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門の魔導士 ベリアンは、世界の声 を投票先に選びました。
― 黄砂の村近く ―
[グリフォンの騎士がシェットラントの呪いを解く。
陰りの消えた氷蒼に、優美さを取り戻した所作に、感嘆の息を零した。
本来の彼は、かくも秀逸だ。
名を呼ぶ声に、しばし躊躇いつつ砂丘の陰から馬を歩ませる。]
改めて、
わたしが、君たちを、この世界に召喚した術師だ。
[魔法騎士と魔獣騎士に、挨拶をした。]
シェットラント、
わたしは君の知る”ベリアン”とは、おそらく異なる。
君が、“違う”シェットラントであるように。
おそらくは、元の世界の君と入れ替わったのではないかと予測しているが。
[シェットラントの頭脳なら理解するだろうと言わんばかりに、かいつまんだ。]
我々の因縁を承知した上で頼む。
── 君の力を貸してほしい。
[そうこうするうちにも、異変は迫っていた。]
天翔る者よ、共に。
[屈託ない華やかな笑みで返される自信と親愛。>>70
それは砂漠さえ癒す慈雨のごとく。
この氷は、透き切った水晶だ。]
…、 結果を言うのは、礼を見てからだ。
[く、間違えた。
どれだけ動揺させてくれるのだ、この
[現れたサイクロプス・ネズミの群れへと向き直る。
シェットラントが二重詠唱を行い、ロー・シェンが長槍を振るう傍ら、敵の動きを鈍らせるべく呪文を紡いだ。]
── あな熱し、あな苦し、あなたづたづし
[炎爆や槍旋舞のような派手さのない補助呪術だが、地味に効く。1(6x1)*]
残念ながら、これで終いではない。
[負傷したロー・シェンには、傷を洗えるよう、水筒を差し出す。
シェットラントが拾った紫の結晶には、見覚えがない、と首を振った。**]
[シェットラントに声のことを問われ、一瞬、何のことかと怪訝そうな顔をするも、すぐに首を横に振った。>>135
かつて、この世界に召喚された頃に、やはり同じ境遇の者たちと念話ができたことを思い出す。
彼らが元の世界に戻ってしまってからは、彼らの声はもう聞こえないし、シェットラントが言っているのもそれではなかろう。
民への迷惑は考慮しなくていいことを伝えた。
この世界にいたのは、自分たちだけであると。>>142]
[そんな中、翼ある者が天より下れば、>>132]
ハーピーの眷属ではないのか?
[と、シェットラントとはいささか異なる反応をしつつも、瘴気に犯された異形ではないことはすぐに理解した。]
ベリアン・サルーク。
[そう名乗れば、己が召喚者であると知れよう。]
[その先は、シェットラントの策に協力し、戦いの準備を整える。
自分の役目は、シェットラントへの
己の
そのために意識を集中する。*]
[囮となったシェットラントが呼び寄せたものは殲滅の権化だった。
自ら岩山を築き、大地を削って、地形を蹂躙するもの。
だが、これは世界を救うために必要な力でもある。
その向かう先が現状、問題なだけで。]
── …っ!
[その正面に踏みとどまって一歩も退かないシェットラントは、まさしく騎士の魂を持っていると思った。]
[誘引に連動して、召喚者たちが、武具を、魔法を駆使して脅威に挑む。
もはや、この世界での戦い方を会得しているよう。
その連携たるや、緊急に編成されたチームには到底、見えない。
彼らはきっと ── 同じ熱を抱いているのだ。]
── シェットラント…!
[傷を負いながらも、援護の魔法を投げて頽れたシェットラントにも、すかさず天使の守りが降り注いだ。
城塞の王が引き連れた群れは、舞踊る羽根の壁に阻まれる。]
[ベリアンは馬を走らせ、駆け寄った。]
虚の、満つる世界なり、
微塵数の、香
[自己の存在を希薄にする魔術を使って敵と壁とをすり抜け、シェットラントの傍らに屈み込んだ。]
まったく、おまえは。
挑発役が適任すぎだ。
[その手に小さなリンゴを押し付けて、右肩の止血にかかる。
痛いはずだが、知るか。*]
[シェットラントに叱咤され、唇を退き結ぶ。>>290]
どちらも大切なんだ。
…それにおまえは、まだ戦っている。
[その気概は、眼差しは、戦えない男のものなどではないと言い切って、
シェットラントに肩を貸して立たせると、馬上へと押し上げる。]
頼まれてやろう、
だがら、あの魔王をきっちり鎮めろ。
[手綱を取り、駆け出す。
再び、魔王の前へ。]
我らは言葉で世界に変化をもたらすものだ。
[魔力がなくとも、語れ。*]
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