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>>39>>40>>42>>43
[水筒、スーツケース、六法全書、酒瓶。それぞれが人を死至らしめる武器。だが向こうも能力者。見事な武器が形作られ、振り下ろした酒瓶を真っ二つにされる。中身の酒が床を濡らした]
へえ……死んだ方がマシ。でも勝手に殺すな。なら諦めてから死んでもらえばいいのかしら?
――いつまで、持つかしらね。
[武器を作り出したということは、それが彼女に出来る事であり、それ以外に特別な事は出来ないのだろう。
ゾフィヤ自身はアイリに決して近づかず、また操る人間達にも。避ける事を重視して、向こうの疲弊を待つ。操っている以上、いかに筋肉が悲鳴を上げようが動きが乱れる事はない。そうなる事があるとしたら――]
なっ……!?
[花瓶を持ってこちらに襲ってくる。護衛として一人自分の前に人を置いていたが、それはアイリから身を守るためのものだ。意識の外に追いやったフレデリカの咄嗟の反抗には対処が遅れる。
咄嗟に両腕で頭を庇い、護衛を操ってフレデリカを殴り飛ばそうとする。それ自体は間に合うだろうが、アイリを襲わせる人の動きは確実に鈍った]
>>3>>4>>5
いたっ……!!
[護衛の蹴りはフレデリカを蹴り飛ばしたが、彼女の手を離れた花瓶はそのままゾフィヤの頭を打った。花瓶が割れ、頭の一部を切って血が流れる。血が少し目に入り視界が悪くなった。頭痛も激しい]
(く、ぅ……!能力の、制御が……!)
[だが、ここで解除するわけにはいかない。そうなれば自分は能力者の剣に切られ、死ぬだろう。劇団の為に、父の為に死ぬわけにはいかないのだ。
朦朧とした意識で振るう操り人形達の武器はアイリを捉えきれず、こちらに向かってくるのを止められない。ゾフィヤ自身が動いて護衛の陰に隠れようとするが、間に合わず――]
――ピシャッ・・・・・・
[血が吹き出、壁に当たる音がした。その血は、ゾフィヤの顔から噴き出ていた。アイリの剣はゾフィヤの左耳から顔を深く切ったのだ。
痛い。とてもいたい。いしきがとびそうになる。でも]
キ……キズが、顔に……
[役者にとって、顔は命だ。それは美醜の問題ではなく、同じ役を演じている以上途中で顔が変わるなんて事があってはならない。
……あっては、ならないのだ。そんな事は、許されない]
許さない……私の舞台をことごとく踏みにじってくれて……
[一度は統制を失いかけた人間達が再び動き出す。それはアイリではなく、倒れたフレデリカの方へ]
そんなに私の舞台が気に入らないっていうんなら、別の舞台を用意してあげる。これなら受け入れてもらえるかしら!?
[その顔に浮かんでいるのは狂気。流れる血で朦朧としたうえで受けた顔の傷というショック。そして能力の長時間行使――今のゾフィヤは暴走していた。
蹲るフレデリカを押さえつけさえ、首筋に割れた花瓶の破片を当てようとする。それを確認せず、アイリに向かって再び言い放つ]
――3秒待つわ。だからその間に剣を捨てて頂戴?
捨てないのなら……お友達は死ぬわ。わかるわよね。
[ただし。ゾフィヤには既にフレデリカを生かしておくつもりなどない。
剣を捨てたところで――その瞬間に首を掻き切り、絶望させるつもりだった]
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