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アル…ビ…
[同時に、彼の情欲もまた……
胸に突き刺さる。その傲慢で純粋で倒錯して歪んでどす黒く蠢き煌めく狂星の瞬きを感じていた。
欲している…求められている。その感覚に魂が震えた。
強く抱きしめられ頬に宛てがわれる彼の掌が、血糊を纏ってぬらりと流れる。
血を通して伝わる温もりが酷く熱く感じられる。
私は片方の手を彼の手の甲に重ね、もう片方の手を彼の眼前に差し出した。
どちらも人ならざるヒトの手だ。鋭利な爪には未だゲルトだったモノが付着している。
『舐めてみる?』というように小首を傾げてみせてから、ゆっくりと口を開く]
私があげられるものは、すべてあげる。
私ができることは、すべてします。
夜に堕ちゆくのなら 共に
太陽に抗うのなら 側に
星を掴むのなら 携えて
私には貴方しかいないから。この暗く紅の黄昏を照らすのは貴方だけだから。
だからどうか……
貴方がその道を違える時は 私を…殺して ね?
[そう言って微笑んだつもりだったけれど
私はうまく笑えていただろうか?]**
/*
だめじゃん。これじゃあ私薄い本を片付けに先に家に帰ったみたいじゃん!
ち、ちがうの! 私が持ってる薄い本は<<行商人 アルビン>>×<<羊飼い カタリナ>>のだから!
村娘 パメラは、羊飼い カタリナ を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
【村娘 パメラは、羊飼い カタリナ を能力(襲う)の対象に選びました。】
よし準備万端!(くふーふー)
そしてさっきからオットーの白ログに独り言が挟まりまくってる件
ご、ごめんねオットー。
というかごめんねリナ。リナ大好きだよ!(食べちゃいたいくらい)
/*
でもさー。さっきのラ神じゃないんだけど、アルビンがカタリナ好きだったら、ひどいすれ違いオンラインよね。
とらいあんぐるハートじゃないから…くろーばーはーと?(こてん)
すっごい修羅場が展開されそう(汗)
─ 自宅 ─
[あの悲鳴があってからどれくらいの時間が経ったか?
ゲルトの家で誰が何を見て、そしてどういう顛末でここに来たのかは知る由もない。
朝食のポリッジも出来上がり、おそようさんのカタリナにのんびりと振る舞うくらいの時間はあっただだろうか?
人の声、もしくは気配を感じれば不思議そうな顔をして扉を開け、それから存外に大勢の顔とその様子を見かければ、きょとんとした顔で瞬きをしながら『何かあったの?』と問うだろう。]
……え? ゲルトが?
[誰がその事実を告げただろうか?
そしてどれくらいその状況を説明しただろうか?
それによって多少の反応の違いはあれど、結局は絶句して、それから外の面々を一人ひとり眺めた後、ただただ肩を落とすことになる。
彼の凄惨な姿を見たわけでもない。激情にかられる時に居合わせたわけでもない。
だからだろうか、実感がわかないように…けれど、皆がよってたかってそんな笑えもしない冗談を言いに来たわけでもないだろうと……そしてそこまで理解してこみ上げるのは、やはり悲しみであった]
なんで…? どうしてなの?
[しばらく何も言えないまま地面を眺め、それから消え入りそうな声でそう呟くのが精一杯だった]
[きっとその場にい合わせてゲルトの姿を見たのならば、取り乱して何も考えることは出来なかっただろう。
幸か不幸か、女は死体を見ていない。
だからだろう。どういうことなのか理解しようとする意識は保たれていた。
憔悴しているオットーには聞けないだろう。
激情に駆られているアルビンにも聞けなかったはずだ。
と、なればジムゾンかフリーデル。一度カタリナを見る。
怖がらせたくはなかったから彼女が酷く怯えているのならば、誰かに彼女のことを頼んだことだろう。
彼女が自身と同じように話を聞こうとするのならば、なるべくそばに寄って安心させようと努めたことだろう]
[果たして誰からどういった話を聞けたか?
ゲルトは野犬か物取りに殺されたのだと…話を聞くまではそう思っていた。
もし説明の中に『人狼』なる言葉があれば、なんのことだかわからないといった顔で、詳しく説明を望んだことだろう。
いや、流石にその言葉くらいは聞いたことがある。
だが、所詮はお伽噺の中の登場人物。実在するものだとは思っていなかったのだ]
じゃあこの中に…人殺しがいるってことですか?
嘘でしょ…… だって…そんな…
[人狼がどんな存在であるか…話を聞ければ、蝋梅の色がありありと浮かぶ。
嵐によって交通網が完全に分断されたことを知れば、尚更に青ざめてもしまったか]
[それから、人狼について詳しく尋ねた。どういった存在なのか? 人間に化けているのか? 成り代わりだったりするのか?
