情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[放たれる二筋の矢には、音色紡いで衝撃波を飛ばし迎え撃つ。
そうする事で必然、動きが止まり、それは赤と黒に踏み込む猶予を与えた]
……おっと!
[胸を狙い繰り出される赤い槍、それに合わせるように、水平に大鎌を突き出す。
穂先に湾曲した刃の外側をかち合わせ、上へと跳ね上げる事で軌道と赤の兵の態勢を崩す。
それでそちらは往なせたものの、胴を払う一撃は避けきれるものではなく。
白の装いを黒が裂き、紅い傷口を覗かせた]
……おやおや。
斬られたのは、久しぶりだねぇ……。
[く、と笑う様子は、痛みを感じているようには見えぬもの。
槍を往なすべく跳ね上げた大鎌は、未だ、その刃を高く掲げたまま]
……久しぶりで忘れていたが。
良い感触では、ない、な!
[どこかズレた言葉を紡ぎつつ、掲げた刃を黒の兵へと向けて斬り下ろしつつ、後ろへ飛びずさる。
はらり、と、花弁の如く紅い色が散った。*]
了解、しました。ソマリ様。
[加勢に行くとも言い出さなければ、身を案じる言葉もない。
彼を倒す存在などあるわけがないと、そう思っていた]
こちらはひとつ、片付きました。
[代わりにひとつの報告を載せて]
……Ich wickele eine Stadt ein.
Der Innere, der einen weisen schneebedeckten Tanz ausbreitet.
[緩く、紡がれるのは、歌と旋律]
Ich vereinige mich neben Ihnen und zwei Leuten, einer Hand und einem Spaziergang.
Festliche Beleuchtung, um die Stadt zu beleuchten.
[歌が紡がれるに伴い、奏者の周囲に淡い銀の光が灯る。
周囲漂う『種』によく似た、それでいて、それとは違う、銀の光はその周囲をゆらりと廻り、そして]
……駆け行け!
[短い宣と同時、再び大鎌を手に取り、前へと向けた。
それに応じるように、銀の光の一部が渦を巻き、飛来する巨大な矢へと向かう。
光の粒子がその軌道を逸らさんとする間に、大鎌をぐるりと回して低く構え直し、突進する騎馬の足を薙ぎ払うように振るう。
薙ぎ払いの一閃、それによって生じる勢いにそのまま乗り、くるり、その場で優美とも言えるターンをしながら立ち上がり、態勢を整えた。
舞い散る銀の粒子の中、流れる金の髪は、異質ながらも違和なく馴染んで]
……本当に、賑やかな事だねぇ。
[態勢を整えた所に迫る、二人の王。
迎える奏者が浮かべるのは、冷たくも艶やかなる、笑み]
だが。
……新たに生まれ来るものが舞う地には、無粋な賑やかさだね。
[く、と笑いつつ、振り下ろされるウォーハンマーへ向けて軽く、手を振る。
銀の粒子が応じて流れ、その一撃を弾き飛ばした。
直後に放たれた切り上げの一撃は身を捕えるが、構う事無く、大鎌を水平に薙いで斬り払う。
振り切った所で持ち手の上下を素早く入れ替えつつ、刃の向きを変え。
一撃を弾いて態勢を崩したもう一人の王へと、真白を向けた]
[纏いし銀は、己が力の具象。
旋律に、声を伴わせる事で、ある程度までの物理干渉を可能とするもの。
もっとも、無限に使えるわけではなく、相応の消耗をも伴うが。
この場所であれば、ある程度は消耗を補えると知るからこそ、使うに躊躇いはなかった。
何より──]
……ここまでしなければならない、というのは、本当にいつ以来なのだか。
[そうしなければ、勝てぬ、と。
本能的に感じたから──手は、抜けない。抜かない]
……面白くない部分もあるが、悪くは、ない。
[笑いながらそう、言って。
それから、ふと、ある事に思い至ってひとつ、瞬いた]
……そういえば。
名を、聞くのを忘れていたね。
今からでも、名乗る気はおありかな?
[いつもはそんなものは気にしないから、問う事もしないけれど。
この時はふと、問うてみたい気まぐれが働いていた。*]
[返る了解に、微か、笑みを浮かべる。
余計な事を言わぬ子は、奏者にとっては好ましい存在]
そうか、一つは抑えたんだね……ご苦労様。
それをどうするかは、ファミィの好きなようにするといい。
[生かすも殺すも、それ以外の干渉をするのも好きにすればいい、と。
他者の在り方に干渉を望まぬ奏者は、さらり、と告げる]
/*
お、リバーサールートだw
……ああ、Sランクがくっついてるなら協会的には何の問題もないねぇ。
さて、どーおなるかなー。
[何故、と。
零れたそれ>>*57は微かに捉えてはいたものの、答える意思は奏者にはなく。
赤の王を退けた後の言葉>>*58には、薄く、笑った]
力振るい、押さえつけるだけの王だというなら、益々不要だと思うけれどねぇ。
[黒の王たちを退けた後、そんな呟きを落として。
投げかけた問いへの反応>>*59 >>*60に、く、と笑んだ]
いつもなら、聞く必要を感じないからねぇ。
私もうっかり、問わずにいたんだよ。
[名を問う事自体が珍しいのだと、言外に告げつつ。
微妙なニュアンスに僅かに首を傾げつつも、告げられた名を口の中で小さく繰り返した]
……それでは、ディーク君。
改めて、君を滅させてもらう、と宣言しようか。
[宣と同時、走り出す。
流れるように放たれる矢を大きく避けはしない。
大鎌は、どうあっても動きが大振りになる。
振るう前に大きく動いてしまえば、相手を捕えきる事ができなくなる事も多々あるから。
完全に避ける事はせず、右の肩を軽く、掠めさせながら踏み込んで]
……はっ!
