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[振り下ろされる剣の先を片手で受け止め、つまむ。
それだけで剣を押すも引くもできなくなった親衛隊長と、その背後で縮こまっている叔父とに微笑みを送る。]
君たちには私の糧にするだけの価値もない。
消えるといい。
[ざ、と黒い風が吹き付けて二人を呑みこむ。
風に触れた体は、端から黒い塵となって崩れていった。
残った塵もまた、風に吹かれてどこかへ消えてしまう。
ほんの瞬きひとつほどの間に、ふたりの存在が消え失せた。]
大変な目に遭わせてしまったね。
けれども、もう大丈夫だ。
おまえを脅かすものはもういないよ。
[邪魔なものがいなくなった室内で、
愛しいものの首筋に顔を伏せて囁く。]
おかえり。私の愛しい子。
[両腕で強く抱きしめ、口づけを求めた。]
[「大変な目に遭わせてしまった」と告げる緋扇君を抱擁しかえす。]
汝のせいじゃない。
心配いらないって言ったのに、汝の手を煩わせてしまった。
我の過誤だ。
…そのツケは生涯、残されてしまったけれど。
[ジクと痛む腰の烙印が再会の喜びを苦いものにしてしまう。
それを見せたくないと、長い長い接吻けをした。]
[金にも権威にもひれ伏さない相手を力で捩じ伏せようとする──叔父たちの行動は相も変わらずだった。
これまでそうして世間を渡って来たのだろうが、今回ばかりは相手が悪かった。
叔父たちの蛮勇は真っ当なまでの報復で覆され、その存在ごと失われた。
「おまえを脅かすものはもういないよ」──彼の優しいまでに冷徹な声。
全ては夢であったかのごとく。
彼らが永遠にいなくなった後も烙印が残る、それは悪夢に間違いないのだけれど。]
[長く長く続く接吻けは、純粋な喜び以外のものをはらむ。
気鬱の原因は、見せられずとも既に知っていた。
褐色の肌をまさぐる指先が、烙印の端に掛かる。
彼を永遠に所有すべく不逞なものたちが烙した印。
痛みに震える背を抱きしめて、耳元に囁く。]
かわいそうに。こんなことまでされて。
おまえを縛ろうとするものは、全て消し去ってしまおう。
[彼の身体を抱き上げて、寝台の上にうつぶせに寝かせる。
背中を優しく撫でてから、彼の上で小さなナイフを取り出した。]
[銀色の輝きを宿す切っ先を、自分の掌にあてがう。
ためらいもなく刺し貫いた掌から、赤い雫が溢れ出した。]
痛くても我慢しなさい。
すぐ、済むからね。
[はらりとなにかの粉を烙印の痕に振りかけ、その上から血の流れる掌を押し当てる。
触れた場所が熱くなり、おそらくは激しい痛みも伴っているだろうが、やがてそれも収まった。
見る間に傷が癒えていく手を離せば、褐色の肌もまた生まれたての滑らかさを取り戻している。]
ほら。これでいい。
[新しい肌を軽く叩いて笑った。]
ん、 うっ
[接吻けの吐息はあえかな喘ぎに変わり、ベリアンは下肢を緋扇君に擦り寄せながら苦悩に眉をひそめる。
肌をまさぐる緋扇君の指が、この身を辱めた男の紋章に届いていた。
欲情させられながら痛みを意識させられる。
この先、彼と交わる間もそれは変わらないのかと思えば、悔しくて仕方ない。]
[だが、緋扇君は消し去る、と告げた。
先程まで、鎖で四肢を繋がれていた寝台へ運ばれる。
治療には痛みが伴うと彼は告げたけれど、ベリアンが耐えると信じたのだろう、鎖を用いはしない。
触媒と彼の血により、烙印の上に彼の烙印を重ねて疵を焼き消す。
これで元のままの伸びやかな肢体で彼のところに戻れるのだと思えば、身体を熱する痛みはむしろ期待を昂らせるくらいだった。]
本当に──残ってない。 嬉しい。
[緋扇君の手をとって頬にあて、ベリアンは身体ごと感謝を伝える。]
[もっとも、ベリアン負担をかけないためか原状復帰は腰の疵のみに対して施術され、ベリアンの股間は薄ら寒いまま、後孔も浅ましくもはやこの世にいない男の精が濡らしている。
性愛に爛熟した雛鳥の企まぬ媚態が仄かに漂った。]
大丈夫か?
