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よいしょ、と、せっかくなのでイングリッドに投げておきましょう。
さあみんなでもふるといい(
― 神域最深部 ―
そうだね……荒ぶるものを抑えるには、相応の力がいる。
それは、神格と言えど……いや、神格だからこそ、かな。
かかる負担は、決して少なくはないんだ。
[ジルの言葉>>2に、一つ頷く。
今回の場合は元の同種を取り込むという形なので、さほどではなかったようだが。
やはり、『不味い』というのは効いたらしい]
ん、行ってらっしゃい。
[傍を辞して巨狼の方へと向かうのは、笑顔で送り出しておいた。*]
― 神域最深部 ―
[己が発した言葉によって、皆に触れられる巨狼の姿に、王は微か、笑み浮かべる]
……あの時は、こんな事が起きるなんて、思ってもみなかったんだけどね。
[あの時、とはすなわち、13年前。
突然の内乱によって、失われた多くの物。
内乱を起こしたのは、自身にとっては義兄に当たる人――姉の伴侶の父で。
何故、どうしてという気持ちと唐突な出来事による混乱を抱えたまま。
父王の命により、自分一人が王都から逃がされた]
[途方に暮れていた自分を最初に導いてくれたのは、嫁ぎ先から逃れてきた姉、その人だった。
状況を打破するために、南部国境の山脈に眠るという『神』の加護を得よう、と言ったのも姉だった。
実際の所は、ユウレンへの亡命を視野に入れていたのだが、幼い王子にはそれは知らされぬまま。
国境まで近づいた所で、追手に見つかり――姉は自身の愛馬である精霊馬サルヒに王子を託して南へと逃れさせた。
なお、姉は連れ戻されるのを拒み、精霊師としての全力を持って追撃隊を迎え撃った後、最終的には自害したのだとは後から聞いた話]
[逃がされた王子は、精霊馬と共に国境の山脈を彷徨い。
偶然か必然か、その場所にたどり着いた。
『魔精霊・黒焔狼』が自らを封じた場所。
たどり着いたその地の最奥で眠っていたのは、今、祭壇の上にある巨狼]
……そういや、第一声は、『うるせぇ』だったっけ。
[目にしたそれが、求める『神』と直感的に察し、助けてほしい、と訴えかけた自分にすげなく返された言葉。
実際にそれが向いていたのは、後をつけていた追手の暗殺者だったのだが。
振るわれた凶刃が弾き飛ばされ、巨狼の爪に守られたのだと気づくまでは絶望一歩手前まで落ち込んでいた。
そんな負の感情も、黒焔狼と言う存在には糧となり。
それによって、寝起きの空腹と不機嫌さを和らげた巨狼は、ようやく話を聞いてくれた]
[正直な所。
黒焔狼が何故、自分と盟約してくれたのかはわかっていない。
聞いても、大抵ははぐらかされていた。
ただ、何となくわかるのは、最初は自分の向こうに、『違う誰か』を見ていたという事。
それが誰なのかは知らないし、知ろうとも思わない。
今の黒焔狼はちゃんと『
……ま、今は一応でも話は聞いてくれるし。
随分と、変わったよね……サルヒ。
[小さな呟き。
それに同意するように、真白の精霊馬が鼻を鳴らした。**]
― 神域最深部 ―
……ホント、現金ですよね、兄は。
[なんだかんだ言ってもふられることを堪能して回復している様子に、思わずジト目になったのは已む無しとしてほしい。
それでも、戻る事もここに封を成す事も、どちらも急ぐべき、という認識があるからそれ以上は言わず]
さて……それじゃあみんな。
外に……ぼくらが在るべき場所に、戻ろうか。
[ここは神域、本来人の立ち入るべき場所ではない。
長く留まれば、望まぬ変化を得てしまうからしれない――とまでは口にしなかったものの。
移動を促し、一先ず火炎植物の森へと戻る。
森は相変わらず焔を纏っているものの、動き回る植物の姿は見えず、木々に灯る炎はどこか、穏やかになったようにも見えた]
……これは……炎そのものが、落ち着いた……?
