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持ち直せ!
[このまま墜落しては拙い、と。
操縦室には落ちぬよう維持しろと指示を出した。
衝撃の根源を探せば、遥か彼方に六翼の姿>>128が映る。
圧倒的な姿、圧倒的な力。
それを目の当たりにし、意志を揺らす者達が現れ始める]
惑うな。
あんな宗教的な文言に強制力なんてない。
あいつらの主張を押し付けられて、はいそうですか、なんてなるわけねぇだろ。
俺達には俺達の信じるものがある。
この
この一撃で落とされなかったんだ。
あいつらなんかに負けるかよ。
[トラオムングの高度は確かに落ちた。
だが墜落したわけじゃない。
負けたわけではないと奮い立たせるように言う]
高度維持しながら異常がないかのチェックだ。
エネルギー回路はバイパス処置の上で出力チェック。
切り替えにラグが出てた、その調整もしとけ。
それから軽量化の魔法かけてない部分あったよな?
それ全部かけとけ。
「それだと高度を上げた時に支障が……」
スラスターの出力の影響が受けやすくなるだけだろ。
そこはパイロットの腕でカバー出来る。
[むしろさせる、の勢いで言うと、うわぁ、と言った表情になった後、部下はその処置に回った。
確かに今のパイロットでは荷が重いかもしれない。
だが、彼ならば]
ちょっと外の様子見てくる。
[あちこちで起きている戦いの情報は視覚で把握出来た分しか入ってこない。
一部音声もあるが、相手に余裕がなければ伝達も難しかった。
外を見てくる、と言って格納庫へ向かう姿を見た部下の一人が思わず叫ぶ]
「ちょっ……主任まさか!!」
[部下へと返した笑顔が、その予想が合っていることを物語っていた*]
― トラオムング格納庫 ―
[整備された戦闘機が並ぶ格納庫。
その片隅に様式が異なる1機の機械があった。
人が二人ほど乗れるかという箱型のスペースに、カモメの翼の形をした機械翼が左右に設置されており、箱型の部分の後方と下方には大きめの噴出孔が1つずつ。
箱型の上部には身体を繋ぐためのバンドと、掴まるための取っ手、そしていくつかのスイッチが並んでいた。
両翼の下部、箱型の両脇には円柱形のタンクらしきものがついている。
戦闘機より一回りは小型のそれに乗り、マチスは身体と機械をベルトで繋いだ]
これももうちょい改良したいんだけどな。
[今はその余裕は無い、と。
格納庫と外の境、右舷の扉を開いた。
空中停滞中であるため吹き込む風は弱く、出るに支障は無い]
フライハイト、GO!
[スイッチの一つを押すと、後方の噴出孔からエネルギーが迸り、自由の名を冠するフライングユニットが宙へと飛び出す。
取っ手を握り、ユニットに対し身体を水平に流す形でマチスは空を飛んだ]
― フライハイト ―
[トラオムングの壁面を滑り上がるように飛び、船の上空へと出る。
その遥か上を見遣れば、六翼の姿。
明らかに届かない、遥か彼方]
高みの見物かよ。
[いけ好かない、と言わんばかりに言い、内蔵の魔導機銃で撃ち上げようかと思ったが、空しすぎたので止めた。
あそこへ至る手段はまだ失われていない。
焦りは禁物、と自分に言い聞かせた]
[広い視界で戦場を見遣れば、先程の大きな一撃で竜騎兵数騎が直撃を受けて落ちているのが確認出来た。
天使もだいぶ減っているようだが、こちらの被害も少なくない]
……撤退も考えなきゃならないか。
[決定打に欠ける、と。
流石のマチスもそれを察知し始めた]
[箱舟 ─── マレンマが乗っている船ついてはダーフィトから連絡が入っていた。
その存在をきちんと確認したのは今]
あれは……繭?
[宙に浮かぶ繭と大地を繋ぐ糸。
異質とも言える光景にマチスは呆気に取られる]
あれも奇跡だって言うのか?
