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[大魔法を行使した後だ。
体調が万全なわけはないだろうが、迷いなく返った肯定に、良しと頷く。]
ならばエトヴァルト。おまえに命じる。
現在、賊軍の船舶がカトワールへ進軍中だ。
ただちにカトワールへ急行し、迎撃に加われ。
おまえに預ける部隊はこちらから送る。
到着までの間に少し休めよ。
[まずは簡潔に命令の概要を伝えた。]
― 王都・ヘルグリューン邸 ―
それでいい。
回復に必要なものや人員があれば、好きに使え。
[返答に頷いた視線が、ちらりと肩の上の妖精を見る。
だがすぐにそこから逸らし、作戦の詳細へと話を移した。]
王都より、ゴブリンのウルフライダーとオークのボアチャリオット、それぞれ1部隊を出す。
おまえはこれらの指揮および援護に当たれ。
この部隊をまずグランツェルツ橋へ向かわせる。
おまえはここで連中と合流するのがいいだろう。
[グランツェルツ橋とは、カトワールよりも川下に掛かる大きな橋のことだ。
目の前に地図があるかのように、指を動かして続ける。]
到着し次第、連中には橋の下に木でも石でも投げこんでおけと命じておく。
連中の船の速度によっては時間が足りないかもしれないから、ここはある程度川底に障害物が出来ればいい。
他に船の係留用の鎖を何本か持たせておく。
これを、水面に出ない程度の深さで橋の下に張らせておけ。
わかるな?
[つまりは足の速い兵で橋を押さえ、障害物と鎖で船を止める作戦。]
準備でき次第、兵を近くの茂みか何かに伏せろ。
船が停止したら突撃させて乗り込ませるといい。
カトワールの守備兵からも弓隊なり連れていっても構わない。
それ以外のことは、すべておまえに任せる。
[現地での全権を与える旨を告げて、締めくくった。]
― 王都・ヘルグリューン邸 ―
良い報告を期待している。
[迷いなき諾を受け取って頷き、踵を返す。
後ろを向くまでの間、視線は肩の上の毛玉をちらりと撫でた。
僅かになにか含む目の光。
意地の悪い試練を課すもののような。]
[これは、エトヴァルトに対する試金石だ。
敵船団を率いるものが変わっていなければ、相手の指揮官はあの日相対した若者のひとり。
かつて側近くにあっただろうものを相手に、どれだけ戦えるのか。
期待をするとともに、興味もまた確かにあった。]**
― 王都 ―
[ヘルグリューン邸を出て、軍に命令を伝える。
すぐにも王都の門をゴブリンとオークの一団が通り抜けて行くだろう。
果たして連中は間に合うだろうか。
風と潮目によっては迎撃がぎりぎりのタイミングになるかもしれないかと思う。
全て任せたからにはこれ以上口を出すつもりはない。
彼がどう対応するか、それも楽しみだ。
戦いへ向かうエトヴァルトのことを思考から外し、
腹心へと意識を向ける。]
クレス。
カトワールへの援護にウルフライダーとボアチャリオットの隊を出した。
少数だが十分だろう。
指揮はエディに任せてある。
グランツェルツ橋で迎撃せよと命じてあるから、必要に応じておまえも連携して事に当たれ。
エトヴァルトの本格的な初陣だ。
どれだけ手腕を発揮するか、楽しみだな。
― 執務室 ―
[エトヴァルトを送り出したあと、魔王は執務室の上に大きな地図を広げていた。]
賊軍が王都を目指すなら海路を行くか平原を通るか。
森林を迂回するルートも考えられなくはないが…
[前線指揮は腹心に任せてあるが、いかに効率よく敵軍を殲滅できるかという検討は、心躍る知的遊戯でもあった。]
我が軍の実力を生かすならば、やはり平原での決戦か。
いや、森林でも遠距離武器が使いにくい分、数で押せるか。
[地図の上に滑らせた駒を、コカトリスがつついて倒す。
淡々とそれを立たせ直して、竜の駒をさらに追加する。]
連中が竜を本格的に運用する気であれば、
やはり平原を戦場に選ぶかもしれないな。
上空からの、ブレス。
あれは如何ともし難い。
[竜の駒を地図の上で動かしていた手が止まる。
嫌なことを思い出した、という顔。]
― 回想・炎の戦場 ―
[その日、平原は赤々と燃えていた。
周囲には戦車や兵器の残骸が散らばり、炎を吹きあげている。
逃げまどうゴブリンどもの声と炎の爆ぜる音、周囲から轟く騎士たちの鬨の声。
それらすべてを圧して咆哮が響き、とっさに手近な巨人の死体の影に飛び込んだ。