[先に触れた時には感じなかったもの、温かさのような感触に首を傾げつつ。
視線は、問うようなものを宿して守護者の方へ。*]
― 神域への門 ―
[神域への門の封印。
封印自体は守護者が行うものの、それに魔力を沿わせて。
封印の後、守護者と巨狼の戯れを横目に見つつ、王は調査隊の面々を見回した]
……さて、と。
無事、調査と事後処理は終わった。
後は、境界線の向こう――ぼくらの生きるべき地へ、戻るだけ、となったんだけど。
[ここで王は一度言葉を切り]
……さすがにこれは、言わずもがなだとは思うけれど。
今回の事態は、神代に根を持つもの。
……仔細は、人の世に持ち出すべきじゃない。
なので、この門の向こうであった事、そして、兄……守護者ヴェルナー・シェンランが何者であるか、については、決して他者に漏らさぬように。
……これを聞いてもらえないとなると、多少の実力行使もしないとならないのだけれど……。
[ここで一度、言葉を切って]
ぼくとしては、共にこの試練を越えてくれた皆にそんな事はしたくないんだよね。
だから、王命としてではなく。
……同士として、お願いしたいんだけれど……。
聞いてもらえる、かな?
[こて、と首を傾いで問う姿は。
王の威厳的なものは、ほとんど見られなかった。*]
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というわけで、忘れちゃいけないお約束をば。
ちなみに実力行使=記憶消去の秘術です(
[火炎植物の森を抜ける途中。
ふと、気になっていた事をダーフィトに問いかけていた]
……はあ、あなたの、お師匠様が……。
[というか、聞いたらいけなかったんだろうか、とか。
半目の表情や雑な説明>>77に、思わずそんな事を考えてしまったのは已む無しか]
……個人的な見立てでは、あれは作るのは勿論、使いこなすのにも相応の技量が必要とされるもの。
そんなものを、免状と言う扱いとはいえ、他者に譲り渡せるというのは……。
……凄い方、なのですね。
あなたのお師匠様もですが……あなた、ご自身も。
[にっこり笑って告げた言葉。
それが他意一切なしの素の感想なのは、表情を見れば一目瞭然……だったかも知れない。*]
[王命ではなく、敢えて『願い』という形で出した事。
それがどんな反応をもたらすか、という点も含め、返答が来るまでの間は妙に緊張していた、のだが]
……ありがとう。
[迷いなく、誓いを結ぶジル>>92の言葉に、ほっと息が漏れる。
続いたぼやき>>93には、こちらもやや眉を下げ]
うん、そうなんだろうけど……。
どうにも、ね。
ずっと、こんな調子でやって来たからなぁ。
[13年前にも全く同じやり方で、守護者が何者であるかを明かさないでほしい。と願っていた。
大事な事だからこそ、強制はしたくない、というのは、素の気質によるもの。
時と場合による、というのも一応は、わかってはいるのだけれど。*]
[メレディスからは即の是は返らず。>>94
思わず身構えたものの、『師団長』という言葉>>95に理解が落ちた]
……あの人は、ほんとにもう……。
[ここでダメと言えば、メレディスが苦労するんだろうな、というのはさすがに読める。
ならば、とひとつ息を吐いた]
ま、あのひとは、兄の事も知ってるし。
……他者に絶対漏らさない、というなら、許容しよう。
と、言うか、ぼくが頼りないからなのかも知れないけれど。
もうちょっと、こう……うん。
[心配されるのが嫌なわけではないけれど、そこの所だけ13年前と変わらないような気もしていて。
複雑な気持ちになるのは否めなかった。*]
あー……そうだね。
聞きたがる人は、多いだろうし。
[ミーネの懸念>>97も一理ある。
全員に口止めをしなくてはならない何か、というのは、それはそれで憶測を呼ぶものだから]
単純な結果だけ――奥にいたものを浄化した、程度なら、話しても差し支えないかな。
仔細は王家の秘儀にも関わるから、公言できないとかなんとか。
そんな感じで止めてくれると、助かるかな。
ある意味、嘘は言ってないし。
[王家と言うか、王の裏話なのだが。
そうしておけば多分、余計な詮索をするものもいないだろう、と思うから。*]
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お返ししている間にミーネもお休み。