教会はその人狼を退治する責務を負った機関なのか? どうして、今夜も誰かが殺されると思うのか?
その、人狼という存在を見つける手立てはあるのか?
ひとつひとつを考えながら、時折『うーん』と困ったように唸ってもみせながら聞いていった。
少なくとも彼の職務と人狼の恐ろしさについては聞けたことだろう。
聖職者の語る話だ。きっと悪魔のような存在>>81として人狼を捉え、それを滅することが神からの使命だ…という勧善懲悪的な話>>92でもあっただろうか?]
えっと…神父様?
昨日神父様もオットーの家でパンを召し上がりましたよね?
あの時の様子はご覧になってくださいましたか?
私たちは昔からあんな風に暮らしてきました。
家族のように…お互いのこともよく知っているはずです。
人狼は人に紛れているのでしょう? なら、人の暮らしもして、人にも触れて……居心地はいいはずなのに、それを壊してしまうのでしょうか?
[村の者がゲルトを無残にも殺し、安穏とした日常を壊すとは到底思えない… 経験豊富な神父ならば、人狼騒動に巻き込まれた人間たちがそれでも最初にするであろう…そんな見知った表情を浮かべていただろう。]
神父様が私たちと同じ立場に立ってくださったらわかるかと思います。
家族同然の人が殺されて、見も知らぬ人が『人狼の仕業だ。人狼と思しき者を殺そう』…と言われたら……
[彼がどういった顔で話を紡ぎ、処刑を仄めかしただろう?
温厚な仮面を脱がぬのならば、理解して貰おうと懇願するように…。
ただでさえ初対面がああだったのだ。『変な人』な印象も当然くすぶっていた。
もし冷徹な様子ならば、女の不満と欺瞞の矛先はどこに向くか? それは火を見るより明らかだった]
愚かだとお思いでしょう?
けれど、今までずっと一緒に居た人を殺せと言われても、誰だって抵抗は覚えます。
よく知ってる人から言われるならまだしも…ね?
[そこにフリーデルの姿があれば、『貴方はどう思うの?』と言いたげに彼女に視線も向けただろうか?
彼女も彼と同じ神職、そういう意味で彼女の話も聞いてはおきたかった。土着の者ではないとはいえ、ジムゾンよりは遥かに共に暮らした日も長い。]
神父様が人狼に精通しておられるなら、何か手がかりとかないのでしょうか? でないと……
[それでも誰かを殺すと言うのなら、まず疑いは……声に出さずともそれくらいは伝わったことだろう]*
そうですね。ぬるいと思いますよ?
だって、私はこの人たちに酷いことなんかされたことないもの。
[侮蔑と取れる言葉を受けても>>108、その時は何もいうことはなかった。
確かに彼女言うことは正論だ。はした金のためだけに子を売り自らの糧とする親はいる。
親の財産を我が物にするために、亡き者にする子もいる。
一人の相手を奪い合い骨肉の闘いをする兄弟だっている。
突き詰めれば、信じられる者など自分以外にいないとだって言えるだろう。
今、目の前の女は修道女という毛皮を脱ぎ捨てて、己をさらけ出した。
吐き出す言葉に重みがある。きっと…そう言わざるを得ない傷跡を心に負ってきたのだろう。
聡い女だ。私達の立場などわかった上で、それでもいう必要があったのだろう。
己を贄にしてでも、尚も──
私が口を開いたのは、彼女が殺されることを望む言葉を吐き出し、何かに祈りを捧げるかのようにロザリオへその手を重ねた時だった。]
赤の他人を信じることをぬるいと仰る。
ではシスター。貴方が信頼に足ると仰る神父様は他人ではないのですか?
どうして、庇い立てなさるの?
高名な悪魔祓い? ええ、貴方が仰るならそうなのでしょう。
私は知りませんけれど。
よもやその名前だけで信頼出来るって仰ってるわけじゃないのですよね?
見てきたのですよね? ずっと側に居たのですよね?
赤の他人を信じる私たちを馬鹿にしながら、赤の他人を信頼できるって仰るのですもの。
根拠くらいあるんですよね?
私は知りませんけれど。
でも、私も知ってますよ。
そこの神父様じゃありませんけど、聖人と誉れの高い聖職者が、人道にも劣ることをされたこと。
ジムゾン神父様はそんな人じゃない? そうだといいのですけど…
なにしろ私は…知りませんから。
[挑発めいた言葉を吐きながらも、見下すわけでもなく、怒りに震えるわけでもなく。
にこりと笑いながら彼女を見つめる]
同じなんじゃないかな? って思います。
フリーデルさんが神父様を信頼されるのは、それだけ神父様のことをご存知で縁もあってきっと通わすモノもあるのでしょう?
