情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
─ 訃報とその後の騒ぎと ─
[ 陛下の崩御は即座に王国軍内に知れ渡る
突然のこと、最初は驚き。
暫し何も言えぬまま固まっていたあとで
事態を理解して悲しみを抱いたの。
軍の上層部は慌ただしく城内を行き来し
あたしたち下っ端は、その様子を
詰め所から不安げに見つめるだけ。
まあ ── それでも。
なにが不安だったかと言えば、
民の混乱、軍の混乱。
その後の王国がどうなるか、というのは
そこまで重きを置いていなかったのよ。
だって、陛下が崩御された今、
フェリクス王子が国を継ぐのなら。
あんなにしっかりとした人だもの、
正しい方向に間違いなく導いてくれるはず
そう、信じていたんだもの。
だけど。]
─ 訃報とその後の騒ぎと ─
[ 陛下の崩御は即座に王国軍内に知れ渡る
突然のこと、最初は驚き。
暫し何も言えぬまま固まっていたあとで
事態を理解して悲しみを抱いたの。
軍の上層部は慌ただしく城内を行き来し
あたしたち下っ端は、その様子を
詰め所から不安げに見つめるだけ。
まあ ── それでも。
なにが不安だったかと言えば、
民の混乱、軍の混乱。
その後の王国がどうなるか、というのは
そこまで重きを置いていなかったのよ。
だって、陛下が崩御された今、
フェリクス王子が国を継ぐのなら。
あんなにしっかりとした人だもの、
正しい方向に間違いなく導いてくれるはず
そう、信じていたんだもの。
だけど。]
[ その後 さらに軍部が慌ただしくなったの
理由はすぐに聞かされたわけでは無いけれど
混乱の最中に上に聞く者が居て
それを誰かが漏らしたようね。
『次期国王は、ウェルシュ王子である』
聞き間違いかと思ったわ。
勿論あの優しいウェルシュ王子が王になる事
きっと民のことも考えてくれるのでしょう
だからそれ自体は、不安なことはなかった
だけど。
どうして。
ウェルシュ王子が長子ならば
心がざわつくことは無かったでしょう
それでも 心に芽生えた「どうして」は
黒く、黒く、渦巻いてゆく
それに 空気が。
軍部の空気が。あからさまに、変わったから
大きな流れを知らぬあたしは
いつしかそれに飲み込まれてゆくようで ──]*
─ 城門前 ─
[ 軍の混乱が一旦収まるまで
あたしの仕事は城門前の警備……
……という名の待機になったの。
招集が掛かる可能性も高いけれど
まだ上層部は事態把握に奔走していて。
それまでは、下層のあたしたちは
城の警備を強めるほかなかった。
だってすでに国中に訃報が知れ渡り、
城に押しかけてくるような民も
ええ、少なくなかったから。
亡き王を偲ぶ人だけであればいいけれど
混乱に乗じて……という可能性もあるでしょう
勿論まだ、
次期国王の話は街には出ていない筈
だからこそ、尚更。
城門内に、民を入れる訳にはいかないの。 ]
(どうして……)
[ あたしの頭はそれでいっぱいだったけど
ええ、それから、なにが始まるのかも
多分、考えに至らなかったんだと思う ── **]
/*
うぁぁん。
こんな雑魚早めに落ちていいのですよ!
モブ扱いでいいのですよ!>ラ神
さて、これから「やっぱりおかしい」みたいな方向性にリーゼロッテの心を動かしたいんだけど、何かきっかけがあるといいなぁ。(他力本願すぎる件
─ 城門前 ─
[ 訃報を聞いた民で溢れた城門前。
それは訃報が流れたその時よりかは
幾分かは減っているものの
それでも普段の見張りのみでは
対応しきれない程には混乱を極め。
城側よりも現れた(風に見えた)>>124
彼女の姿に、ああ、と手を止め
そちらへと身体を向ける。 ]
ええ、おかげさまで。
暁の国はどうにかなっちゃったみたい
[ その返事は
最初に彼女と話したその時のよう>>0:25
状況はだいぶ、違ったけれど。 ]
[ さて、城の中から出てきたその人は
城内での混乱の原因を知っているのかしら。
尤も、現在玉座がどんな状態なのか
それはあたしにも計り知れなかったけれど
それでもいち早く噂で聞きつけた
次期国王に関する”事実”。
無論、いち宮廷画家に
── と、あたしは思っている ──
簡単に話すわけにも、いかなくて。
ましてや、この民も近くに居る状況で。
だから そうだなぁ
いくつか頭の中で「今此処で聞けること」を
ちょっとばかり推敲したあとで。 ]
………ローレルさんは。
この国は、どうなっちゃうと思う?
