情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[翌朝までの解散になったあと、宿の一室に戻り起動するのは相棒と連絡を取るための通信具。
向こうからの報告は、普段冷静を装う相棒らしからぬ興奮を孕んでいた]
やれやれ……あんまりはしゃぎすぎないように、ですよ。
『やかましい。
で、そっちは』
調査隊結成して、明朝には風龍峡へ向かいますよ。
中々、個性的な面々がそろって……ああ、そうそう。
久しぶりに会う顔もひとつありました。
『久しぶり?』
ええ、実は……。
[訝る相棒に、カレルとの再会と彼の参加を伝える。
伝え聞いた事情の説明には、妙な沈黙が落ちた]
『…………まあ、な。
あれだけの事をやらかしたヤツだ、何に遭遇していても不思議はないが』
……ですよねぇ……。
『まあ、いいさ。あちらとは、一段落してから話す機会もあるだろうからな。
それよりも、アル』
……はい?
『シエルの様子には、気を配れ。
産まれた場所や、兄弟との接触で興奮して安定を欠く可能性もある。
あれの場合、それが精霊力の方に影響を出しやすいから、二次三次被害も出し兼ねん』
あー……うん。
そこは、わかってます。
[正直、一番怖いのはそこなのだが。
それ故に、意識を割いているから大丈夫……と思いたい、と。
そんな思いはしっかり声音に滲んでいた。**]
― 風龍峡入り口 ―
[解散になった後は、宿の一室で洋上の相棒と定時連絡を取り。
迎えた翌日、風龍峡までは出向前に習得してきた低空飛行の術でふわふわと移動する。
この辺りの術は知識はあっても発動させる事ができずにいたため、まだまだ制御初心者といえるから、鍛錬の機会は逃せない、というのもあった]
……静か、ですね。
[たどり着いたのは姫にやや遅れての頃合い。
先についていた面々と似たような感想を抱いた直後に響く咆哮、呼応するように現れる影。>>25
は、とひとつ息を吐いた]
……モーント、シエル、あわせて。
[影の獣たちのあげる咆哮に、鏡の精霊と仔竜、双方に呼びかける。
金糸雀色の光と仔竜の羽ばたきが生み出す虹色の光がふわりと周囲を取り巻いた]
自由なる光、虹と共に綾を織れ。
害意和らぐ虹彩の衣となりて。
我が同胞を護る力となれ。
[術の媒介たる本に意識を集中しつつ、紡ぐのは鏡の精霊の光と仔竜の天、二つの精霊力を重ね合わせて織りなす守りの術。
煌めく光の粒子がふわりと舞い散り、調査隊の面々へと纏いついた。*]
― 風龍峡入り口 ―
[護りの術を巡らせた後は、その場を動かずにいた。
何気に、実戦の場で鏡の精霊と仔竜の力を重ねた事はこれまでになく。
加減や出力の調整に集中していた、というのが実情]
……まあ、ぼくが手出しするまでもない、という感じではありましたけど。
[攻撃をすり抜ける影の狼たちを相手に立ち回る調査隊の面々を見ていると、そんな気もしていた]
『だからって、働かないわけにはいかないんじゃないのー?』
それはわかってるって……。
[鏡の精霊の突っ込みに、苦笑しつつ返そうとしたその時。
先ほど響いたのと同じ咆哮が再び響き渡った]
……っ!
また、何か……って!
[また何か出てくるのか、と言いかけた言葉を遮るように、仔竜がぴぃぃぃ、と鳴く。
『おおきいのがくる!』と伝える声、そこにあるのは警戒の響き]
気を付けて!
何か、大きいのが来るようですよ!
