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……ぉー……。
まぁた、やってくれんじゃん。
[一方的な宣告>>#1に、零れた声は低い。
彼の組織が人の話を全く聞かないのは思い知っているが、今回はまたやってくれたなぁ、と。
そんな事を考えていると、どうやら対する女性も似たような心境であるらしく。
先ほどゆらりと揺れていた尾は毛羽立ち、耳はピン、と立っていた。>>9]
ま、なんてかさ。
こーゆー横暴を、突然やらかしてくれる連中だよ、『獣神』ってのは。
なんだっけ、ケモノのカミサマだっけ。
とにかく、そーゆーのを作るために、俺らみたいな獣人を手当たり次第にとっ捕まえようとしてるんだわ。
……俺も、ガキの頃からしょっちゅう追い回されてんだよね。
[その悉くを撃退している、というのは口にはしないが。
吐き捨てるような物言いから、因縁浅からぬ事は伝わるか]
ま、とりあえず。
このままここでぼーっとしてても仕方ねぇんだけど、あいつらの言いなりになるってのは、やっぱ気に喰わねぇんだよな。
……ってわけで、俺は何とか抜ける方法ねぇか、ちょっと探ってみるわ。
[一番の早道は何となく見えているが、『獣神』の信徒の言いなりになるのはいただけない。
故に、ここで女性と事を構える気はない、という意思を示して]
そんなわけなんて、おねーさん。
できれば、落ち着いた状況で、また今度な。
[どこまでも軽い口調でそう言った後、とんっと地を蹴り近くの建物の屋根へと跳び上がる]
あ、一応名乗っとく。
俺は、ディーク・クレーエっての。
んじゃーな!
[一方的に名を告げる。
名乗りの返しがあるならば、それは確り聞き止めて。
とん、と足を踏み出すと同時、力を発動させる。
先ほどよりも距離の短い瞬間移動は無事に発動し、青年の姿はその場から消え失せた。**]
黒耀狼 ディークは、闇炎虎 タイガ を能力(支配)の対象に選びました。
― スラム街・屋根の上 ―
[とんっ、と軽い足音が屋根の上に響く。
一歩遅れて現れるのは、足音の主]
……っと。短い距離での移動ならいける、か。
[大体狙った辺りに出てこれたのを確かめて小さく呟く。
それから、ポケットから端末を取り出してみたものの]
あー……やっぱ、外には繋がらねぇか。
[街の外への連絡を試みるも、悉くつながらない。
つまり、外からのバックアップは望めそうにない、という事で]
跳んで抜けるのもできねーし、外からの手助けも見込みなし、と。
さって、どーすっかなぁ。
[と、なればやるしかないのだろうが。
どうにも、状況が面白くないのもまた事実だった]
ま、それはそれとして、だ。
ここから、どーすっかねぇ。
やらなきゃならねぇ、ってんなら、腹はくくらねーと、とは思うんだが……。
[は、と一つ息を吐きながら周囲を見回す。
右手は無意識、首にかけた銀の鎖の存在を確かめるようになぞっていた。*]
― スラム街・屋根の上 ―
んー……。
[ふ、と飴色が上を見る。
陽が沈んだ後の空。
表通りであれば夜でもそれなりに明るいが、こちら側では明りのある所は限られている]
上、も。
閉まってんだろなぁ……。
ま、開いてても、俺じゃ届かねーだろーけど。
[ぽつ、とぼやくような呟き一つ。
跳躍力にもそれなり自信はあるが、確かめられるほど高く跳ぶのは無理だろうというのはわかっているから思考を切り換えて]
とりあえず、もうちょっと歩き回って……って、お?
[歩き回ってみるか、と周囲を見回した時、視界の隅を何かが掠めたような気がした]
今の……なんだ?
[猫っぽい何か>>36がいたような違うような。
とはいえ、見かけたそれはこちらに近づいてくる様子もなく]
……とりあえず、いいか。
[用事があるなら仕掛けてくるだろう、と割り切るのは早い。
『余計な手出しは時と場合に依る、ヤバい状況だと思ったら無視できるモンは無視しとけ』とは。
父からのありがたいんだか違うんだかよくわからないお言葉の一つだった。
なおこの辺り、瞬間移動と言う緊急回避ができるが故の理屈ではあるのは余談]
[ともあれ、ここで突っ立っていても仕方ない。
他に誰かいないか、探るためにも、と屋根伝いに走り出す]
……静かなもんなんだなあ……。
[人の気配が絶えた街、というのは。
『聖都市』から離れた場所では、誰も住んでいない廃墟などもあるらしいが。
そういう場所には今の所縁がない青年には、今ここにある静けさは不思議で、慣れないものだった。*]
/*
今回、このネタをやるに当たって漆黒ver.2をざくっと読み返したんだけど。
……ほんと、鴉ってば面倒事嫌いだったね!
