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[シェットラントと相乗りで魔王の城目指して駆ける。
ストリート・チルドレンだったベリアンは、この世界に来るまで馬に乗ることなどなかったが、
先の大戦の折の草原の民の子ショルガハとの出会いや、この世界に残ったシェットラントの手ほどきで、今ではそれなりに操れるようになっていた。
召喚されし者たちの活躍で壊滅しつつある異形の群れを突っ切るようにして、歪な城の前へ踊り出る。
見上げれば、頂では、片翼を広げて大鎌を持つロー・シェンと、灼熱を滴らせる魔王が至近距離でぶつかり合っていた。]
── ロー・シェン!
[張り上げた声には、焦燥が宿る。]
憤怒に心を奪われるな!
留めをさしてはならない。
彼もまた、我らの
[ロー・シェンと溶岩の魔人の間に、どのような因縁があるかまでは知らぬ。
だが、それは別世界でのこと、と諭す。]
この世界は、わたしは、君たちを必要とする。
誰一人、欠けてはならない!
[叫びは二人に届いたか。
感情のままに傷つけ合うことこそ、
遥か高みで交錯するシルエットへ、手を伸ばした。*]
/*
昨日は深夜までお疲れさまでした。
魔王はラスボスではないよ情報を今になって (←
ロー・シェン頑張れと言いつつ、飯風呂オフな**
/*
ただいまー
ロー・シェン満身創痍だな☆
羽根でさわさわしてやろう。(byディーク)
リアル体調不良の方はゆっくり休んでー
[魔王と呼ばれる男と、太陽王と呼ばれる英雄は、向かい合ったまま、その場に腰を落とした。
かろうじて、“目”の呪縛から脱することは出来たらしい。]
殺すつもりでかからなければ、届かせるのは難しかったということか。
[白兵戦には縁のないベリアンだが、シェットラントとの戦いや先の戦いを通して、その辺りの機微は理解できるようになっている。
心の中で、ロー・シェンの敢闘に感謝した。]
[彼らのところまで行って、話をすべきだろうが、遥か高みである。
負傷しているシェットラントにも酷であった。
だが、相手に降りて来いというのも筋が違う。]
ロー・シェン、
グリフォンを貸してもらえるか。
/*
ということで、御前に参るが、
明日も日中不在なので、説明はかくかくしかしかで (←
ベッドの準備OK*
[魔王に啖呵を切るシェットラントと、超然とした魔のやり取りを見守る。
いかにもな果実を口にして咽せるロー・シェンには、放浪の血を感じて、ストリートチルドレンの記憶が疼いた。]
王…なんだろうに。
[三人三様のありようのまま、世にも奇妙な共闘が成立して、彼らはひとつの敵へと向かう。
己が望んだ結果ながら、奇跡だと思った。]
[ロー・シェンのグリフォンで城塞の下まで下ろしてもらい、馬を駆るシェットラントに、やや遅れつつもついてゆく。
召喚されたそれぞれが、己の生き様を ── 絆をよすがに、戦っているのが見渡せた。]
ああ…
[彼らを元の世界へ戻すためにも、命を掻き立てる。*]
[妖樹が変化し、地上に落ちてくる橙色の種。
そのひとつを拾う。
これは結果であり、可能性であった。
ほのかに温かい。]
ありがとう、諸君。
[ベリアンは久しぶりに ── 屈託のない笑みを浮かべた。]
この経験が、君たちがこれから出会う如何なる問題をも乗り越える力にならんことを。
わたしは、この世界が開かれた世界たらんと望む。
来たりてまた還りゆく者たちが、ここで憩えるよう ──
[そして、シェットラントを見やった。]
君は、あてがわれたものなどではない。
召喚者たるわたしが言うのだから、確かだ。
[そっと手を差し出す。]
いつまでも、輝いていろ。
*
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