[仔竜の警告を皆に伝えるのと、空間から滲み出るように影の狼が再び現れるのはほぼ同時。
現れた狼の中で、一際大きな体躯の者が空に向けて一声、吼えた。*]
― 風龍峡入り口 ―
[何やらいい笑顔の交差>>108 >>112の後、進み出たのは炎の精霊と共にある青年の方]
……ふむ。
能力向上の援護は不要、という所でしょうか。
[盟約精霊による強化>>113は、最大限の効果を発揮するもの。
なれば、こちらからの援護はそこに関わらぬものにすべきかと思い。
先に全員にかけた術を強化延長するにとどめて]
あとは、邪魔をさせないように、と。
[巨躯の狼と共に数を増やした影狼へと意識を向ける]
自由なる光、虹と共に綾を織れ。
揺らめく影を遮る力。
虹の鏡の迷図をここに。
[紡がれる詠唱に応じて、二色の光が跳ねる。
光は虹の煌めきを放つ、金糸雀色の小さな六角形の結晶となって影狼たちにまとわりついた]
視覚に頼ってはいなさそうですからね。
……感覚の方を遮らせていただきましょう。
[恐らくは通常の存在ではないのであろう、影の獣たち。
ならば物理ではなく感覚で。
強い精霊力を複数ぶつける事で感覚を狂わせ、狙いを狂わせたり同士討ちを狙ったりするかく乱の術を放つ]
なんというか、横やり止めないと危ない戦い方っぽいですからねぇ。
[あれ、後で怒られたりするんじゃないかなあ、とか。
治癒の術も用意しておかないとなあ、とか。
巨躯の狼と戦う姿に考えたのはそんなこと。*]
― 風龍峡入り口 ―
………………。
十年前のノトカーといい勝負……。
[巨躯の狼と対する青年の戦い方に、零れ落ちたのはこんな呟き]
『……いや、まったくで』
[ぽそ、と鏡の精霊が同意する。虹の仔竜だけは話がわからず、ぴぃ? と小首を傾げていたが]
……とりあえず、あっちは任せていい気がするから。
シエル、合わせて。
他の人への治癒術を用意するから。
[物理的突っ込みを繰り出す姫の様子>>140に、あ、これは手出ししちゃダメな奴だ、と思ったからさらり、とこういって力を集める]
虹の煌めき、集え。
命の力、高める衣。
編み上げ、我らを包みて癒せ。
[静かに紡ぐのは、虹竜と力を重ねての癒しの術。
虹色の光が取り込み中の二人以外をふわりと包み、傷を癒していく]
……とりあえず、あれですね。
一休みしましょうか、皆さん。
今は、取り込み中のようですし。
[ウェルシュの問いかけ>>138は姫へと向いていたが、あれは答えるどころじゃないな、と思ったから。
代理するようにこう呼びかけていた。*]
― 風龍峡入り口 ―
いえいえ、これがぼくの本領みたいなところもありますので。
[向けられる礼>>144 >>146に、返すのは笑み。
攻撃系の術も使えないわけではないが、得意分野は相棒を支援するための系統。
故に、戦闘後の治療もお手の物と言えるのだった]
さて……ぼくらも休んでおこうか。
[座るのにちょうど良さそうな岩を見つけ、その上に腰を下ろしつつ。
視線が気にかかる卒業生を探すのはまあ、ある意味已む無し。*]
― 風龍峡入り口 ―
[姫の周りあれこれは、微笑ましく見守る態で。
薄藍の仔竜をぽふぽふと撫でつつ一息入れていたのだが]
いえ、お役に立てたなら何よりですよ。
直接攻撃するよりは、この方が性に合っているもので。
[向けられた礼の言葉>>158に、笑いながらこう返す]
正直、初めて遭遇する手合いだったので、どこまでできるか手探りではありましたが。
……土地が変われば、色々と変わるものですねぇ……。
[影の狼を構築していてた力は、自身には今一つ判別がつかぬもの。
故に、土地由来のものなのかなぁ、なんて予測を基にしみじみこんな言葉を漏らしていた。*]
― 風龍峡入り口 ―
ああ、お疲れ様ですよ。
いえいえ、しっかり動けていたかと。
今回は、相手の特性的なやり難さもありましたし。
[舞い降りてきた姿に、笑みと共にこう返す。
呑気な感想>>166にはくす、と小さく笑みを漏らして]
本当に、ですねぇ。
『……どつきあいが微笑ましいってのもどうかと思うけど』
[同意する陰で鏡の精霊がぼそっと呟いてたのはとりあえず流しておいて]
そういえば、どうですか、こちらの空は。
……ナハティガルとは、やはり、違います?