さて、そろそろ意識が断線してきたし、大人しく床つむろう……今日はにゃんずも、大人しいようだし、ね。
というわけで、おやすみだよ。**
[自分の在り様、やり方を認めてくれるようなジルの言葉>>101に安堵を重ね。
思わず落としたぼやきに対するメレディスの言葉>>102には、翠をひとつ瞬いた]
それ、冗談になってない、よねぇ……。
[ぽつり、と零れた呟きは、諸々振り返った上でのもの]
ん、ああ、わかった、そこは内密にしておくよ。
[確かに、これが知られたら大変だな、と思いつつ。
口止めには笑顔と共に諾を返していた]
[イングリッド>>107とダーフィト>>109からも、返るのは承諾。
それに、幾度目かの安堵の息を重ねていた]
……うん、ありがとう。
あなたの誓い、しかと受け取った。
[イングリッドが向ける、覚えのある誓約の型。
それが意味するものはわかるから、こちらも居住まいを正して受け取った]
[師匠くらいしか、という言葉。
ほんの一瞬、どうかと思ったものの、先のやり取りと、その中で聞いた『滅茶苦茶』という評>>109や、ダーフィトの様子を思い出して、ちょっと考えた]
……わかりました。
お話を聞いた限り、あなたのお師匠様も、無意味に広めるような方とは思えませんし。
でも、できる限りはぼかしてくださいね?
[考えた末、叶う限りの譲歩を示す事にした]
― 帰路 ―
[全員からの承諾を得た所で、調査隊は帰還のために動き出す。
異変の原因が取り除かれた現状、『境界線』を越えるまでは逆に安全と言えるから、少なからず空気は穏やかなものだった]
……やれやれ。
ほんとに駆けつけてきた、かぁ。
[メレディスの報告>>113に、滲むのは苦笑]
さすがに、大部隊で来たら怒る……って事くらいは。
そろそろ、わかっててほしいところかな。
[冗談交じりに言いながら、先へと目を凝らす。
常世と神域の境界線は、もう遠くない。*]
[境界線を渡る前に聞こえた声と、見えたもの。>>131
ああ、ほんとにこの人は……という思いが過ったのは、已む無しとしてほしい]
……わざわざの出迎え、ありがとう。
皆のおかげで調査は滞りなく、また、異変の元凶も無事に取り除けたよ。
これで、この近辺を廻る皆も、落ち着いて生活できるはずだ。
[敬礼を受け、居住まい正してこう告げて。
守護者に向かう様子>>132に、やれやれ、と息を吐いたのは、愛馬以外には気づかれていない……と思う。*]
[守護者と師団長の様子に、あ、これはまずい、と。
そう、思うのと、メレディスが割って入るのはほぼ同時]
え? あー……。
[突然の話題変換に戸惑うのは一瞬。
けれど、久しぶりに会えたのだし、という事と、道中に話した事が思い出されて]
うん、そうだね。
ゆっくり休息を取りたいし……何より、その約束はずっと楽しみにしていたからね、ぼくも。
[この言葉に嘘はない。
楽しみにしていたのは事実だし、ここから王都まで直に戻るのは自分もだが、皆も辛いだろう、と思うから]
この機会を逃すと、またしばらくは動けなくなりそうだからね……お邪魔するよ。
[にっこり笑って、こう告げた。**]
……は?
[さて、ぼくはいま何を聞いたんだろう。
聞こえてきた声に対し、最初に思ったのはそんな事。
散歩に行く、つまり、別行動を取る、と。
そう、理解した瞬間]
って、散歩ってなんですか、いきなり何を言い出すんですかっ!
……ていうか、一体どういう流れでそうなったんですか!?
[飛び出したのは、流れるような突っ込みだった]
[まだ、置いて行かない、と。
そう言われてしまうと、幼さに任せて引き止めた時の事を思い出して、複雑な気持ちになる、のだが]
…………わかりました。
ちゃんと、戻ってきてくださいよ。
[諭すような口調で言われて、それでも我を通す事はできず。
結局、どこか拗ねたような口調でこう告げるのが精いっぱいだった]
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ちなみに、ジルの嫁候補認識は……側近衆の勝手な思惑には上がるかもですねぇ。
まあ、当のぼくが朴念仁なので、言われたらきょとーんとする超・すれ違いの未来しか見えないんですが……!
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