[急成長したマレンマ、彼が乗っていた船の異変。
信ずる者はそれを奇跡と呼ぶのだろう。
確かにあり得ない現象ではある。
だがそれを讃える程、マチスは信心深くもなかった]
― 現在 ―
ダーフィト……そうか。
[マレンマを殺したという報告。
知人が殺されたということより、ダーフィトが殺さざるを得なくなったという状況に歯噛みする]
分かった、報告感謝する。
戦闘終了も了解だ。
[報告を受けて、手を引くという話にも了承を告げる]
[ひゅるり、風に舞うようにして飛行を続ける。
天使に立ちはだかられても、攻撃はせずに機体を翻すようにして避けていく。
護りに難はあるが、回避には定評がある作りの機体だ。
この機体ならマチスでも曲芸飛行はお手の物である*]
コンラート、無事か?
[上手く視認出来ず、飛びながらコンラートへと通信を飛ばす]
一旦引こうと思っている。
隊を纏められるか?
[提案も込めて言い、相手の答えを待った*]
― 3年前 ―
[互いに非を認めたんだから、と言われ、ほんの少しホッとした表情になる。
ただ、と伝えられての誘いには、抵抗せずについていった。
連れて行かれたのはダーフィトの私室。
徐に脱がれたシャツに、おい!?と思ったが、現れた義手を見て意識はそちらへと向いた]
ここに、証を。
─── 分かった、請け負おう。
[同じ想いであることを知り、二つ返事で頷いた]
義手のギミックにはいくつかあるが…どれが良いだろな。
今やれるとしたら、隠し武器か、握力増強、それから…特定の武器との連動するもの、かな。
[ナイフや爪、銃を仕込む。
義手そのものを改良して握力を上げる。
そして、握る武器と連動する魔法的効果の付与。
3つ目に関しては義手にある魔道具を組み込んで、指定した武器にだけ魔法的な効果を付与するものであることも説明した]
俺のお勧めは連動するものかな。
[どれが良い?とダーフィトの意見も聞いておく*]
― 現在 ―
……分かった、伝えておく。
[マレンマが天使に準じるならば、と。
こうなる可能性は頭にあった。
マチスはまだ冷静を保てるが、コンラートはどうだろう。
小さな溜息だけが零れ落ちる*]
― フライハイト ―
[通信機から伝えられる内容に表情を歪める。
繭へは近付かず、大きく旋回するように宙を舞った]
─────………… 合図、
[北方へと視線を向けた時、高々と信号弾>>195が上がった。
それに続き、戦場を囲むように黄色の信号弾が次々と上がっていく。
引き時。
クレメンスもそう判断したようだ]
どうにかしねぇとな。
[突破口を探さなければ、と表情を正す]
[ダーフィトが率いる一団も引くことを考えているらしい。
彼も含めて作戦会議が出来れば良いと考えながら、機体を旋回させてトラオムングへ戻ろうと滑空した*]
― 3年前 ―
分かった。
後は指定する武器を決めておいてくれ。
[路線が決まれば後は準備をして細工をするだけ。
持ち込んである魔道具には、離れていても動作一つで武器が手元に戻るものや、単純に武器を魔化するものなど様々。
ダーフィトが望むものを装着することになる]
送別会か……。
[少しばかり寂しげな表情。
けれど繋がりは維持出来るのだから、最初ほどではない]
ダーフィトの手料理か、楽しみだな。
俺のためにやってくれるんだ、必ず参加するさ。
[スピーチか隠し芸、と言われれば、悩む仕草を見せた*]
― フライハイト ―
[くるりと旋回し、トラオムングへと戻る途中、こちらを見る色つきの天使>>202と視線が合った。
撤退することを決めた以上、仕掛けることはしない。
けれど姿が見える限り、視線は逸らさずに向け続けた]
[やがて、フライハイトに乗るマチスの姿はトラオムングの影に入り、向け続けていた視線も途切れる*]
― トラオムング ―
[右舷の格納庫エリアからトラオムングへと戻り、フライハイトと繋いでいたベルトを外す]
撤退の信号は見たか?
あぁ、引く。
トラオムングに異常は?