汝の手を煩わせたお仕置なら、いくらでも受ける。
[体中で嬉しさを表現する雛鳥の肌を撫で、
お仕置きならいくらでもという言葉に微笑んだ。]
おや、おまえはお仕置きされたいようだね。
それならば───
[悪戯な笑みを浮かべて両の手首を束ねて絹のひもで括り、
端を伸ばしてヘッドレストに結び付ける。]
これは少し、きついお仕置きをしないといけないね。
[なで下ろした手が、幼い少年のもののようになった股間に触れ、その奥の、とろみを含んだ菊門をつつく。
守りを失くした秘部の感触を楽しみながら、片手で闇を呼んだ。]
[滴るように落ちた闇は雛鳥の身体を包み込んだ。
ぬめぬめと身体中を這いまわって、汚れを拭い去っていく。
口の中も、媚肉の奥までも闇は入り込んでいった。
剃り残されていた下の毛も完全に溶かしてしまったのは主の指示だろう。
汚れを完全に拭い去って闇が去った後、足を開かせた間に身体を置く。]
おまえが二度と他の者のものにならぬよう、私の印を残しておこう。
いいね?
[問いかけたものの、拒絶が返るとも思っていない風情で、
先ほどよりもなお艶やかになった股間に手を這わせた。]
[再び呼んだ闇が、今度は柔茎の根本を包む。
今は垂れているその先端をつまんで持ち上げ、闇の仕事を眺めた。
闇はごく細い針の形となって皮膚に潜り、黒い点となって肌を染める。人間が刺青を施すのとまったく同じように、闇の文様が描かれていった。
本来ならば痛みもなく、ただ肌の奥まで闇を染み透らせるだけで行われる施術だが、今回はお仕置きも兼ねているのだ。]
見えるかい?
おまえのここが、もっと可愛らしくなるよ。
[囁きながら、黒蝶の目の前に鏡を開いて、施術の様子を映してやった。]
[やがて闇が晴れれば、そこに見事な刺青が現れた。
褐色の肌に漆黒で描かれたのは二頭の蝶。
秘部を囲むように広げた羽には、真珠がちりばめられている。
与えた名の通りの黒蝶が、本来は毛で覆われる場所に羽搏いていた。]
[緋扇君の笑みが身体中を温かに疼かせる。]
言い直す。
…お仕置、してください。
[効果的に「おねだり」を口にすれば、しなやかな絹で両手首を頭上に縛られて股間をまさぐられる。
「きついお仕置きをしないといけないね」と囁く緋扇君の声に、鼻にかかった甘い呻きをもらして腰を揺らした。]
[便利な闇の雫が身体を拭い清めてゆく。
肉襞の奥まで入り込まれるのは初めてではなかったけれど、そんなお仕置の喜びに背を反らして喘ぐ。
緋扇君の手が足首に触れれば自ら足を開き、あるべき茂みを失った場所を見られる恥ずかしさに太腿を震わせながら、緋扇君が示した所有欲に期待の眼差しを投げる。
敏感な肌に束ねた針で墨を刺される疼痛に身体は火照り汗ばんだけれど、緋扇君が差し伸べた指を舐めて気を紛らわした。
そうして点は線となり、墨は濃淡を織りなして、生きた画布に精緻な紋様を描き出す。
「見えるかい?」と目の前に翳された魔鏡で処置を見守るベリアンの目は陶酔に蕩けた。]
…綺麗で、 睦まじい。
[「お仕置き」に蕩けた雛の唇を吸って、
描き出された蝶の翅を指先で辿る。]
気に入ってくれたかい?
おまえが、私のものとなった印だよ。
[嬉々として告げながら、柔茎を握り双玉を掌に転がす。]
私の贈ったものを失くしてしまったのかい?