[ 勿論彼女の鷹の人との密談や
ましてや彼女の思惑など知らぬ儘に。 *]
[ 暁と黄昏。
昇っていた日もいつかは暮れるし、
明けない夜は無くとも沈まぬ日もないのだ
ええ、勿論それが自然の摂理
だけど。
”波乱” の言葉にひとつ顔を暗くして
続く言葉を待つの。
続いた言葉にさらに、
心がざわつくことになるとも知らずにね ]
………………。
[ そうすんなりと上手くはいかない
ああそれは正にこの状況ではないかしら
当然のように 否 その当然が
誰彼に当てはまる当然かは知らずとも。
噂で出回る”事実”が靄を落とす。
そうして彼女が放った一言が
不安を纏った民へ、一筋の黒い染みを作る ]
争う……って、
[ 言葉に詰まる。そんなことはさせないとも、
そんなことにはならないとも、
そう言いきれない身分と状況が悔しい。
だって現に、民も城も混乱を極めてる。 ]
……そう、ならないように、
軍部は一致団結して混乱を沈めなければね。
暁の前には黄昏があるけれど。
その間には夜の闇があるわ。
国の混乱はその闇の刻を大きくするだけ
世代交代の混乱に乗じて、他国に攻め入られて
一国を滅ぼしたような話は絵空事ではないもの。
[ そうだ。少なくとも内部だけでも。
あたしはそれ以上も以下も意図はなく、
まっすぐに彼女を見据えて応えましょう。 ]
それに。事実は真実とは限らないもの。
[ ぽつり、零した言葉
言い聞かせたのは自分の胸の裡。 *]
あたしは……
[ 国のためにひとつになること
軍と、臣下の者たちと。
国王の崩御、次期国王の選定。
闇の季節を取り祓い、再び暁が訪れん為に
ゆるく首をかしげれば淡い髪色が揺れ
それでも瞳はこちらを見ていて ]
可能かどうか断言は、できない。
[ 現に、混乱が生まれてる、でも ]
しなければならないとあたしは思うし
お祖父様もきっと、そう言うわ
一つになることまで
それを、絵空事にしてしまうのは
国の愚かさを他国に露呈することになる
平和を維持することができるか、じゃない
平和を維持せねばならない、のよ。
そうね。
それがあたしの信念、だし
それを乱す者がいるなら…………
どんなことでも、する覚悟よ。
[ それがきっと、使命だから ]
真実は「どれであろうと構わない」。
ただしそれが真実であるなら。
追い求めるべき真実は、ひとつよ。
だけど、
[ だってわからないことだらけだもの
何故第二王子が王の座に就こうとしているのか
だからあたしが追い求める真実は
第一王子が王の座に就く権利があるということ
だけど、 ]
だけど、結果的に真実が証明されて
望まぬ真実であったとしても。
あたしたちは
きっとそれを受け入れるべきだわ。
[ きっと、これは
真実を暴く責任のないあたしだから言える言葉
だけど、少なくとも軍部が
第一王子のことを擁立するのであれば。
あたしの追い求めるべき真実は、そこにある。
それはきっと軍の駒としての責務 *]
[ 目の前の画家は、只々、静かにそれを聞く
暁を迎えるために新人軍人が思い描く絵空事
絵空事で綺麗事で、夢まぼろしかもしれない
それでも。それが最善の策。
……だとあたしは信じてる。
それは彼女の「きみだけでも」という言葉で
現実を思い知らされる
知らぬ訳ではない。
皆口には出さないだけだ。
1ヶ月ほど前の王宮での夕べ
黄昏の空の下での監査局長の視線やことばは
その一端ではなかったろうか。 ]
………そうね。本当にこのまま、
何事もなければいいのだけど
[ 現に混乱をきたす城内で
それが真実であろうと無かろうと
”何事も”なければいい。
何事も。 ]
[ 彼女の言う受け入れがたい真実とは
何を、指しているのだろうか。
この時のあたしには思い至らなかったこと
そして彼女が知っている 真実のこと。
ええ、きっとこのときのあたしが
“王を手に掛けたのが軍部の人間だ”と
いつしか民に流れる噂を聞いていたのなら
彼女の言葉の意味をもうすこしだけ
注意深く、思慮深く、
真正面から、聞いていたのかもしれない
だけどそんなこと夢にすら思わずに
愚かだったあたしは表面的な事実ばかり
捉えようと、していたから。
きっとこれに気づくのは、ほんの少し後のこと
だから今は
一介の絵かきの言葉を単なる忠告として
頭の中に、刻みつけるの >>201>>202]
