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― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
[大物の登場にぽかん、としていたのは短い時間]
アデル様! そちらからも確認できてると思いますけど、海蛇の大物が出てきました!
この蛇、浄化の力に弱いみたいだから、そこを突けば崩せるはずです!
[先に自身が感じた事を伝え、それから、鈴を握りなおして力を集中する]
ちょっとややこしい術式になるけど……。
[小さな呟きに応じるように、鈴がりりん、と音を立てた。*]
― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
水之力,風之力,集結並遵從我的意志。
[紡がれる術に応じて、灯るのは碧と緑の光。
水と風の精霊力だ]
淨化之力,住於自身。
編一條鍊子抓住他!
[灯った光は揺らめいた後、海へと飛び込んでゆき。
次の瞬間、海蛇の身体に絡みつくように、二色を絡み合わせた光の鎖が海から伸びた]
……完全に動きとめるのは、無理だけど。
[光の鎖は、浄めの力を宿したと風の複合術。
動きを鈍らせ、触れた所からじわじわと浄めの力を与えるもの。
浄化の力に弱いのであれば、それなりのダメージを与えられるはず。**]
― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
[風の通信への応え>>89が返った後、放たれたのは光の矢。
複数に分かれた矢が突き立った場所から吹き上げる白炎からは、浄化の力がはっきりと感じられた]
……綺麗だなぁ……。
[なんて、ぽわんとしてしまった事で生じる僅かな隙。
それを補うように、水と大地の力が展開し、鎖を補強してくれる。>>96]
っと、これ、コリドラスさん?
ありがとーございますっ!
[短く礼を告げた後、改めて力を籠めなおす]
[海蛇に向けられる砲撃は動きを制限するものへと変化している。>>97
ならば、とこちらも締め上げる事に重点的に力を注いだ]
もー、おとなしくしなさいよ、ねっ!
[力を込めたためか海蛇の敵意がこちらに向けられるが。
だから何よ、と言わんばかりに真っ向睨み返して力を紡ぐ事に集中した。*]
― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
……なんか、無茶な事になってる?
[『八幡』から何かが飛び出して、海蛇が大打撃を食らった、というのは理解できた。
ただ、それが何でどうやったのか、は理解がちょっと追いつかない]
とりあえず、後からノトカーさんに聞けばいいか……。
[間近で見ていたらしき彼の声>>121に、一先ずそう結論付けて]
さあて、ここまできたら、観念しなさいよねぇ……!
[全力攻撃が確実に当たるように、縛を強めていく。
単身では難しいところだったが、サポートしてくれる力もあり、動きは大体封じられているようだった。*]
― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
まあ、うん。
上位精霊って、なんていうか、おおらかなとこあるよね。
[水霊とのやり取りで脱力するノトカー>>129の様子に苦笑しつつ。
振りまかれた癒しの力には、ふわぁ、と惚けた声を上げていた]
すっごい……疲れとかも取れてるや。
『万全の状態で臨んでいただきたいですもの』
[思わずもれた声に水霊は真面目なままでこんな事を言ってくる]
あー……うん。
だよね、相手が相手だし。
[そうそうそうだった、と気を引き締めて。
ひとまずは艦の整備や修繕を手伝って動き回りつつ、出発の時を待ち、そして]
― 『澱み』の集う場所 ―
[その場所が異常であるのは、近づくにつれてはきと感じられた。
潮風の心地よさは損なわれ、澱んだ気配がひしひしと押し迫ってくる。
これ、うっかりしてると飲まれるかも……などと思った矢先、進む先に何かが見えた]
え……なに、あれ。
[そこにあったのは、鈍色の巨大な――卵を思わせる形の何か。
それはうぞうぞと蠢き何かを形作ろうとしているかのようにも見えた]
『あれが、『澱み』ですわ。
今のところは、ああやってうぞうぞとしているだけなのですけれど……相当な力が集っているのは、感じられるでしょう?』
[精霊力や魔力を手繰れる者であれば感じられるはずだ、という水霊の言葉の通り。
そこにあるのが純粋な力の塊なのは理解に落ちる]
で、あれをどう……。
[どうすればいいの? と問う声を遮るように、海面が揺れた]
え、ちょ、なに!?
[泡立つ海面から姿を現したのは――見覚えのある海老。
ただし、その色は赤ではなく鈍色で。
海老に続いて姿を見せたもの――巨大な蟹やら海産物らしきものたちも、皆一様に鈍色に染まっている。
どうやら、先ほど戦った海蛇もいるらしい]
これって……。
『『澱み』の塊の分身が、形を得た者かと。
これを退けない限り、あの『虚無』まではたどり着けません。
結局、やるしかないって事よね……。
『ええ。
ですが、何の護りもなく近づくのは危険……というわけで』
[軽い口調で言いつつ、水霊はまた優美に手を振る。
舞い上がるのは先ほどの癒しよりも濃い、蒼の煌き。
それは先ほどと同様、全ての者の上に振り注ぐ]
……今の、は?