[短い気合と共に、大鎌を自身の右から左へ向けて大きく横に薙ぐ。
とはいえ、振るった刃の内に捉えるには、未だ距離がある。
狙いは刃で切り裂く事ではなく、同時に放った銀の粒子を叩きつける事での態勢崩し。
振り切った大鎌はそのまま上へとくるり、回し。
大上段から、踏み込み交えつつの振り下ろしの一閃を繰り出した。**]
/*
うむ。
やはり、この武器を使う時の動き方はまだまだ要修行、だね。
……大味なくせに変幻自在すぎて、ほんと、色々と悩むわ……w
今回は仔兎と違って武器に振り回されるタイプでないから、余計に動作幅が広くて、な……!
……ふ……これは、本当に。
愉しい、ねぇ。
[色々な狩人を相手にしてきたが、拳を打ち込んできた者は、多分過去にはいない。
それ以前に見せられた力とも相まって、対する彼があらゆる意味で過去に退けた者たちとは違う、と。
改めて、そう感じていた]
……今、この場に『舞踏場』が生まれた事に、感謝したくなるね。
でなければ、こうして対する事はなかっただろうから。
[すぐ側を、懐くように舞う『種』を見やりつつ、そんな言葉を落として。
右手の真白き刃を握り直し、次なる一手、如何にすべきかと思案巡らせる。**]
[距離を開けた状態で、緩く息を吐く。
胴を払った一撃と、切り上げの一撃。
身に刻まれた二つの剣閃の痕と、敢えて避けずに掠めた右腕の矢傷。
そして、今頬に受けた拳の一撃。
どの傷も痛みを与えるのは短い刹那であり、裂かれた痕も血を流し続ける、という事はない。
ヒトとしての正しい代謝を失して久しい身、そこに刻まれた傷から零れ落ちるのは銀色の粒子──文字通りの、『生命力』]
……もう少し受けるようなら、もらわなくてはならないかな。
本意ではないが……倒れる訳には、行かぬからねぇ。
[周囲を舞う銀色の『種』を見やって小さく呟く。
無垢なる『種』の宿す生命力を直接得る事で、身の再生を促す回復法。
強き共振を引き起こしているからこそ取れる手段は、それ故に、忌避する技でもあった]
……少なくとも。
何よりも欲した『
[他者から見れば、『種』に、そしてこの『都市』に縛されていると見えようとも]
今の私は、私が望んだ在り方のまま、だからねぇ。
[その事実は揺らぎないから。
奏者が己が存在に揺らぐことは──ない]
やって、くれるっ……!
[痛みと、紅散るのは刹那。
大鎌の柄掴む右手を滑らせ、持ち手の上下を入れ替えつつ、自身の左後方へと大きく鎌を振り切って]
が……悪くは、ない!
[宣と共に、大きく腕を振り。
鎌そのものを、水平に回転させつつ投げつけた。*]
/*
そこでそれを聞くか。
そこでそれを聞くのかこの野郎……! と。
退勤電車の中で、悶える事もできずにじたばたしていたくろねこが通りますよ……!
まったく、まったく……w
毎度、いいとこ踏んでいくんですから……!
[大鎌を放り投げた後、その軌道を追いながら右腕に突き立った矢を無造作に引き抜いた。
紅い色が散る事はなく、舞うのは銀色の粒子]
……あまり長くは、もたない、かな……?
[それでも、と。
引く意思を見せる事はなく、笑みを絶やす事もしない。
それは、引くのが惜しい、と思うから。
対峙の先がどんな結果を招くとしても、全力を持ってそれに望みたい、と。
常の猫ならば思う事もないようなものが、片隅に宿ったが故の事]
[大鎌を放り投げる、という選択肢は、どうやら意表を突けたらしかった。
もっとも、奏者自身もその具象と出現を自在に操れる、という特性がなければ選ぶ事はなかった、といえるような手段ではあるのだが]
……一体、いくつ手持ちがあるのだか。
[具象化したハルバード>>*90を見やり、ぽつり、と呟く。
大鎌はディークの身を裂いた後、勢いを失して地に落ちる。
がらん、と無機質な音が響いた]
それだけ受けても、倒れぬとは、ね。
……本当に、これまでとは全く違うな、君は……!
[身を裂かれつつも倒れる事無く>>*90、笑みすら浮かべてこちらとの距離を詰めんとする様子>>*91に、上がる声には称賛の響きが宿る。
全力を持って迎えねば、と。
その思いを更に強めた奏者はひとつ、息を吐き]
……戻れ!
[落ちた真白の大鎌へ向けて右手を延べ、短い声を上げる。
常の状態ならば瞬時に行える消滅と変換だが、生命力を零し続ける状態では、タイムラグも生じてしまう。
それは接近し、一撃与えるには十分すぎる、空白の時。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新