情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
ならず者 ジェフロイ は ならず者 ジェフロイ に投票した
[黒く暗い闇の中を漂っていた。
ふっと、何かに引かれるように、意識が浮上する]
あー……、結局ローレルも死んじまったのか。
[意識が浮上して尚、何処か蒼みかかって見える世界。
広がった視界の中、横たわる己を含めた死体の中に、
最期銀のナイフを託した女の身体も見えて苦笑する]
[束の間、物想いにふけるように瞼を伏せた。
……と、静かに扉が開かれる音がして、瞼を持ち上げる]
夜這いされるなら、
若くて綺麗なねぇちゃんがいいんだけどな。
[現れたのはディルドレ。
彼女が自分であったものに声かけるのに、
聞こえぬと判っていて茶々を返し肩を竦めた]
ばぁさんは……もしかして……。
[死者の魂を視る者なのだろうか。
彼女のすることを見守った後、思い至ったのは、その可能性。
狩人として渡り歩く中で、そういう話も聴いたことがあるし、
そうだという人物にも出会ったことがある]
[嗚呼、もしディルドレと、もう少し話ができていれば、
また違った結果が得られていただろうか。
そう、考えて首を横に振った。
『狩人』は、居るかもしれないということも、
人狼の抑止力になる。
長く生きている人狼ほど『狩人』の存在を知っている可能性が高い。
だから、『狩人』は、よほどのことがないと自らのことは語りはしないのだ。己が死しても尚、抑止力になるように、と。
今回の場合は、その抑止力が働く相手ではなかったようだが……。
そのような自身の経緯と様々な事情を考え見ても、彼女とそのような会話ができるほどの信頼関係は築けなかっただろう。
どうこう考えても、今が全てだ]
おっと、気を付けろよ、ばぁさん。
……せめてアンタは、真実を逃さず
老い先短いかもしれねぇが生を真っ当しろよ。
[何かに躓いたディルドレに、彼女には聞こえぬ言葉をかけて、
ふわりと浮上したジェフロイの魂は屋根の上へと。
暫くすると、先ほど己が居た場所で、狼の遠吠えを聴いたが、
今は確かめに行く気にはなれず、夜が明けるまでは、
屋根の上で腰を落とし、月と星がまたたく夜空を、陽が昇るまで見つめていた**]
[星の瞬きは、やがて白く染まる空に飲まれる。
その様を見上げていた屋根の上から立ち上がったのは、
館の中で動きが見えた頃合い。
もしかすれば、見降ろした庭園にローレルの姿が見えたかもしれないが、今は声はかけず、ジェフロイの魂は疑い合う生者のある場所へ]
そうか、コンスタンツェは人狼だったのか。
[その場に他の魂の姿は在っただろうか。
ディルドレからもたらされた情報に、ほぅっと溜息を吐いた。
唇が音無く、よかった、と形作る。
彼女の力を信じるならば、己の死は、きっと無駄ではなかった……そう思えた]
まさかこの少人数に2匹も人狼が混じってるとは、
思わなかったけどなぁ。
[昨日の時点では、コンスタンツェが人狼という情報はなく。
その状況で人狼と疑った先はオットーだった。
そして、コンスタンツェが死んで尚、狼の鳴き声が上がったということは……。ほぼ、人狼だろうという確信を持って疑い合う3人の中、オットーを見つめた]
おいっ、ばぁさん!?
[と、頽れるディルドレの姿を見、思わず声が上がる。
どうやら事切れた様子に、また溜息が出る]
老い先長くはねぇだろっていっちまったが、
こんなに早いとは流石に思ってなかったなぁ。
[殺しても死にそうになさそげな、矍鑠とした老婆だっただけに、その死はやけにあっさりとしすぎていて呆気にとられてしまった。
けれど、人の死というのは、案外そのようなものかもしれない。
狩人として人狼騒動にわざわざ巻き込まれに渡り歩いていたジェフロイだからこそ、そう思ってしまうのだろうか]
[そして、ジェフロイの視線は、残る2人の生者に注がれる。
どうやら色々2人の間にはあるようだったのは、生前のやり取りで欠片知っている。
どの様に運命は振れるのか……。
狩人としては人狼の死を望みつつも見やるその運命の先は、当人達にとってみれば大事であろうも、ジェフロイにとっては最早対岸の火事でしかない。唯静かに見守るのみだ**]
ふぅん……――。
[オットーとアルビンと、二人のやりとりを見ていたジェフロイは、小首を傾げる。所詮想いとは、その人で無ければ正しくは判らないものなのだろう。
アルビンの言い分は、判らなくもない。
オットーの言いようは、相変わらず、嫌いという言の葉は、好きの裏返しに聞こえてしまう。
他の人にはどう感じるのだろうか……そう思った時、ふっと思いだすのは、コンスタンツェとフランツの魂のこと。
あの2人の魂も近くにあるのだろうか?と意識すると、初めて近くにあったとしたなら認識することが叶う。きっと魂というのは、そういうものなのだろう。もし、向こうもこちらに気が付くことあるならば、よっと、ジェフロイは片手をあげて見せる**]
[フランツとコンスタンツェが認識できたところで、この館の主のことも思いだす。あの人の良い主のことだから、もしかしたら魂になってさえ、庭園で花をいつくしんだりしているのかもしれないと、想像する。さて、実際はどうだったのだろうか]
ん?どう、って……――。
[フランツから酷く曖昧な質問を向けられて、答える間を作るべく後ろ頭を掻いた。その時、聞こえたのはオットーが、人狼に噛まれて人狼と化したという話]
俺は、コンスタンツェが真実人狼であったなら、
この先、人間に人狼が関与して起こる悲劇を
僅かでも減らせたなら良かったと思っている。
[コンスタンツェが、どのような人狼であったかは、ジェフロイ視点では見えない。だから、オットーが人狼に噛まれて人狼になったことを苦しんでいたとすれば、未来に同じような苦しみを得るかもしれない者が出る可能性を減らせたことを、もっと端的にいうならば、喰らわれる者や、このような人狼狩りで失われる人の命を僅かでも減らせたとことを良しとすると]
[それは、過去両親を人狼による騒動で亡くし、狩人という道を選んだジェフロイだからこその感想かもしれない。だから]
で、お前はどうなんだ?
[フランツの思うところは違うのだろう。
おそらく、その想いを聞いて欲しいからこそ、自分に問いかけを向けたのではないか?と思い、問いを返した*]
どうして、相容れない、か。
そりゃ、人狼が人の形をして、人の思考をして、
それで尚且つ人を喰らうから、じゃねぇのかな。
[落胆の色滲むフランツの言葉。
彼がその言葉の裏に滲ませた真意は、多分ジェフロイは拾いきれない]
つーか、まぁ、相容れないのは
人間と人狼だけの話でもねぇだろ。
人間同士でも相容れないものは相容れんさ。
[故に、あっさりそんな風に返した*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新