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ぁ、ぅ… は…っ
[舌を貫いた牙に対抗するよう、それが引き抜かれても
いつしか伸ばされていた手に力を込めてすぐには離さず
相手の咥内に牙を掠め]
……オ、ズさん?
[薄目を開けば離れてゆく顔。表情は見えず
寝かしつけるような言葉に、笑顔を浮かべて頷き瞼を下ろした]
[微睡みを終わらせたのは、髪に触れる優しい手のひらだった。>>19
不思議と乱れていなかった軍服に手をかけられ、引き裂かれた。
翻る金赤に、より赤みを増した瞳は一心に向けられて]
フェリクス、さん
[伸し掛かるように、目の前にある身体。
伸ばした手は、届く前に拳へと変わり、耳元で赤く染まったシーツの上に力なく落ちた]
ひ、ぁあ …ん
[おぼろげな意識の中でも押えた衝動。
声は欲望のままに浅ましく響き。
噛み締めた唇。そこに流れる新たな赤。
やがて齎される再度の手のひら。
これが最後と、これが、最期と――強く目を閉じて自らに刻み込む]
― 宴は閉じられ、夜は深まる ―
[少しずつ再生のスピードが遅くなる。
表面だけ繋がれた皮膚も、その中では未だ血は通わず。
薄く開かれた唇から、意味のある言葉は紡がれない。
紅茶色の瞳は微かに澱み、近づいた影に緩慢に向けられた]
ぁ……?
[フルコースという言葉に瞬いた、次の瞬間]
んぁ――――っ ぃ ひぁ いっ
[それはもはや悲鳴にもならず、ただの嬌声と化して
抉られるごとに、奪われるごとに甘さを増していく]
[王子に幾度と抉られた脇腹。めり込む指の感触すら、今は熱をあげる一因にしかならず、
それでも無意識にか、押し止めるようにギィの腕へと手を伸ばし
一瞬でも掴めたならば、爪を食い込ませ、そして寝台へと押し付けられる]
ギ、ィ
[揺れる赤。
透ける様な金赤とは違う、暗い部屋に蠢く怒りのような赤。
本人はともかくとして、この髪は嫌いではない。
それを思い出して、手を伸ばす。
あの赤に触れて、首筋に――牙を、舌を、全身で熱を感じることが出来れば]
[問いに返されたのは、穏やかな笑み。
答えず、求めず、突き放す
全てを受け入れながら揺るぎない、レトの笑みだった]
………ばーか
[それを最後に、レトの全身から力が抜けた。
熱い吐息すらなくなり、閉じられた睫が震えることもない。
少しずつ冷えていく身体。
整える手が、どんな風に触れたか、覚えていることは出来ない。
仮初の死に至る最期の瞬間、目にした表情も――――*]
― 処理施設 ―
[床に転がるレトの身体が、ひくりと震えた。
冷たい肌に溶鉱炉から熱が伝わる。
まず、長嘆が響く。
深い、深い息を吐いて――レトは目覚めた。
瞳を開いて、天井を睨みつけている]
……やーっぱ、死なないかぁ
[ぼやいて、もう一度瞼を閉じた]
……ん?
[何か視界の隅に見えた気がする。
もう一度目を開けて、そちらを見た。
水色の瞳と視線が合う。
この眼差しを、知っている気がした]
誰……?
[身体を起こそうとし、脇腹に走る痛みにまた背中を打ち付けた]
クレスさんかぁ
気分は―…
[ふと自らを見下ろし、ネクタイに気づく。触れて――すぐに離して]
悪くはないかな
……ね、さっきのもっかいやってよ
[触りたくなる毛並みだったと*笑った*]
ガキじゃないんだし、垂らさないって
[横になったまま、手を伸ばし、銀色の毛並みへと埋めた。
暫くはその柔らかさを堪能し]
よ……っと
[ようやく身体を起こして、ほとんど抱きつくようにしてクレステッドの背に凭れかかった]
あー…癒される
[ぐりぐりと頭を押し付けて、満面の笑みを浮かべる]
ベリアン生きてたんだな
[片手をあげて軽く挨拶をする。
手渡した本のことは、忘れていた。
全ては気まぐれで、意味のある行動ではない。
それだから、イドが齎した情報により
城内での自らの行動が判断材料として使われているのを聞けば、何処か呆れたように笑った]
よくもまぁ、難しいこと考えるねぇ
……ディークを死なすと、オズさん怖そうだったから、とか
まあもし先にディークが死んでたら
多分……どうにかして、救い出していたけれど
[ブランであろうと、ルージュであろうと。
兄弟――家族は共にあるべきだと、そう思っていたから]
楽しい、ってかさ
[頭ぐりぐりはやめても、毛並みを撫でることはやめない]
クレスさんずっとこの格好ならいいのに……
[喉らへんをくすぐったり、耳の後ろを撫でたりやりたい放題だ。
嫌がるそぶりを見せたら大人しくただ撫でるだけに止めておくけれど。
人よりも獣のほうが気楽だとか
いっそもう、疲れただとか
つまりは言葉にした通り癒しを求めていたのである]
[安心したように笑うベリアンには小さく首を傾げ、溜息ひとつ]
俺が……俺らが因子持ちだってのは
お前も知って ……いや知らなかったんかな
どうでもいいや
[王子も、その言葉の続きはなんだろう。
こちらから聞く気はなかった。
ベリアンの王子に対する心酔話は、至極つまらない。
そう、思っていたから]
……本?