……一旦降りてからじゃないと無理そうだな。
分かった、異常個所はそのままでいい。
天使が攻撃してくるようなら防ぎながら下がるぞ。
[早急に撤退の指示を出し、マチスもブリッジへと戻る。
軽量化の魔法は間に合ったようで、後方のスラスターを起動すると最初よりも早く船体が動き出した。
ぐるりと大陸上空を回遊するようにして方向転換し、山岳側の平原を目指し移動して行く*]
そっか。
[また、と零すのに小さく笑い、切り返しの言葉にも笑い声を返す]
ははは、ばれたか。
やっぱりお前の操縦じゃないといけねぇや。
[帰りが歩きになる話や部隊については是を返し。
それらの確認を終えた後に少しばかり口篭る]
あー……ダーフィトからの伝言だ。
”殴られても文句は言わん”
……マレンマのことだ。
[コンラートが繭での出来事を知っていたなら、これだけでも伝わるだろう。
伝わらないようなら、マレンマを刺したのがダーフィトであることも伝えることになる*]
― 3年前 ―
さらっと無茶言ったな?
まぁ片方だけなら何とかなるか…。
分かった、希望通りにしておく。
[ガンソードは元々実弾、気弾にする場合は少し異なる構造になるため、中身を作り変える必要がある。
部品の問題が出て来るが、片方だけなら何とか、と希望を了承した。
また、ガンソードに関してはグリップについてもダーフィトに合わせ、調整することになる*]
― トラオムング ―
[移動を開始させると、案の定天使の追撃>>217があった。
直接王都へ向かわなかったのは正解と言える]
色つきの天使は?
……いないか。
ステルス機能の調整はどうなってる?
「まだ完全じゃありませんね。
魔法障壁と別にエネルギー回路を船体全体に張り巡らせないといけなくて」
エネルギー効率が悪すぎるか…。
永久機関化しないと難しそうだな。
[どうします?との問いにはしばしの沈黙が返った]
振り切るぞ。
軽量化が完了した今なら多分いける。
振り切ったらなるべく岩陰になるような場所に寄せて停泊。
修理と調整を進めてくれ。
俺はフライハイトで元帥と合流する。
[その方が早い、と決めるやマチスはブリッジを出た。
修理自体はマチスがいなくても進められるし、相談しなければ次手にも出られない。
部下から是が返ると再びマチスはフライングユニットに乗り宙へ。
高度は下げ、地表スレスレを飛ぶことで物陰などに紛れる心算でいる*]
― 現在 ―
ファレーズ飛行場……あそこか。
いないしってー、あぁ、そう言うことか。
良いよ、俺の名前出してくれ。
今後も協力してもらえるなら心強い。
本部は今、王都北西にある古い砦だ。
迎えに行っても良いが、ワァズまでは乗せられないぞ?
俺今トラオムングじゃないんだ。
あれはでかすぎて目立つからな、別のところに待機させてる。
[作戦本部を知らないという話にはあっさり場所を告げて。
今乗っているフライングユニットが最大でも2人までしか乗れないため、2人も乗せることは出来ないとも告げた*]
[安堵の色が滲む声に笑みを深める。
これまで何度も死線を潜り抜けてきたコンラート。
それをコンラートの腕と取るか、異名が示す通りに取るかは人それぞれ。
マチスは前者であり、異名が事実であったとしても、それはコンラートの才能であると思っていた。
コンラートが抱く危惧は薄々分かっているが、そうはならないと言う自負もある]
[何せ、アンライエンが襲撃された時、コンラートだけでなく自分を含めた他の者達も生き残ってはいるからだ。
ただ単に、コンラートだけが生き残る回数が多かっただけ]
ん、……まぁ会って話してみると良い。
[ダーフィトの件を伝えると、コンラートの声が低くなったように聞こえた。
当然だろう、マレンマは弟だったのだ。
万一を考えていたマチスはダーフィトを責める気は無いが、コンラートはそうではないだろう]
とにかく、本部に集合しよう。
お前、徒歩だって言ってたな。
今フライハイトなんだが……乗ってくか?
[マチスが作ったフライングユニットはコンラートにも見せてある。
操縦者を含め2人は乗れるため、タンデムして行くかと問いかけた*]
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