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[甘やかな声と窮縮に呼応して、天使の中に人の子の種を蒔く。
包み込むエーテルが同時に脈打って歓喜を飲み干すのを感じた。]
ジーク ──
[天使を孕ませることはなくとも、忘れられぬ記憶は育まれる。
花と散り、星と墜ちる虚空の中、ただ愛しさだけを唇に乗せた。]
[部屋へ戻っても、幸福で魂がふわふわする。
離れるのが惜しく、いつまでも指を絡めていた。
受け取りまた捧げた。
これは契約であり、かつ無償の愛なのだと、天使の瞳のその奥に読み取って、そっと抱擁する。]
おれからも感謝を。
おまえはおれの歌を聞き、召喚に応えてくれた。
これからも、共に人生を奏でよう。
[そう告げて、優しく唇を重ねる。
こよなし、よく鳴りぬ。**]
― 日課 ―
[朝、タイガが目覚めたらおはようの口付けをひとつ。
鍛錬に付き合ったあと、タイガが朝食を摂るのを眺め、
食事の片づけが済めば、寝室に戻ってマナを分けてもらう。
天使が満たされれば、ようやく一日の始まり。
災厄の情報を確認し、必要があれば現地へ出向く。
それが、普段の流れだ。
けれども、その日は違った。
朝食を片付けているところへ、急報が飛び込んできたのだ。
要請があれば、すぐにでも行かなければならない。
災厄が危険性の高いものであればなおさらだ。
タイガは即座に武器を手に取り駆け出した。
無論、天使もその後に従う。]
[町の中心部に出現したのは、巨人型の災厄だった。
人間の倍はあろうかという巨体で、建物を壊しながら暴れている。
灰色の肌は岩のように固く、警備兵が射かける矢では傷もつかない。
「他のものは下がってくれ。
ここはおれたちが引き受ける。
ジークムント、おれの武器に加護を……」
兵たちに指示を与え、天使に支援を要請するタイガの横を光が走り抜ける。
目の覚めるような速度で、天使は既に災厄へ飛び込んでいた。]
[滅多に纏わない銀の甲冑姿で、滅多に手にしない光の剣を携え、天使は正面から災厄に向かっていく。
振り回される拳を寸前で躱し、あるいは鎧で受け流す一方で、相手の手足を斬りつけ痛手を蓄積していく。
痛みに怒り狂った巨人の防御が甘くなったところを狙いすまし、一太刀に首を刈り取ってフィニッシュ。
タイガが駆け寄るころには、巨人は姿を崩しながら消滅していた。]
災厄は鎮めた。
早く戻ろう。
[武具を消した天使は、有無を言わさずタイガを姫抱きにする。
誰が何を言うよりも早く、部屋へと文字通り飛んで帰った。]
[寝室どころか寝台に直行で戻った後は、即座に食餌をねだった。
いつもよりも濃密に、いつもよりもたっぷりと甘えて、
天使が機嫌よくなれば、ようやく"いつもの日"の始まりだ。]***
― 玩具講座 ―
[初夜を経て、名実ともに伴侶となった初めての朝。
荷造りを始めたタイガの隣で、天使は例の紙袋を開けていた。]
タイガ。
これは、食べ物ではない。
[声を掛けられて振り返ったタイガは、驚いたことだろう。
蛍光ピンクの玩具を、天使はぱくりと咥えていた。]
これは、練習用?
[幾度か口の中に出し入れしてから、濡れててらてらと光るそれを目の前に翳してみる。指先でつまんだりひねったりするうちに、どこか触ったのか、急に玩具はうねうねと踊り始めた。]
タイガ、タイガ!
うごいた!
[あわあわと取り落としそうになったものを受け止め、手の中でなおもうねうね動くものを眺めていたが、不意にタイガへと近づいていく。]
こう?
[そしておもむろに、うねうね動く先端をタイガの足の間に入れようとした。]
[ひと悶着あったあと、しゅんとした天使がテーブルの前に座っていた。
テーブルの上には、袋の中身が広げられている。
けっこう、いろいろ入っていた。]
そういう風に使う物だ、と。
[唆されたと釈明はするけれども、悪いことをしたという顔ではない。]
こちらの小さいものは胸に当てて使うといいそうだ。
それから、こちらは……
[玩具と一緒に入っていた絵入りの解説書もひっぱりだして、天使は説明を始める。タイガはそれからしばらく延々と、使い方についての解説を聞かされることになるだろう]
…ということだから。
[ようやく解説を終えて、天使はタイガを見る。
上目遣いに、ほんのりと微笑んで。]
試してみよう?