[差し出された本。その表紙。
それを見れば合点がいったようにうなずいてみせる]
まあ難しいよな。登場人物多いし
……題名の意味はわかるな?
[辞書を引けば出てくるだろう言葉。
『嵐』という意味を持つその戯曲は
理不尽ともいえる束縛と解放の物語だ]
特に意味はない
ただ 嵐があまりに酷かったから
世界が変わるかも、って ……
[また多くを話し過ぎた。
首を振りベリアンから目を逸らせばそれ以上はもう、語ろうとしなかった]
[ふさふさの尾がレトをゆっくりと撫でる。
目を閉じれば、こうして頭を撫でてくれた人の顔が浮かんだ]
……なんで、死なないんだろうね
[喜々として情報を持ってくるイドは追っ払っている。
上の様子はわからない。どうしようもないことに、手を伸ばすことはしない]
いや、吸血種だからってわかってるけどさぁ
[さすがに暑いだろうかと暫くしてからようやく身を離す。
胡坐をかいて俯けば、否応泣くネクタイが目に付いた]
/*
クレスさんにでれ でれる?…まあいいか
でれる気はまったくなかったんだけど
もふもふずるい
もふもふのがれられない
もふもふの魅力
/*
ちっちゃくねーよ!!!!!
なんかいきなり「170cm(自称)」ってしたくなっただろwwwwwwwww
オズさんすきだーーーーーーーーー
/*
つかディークもばらすなよ俺がはずかしいだろ
オズさんと、あとフェリクスさんにはわんこ以外の顔は見せたくないんだよーーーーーーーーできれば
やり直す?
……何を、だろ
[ネクタイを握り締める。脳裏に響く声は、言葉は――]
俺、別にさ
本当に死にたかったわけじゃないんだ
[嘘を言ったつもりもない]
ただ……俺は、
[言葉は空中で止まり、首を振る。
迷うように見渡せば、初めて見る従者と目が合った。
笑ってみせても、にこりともしない]
んー……クレスさんの言葉は潔いなぁ
迷ってるんじゃないんだ
あの時……昨日俺が選ばれたのは後悔してない
[他の誰が倒れるより、ずっと皆の動揺は少なかった。そう考えていた。
ゲームの勝敗について考えれば、間違っているかもしれない。
他に誰も持たない特殊な力も
自ら仮死状態に堕ちることが出来る、その程度の認識しか持っていなかったから]
行動、なぁ
クレスさんは何か、したいことある?
やり残したことがない、わけ ないよ
……未練がないなら俺はもう死んでる
[引き留めたいなんて、そんな言葉。
疑う気はないけれど、ただ笑うことしかできなかった]
そっかなー …そう、かな。ありがとね
[お礼の言葉と同時に、ゆっくりと背を撫でる。
水色の瞳は、レトのそれとは対照的で
それが見つめるものは――]
終わったら ……死ぬの?独りで
[死は平等に独りだと。
クレステッドの背から再びネクタイへ、伸びかけていた手を握り締める]
相手……うーん、うん
気が向いたらね
[何を思っての投票か、問いたい相手はいた。
でも同じくらい強い気持ちで、何も言う気はなかった。
真意を問いたい相手については、今は何も、思わない。
ただ外そうとも思わない。枷とも思えるそれを、そこにあるを良しとしていた]
そう、だね
死はいつだって、目の前にある選択肢だ
けれど俺達には貴重な手段、それが此処にある
[クレステッドの肯定を、とがめたりはしない。
頷いて、同じように炉の方を見た]
うん……でもさ
死ぬ時は、言ってね
[引き留めずとも、最期の言葉を、表情を覚えていたいと思うから。
レトが別れを告げる時、振り向いてしまう理由。最後まで見送る理由]
……ちょっと休もうかな
勝手に死なないでよ?
[床であろうと気にせずに、狼の隣に丸くなった**]
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