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うん、わかったー。
……まってて、ねー。
[待っている、と返された声の響き。
それから感じたもの、そしてそれがもたらしたものは無自覚、家族以外には聞かせた事のない緩い響きをコエに宿す。
寝ぼけているが故の作用も確かに大きかった、けれど。
絆石に初めて触れた時に感じた安心感に似たものを感じていたから、というのが、一番の理由だった。
寝ぼけているが故に、自覚ないけど。**]
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
[跳躍力の高さは、元の種族特性もあるが。
やはり、義体による所が大きいもの]
……おおっと!
[跳躍の頂点からの6連射の後、態勢を整えよう、とした所に響く声と、こちらに向けて放たれる蒸気のブレス。>>110
さすがに、まともに喰らったらまずい、と、反動を生かしてトンボを切り、距離を稼いで着地しようとするが。
衝撃に煽られるのは避けられず、辛うじて直撃は避けたものの、熱波の影響でしばし咳込む羽目になった]
うぐ……蒸気はお友達だけど、これはちょっと願い下げ……!
[場違いな突っ込みを入れるのに重なる、雄叫び。>>111
青緑の竜は、それと共に繰り出される長槍へと意識を逸らしている]
今の内、に……!
[撃ち尽くした状態では、何も出来ない。
だから、と手早く弾倉を振り出し再装填をして。
次に狙いを定めるのは、左の皮膜。*]
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
[再装填をしている間にも、龍と竜の攻防は続いている。
突き上げられた一撃>>126に、青緑が苦悶の声を上げ、その態勢が崩れた所に重ねるように、左の翼へ銃口を向け、引き金を引いた]
……ちょっと、距離あるなっ……!
[ならばと正確さを取り、撃ち出すのは単射一発。
それは狙い通り、皮膜翼の関節のひとつを捉えた──かに見えたが]
……んにゃっ!?
[弾が届くより先、翼が動いて弾丸はそのまま後ろの壁へとめり込む]
なんで……早すぎるよ!
[先は捕えられたのに、と。
それ故の焦りが滲む。
ならばとモードをシングルからダブルへ切り替え、残る5発を連射するものの、やはり素早い切り返しによって直撃はせず、弾丸は翼を掠るに止めた]
なんで急に……って、あ。
[そう言えばこの竜の属は、と。
思うのと、青緑の翼が大きく羽ばたき突風を起こすのはどちらが先か。
さすがに吹き飛ばされるとまではいかないものの、再装填をするのは状況的にちょっと難しい。**]
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
[名を呼ぶ声>>144に応える余裕はちょっとない。
それでも、このまま固まっていては埒が開かない、と。
考えていた矢先に響いたのは、咆哮の如き声]
お、おおっとぉ!?
[響く音と、揺らぐ床。
何がそれを引き起こしたのかはすぐにわかった]
……今の内に、っと。
[突然の揺れから逃れようとしてか、青緑の翼は羽ばたきの向きを変え、揚力を生みだそうとしている。
とはいえ、右への射撃が効いているのか思うようにはいっていない。
とはいえこのまま飛ばれるとまずい、そう思ったから一先ず一発だけ再装填して、眉間に向けた単射を放つ。
まずは向こうの集中力を乱すのが目的、それから、背負った鞄を下ろした]
……この手間もなんとか省けないかなあ……!
質量法則とか物理法則だから、簡単にはいかないけどさっ!
[何やらぶつぶつと言いつつ、出した特殊弾を装填して]
数撃ちゃ当たる、は主義じゃないんだけど、ね!
[現状そうも言っていられないから、と。
先に開けた距離を僅かに詰めて引き金を引く。
撃ちだされた弾は到達前に細かい複数の銃弾となり、広げられた左の皮膜に幅広く衝撃を与えた]
これなら、そうは避けらんないだろっ!
[言いつつ、右の翼にも同じ一撃を叩き込み。
それから改めて、通常弾を装填し直した]
……上等、だよっ。
[立て続けの衝撃に、竜の意識はこちらに向いている。
ならば相応、お応えするのみ。
そんな感覚のまま、両手で構えた銃口を上げる。
青緑がブレスを吐こうと口を開ける、そのタイミングにあわせて連射を撃ち込み、直後に横へと転がった。
幾つかはブレスにかき消されるやもしれないが、到達した弾丸は少なくない衝撃を与えるはずだから]
……あと、お願いっ!