悪い子だ。
[喉元に触れ、そこにあるべきものの欠如を指摘したのちに、
片手を伸ばして差し招く仕草をする。
手のひらにどこからともなく集まってきたのは、
千切れて飛び散った、十の黒真珠。]
もう失くさないように、しまっておかないとね。
[言葉と共に、ひとつひとつを後庭に押し込んでいく。
十粒全てを中に入れてしまったあと、胸を飾る二粒もぴんと引っ張って外し、中へ押し込んだ。]
さあ。
もう出してしまっては駄目だよ。
[みちみちといっぱいになった菊門に指先で触れてから、雄芯への愛撫を本格的にする。
両手を使ってやわやわと揉みしだき、舌を伸ばして舐め上げ、先端を口に含んで吸う。そうして育て上げた怒張に、愛おしげに口づけた。]
おまえにも、されるばかりでなくする方も教えなければね。
今のままでは片手落ちになってしまう。
[言葉を掛けながら、膝立ちで褐色の身体を跨ぐ。]
おまえの蝶に、初めての花を。
[囁いて、ゆっくりと腰を下ろした。]
[蜜の在処を示して舞う対の黒蝶。
それは緋扇君がベリアンに与えた名の具現化でもあり、緋扇君の所有の証だ。]
隠すなんて、惜しい。
ずっとこのままでいい──
[緋扇君にもらったものを誇りたいと、胸の黒真珠と同様に人に露見する恥ずかしささえ嬉しいと、艶やかなままの股間で生きていこうと思うベリアンはきっと男妾の素質がある。
数多の男が惹きつけられたのも道理。]
あ、 ん、 んん…
[刺青が終われば、闇が抜け出した後の媚道に以前のように黒真珠を押し込まれる。
その数をひとつ、ひとつと数えて──]
あとふたつ、足りない。
[首飾りの黒真珠は全部で十二と指摘して、あの時と同じようにさらなる挿入を促す。
乳首飾りのふたつまで加えられ、もどかしい充溢感に身悶えしつつ微笑む。]
[そうして仕置を与えた後、緋扇君はゆるりとベリアンに跨がった。
優しく煽りたてた褐色の帆柱の上へ自らを沈めてゆく。]
ああ、 黒蝶が招くよ。
[これまで、抱かれることはあっても逆の立場になったことはない。
初めて分け入る緋扇君の秘奥は熱くほどけて脈搏っていた。]
これは、 気持ちいい… 好き?
[締めつける強さも形も温度も、触れる位置によって様々で、決して均一ではない。
緋扇君が緩やかに腰を動かしてベリアンの快楽を導けば、未知の感覚はなおも広がってゆく。
不思議で愛おしい場所。男たちが夢中になるのもわかる。
後孔に仕込んだ黒真珠を意識して締め上げ、身体を弓なりに反らして突き上げた。]
[無垢な雛鳥を夜の蝶に育て上げた魔物は、迎え入れる側となってもなお巧みだった。
横たわった褐色の身体の上ですべての服を脱ぎ捨て、白い肌を寄せて擦り合わせる。
少しずつ若木を呑みこみながら、時に揺らし時に締め付けて、蝶が蕾に止まるまでにたっぷり時間を掛けた。]
─── いくよ …
[微笑みながら声をかけ、しなやかに腰を動かしはじめた。
最初はゆっくり。次第に早く。
膝を使い、胸板に置いた手を支えにして、自在に抽送の速度を操る。]
ん …… そこ、
好きだよ。 ここが、 いい …
[感じるままを言葉に出し、角度を操って快感の源を穿つ。
同時に締め付け、押し潰し、螺旋に擦りあげて、搾奔する快楽を導いた。]
こう、すると 、 出せないだろう?
[根元をきつく締めあげたまま、ゆらゆらと腰で円を描く。
突きあげられる感覚に笑い、彼の胸と自分の胸を片手ずつで弄りながら快楽の頂を目指す。]
さあ、 出して しまうといい 。
私の、 なかに、おいで …
[息を熱く滴らせながら、最後の高みへと誘った。]
[主導権をとるのはまだ早いよ、とばかりに騎乗位の緋扇君は乱調巧みにベリアンを御す。]
は、 あ、 いいっ
な… ほんと …ッ、 達かせて 、
[翻弄され、抱かれているのと同じように喘ぎながら、次第に鬩ぎあいの駆け引きを学んで愉悦を覚えゆく。
ひとつにつながったままの解放へ導かれ、黒蝶は艶かしく羽搏いた。]
緋扇… 我をどこまで連れてゆく。
[ひとつやり遂げた後のあたたかな気怠さに包まれて、ベリアンは師にして敵娼たる男に愛しげな笑みを投げかける。]
ん 、 ああ っ ぁ …
[受け止めた熱量に震えて、自らも快楽の徴を吐き出す。
褐色の肌を白く彩った上に、くたりと上体を倒した。
未だ繋がったまま、黒蝶を繋いでいた紐を解いて抱き合う。
内腿を伝い落ちていく雫までもが、愛おしい。]
どこまででも。
[笑みに答えて唇をつける。
そのまま唇をずらして首筋を浅く噛んだ。]
共に行こう。私の黒蝶。
私と同じ地平へ。その先へ。
ふたり、ともに。
[誓いの証をもうひとつ刻んで穏やかに微笑んだ。]
[彼もまた快感の極みへ至った証の白い糧が、褐色の肌と黒い蝶に散る。
首筋を噛む牙は紅の花を咲かせよう。
「共に行こう」との言葉に頷き、涼やかな音をたてる腕を彼の背に回して抱き締めた。]
愛してる。
[鳥籠を後に、その先へ向かう時だ。]
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