って、しみじみと思った俺がいましたw
― スラム街・屋根の上 ―
[身軽に駆けていた足がふ、と止まる。
相変わらず駆けてもかけても、風景は大きく動かない]
ほんっと、やることなす事うっとおしいよなぁ。
[ぽつ、と呟きつつ、思い返すのは先ほどのやり取り。
迷惑かけられてる、という言葉>>42には、苦笑を返すしかできなかった。
聞いた話、自分の家というのはやたら『獣神』に縁がある家系らしい。
自分もその関係で子供の頃から追い回され──まあ、そのおかげで色々鍛えられもしたが、正直、迷惑以外の何物でもなかった。
今回、自分がこうして巻き込まれたのが偶然か意図かはわからないが]
ほんっと、いい加減にしてほしーよなー。
[行きつくところは結局そこだった]
ま、何はともあれ。
[足を止めた位置で、ふ、と後ろを振り返る。
とはいえ、先ほどの場所が見えるはずもないのだが]
面倒事は、さっさと片づけねーとな。
[名乗り返しと共に受け取った、食事の誘い。>>45
『美人のお誘いは社交辞令も疑っとけ』、とはまあ、例によって父の弁だが。
『獣神』への苛立ちと憤りだけを抱えて動くよりは、後にお楽しみがある方が遥かにやりがいがあるし、気合の入れ方も変わるというもの。
だから移動の直前に、「楽しみにしとく」と短く是を返しておいた。
決して楽観できない状況だからこそ──青年は悲観的な思考にならぬように、自分を律する。
その辺りは、夜風の名を冠した糸の操り方を教えてくれた師匠に教えられたもの。**]
― スラム街・屋根の上 ―
……ん。
[警戒に屋根の上を駆けていた足が幾度目か、止まる。
そう遠くない所に、他者の気配を感じたのだが]
なーんか、やな感じ?
[みょうにざわっとするようなそんな感覚は、大抵は相性のよろしくない相手がいる時のもの]
まーさか、あのおっさんいるんじゃねーだろーなー。
[ぽつ、と零れた呟きは、ちょっとだけ嫌そうな響きを帯びていた]
[クリーチャーハンター、というのは一つのターゲットを複数が追いかける事が良くある。
相手の規模によっては共闘して賞金山分け、などという事もあるが。
撃破実績はランキングにも絡むため、賞金首の奪い合いになる事が多い。
なので、ターゲット近辺で他のハンターと出くわしてやり合う、というのはわりと日常茶飯事だ]
……あのおっさん、強いのは間違いねぇんだよなぁ……。
[最初に出くわした時は、こちらの未熟さもあって、見事に先に獲られた。
次に出くわした時は、意地でこっちが先に獲った。
そんな事を繰り返しているから、相手の動きも目の当たりにしている。
理屈で飾る必要はないと思うくらいに、強い。
それが、素の感想で]
……ま。
どーしてもやんなきゃならねぇってんなら、ちょーどいいっちゃちょーどいい、か。
[実力者と見なす相手となら、遠慮なくやり合える。
こんな状況だからこそ、やるなら全力で、というのは強い。
そういう意味では、いい相手がいる──と言えなくもないのだ]
いっぺんぶん殴る、ってのは、決めてんだし。
そこ、通さねぇとならねぇしな。
[『殴ると決めたら絶対一発決めなさい』とは、これまたありがたいんだか違うんだかよくわからない、母の教えである。
それを通す機会になるなら、と。
ある意味物騒な思考を抱えつつ、とん、と跳んで、建物から建物へと飛び移る。
首からかけた銀の鎖が襟元から跳ねて、銀のロザリオが一瞬、光を弾いた。*]
/*
まあ、うん。
これとこれは絶対伝わってるよな、というナニカ。
一応、鴉と天使知らなくても通じるようには書いてるつもり……だけど、うん。
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