……真実は、曲げてしまっては、
平和は訪れないもの
[ ”曲げたほうが訪れる平和”なんて
存在すら知ることのない、愚かなあたし
蓋を全て開けてしまえば
真実を隠さねばならない立場にいることなんて
以ての外だったから。 ]
自分と他人が求める真実が違っても。
それが真実であると暴かれたときには
……綺麗事だけど、受け容れなくちゃ。
信念は曲げない。
だけど、欲しい真実が得られなくても
その時は、という話よ。
なにがなんでも我を通すことじゃない
信念を貫くこと以上に国を守ることも、
あたしにとっては大切だもの
[ 人間同士の汚い一面なんて
まだ殆ど触れたことない故での語れる世界
それに、あたしは気づくことすらできない ]
[ 話が変わり、祖父の墓前に報告に、と
それにはほんの少しだけ緊張を解いて頷くわ ]
ありがとう。
あたしも、まずは今日の混乱が落ち着いたら
きっと、かならず。
[ 街に行くという彼女には
混乱には気をつけて、と見送ろう
まさか彼女自身が、混乱の火種になろうとは
ほんの欠片すらも思うことはなく。
見張りにもそう伝えるわと
ひらりと街へ消え行く淡い髪色を
そっと、見送って。 *]
─ その日の午後 ─
[ それはいつ頃の事だったろう
王宮内での騒ぎは一旦落ち着いたうえで
軍部は一同、招集を掛けられた
上官から伝わったのは
「ウェルシュ王子を王とする文書の存在」
「真偽については現在確認中」
その2つのみ。
結局それ以上を下層部が知ることはなく
王の死因や、街で騒がれている暗殺の真実も
勿論、知る手立てはない。
唄声を持つわけでもないただの小鳥は
鳴り渡る鐘に泣くことしかできない。 ]
[ それと引き換えに言い渡されたのは
王宮および城下の警備の強化、騒動の鎮静。
例に違わずあたしもそれに駆り出され
その日は王宮と城下を行き来しては
民の混乱を鎮火するのに回ったわ。
その間、誰かに会ったかしら?
どこから聞こえてきたのか
「次期跡継ぎが第二王子である」という噂
そして ──
どこぞで撒かれたちいさな不安の種 >>215
それは確実に街に侵食し始めてることを
あたしは、知ることになる。 **]
[ 本当に何もなかった?と尋ねる顔には
一瞬眉間西班を寄せて、考える。
そして続く、小さなつぶやきにも。
彼女の心の裡は知らない。
ただ奇しくも似たようなことを思う
王の死ひとつでここまでの混乱を生んだ
暁の国は本当に平和だったのだろうか、と]
……あなたがその言葉に含ませた本質は
あたしには、わからないけれど。
だけど、
「何もない」ことは無いはずよ。
現に、貧富の差だってある
平民と貴族の身分差別だってある
きっと、軍部と文官との不和もある
そして暁の国の繁栄の影に、
衰退してしまった国も有るでしょう
[ 彼女の国がそうであるとは知らない ]
だけど。
それでもラメールは今まで平和だった
そして、これからも。
そうでなくてはならないの。
[ それは、民にも聴こえるように。 ]
[ そしてそこまで伝えてから。
ローレルの言葉にため息を吐く。 ]
…………そうね。
真実がラメールの害悪にしかならいのなら
国の為に曲げられる真実も、
時には、必要なのかもしれない。
それは、信念と同じ。
我を通すだけじゃない。
時には受け入れる事も必要なの、かも。
だけど
それで得た平和は、
本当に平和、なのかしら……って
ごめんなさい、わからなくなったわ。
[ 首を振り。
そして結局は為せない者の絵空事、には
同意したように縦に首をまた、振って。
── が ]
……………え?
[ 風のようにさらりと 淡く
ローレルの口から紡がれた言葉に ぱちり
ひとつだけ、瞬きをする。
だけど、それには言葉を返せぬまま
心のなかにちいさく、影を落としたのみで。]
[ 彼女の忠告と、不穏な噂 >>249
それには怪訝そうな顔をしながら頷いた
決して彼女を疑うとかではなくて、
そういう噂が流れてしまっていることに。
そしてそれを今
自分は誰にも確かめようがないことに。]
ええ、また。
[ 宮廷の人間に心を許すな
その言葉が がり と心の奥を掻く
淡い色が ゆるり 喧騒に熔けてゆく *]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新