[投げかけたのは、こんと問いかけ。*]
― 風龍峡入り口 ―
[労いの言葉>>172に、仔竜は嬉し気にぴぃ、と一鳴き]
そうなんですかぁ……いやでも、初めてとは思えませんでしたよ。
[サラリと開帳された事には素直な賞賛を返し。
対したものの話にひとつ、瞬いた]
純粋なものではない……という事は。
やはり、何か特殊だったのですか?
……いや、ナハティガルでは妖と呼ばれるものと遭遇する機会はほとんどなかったので、今一つつかめなくて。
[問えば、影狼の特性などは聞く事ができたか。
休息を邪魔するつもりはないから、深くは聞かず。
ただ、記憶には確りと留めておいた。*]
― 風龍峡入り口 ―
確かに、そうですねぇ。
動いている方が、きみらしい。
……足りないのはまあ、これからいくらでも補えますよ。
[暗さのない表情で告げる様子にわずかに目を細め。
向けた問いかけ、それに答える様子に微か、口の端に笑みを刻んだ]
ノトカー。
我らが元生徒は、着実に成長しているようですよ?
[ぽそり、通信具へこんな呟きを落とす。
それに返るのは、微かな笑みの気配]
そうですか……飛べば繋がる、同じ空。
[告げられた言葉を繰り返し、瞳が見やる先を追う。
こういう真っ直ぐさは本当に変わらないんだなあ、としみじみしつつ]
違う所は違うけれど、一つのもの……という感じ、なんですかね。
[自身は未だ、そこにたどり着けてはいない。
けれど、いつか傍らの仔竜と共にたどり着けば感じられるのか、と。
過った思いに応じるように、傍らの仔竜がぴぃぃ、と鳴いた。*]
― 風龍峡入り口 ―
……神気……ですか。
[返された答え>>182に、なんでそんなものが、と思うものの]
まあ、確かにここは妖という存在に関しては特異な土地ではあるようですし……。
ない、とは言えないのかも知れませんが。
[困り顔と共に向けられた答え>>183に、やや思案の素振り。
クラリッサが視線向けた先からの問いかけ>>198には、こちらも毒気を抜かれて]
あー……ええと。
[どういおうか、と悩んでいたら、さらり、求める答え>>217が返されて]
ありがとうございます。
[ひとまず返したのは、礼の言葉。*]
― 翡翠ヶ淵 ―
[休息の後、姫の号令>>189で出発する。
傍らの仔竜は、先に進むにつれてぴぃぴぃと楽し気な声を上げるようになっていた。
先ほど、カレルに撫でられたから嬉しい……というだけではどうやらないようで]
『生まれた場所に近いの感じて、はしゃいでるってやつ?』
おそらくね。
[鏡の精霊の呆れたような呟きに、返すのは頷きひとつ]
『……でもさー、こいつの場合はしゃぐとなんとかいうか……』
……その先は言わない。わかってるから。
[はしゃぐと色々と暴走しやすいのはわかっているから。
最後まで言わせることなく言い切って。
前方に色鮮やかな淵が見えたのは、大体それと同じ頃か]
これはまた見事な……って。
[感嘆の声は咆哮と、その後のやり取りによって遮られる]
ええと……つまり、この白狼さんが。
[先の影狼たちの主なのかと。
ちょっと他とはずれた視点でその巨躯を見やる]
『……ぁー……なんていうか、うん。
異境のものの気配がものすごいよ、アレ』
は?
つまり、異国の神格と繋がりがあるってこと?