『わたくしの護りです。
『虚無』の『澱み』による干渉を退け、そう長い時間ではありませんが、水面を駆ける事も可能になります。
相手が相手ですので……念には念を、という奴ですわぁ』
……なんか、物凄い術を物凄く軽く使われてる気がする。
[ぽつり、と呟くと、『そんな事ありませんわー』とこれまた軽く返された]
ま、何はともあれ。
やらなきゃなんないんなら、やらないと、ね……!
[ここまできたらやるしかない。
そんな決意を固める少女の様子に、水霊はどこか眩し気に目を細めたが。
各所への伝令や風の伝達に動き始めた少女はそれに気づかなかった。*]
― 水軍旗艦・『ヴィルベルヴィント』甲板 ―
あ、アデル様!
ありがとうございます……! アデル様の光も、さすがのお美しさでした!
[風精の伝える言葉に、声のトーンが跳ね上がったのは赦されたい。
憧れに褒められたら嬉しくなるものなんです、というのは置いといて]
ノトカーさんに?
はい、わかりました伝えておきます。
[頼まれた言伝をしっかり、受け止める。
もう一つの言伝は、近くをふよふよしていた水霊に即、伝えて]
『いえいえ、助力を願う以上、こちらもなせるだけをなすのは道理ですわぁ。
……けれど、そのお心はありがたく受け取らせていただきますわ、ミゥ様の裔たる
[受け取った水霊は、自身の力でこんな返答を返していた。
その後は状況の確認や何やらを一通り行って、通信は終了し]
『焔の国の次代様は、とても良き御方のようですねぇ』
うん、凄く素敵な方だよ。
イリィとはまた違う意味で、カッコいいし。
[己が相方たる姫騎竜師もまた、彼女なりの魅力があるのだけど、そちらとはまた方向性が違う凛々しさや強さに憧れているのだと。
そんな内緒話をしつつ、向かうのはノトカーの所。*]
― 『澱み』の集う場所 ―
『ああ、そういえば言ってませんでしたねぇ』
忘れないでよ、結構大事なことでしょ!
『だって、わたくしたちにはものをたべる、という概念が希薄なんですもの』
まあ……そうだろうけど。
[言われてみればその通りというわけでそれ以上は突っ込まず。
今更のようなそれを風精に頼んで伝えてもらって]
さて、とりあえず、は、と。
[気を取り直し、見据えるのは船体に取り付こうとしているうねうねとしたもの。
鈍色をしているのでわかりにくいが、海藻が複数、うねうねと伸びてきているらしい。
海藻に紛れて何かの触手めいたものも動いているようだが、とにかく放置は出来ないもの]
あれ、なんとかしないとね……。
水之力量,集結我的意志。
淨化的力量,留在裡面。
這將是一場刺穿我的敵人的暴雨,並且會下雨!
[降り注いだのは浄化の力宿した雨。
それは鈍色の海藻たちを浄化し、溶かしていくが]
……え、ちょ。
なんで効いてないのがいるのー!?
[海藻が消えた後には、何かの触手が残っていた]
『海藻を盾にして身を守ったようですわねぇ』
冷静に解説しなくていいからね!?
[放った刃は伸びてきた触手を切り落とす。
とはいえ、あのままではまた伸びてくるな、と思ったから]
水之力量,集結我的意志。
淨化的力量,留在裡面。
比K暗的大海更近,刺穿存在!
[海中へ飛んだ槍は対象に届いたのか否か。
手ごたえ的には弱い……と思った矢先、それが飛び上がってきた]
…………くらげ?
『カツオノエボシですわねぇ』
……なんで、飛んでるの、アレ。
『常識で量れるものではありませんわ、ここのいるものは』
……それですませちゃダメな気がする!
[放った槍は今度こそ、空を漂う鈍色のくらげを貫いて。
それはしゅうう、と溶けて、消えていく]
……ほんっとに。
予想超えすぎてるでしょ、ここ。
[くらげが消えた所で落ちたのは、こんな呟き。*]
― 『澱み』の集う場所 ―
え、なに、あれ?
[鈍色の数がだいぶ減った頃。
前方に見えていた鈍色の卵に変化が生じた]
『『虚無』が形を定めたようですわねぇ……わたくし、ちょっと行ってまいりますわぁ』
[現れた姿――鈍色の海龍にぽかん、としている間に水霊はふわりとどこかへ飛び去って行き。
戻ってきた水霊から伝えられたのは、とにかく海龍の力を削って、逆鱗を砕け、という事]
それで……どうにかなるの?