私も見てきました。アルビンさんを、オットーを、リナを。
通わせてきました。心を、時間を。
それを消し去ることはできませんよ。
家族っていうのは一番身近で、一番知ってる存在だと思います。
子どもを平気で売り飛ばす親が、子どもに優しくなんかしてくれません。
近くで、見て知ってるのですもの。
知らないってことは怖いんですよ?
知らないから何を考えているのかわからないのですもの。
[そう。知らないということは恐ろしい。
そして、いくら時間を共にしていても、知らないことは誰にだってある。
みせない事は誰にだってある。家族だろうが恋人だろうが夫婦だろうが。
他人は自分ではないのだから。
何よりそれは自分自身がよくわかっていた。
だって、こんな詭弁を弄し綺麗事を並べていながら
カタリナを怯えさせ、オットーを悲しませ、アルビンを苛立たせながらも
その元凶の私自身が私を止めようともしていないのだから]**
[聖職者の席に身を置くこの女が有名な悪魔祓いだというのならば、かの神父はきっとそうなのだろう。人狼の噂を聞きつけ派遣された…只の人間ではないはずだ。
あの村にいた男も確かそうだった。ほとんど顔を合わせもしなかったのに、親の素性を当て地獄の業火に投げ込み、執念深くも2年もの歳月をかけて私を見つけ出し……そして
かの者は畜生にも劣る存在だったことが、私が生きていることにもなったのだが、同時に人であった私を殺した存在でもあった]
……やっぱり殺しちゃったほうがいいのかな?
シスターが死ぬつもりなら、尚更……
[けれど、心は燻る。
傍らのカタリナに目を落とし、小さくため息を零す。
人一倍怖がりな娘だ。愛情にあふれた世界で生き、花園の如き優しさに包まれた娘。
今、彼女は否応なく恐怖と欺瞞が渦巻く世界に放り込まれた。
なんのことはない。私が放り込んだのだ。
思惑通り、今日余所者たちが消えたら…次はどうなる?
彼女に罪を着せて闇へと屠るのか? 恐怖と絶望のどん底に叩き落として贄に捧げるのか?
この娘を。私が?]
どうせ死んでしまうのなら…いっそ苦しまないように……
[慮る気持ちはある。醜聞を見せることなく苦しまず楽にしてやることはできる。
私はその術を持っていて、何よりも私がその元凶だ。
いや…もしかしなくても、この子には見せたくないのだろう。
そんな光景を、私自身の醜い姿を。
けれど──
惑う思いは虚空を彷徨う]*
そう…ですか。
[どこまでが本当かはわからなかったが、彼女はジムゾンのことを知らないという。
それは私にとって意外な言葉で、目を細めながら彼女を見つめた。
もうひとつの否定は、これは意外でも何でもなかった。
なにしろ今まさに自身がそうしているのだから。
知ることが不幸になることは嫌というほどに思い知ってもいる。
そして、彼女が否定できるということは、それだけ不幸な生き方をしてきたのだろう。
それもなんとなく理解できた。
生きてきた世界がまるで違うのだろう。
私を振り回したのは外なる世界
彼女を苦しめたのは内なる世界
お互いに持ってはいないのだ。それぞれが幸福ととれる世界というものが。
瓦解していたのだろう]
うーん。お話が戻っちゃいますか。
だから、私が思う最善は知らない人の話で、知ってて死んでほしくない人に死んで貰わないことです。
フリーデルさんの言う反吐が出るってことなのでしょうけど。
知らない人の話を聞いて、離れ離れになりたくない人を殺めてしまったら、私きっと後悔しますし、それが嘘だったら私その知らない人を憎んでしまいますもの。
殺したいくらいに…ね?
けど、知ってる人が、私が信じる人が私を殺すんだったら、私って馬鹿だな…で終わります。
悲しいけど、恨みはしないかな?
過ごした時間も貰った時間もわけあった思い出もなくならないもの。
はっきりとした理由があるなら考えます。
ご高名な悪魔祓いさんなんじゃないんですか?
闇雲にじゃあ殺せって言われたって、どう考えればいいんですか?
だから理由がないなら、私は後悔しない方を選びます。
あると思うよ……
昔、私一度そんな風に見透かされたことがある。
本当は、殺しておくのがいいのだろうけど……
ん…わかった。信じてるよ。
あの悪魔祓いなんかに負けないって。
リナを送ってくるね。
押し付けなのだろうけど、楽にしてあげたい。
見に来てくれてもいいけど、手は出しちゃダメだよ。
あの子に恨まれるのは、私だけでいい。
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