[どういう事だそれ、という思考は長く続かない。
姫の宣に応じて、周りも動き出している以上は]
ぼんやりしてる暇はない、と。
自由なる光、その軽やかさをもって守りを織り成せ。
虹の煌きと共に閃き揺れて。
我が同胞への害意を逸らす衣となれ。
[早口に紡ぐのは、先とはまた違う守りの術。
防御ではなく、回避に特化した援護術だ。
目くらましの効果も含んでいるため、術を掛けるのは個人ではなく、空間そのもの]
[爆ぜた力は場にいた小鬼数体を巻き込んで消滅させつつ、術を広げる。
味方には回避の上昇、敵には目くらましを与える広範囲の結界術。
これならば、他者の援護ともあまりかち合うこともないし、何より]
……どこまでも、飛んでいきますからねぇ、彼。
[先陣切って飛び出してい行くカレル>>193にも、無理なく支援を届けられるという利点がある。
空には限りも境もない、という事がわかってきた、と。
告げる様子>>193は、自由に翼広げて得たものを確りと取り込んでいると感じさせて]
……喜びそうだなあ……。
[誰が、とは言わないが。
零れ落ちたのは、楽し気な呟き、ひとつ。**]
― 翡翠ヶ淵 ―
[力を示せ、と求める白狼。>>267
それに対して動きを見せたのは、元教え子。>>275
抜き放たれたその剣、そこに宿る光>>276からは違和感を強く覚えるものの]
ん……まあ。
信じようか。
[再会した時のやり取りを思い、呟いて。
どこか不安げにぴぃぃ、と鳴く仔竜をぽふぽふと撫でてなだめた]
まあ、何はともあれ……。
自由なる光、虹と共に綾を織れ。
虹の祝福、織り込んで。
速き疾風遮る事無き護りの衣を編み上げよ。
[紡がれる詠唱に応じて、虹色の光がふわりと舞い上がり、カレルと風竜へふわりとまといつく。
鏡の精霊と虹の仔竜による護り――端的に言えば、物理防御と属性防御を合わせた守護術だ]
……見るからに、ですからね、あの炎。
[ぽつり、と呟いて、あとは対峙を見守るが。
炎と風を剣にまといつかせる様子に、やってよかったなあ、と思ったのは余談の内。*]
― 翡翠ヶ淵 ―
[どうやら決着がついたらしい様子に、一つ息を吐く。
直接対峙したカレルの様子を確かめた後、改めて先にも発動させた治癒に、疲労回復の効果も合わせたものを今度は全員に向けてかけ]
…………今、何か。
聞きたくない単語が聞こえたような。
[どうやら旧知らしい妖たちのやり取りに出てきた『神代級』という単語。
ナハティガルでもつい一年前、神代クラスの騒動が起きていたわけで]
……いや、まさか。
でも、なぁ……。
[まさかとは思いたいが、関りがない、とも言いきれない。
これ、思ってた以上の厄介事なんじゃない? と。
過った思考に同意するように、金糸雀色の光がちらちらと瞬いた。*]
……ノトカー。
今回のこれ、思っていた以上の大事かも知れません……。
[通信具をそっと起動し、ぽつりと呟く。
あちらが忙しいようなら返答はないのだが、聞こえていれば後から突っ込みもくるだろう]
まだ、確証はありませんが。
いつぞの『事件』が、関わっている可能性が出てきました。
詳しい事は、分かり次第伝えます……。
― 翡翠ヶ淵 ―
お帰りなさい、お疲れ様です。
[傍らに舞い降りてきたカレル>>339に向けるのは労いと、傷の確認。
見せられた腕は確かに無事で……いささか、綺麗すぎるような気もしたが。
そこを突っ込むより先に、仔竜がぴぃぴぃぴぃぴぃ、とはしゃぎだしたために、言葉は途切れた]
あー、はいはい、落ち着いて、シエル。
[『すごかった、すごかった、かっこよかった!』と。
全身を持って主張する様子に苦笑しつつ、ぽふぽふと撫でてなだめてやる。
元から感情表現の直球な仔竜ではあるが、いつも以上にテンションが高いのは気のせいではなさそうで。
ちょっと落ち着いてくれないかなぁ、と、過ったのはそんな思い。*]
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