[何が、とは言わないけれど。
多分それで通じるだろう言葉を一つ、投げ込んだ。**]
― 記憶 ―
[ 人間だった母は、当然に龍族よりも寿命が短く、龍眼を欠いた長子を育てる事に生涯全力を注いだがために、男に弟妹は出来なかった。
その事が、余計に重い責と孤高を男に運命づけたのだが、それはそれとして(例によって表に出しはしなかったが)そもオズワルドは兄弟姉妹というものに密かな憧れを抱いている。
それ故に、最初に小さな獣人の探検に付き合った時には「弟がいたらこんな感じだろうか?」と、どこかでその感覚を楽しんでもいた ]
女の、子?
[ だから発熱したクラリッサを運び込んだ治療師の老龍の元で、診療のために服をはだけられた姿を見て、誤認に気付いた時には、少々呆然とした。驚きのあまり、義体の存在の方に気付くのが遅れた程だ ]
[ だから発熱したクラリッサを運び込んだ治療師の老龍の元で、診療のために服をはだけられた姿を見て、誤認に気付いた時には、少々呆然とした。驚きのあまり、義体の存在の方に気付くのが遅れた程だ ]
『若、嫁入り前の娘の肌を、そうまじまじと見るものじゃありませんよ』
[ 治療師にも、クラリッサは子供にしか見えなかったようで、男の目前で治療する事自体は躊躇いもしなかったが、熱にうなされる娘を凝視する男に対しては、そんな風に揶揄い混じりの言葉がかけられた ]
あ、いや、そうか...すまん。
[ 言われて僅かに顔を赤くした男に、老龍は、珍しいものを見たという顔を向け、治療が終わると、どこか優しい笑みを浮かべて手招いた ]
『この娘の手足の仕掛けは、治療師にはどうにも出来ませんが、どうやら身体に力の負荷がかかっているようです。回復を促す術はかけましたが、ゆっくり休ませてやらねばいけません』
そうか...うん、親父に話して、うちで休ませる。
『はい、出来れば清浄な気の通る部屋を選んでやってください。それと薬湯を定期的に飲ませるように。気の流れを正して回復を早めますから。水分を摂るのも忘れず』
ああ、気をつける。
[ 事細かに出される指示にいちいち律儀に頷いて、最終的に男は再び自らクラリッサの身体を抱いて長の屋敷に運び込んだ ]
こいつの世話は俺がする。
[ 看病のための世話係をつけようかという父に、即座にそう断りを返した理由は、なんとなく、クラリッサが自分の義体を多くの目に曝すのを嫌がるのではないかと感じたのと......自身が、誰にも任せたくないと思ってしまった気持ちが半々 ]
俺が連れて来た以上は、俺の責任だから。
[ そう口にした理由は、ほぼ言い訳だ、と、父には読めていたかもしれない ]
[ そうして、クラリッサの熱が下がり、意識がしっかり回復するまでの数日、オズワルドは、殆どの時間をその傍で費やした。
離れていると、自分自身落ち着かなかったし、気のせいか男が傍に居たり、魘されている時には、その手を握ってやった方が、彼女の様子が安らぐようにも見えたのだ ]
『行かせて良いのか?』
[ やがて回復して、再び旅に出るというクラリッサを見送った後、父には、そう尋ねられた。
すっかり見透かされているな、と思いながらも、オズワルドは首を振り ]
あいつは、自由だから。
[ 如何に離れがたいと思ったとしても、縛るつもりも、閉じ込めるつもりもない。と、そう答えた ]
それに...
[ これで終わりではない、と、その時からずっと、どこかに確信はあったのだ** ]
/*
ほんとに、このwwww
出先で見て挙動不審になったぞまったくwwwwww
一先ずは表優先だけど、覚えとけよwwwww
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
[とっさに転がって避けたものの、広範囲に広がる蒸気は完全に凌ぐ事はできない。
だから、後を託す声を投げた後は立ち込める熱気に耐えて息を詰めていた]
…………。
[無意識、手が触れるのは首のチョーカーにあしらわれた絆石。
コエを投げるのもちょっと辛い状況だから、そこに祈りをひとつ託して後は見守る]
(……信じてる、から、ね)
[言わなくたってきっと、届く。
だから言葉にはしない想いは石を介して伝わるか。
そのぐらいの役に立ってよね、なんて無茶ぶりもちょっとあるが]
[託した事への応えのように響く気合。>>148
直後に起きた事への驚きに、空色が見開かれる]
……すご……。
[技術では決して為せぬ事、地の力を操る龍の技に上がるのは感嘆の声。
翼がなくとも飛べる、とは公国でもよく言われているが]
……こんな跳び方もあるんだ。
[零れ落ちたのは、ちょっと惚けた呟きひとつ]
……っ!
