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噛むのかよ。
[防御は功を奏した、というべきか。
ハルバードの柄に噛みつかれて、思わず声が出る。
確かに間違っちゃいないが、こいつ今、食欲か何かで動いているんじゃないか?]
[押し合いになれば、上をとる相手のほうが有利だ。
おまけに、足も着いていないからから踏ん張りも効かない。
噛みつかれている相手を振り払うのは難しいと判断すれば、掴んでこようとする手を避けて、自分から得物を手放した。
腹を狙う蹴りを腕でガードし、反動をつけて距離を離す。
思った以上に飛ばされたのは、やはりまだ飛んでいる感覚に慣れないからだ。
地面に激突する寸前に体勢を立て直し、一旦地上に降りよう───という動作の最初で躓いた。]
おわっ!?
[地面を向いた足が、ついた、という感覚も無く滑る。
体勢を崩しかけて後ろに伸ばした手も、同様だった。]
[姿勢の制御に成功して見上げれば、ハルバードを振りかざす相手が見えた。
あそこから投げ落とされたら、腕の一本くらいは覚悟が要るか、と思ったが、向こうはなにを考えたか、刃のない側を差し出すような動きをしてくる。]
どうした。
正気に返ったか。
[口にしながら、その可能性は低そうだなとみていた。
それでも、ゆるい弧を描いて上昇し、距離を詰める。]
"おまえが虎に翼を与えた。"
…というわけでも無いだろ。今は。
[遠くを見るような目をして告げたあと、牙剥くように笑った。]
おまえが欲しいものを呉れてやれるのは、おれだけだ。
それは、思い出せ。
[差し出された柄に手を伸ばし]
戦いが、恋しくなってきたんだろ?
もっと、熱いやつが。
[掴むと同時、力を込めて引こうとした。*]
[引く力と押す力が合わさって、身体が一気に落ちる。
そこへ、てこの要領で力が加わって、勢いはそのままに動きの方向が変わった。
空中で一回転、二回転。
回る視界の中でも、蒼い男の姿が大きくなるのは認識した。]
そこの!
[やや翼を広げて回転の速度を落としながら、声を大きくする。]
関わる気がないなら、そこ退け!
手伝うんなら、足貸せ!
[つまりは踏み台にさせろ、との要求である。]
…… てめぇ…
[上空の男から返ってきた拒絶に、目を細くする。
色を変えた翼はもとより、鞭から氷纏う剣へと姿を変えた武器も驚くべきものだったが、そんなことは今はどうでもいい。
尊大な眼差しと相手を従わせるのに慣れた物言いは、あれだ。
生まれた瞬間から人の上に立ってきた奴だ。
そんな、
上等!
[振り上げられたハルバードが、紛う方なき殺気を孕んで振り下ろされる。
厚い斧刃の軌道は相手の剣へ向かうが、下手に避ければ槍の穂先が相手の身体を抉ろうというもの。
或いは、飛ばされた勢いと得物の重量を存分に乗せた一撃を受けきれなければ、剣ごと叩き切ってやろう。
もし相手が受けきったなら、ハルバードを振り下ろした反動に加えて、刃噛みあう衝撃を速度に変え、投げ上げられたのに倍する速度で当初の相手の方へと飛んでいくことだろう。*]
忙しくなると雑談分は落ちる仕様だ。
そして気が付くと時間も時間なので、寝ようそうしよう。
翼バトルはいいぞぉぉ。
あと、飯がどこからか出てくるとなお良いな!**
[ガラスを砕くような音を伴って刃が噛みあう。
衝撃はかなりのものだったが、力は巧みに押さえこまれた、と感じた。
刃は相手の肉に届かず、ぎりぎりまで押し込んだ力が反発に転じる。
その一瞬、互いの笑みが交わった。]
やるじゃねえか。
[獰猛な笑みと共に翼羽ばたかせ、噛みあった刃を支点にして、身体を仰向けに投げ出すように飛び離れる。
途中で身体を捻って正しい向きに戻り、もともとの相手に向けて翼をひと打ちしたとき、背後から凍てつくような風が吹きつけてきた。]
[押された身体は、ぐんと加速する。
だが、翼の端々に霜が降りるほどの冷気は、いかがなものか。]
……てめぇ、後で一発殴る。
[唸るような声は、元凶に届いたかどうか。
身体を震わせ、微細な氷の欠片を軌跡に残しながら飛び、]
/*
バトル楽しい過ぎてやばい。
あと、セルウィンは後で絶対一発殴るから覚悟しておけ。(ばとるー)
よし、めしー。
(作ってくるので離席するという宣言)**
[名を呼んだ瞬間に、相手の動きが止まる。
ああ、あいつは、──あいつの魂はヴォルフのままだと、安堵がひとつ、胸の奥に落ちた。
けれども、内心は唇の端にも乗せず、戦士の本能は好機を掴むべく身体を動かす。]
おおおぉぉ……
[肚の底から声を上げ、全身に力を溜める。
おそらくは相手が予想していただろうタイミングよりはるかに早く、ハルバードを左から右へと大きく振り抜いた。]
……っらあぁぁ!!
[当然のごとくハルバードは空を切り、金属塊の重量に身体が持っていかれる。
振り回される動きは、今度は意図したものだった。
斧頭の軌跡を追うように、身体が半回転する。
蹴る大地のない中空で、重量物を支点として軸を生み出し、
さらに一段伸びるような回し蹴りを、相手の胴めがけて放った。]*
元村ログ読みトラップは、たいそうつよい。
……つよかった。
そして今日はうっかり酒量を過ごしてしまった気がするので、早く寝るのだ。
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