護のため]
コンちゃん、一発大きいの頼むよ!
[後方からの一発が放たれれば、巨狼の意識も一時散じられるだろう。
そう考えてコンスタンツェに一声投げた]
[それぞれの行動に紛れるように。
けれど大胆に、正面から祭壇へと近付く。
巨狼の額に一撃ぶち込むために]
[触媒を4つ、宙に投げ上げて呪を紡ぐと、ふわりとユーリエの身体が浮いた。
足元に風の渦を発生させ、短時間ではあるが自由に飛行するもの。
それを足場にし、ユーリエは巨狼を見下ろす位置に陣取った]
[香を嗅がされ、足を削がれ>>151、更に精霊術をぶつけられれば、流石の巨狼も動きを鈍らせる。
下がった顎、眼下に見える額に照準を合わせ、ユーリエは大きく息を吸い込んだ]
大人しく────寝てなさい!!
[一喝と共に引鉄を引く。
銃口から純粋なる風精の力があふれ出し、龍の形となって巨狼へと駆けた。
その中心、球形に加工された鱗が巨狼の額へと叩き込まれる。
長く尾を引くような咆哮が巨狼から溢れた**]
わわわ、
[空間を駆ける光に驚いた声を上げる。
くるりと下方へ下がりながら宙返りをして、ゆっくりと地面に足をつけた。
丁度、飛翔の効果も切れた模様]
わー……
[祭壇の四隅に四色の光が舞い降り、更に三色が巨狼を取り巻く。
次いで銀色の光の羽が降り注ぎ、祭壇へと降り積もった。
繰り広げられる光景を、感嘆の声を零しながら見詰める]
[やがて、終わりを告げるように龍が鳴き、辺りが静寂に包まれる]
……おわった、のかな。
[先程まで渦巻いていた不快感はもうない。
それが終わったのだと実感させ、緊張していた身体から力が抜けた]
わたっ、
………ふあぁー……
[かくん、と膝が折れ、尻餅をつくような形で地面に倒れ込む。
そのまま大の字に倒れ込み、両手足を四方に投げ出した**]
もーこれ以上は無理だからねー?
[労いと感謝を紡ぐ守人>>175に対し、大の字になったまま返す。
浄化された空気が清々しい。
もうしばらくは動かずそのままでいたかった]
(…あの鱗、凄かったなぁ)
[並の精霊石以上の純度を持つ鱗。
込められた力も尋常ではない強さだった。
現在までに作成された具現精霊武器であっても、あれほどのものは無いかもしれない]
(あー……精霊石探せてないー…)
[それが出来る場所でもなかった気がするが、当初の目的を果たせずに心中でぼやく。
けれど、それ以上の達成感もあるため、精霊石を見つけられていないことはあまり気にならなかった]
[しばらくはそのまま大の字になっているが、その内もぞりと起き出す予定*]
……戦乱やそれを求める意思、か。
[コンスタンツェの問い>>181に答える守人の言葉>>185の一部を繰り返す。
『負』の感情も含めて、若干の心当たりがあった。
胸元に転がるマナの結晶を指で摘み、光を透かすように覗き上げる]
(これも、なぁ……)
[直接的な原因ではないにしろ、関わるように思えた。
今はまだ、表面化してはいないこと]
ふぇ、
[声が近付いてくる>>194のが聞こえて目だけを動かす。
駆け寄ってきたローランドが視界に入れば、そのままでにへらと笑った]
あー、ローさんー。
大丈夫、ちょっと疲れただけ。
あ、でもここは治療お願いして良いかな。
[よ、と起き上がり、左腕に巻いた布を外す。
冷やすために添わせていた水は当の昔になくなり、赤味を帯びた熱傷が顔を覗かせた*]
りょーかいー。
[休んでくれと言葉を貰い>>191、全身の力は抜いたままに。
そよぐ風が届き、あー、と気持ち良さそうに声を上げていた]
ふぇ、
[声が近付いてくる>>194のが聞こえて目だけを動かす。
駆け寄ってきたローランドが視界に入れば、そのままでにへらと笑った]
あー、ローさんー。
大丈夫、ちょっと疲れただけ。
あ、でもここは治療お願いして良いかな。
[よ、と起き上がり、左腕に巻いた布を外す。
冷やすために添わせていた水は当の昔になくなり、赤味を帯びた熱傷が顔を覗かせた*]
薬湯も貰おうかなぁ。
最後に撃ったやつ、込められてたのは私の力じゃないけど、結構持ってかれたから。
[具現精霊具も魔銃も、対価は触媒だけではない。
精霊師が精霊の協力を得る時に疲労するのと同じように、錬金術も精神力を使う。
純度の低い触媒を使うため、普段は連発も可能だが、度重なる使用の上に純度の高い触媒を使用した一発を放ったとなればその負担も大きい。
それが分かっていたから、薬湯の勧め>>214をありがたく受けた]
うん、お願い。
治療が終わったらまた転がっておくー。
[しっかり包帯を巻く、と言われて>>215素直に頷く。
隠し玉がもう無いのであれば、この後は治癒の時間にあてても何ら問題無いはずだ。
治療を終え、薬湯が用意されたなら、それを口にしてまたこてりと地面に転がる予定*]
うん、大丈夫。
[包帯の具合を確かめて、ローランド>>219に頷いて見せる。
応急処置だから、と言う忠告にも是を返し、包帯の上から患部を触ってみた。
丁寧に巻かれ、肌への刺激も最小限に留められている。
余力に関しては、この後の休息次第か]
へへ、目一杯頑張ったもの。
それに、皆のお陰。
勿論ローさんもね。
[感謝の言葉にはそんな風に返して、にへらと笑った*]
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