情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
そっち、降りるあてはあるのかー?
よけりゃあ手ェ貸すぜー!
[まったく具体的な案はないが、協力の意思を飛ばしておく。]
[鳴く真似をしてみせたヴォルフに頷く。]
そいつは助かるな。
よし、行ってこい。
[途中で何と出くわしてもヴォルフならば問題ないだろう。
気楽な調子で命じた。*]
[あけおめ!に同じ挨拶が返ってきた。
ノリのいいやつか、その文化圏のやつかだ。
それにしても、どこかで見たことがあるような、気のせいのような。]
今、連れが使えそうなものを探しに行ってる。
少し待っててくれ。
そうそう。美味そうなやつをついでに落としてくれると助かる。
[木の上と下で会話を交わすのも珍しい状況だが、相手の声は良く届いた。
軍勢の前で号令を掛けるのも、隅々まで響きそうだなとか、そんな感想を抱く。]
なにか見つかったらしい。
ちと行ってくるな。
[頭上の相手にも声を掛けて、腹心が駆けた方へ向かった。*]
おっ。いいな。
久しぶりにおまえと駆けるか。
[誘いに嬉々として乗り、狼の背中に跨がる。
馬とは違う躍動感と疾走感がまた好きだった。]
おまえが見つけたものを、おれにもみせてくれ。
[狼の視線で、速度で世界を見るべく、身体を低くする。
それだけで世界の色が変わるのだ。*]
[狼の背に乗って駆け抜ける気持ちよさは他に代えがたい。
後ろへすっ飛んでいく風景のトンネルを、風になってくぐり抜けていくようだ。
探索の成果をひとつひとつ見せびらかしてくるのは、褒めてと尾を振る犬そのものだったから、頭と良い首筋といい、撫でまくってやった。]
絵の具?はよく分からんが、あのパンは美味そうだったな。
なんで落ちてんのか知らねぇが。
剣が落ちてるってのは、ここらもやっぱり物騒なのか。
妙な形だったが面白そうだ。
帰ったら真似して作らせてみるか。
[謎の紙については、よく紙が落ちてるなという感想を抱いただけだった。]
服……服か。でかいな。
生地か分厚いな。暑くなって脱いだんじゃねぇか?
[適当なことを言いつつ、検分する。]
これの上なら飛び降りてもいけるんじゃねぇか?
しかし、でかいな。
あー。そうだな。
あの三角のやつくらいなら運べるか。
良い鍛錬になるな、こいつは。
[上下揃いの赤い服は、厚みがあって十分なクッションになりそうだ。
運べそうなやつだけ引きずって持っていくか、とヴォルフから降りる。
おまえも手伝え、と耳の間をわしわしした。*]
[剣の話にヴォルフが乗ってくる。
使い方について、ああだこうだと議論するのも楽しい。
新しい武器は刺激になる。だから妙な世界に流されるのも嫌いじゃなかった。]
おう。
さっきの続きもしねぇとな。
[試用の話に、予定を重ねる。]
[三角の巨大な布は、多分帽子だろうと思うがよく分からない。
布とはいえ桁違いのサイズのそれは、白いポンポン部分だけでも一抱えより大きかった。]
おし。行くか。
[気合いを入れて運び始める。向かうは彼方にそびえるリンゴの木の根元だ。
先ほどヴォルフに乗って駆け抜けた道のりも、重量物を引きずって歩くとなれば相当の距離である。
目的地に着いた頃には、すっかり汗だくになっていた。*]
ここのサイズの温泉だからなあ。
出るには壁登りが必要になりそうだぞ。
うまいこと川辺に湧いててくれりゃあなぁ。
[話している内に湯に浸かりたくなってきた。
頭上の連中は美味そうな実に目星をつけておいてくれたらしい。
ゆさゆさと揺れる実を見上げる。]
跳ねたり転がったりするとヤベェな。
[なんて言いながら眺めるうちに、リンゴが枝を離れて落ちてくる。
狙い過たずにリンゴは赤い布の上に着地し、軽く地響きを立てた。*
数度弾んで、ゆらりと止まる。
甘い香りがふわり漂った。*]
おれたち専用の風呂か。悪くねぇな。
そう言うってことはおまえ、さては温泉の匂いを嗅ぎつけてるな?
[ひとっ風呂の前に労働するのも嫌いじゃないし、野趣溢れる温泉も好みだ。
後の楽しみをひとつ数えて、まずは落ちてきたリンゴに手を掛ける。]
上の連中はこのまま落ちてくる気だな。
リンゴ退かすぞ。
[ごろごろと大玉転がす要領でリンゴを移動させていく。
上から楽しげな声が降ってきていた。*]
よし、決まりだ。
後で行こうぜ。
あー。リンゴはそうだな…。
[素手では割れないし、かぶりつくにもでかいし。
最初にリンゴを発見したのと同じ悩みを繰り返す間に、空から人が降ってくる。
即席クッションは無事に人間も受け止めたようだ。]
よう、お疲れさん。
何とかなったな。
あ?そういや見た顔だと思ったら、あそこで会った奴か!
おう。元気そうじゃねぇか。
[ひとしきり、再会の言葉を並べたあとで、真顔になる。]
ところでおまえら、いい刃物持ってねぇか?
リンゴ切るにもひと苦労でな。
なけりゃ、少し先にあるでかい剣のところまでリンゴ転がしていくしかねぇな。
[いっそリンゴは固いところに落としてもらって、割った方が良かったかもなとも今更思う。*]
[ヴォルフがふたりの片方を指差して、武器を持っていると言う。
別に注意喚起じゃないだろう。
腰のあたりを叩いて、良くやったと示しておく。
しかし、改めて見ると似てるなと思う。
別世界に生き別れた兄弟とかだったりして。]
おう、ナイフがありゃ十分だ。
せっかくだし一緒に食おうぜ。
四人で食うなら十分だろ。
[遠慮無く受け取ってくれとは言われたが、うまいもんは大勢で食べた方がもっとうまいもんだ。
それはそれとして拳銃ってなんだ?と思ったので、後で見せてもらおう。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新