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― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[セルウィンを乗せたランチが来るのは艦橋から見ていた。>>357
ここへ、と指示してセルウィンを案内させる。
気安げな微笑みを浮かべて用向きを問うセルウィンの頭にポンと手を置いて、ワシワシしてみた。]
乱暴な着水だったな。
何かあったか。
困ると言いつつ、疼いているのが目に浮かぶ。
おまえは素直じゃないからなあ。
[そこがまた愉しいのだと含み笑い。]
実戦はストラテゴの駒とは違う。
せいぜい勘を働かせるさ。
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>>356
養い親にプレゼントを買うセルウィンはとても真っ当な子である。
物語の仕込みとしては、シュテルンにいつか渡すつもりで何か買っておくとかもありだと思いつつ、もう充分に縁故濃いからいいのかw
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[幼馴染が「どこに」いたかセルウィンは明言しなかったが、話の流れを追えば「敵軍に」ということは知れた。
しどろもどろな口調は彼の内心の動揺を如実に示している。
それでも、「次は」の約束を告げる視線はまっすぐアレクトールを見つめた。]
おまえはいい子だな、 チビ狼。
[アレクトールは“小鴉”に忠義を求めたことなどない。
だが、セルウィンは自発的に想いを捧げてくれた。真摯な心のままに。]
おまえの決意は確と受け取った。
だが、俺は、おまえが空を飛ぶことを心から楽しんでいる姿が見たい。
空は、おまえの夢見た舞台だろう。
[たどたどしい文字で書かれた作文。
将来の希望を語る少年の初々しい顔を今でも忘れていない。]
「次に」おまえの幼馴染が現われたら、おまえはそいつの機体の前に出て、引きつけろ。
墜ちず、墜とされず、空のダンスに誘え。
おまえの技量ならばできるはずだ。
もし、撃たれても、おまえからは撃つな。
最初はおまえを認識していないかもしれない、だから二度、相手がトリガーを引くまではおまえは撃つな。
三度目に撃たれたら、そいつの心におまえはもう住んでいない。
おまえは何としても俺の元に帰って来い。
惑わされぬように、か。
問題ない。
[むしろ気にしなさすぎで怖れ知らずかもしれないが、そんな風に大胆に振る舞えるのも、扶翼官を信頼しているせいである。]
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皇帝「大海原と自由を求める我らの意志」
提督「海の自由は俺たちの誇りそのもの」
どっちも自由を主張に掲げていて、立つ瀬が変われば「自由」の示すものが違うっていうのが、いかにもルー・ガルーらしいというか。
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
[セルウィンの誓いに頷きを与える。]
いい顔になった、 セルウィン・ベッカー。
[為すべきことを決めた男の顔だ。
今度は、チビ狼、ではなく名で呼ぶのが相応しい。]
まだ愛機の修理には時間がかかるのだろう?
旗艦で食事をしてゆくか?
[話はひとまず終わりだと示して、セルウィンに休むよう告げた。]
元気が有り余っているなら、敵の陣容を偵察に行くのもいいな。
複座の水上機を用意させる。
[それはつまり、自分を乗せてゆけという意味なのだが、本気だからタチが悪い。*]
― 発進前 旗艦にセルウィンを迎えて ―
ああ、本気だ。
何を豆鉄砲を食らったような顔をしてる? 海鳥に突つかれるぞ。
[驚かない方がおかしいことをしゃあしゃあと言う。]
こういうのは、前もって計画してない方が敵に情報が洩れないんだ。
それに、おまえはもう「誰かを護れるくらい強く」なった。
その"誰か"が俺では不足か?
[揶揄うように問うが、答えは知っているから軽いものだ。
そうして、セルウィンが操縦桿を握る後ろで自らの目で見た情報を元に、アレクトールは戦術を立てることになる。>>364 *]
− 現在 −
[マストから、敵艦見ゆ、の声が降って来た。
ゆっくりと、それは目視の近さになる。
兵らに低いざわめきが伝播した。
しばらく前に俯瞰で見た艦隊、これまで見たことのない陣形を、今は正面から見る。]
提督旗の翻っている旗艦がある以上、あの男はこの先にいる。
囮であろうと構わない。彼が待っているならな──
[10年前、祖父が越えられなかった壁。
今、同じ位置に立つ。]
[水平線には白い雲が天へ挑みかかるように伸びていた。]
風は、南東。
少し荒れる、 か?
[手を伸ばし、敵前衛が主砲の射程に入ったと観測兵からの合図を待つ。]
── 今だ!
[白い手袋をしたアレクトールの手が翻る。
耳を聾する砲撃の音が空へ放たれた。
旗艦シュヴァルツアインに続き、帝国戦艦の二連装が火を吹く。
放物線を描き、鋼の意志が飛んだ。]
[まばらな魚鱗の中へと突き刺さる砲弾が水柱を立てる。
その合間を抜けてくる、船影。
波に煽られながらも巧みな操船でコントロールしている。]
敵は前進を止めない、か。
掃海艇は退避しろ。
[ウルケル戦艦の射程に入るまでに各艦3回斉射。
その戦果に関わらず、こちらも砲撃と前進を続ける。]
[ウルケルの主砲が轟いた。
ガウン、と鋼が泣く音がする。
旗艦と並んで中央を構成する右隣の戦艦が被弾したようだ。
が、炎は上がっていない。引火はせず。]
命中する距離とわかっただろう。
敵旗艦に狙いを絞れ。
[帝国戦艦はゆるりと左に船首を振りつつ前進、梯形陣を形成して後部主砲も稼働させる。
その合間を縫うように、巡洋艦が進み出た。]
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右に回頭した方が風向き的に有利な気がするけど、将来的にルートヴィヒが南の方から来るはずだから、挟撃考えると左かなと
[海には海の戦いがあるように、空には空の戦いがある。
第四艦隊から飛び立った水上機が、排煙を切り裂いて飛んでゆく。
ガトリングガンの音が爆ぜ、刃めいた翼を翻してのドッグファイト。
その眼下で、側舷でウルケル艦隊の頭を抑えるべく陣形を変えてゆく帝国戦艦隊。
砲の届く距離になるまで守られていた鋼の壁の後ろから滑り出た巡洋艦は、敵艦を近づけさせないために水平射撃を行い、その頭上を戦艦の主砲が放物線を描いて飛び越える。
ロー・シェン指揮下の水雷艇部隊も今や牙を剥かんと動き出した。]
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心得)
艦船は急には止まれない
とにかく敵も味方もずっと移動してる想定でないと
>>466
「いったん後退」ってさらっと宣言できる動きの速い船が羨ましいぜw
(実際には、くるーっと半円描いてるんだろうけど
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