直後、地面な新たな焦げ跡を一直線に残しながら、炎のブレスがまたゴブリンの一部隊を焼き払う。]
くそっ、ディルドレめ…
[舌打ちして上空を睨み、撤退の合図を出すべく手をあげた───]
― 執務室 ―
やはり、竜を早期に仕留められなかったのが痛かったな。
[頭に浮かんだ光景を振り払い、かつての戦いの推移を脳裏になぞる。
竜を殺す機会は幾度かあったのだ。
低空飛行してきた竜の頭にたまたま投石器の石が命中して、落ちてきたことがあった。
あの時は、殺到する魔軍を一文字に切り裂いてロルフが駆けつけてきたのだった。
娘の姿でいた竜を罠にかけた時もあった。
その時も、やはりロルフが現れて救い出したのだ。
逆のこともあった。
少数の部下のみを引き連れていたロルフを斥候隊が捕捉し、近くにいた軍を動員して包囲したことがあった。
もう少しで押し潰せるというときに、竜が現れたのだ。]
[
その名は、ロルフの名とともに、憎むべき相手として刻み込まれている。]
…そういえば、奴は今どうしているんだろうな。
次にであったら、今度こそ地に叩き落としてやるんだが。
[だがしかしその名は、王都から第二王子を連れ去った灰鋼色の竜とは未だ結びついていなかった。]
― 執務室 ―
しかし、なぜ連中は竜を活用しない?
出し惜しみする理由でもあるのか?
[最後に竜が目撃されたのは、ハールトを占領したあの戦いだ。
先の、ハールトを奪還された戦いには姿を現さず、それ以後も竜を見たという報告はない。]
味方に忌避された…
いや、別で動いている可能性もあるか。
[王都の北側に連なる高山には、かつては飛竜の群生地があった。
今もあるかどうかは知らないが、もしも敵軍が竜を使って下位の飛竜たちを動員しようとしているならば。]
……我が軍は空に対しても弱いからな。
[空から部隊を展開されたなら厄介なことになる。
こちらでも飛行部隊を用意できればいいが、あれは一朝一夕で数を揃えられるものでもない。
少数ならば召喚できても、部隊運用するには無理があるだろう。]
仕方ない。
"投石器"を召還してみるか。
[ごく少数でも活用できるものを。
方針を決めて、準備のために執務室を出た。]
/*
シェットラントの戦い方は、わりと楽しそうだよね。
人と魔と馬とをまとめて有機的に一個の部隊として動かしている感じが、なんか生き物っぽくて好き。
/*
そうか、クレスはほんとにカトワール防衛線の指揮を自分でとるつもりだったんだな。
多分どっか読み込み損ねてる。すまんなぁ。
/*
ヴェルとローランドの戦闘も、実に楽しそうである。
そろそろ自分も戦場行きたいねえ。
全軍動かす口実を、なんとか引っ張ってこないと。
(そういや―――あんな風に褒められたの、初めてじゃなかったっけ?)
[自分を引き入れる前に受けた言葉>>1:256を思い返す]
(そもそも―――王と名の付く人と面と向かって話せるなんてなかったよな)
[出会ってすぐ、平伏した自分に顔を見せろといった光景>>0:204]
/*
声が……聞こえる!
心の声が伝わってくる…!(ガンダム風に)
そういえばシェットラントが褒められた認識するのって初めてじゃないか?
(どきわく)
/*
ああ、そうそう。
こうやってだらだらぼちぼち灰を落としていると、発言保留時間の関係で直前の発言を読み落としてしまうんだよなぁ。
自分の発言より前は読んだはずだ!って勘違いする。
[弱肉強食でいうならば、狙うべきではなかった。今更のように理解ができなかった。
馬賊の集団も含めて全てがそうだったのだろう。
自分たちは変わらず、いつも通りだと。
...が王国軍を、賊軍と、口にした時。
...は騎馬隊は、無意識のうちに、あの紅い人を、王と認識していたのだ。]
/*
シェットラントの秘話にものすごく何かお返事したいんだけどね。
一応、秘話は直接のお話だけって決めてるからね。
村建てがそれ破っちゃうとちょっとマズイからね。
灰でこっそり何か返すか。
あとで白でなにか返すか。
うん。何かしよう。
[心をわずか、ざわつかせるのみの気持ち
いずれ気づけたかもしれない想いはもはや遠く。誰にも届かず、希望も絶望も忠義も功名心も、何一つうつすことができない淀んだ蒼は、最初から最後まで淀んだまま
...には理解できないことがこの世に多すぎた**]
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