タイガ。今すぐ、したい。
[かくて、荷造りは少々遅れることになるのだった。]***
― 共にいる理由 ―
[私的にも公的にも、天使は可能な限り常にタイガと共にあった。
けれども、時にはタイガ一人で出かけねばならないこともある。
国の顧問召喚師から後継者指名を受けている身なら、なおのこと。
この日、そうしてタイガが出かけていったあと、
彼が向かった方角を眺めながら、天使は屋根の上に腰かけていた。]
[朝。頭に止まって囀る鳥を追うでもなく、遠くを眺め続け、
昼。通行人に指差されながらも、微動だにせず、
夜。背後から闇色の鎖が伸びてきても、煩わしげに手で払うのみ。
手首を捕らえられて、初めて天使は視線を動かした。]
「エーデルモーントのネイバーだろう。
恨みはないが、消えてもらう。」
[声を掛けてきた人間の顔は覚えている。
タイガが召喚師として国に戻った記念の集まりにいた相手だ。
確か名をラザルスと言って、やはり最近召喚師になったと言っていた。]
「おまえがいなくなればエーデルモーントは召喚師ではなくなる。
そうしたら、俺が顧問召喚師だ。」
[勝手にしゃべる相手の言葉から、理由はおおむね察した。
愚かな、と思う。
今、天使に鎖を巻きつけようとしているモノは、ネイバーではない。
どちらかと言えば、カラミティに近い性質のものだ。
おおかた、邪法に手を出して妙なものを呼び出したのだろう。
あるいは、最初からカラミティに付け入られ利用されたのか。
どちらにしても、愚かなことだ。]
ソレで、私を消せると……
……あ。そう、だな。
私を消しても、タイガはまた別のものを召喚するだけだ。
[それよりもいい方法がある、と天使は囁く。
私を捕えて、タイガを脅せばいい、と。
こうして、屋根の上から天使は姿を消した。]
[翌日早朝。
脅しの文言を待たず、タイガは似非召喚師の居所を探り当ててやってきた。
辛うじて奇襲を逃れたラザルスは、彼のネイバーもどきを呼び出す。
禍々しい気配を放つなりそこないのようなそれに、半ば取り込まれる形で天使が捕らえられていた。
ラザルスの脅しなど、タイガの耳には入っていなかっただろう。
ぐったりと項垂れる天使だけを見つめ、呼びかける。]
「───ジークムント」
……あなたが求める時、私はあなたの傍にいる
[意識が繋がり、力が流れる。
顔を上げた天使の赤と銀の双眼が、タイガの強い眼差しと重なった。]
[後は一方的なものだった。
ラザルスが喚び出してしまったモノを処分し、ラザルスも衛兵に引き渡す。
事後処理も衛兵に任せ、天使はタイガの腕に運ばれて部屋へと戻った。]
「おまえが呼んでいるのが分かった。」
[タイガが告げるのに、天使は微笑んで頷く。
初めて出会った時に与えた加護。>>0:_0
あれば、探す者探される者双方の血を共鳴させ、位置を伝えるものだから。
だから、タイガがここを見つけ出すのは、わかっていた。]
もう、私を離さないで。
[抱かれ運ばれながら、天使は囁く。
もちろんだ、と愛しい唇が紡ぐ。
以降、タイガはどこへ行くにも天使を伴うようになったのだという。]***
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やっほただいま
愛しい天使からのたくさんの置き土産にホクホクしてるなう。
お礼は身体で (←
村閉じまで@1時間かー
エピだけで5日間あったはずなのに早いものです
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ああ、いいなメレディスの教官エピ
シュナイザーが泣いて喜びそう。
これで学園のスライム風呂(?)はカスパルご用達だね (←
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こっちも今のうちに宣伝しておこう。
この村が終わってほんの数日のインターバルをおいて、8/1に「怪談短歌村4」というのを建てます。
五七五七七でショート怪談を作る村です。
おまけ(?)で、墓下は夏祭り会場として、射的やったりリンゴ飴食べたりといったRPで遊べます。
原稿作成忙しそうだけど、よかったら飛び込み参加してくれい。
wikiはここ
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>>-670 ハニー
まったく無駄のないスムーズな展開ではないかw
しかし、薬盛られる予定だったの君の方ではw
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>>-687 ハニー
本音w
こんなに立派に成長しておきながらビュアなんだからなー 愛いやつ
私はあなたによって満たされ、あなたによって形作られる。
これまでも、これからも、
愛している、タイガ───
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