『もちろん、仕上げも必要となりますわ。
……その時には、貴女の力も貸してくださいましね?』
……え。
[ごくごく軽く言われた言葉への疑問はあるが、水霊は今はそれ以上何も言うつもりもないようで。
ともあれ、現状への対処を艦内に伝達したあと]
アデル様、聞こえますか?
あの、鈍色の海龍……ええと、『虚無』が形を定めた結果……らしいんですけど。
とにかく、あれの力を削った上で、逆鱗を砕く必要があるそうです!
[風精を呼び、現状の最優先事項をアデルに伝えた。*]
― 『澱み』の集う場所 ―
……力を削ぐ、って言っても、簡単にはいかないよねぇ……。
[ただ、闇雲に力をぶつければいいというものでもなさそうで。
じゃあ、どうするか、とは思うものの]
とりあえず、全体に援護はかけないと、か。
[小さく呟き、集めるのは水と風の二つの力]
水之力,風之力,集結並遵從我的意志。
水保护,风速。
给同胞一份由两种力量编织而成的纯洁祝福!
[紡ぎだすのは水の護りと風の速さ、二つの力を与える護りの術。**]
― 『澱み』の集う場所 ―
[白炎を宿した攻撃が、鈍色の海龍の力を削っていく。
その様子を見守りつつ、少女はと言えば攻撃に参加してはいなかった。
何故かというと]
……結界術?
まあ……わりと、行ける方だと思うけど。
イリィを守ったり、つけ狙う不届き者を捕まえたり、ってのも結構あるからね。
[水霊から唐突に、結界術や封印術は得意な方かと問われてこう返した結果、力の温存を請われたから]
でも、なんに使うの?
『『虚無』の『澱み』を完全に消し去るために必要になるのですわぁ』
……でも、あれ、閉ざしたくらいじゃ消えないでしょ?
『仕上げは、他の方のお勤めですわぁ。
ただ、それを迅速かつ的確に行うために。
あの海龍のカタチが崩れた後に残るものを捉え、抑える結界が必要なのです』
それをアタシにやれ……って、ぇ。
ちょ、大変すぎる事、軽く言ってない!?
『そうですわねぇ。
……でも、水の流れの理を識る貴女であれば、わたくしから力を引き出す事も叶うはず。
……もっとも、わたくしと『盟』を交わす事を厭わぬのであれば……ですけれど』
『盟』を、交わす……。
[特定の精霊と盟約を交わす。
それは、精霊師に大きな力を与え得るもの。
勿論、相応のリスクがついて回る事もあるが]
『強制はいたしませんわ。そして、その場合はわたくしが全力で補佐を……』
[さすがに戸惑いを隠せずにいたら、水霊は少し困ったような声音で言葉を紡ぐ。
それを、手を上げる事で途中で遮って]
……いいよ。そっちが、アタシでいいんなら。
やるべき事があって、それに求められるなら全力で行くのがカマグィの家訓だからね。
[言い切る表情は不敵ともいえるもの。
その様子に、水霊はあらまぁ、と呆けたような声を上げ]
『……ふふ、思っていた以上に肝が据わっておりますのね』
[それから、楽し気な声でころころ、と笑う]
そのぐらいじゃなきゃ、ユウレン王家にお仕えするなんてできないもん。
……で、何をすればいいのかな?
[精霊との盟約と言っても、その方法は多岐にわたる。
だから、何をすればいいのか、と問いかけて]
『貴女の名をわたくしに。わたくしの名を貴女に』
……アタシの名前……キアラ・カマグィの名を、あなたに。
[静かに言いつつ、手を差し伸べたのは半ば無意識]
『わたくしの真名……『クロエ』の名を、貴女に』
[差し伸べられた手に水霊は微かに笑み、その手に己が手を重ねる。
碧い光がふわりと散って、直後、強い力が流れ込んでくるのが感じられた]
『……一先ずは、仮の契約ですわ。
ですが、今この場にて、わたくしの力は全て、貴女に委ねましょう』
ん……わかった。
[不安がない、と言えば嘘になる。
流れ込む力は強く、ともすれば酩酊感すら覚えそうになるもの。
けれど、今はこれが必要だと言うなら受け入れよう、と。
そう、思う心に迷いはない]
……水,水,回應我。
[術の媒介である鈴を握り、力を凝らす。
碧い光が周囲をみわりと包み込むのと、鈍色の海龍の逆鱗が打ち砕かれる>>273のはほぼ、同時]
不應該在這裡的東西。
在很深的地方睡覺的東西。
[憤るような咆哮が響き、海龍の体が崩れていく。
後に残ったのは、蠢く鈍色の塊。>>275]
將它包裹起來的水的束縛現在就在這裡!
[それを睨むように見つつ、結界術を完成させる。
碧の光がふわりと舞い上がり、鈍色の塊を包み込んでその動きを止めた。*]
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