[青緑の竜の尾が動く。
先の翼同様、動きを速めているのか、それはあり得ない速度で竜へと飛び降りたオズワルドへと迫る]
ちょ、あぶなっ……!
[言った所で届かないのに、つい、声が上がる。
まだ少しふらつく足を叱咤して立ち上がるのと、咆哮>>157が響くのはほぼ同時。
繰り出された槍が『永劫』を深く貫き、相前後して紅い色が散るのが見えた]
あー、もうっ!
治療できないんだって、言ってんのにー!
[間を置いて、口をついたのはこんな叫び。
それに重なるのは、『永劫』の絶叫。
長く尾を引く絶叫はやがて、途切れ。
青緑の竜の身体は、ぱきぱきと音を立てながら薄鈍色へと変化した後、ゆっくりとその場に倒れ伏した。
かちり、と。
どこからともなく、時計の針が動いたような音が響いて。
直後に『永劫』の身体は砕け散った。
それを見届けると、愛銃をしまうのももどかしいと思いながら駆け寄って]
……怪我、見せて!
それ、止血しないとまずいでしょー!
[最初に飛んだのは、労いでも気遣いでもない、超直球な一言だった。
……まあ、心配の裏返しではあるのだが。*]
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
そんだけ血ぃ流してて、深い傷じゃないとかどの口が言うかな?
[言い訳めいた口調で綴られる言葉>>214に、浮かんだのは笑みだった。
ただし、尻尾が忙しなくぱたぱた左右に振れている。
笑ってるけど笑ってない、というのはそこからも容易に悟れるか。
一先ず、いつも背負っているリュックを下ろし、中からいつも持ち歩いている医療キットを引っ張り出す。
独自技術と薬草学を駆使して作られたそれは、治癒術にも縁遠い公国では必須の品と言われていた]
[道具を準備した所で、改めて向けられた背に向きあう。
改めて見るとやっぱり逞しいなあ、なんて思考は、裂かれた傷とそこから滲む色にどこかに飛んだ]
……あー、もう。
結構、切られてるじゃないかぁ……。
普段怪我しないひとは、怪我への自覚が薄いってホントだね。
[そんな文句を言いながら、滲む紅を丁寧に拭って、複数の薬草を原料とした薬を丁寧につけていく。
……なお、結構沁みる薬なのは、余談。
効果優先になりがちなのは、ある意味公国の仕様だった。
それが終わったら、上から止血のためのテープをぺたぺたと貼り付けていって、応急処置は一先ず終わり]
それ、でも。
動けないような怪我じゃなくて、よかった、よ。
[手当てが終わった所で、ぽつ、と零れたのはこんな呟き]
これ以上酷かったら、ほんとに、ボクにはどうにもできないから、ね……。
[ぽそぽそと紡がれる声は、先ほどとは一転、強い安堵を宿していた。**]
― 『世界軸』上層・時の広間 ―
見える見えないの問題じゃないでしょーがっ!
[そんな突っ込み飛ばしつつ、手当てを進める。
痛そうな様子>>232には気づいていたが、手は緩めない。
否、ここで緩めたら意味がない、とは、国で医術発展に尽力している姉のありがたい教えである、というのは余談としておいて]
……ふにぇぃ?
[もらした呟きに真顔で返され>>235、空色がぱちくり、と瞬いた]
あ、え、と。
…………うん。
[その後に続いた言葉>>236、その声音の柔らかさに、また数度、瞬いて]
(……ずるい)
[ふ、と浮かんだのは、そんな言葉]
(そんな風に言われたら、これ以上なんにも言えないじゃないか)
[これ、素で言ってるんだろうなあ、とか。
そんな事をもにゃもにゃと考えた後]
……助けられてるのは、お互い様、だよ。
ボク一人でできる事は、そんなに多くない。
[はふ、と一つ吐いて、告げるのはこんな言葉]
でも、一緒にいてくれるから何とかなるって。
そう思えるし……すごく、安心するから。
[そこで一度、言葉を切って]
……ま。うん。
これからもよろしく頼むね、相方殿!
[告げる言葉は、翳りのない笑みと共に。
距離感はだいぶ変わって来ている、けれど。
未だに名を呼ぼうとしない事には、気づかれているかどうか。*]
― 『世界軸』中層 ―
[その後は一先ずの休息を取り、再び中層へ。
神子の声>>242が届いたのは、果たしてどの場所だったか]
……あー、やっぱり、内容は後回し、か。
[次に試練を、というのは予測していたけれど、その内容までは伝えられない。
その事に疑問を重ねながらもまずは休息優先、と中層へ。
戻ったら例によって、メンテナンスと改良のために、個室に籠もる事となるのだが。*]
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